メルカリでショッピングをしていると、様々な理由から返品したいと思うケースがあるかもしれません。しかし返品の経験がないと、どうすれば良いかわからずそのまま泣き寝入りというパターンも考えられます。逆に出品者も、初めて購入者から返品の申し出を受けると、突然のことに戸惑ってしまうのではないでしょうか。
メルカリでは返品が正式に認められており、申請が通れば確実に返金も行われます。そこで、今回は返品したい時の方法をメッセージの例文を交えながら順を追って解説します。注意点や心構えもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
メルカリの返品システムについて
まずは、メルカリの返品システムについての概要と、メルカリにおける基本的な考え方について解説します。
返品は当事者同士で話し合うのが原則
メルカリは、ユーザー登録した出品者と購入者が商品の売り買いを行うフリマアプリです。売り出す商品に関しては、出品者に基本的な責任があり、購入者も商品説明や画像、出品者プロフィールに目を通したうえで納得して購入したのであれば、その責任は自分が負うことになります。
メルカリ事務局は、あくまでネット上でフリーマーケットの場を提供しているプラットフォーマーであり、返品についても当事者同士の話し合いに任せるというのが基本スタンスです。いわば出店スペースを貸している家主のような役割で、店主と客の間の返品案件に関与しないのと似ているといってよいでしょう。
返品したければ受取評価をせずに速やかに手続きを
多くの場合、返品は購入者が希望しますが、返品を考えているなら基本的に受取評価を行ってはいけません。
メルカリでは、取引終了後に購入者と出品者が互いを評価するシステムがあります。送られてきた商品を確認した購入者が、出品者のことを「良かった」と「残念だった」のどちらかで評価します。それを受けて、出品者も購入者を同じ2択から選んで評価することになっています。この両者の評価が済んで初めて、メルカリを通じて購入代金が出品者に支払われるのです。
もし返品を希望する場合、先に受取評価をしてしまうと、商品に問題がなく納得して購入したとみなされ、出品者が評価を行った時点で支払い手続きが進んでしまいます。ここまで来ると訂正はできず、返品も受けられない仕組みになっているため、安易に受取評価を行ってはならないのです。
後ほど詳しく解説しますが、購入者は受取評価をする前に、必ず出品者に対して返品したい旨をメッセージで伝え、承諾を得るプロセスを踏む必要があると覚えておいてください。これがすべての返品作業における入口となります。
ただし取引も評価も終了した後でも、互いに返品と返金について合意ができている場合に限って、事務局が返金についてサポートをしてくれるようになっています。
その際は「マイページ」の「お問い合わせ」にアクセスし、「商品ID」を入力して事務局に問い合わせてください。当事者同士で返品・返金が行えるのであれば、合意した方法で済ませても構いません。
当事者同士で解決しない場合は事務局に問い合わせる
話し合いを重ねても合意に至らなかったり、そもそもメッセージを送っても返答がなく、話し合いの席にもつけないという場合は、事務局が中に入って対応を引き継いでくれます。
「マイページ」の「お問い合わせ」から「商品ID」を入力したうえで相談してください。
返品手続きの注意点
この項目では、返品手続きを行うにあたって注意するべき点を、購入者と出品者の立場別に解説していきます。
【購入者】破損の場合は要注意
送られてきた商品が破損している場合は、もちろん返品対象となります。ただ注意しなければならないのは、その原因です。
例えば、イヤホンやマウスをはじめとする「ガジェット」と呼ばれる小型の機器や家電製品が動作不良の場合、多くは出品者の確認不足が原因と考えられます。しかし、グラスや茶碗などの割れ物やプラスチック製品などが破損している場合は、出品者ではなく運送会社に責任があるとも考えられるでしょう。
そのため、このようなパターンは出品者に責任があると決めつけず、配送の仕方に問題があったのかもしれないという可能性を念頭に置きながらの対応が求められます。
出品者がメルカリがヤマト運輸や日本郵便との共同でサービス提供している「メルカリ便」を使っている場合は、事務局が全面的に原因究明と補償に動いてくれます。しかし、それ以外の運送会社を使っている場合は、自分たちで直接問い合わせをしなければならないので、その点も認識しておく必要があるでしょう。
【購入者】メッセージの文言は丁寧に
返品を要請する場合、期待していた商品と違ったり、注文とは異なる商品が間違って送られてくるといったことから、いささか気分を害してしまうかもしれません。するとつい言葉が粗末になったり、礼節に欠く対応をしたりする恐れがあります。
ですが、これには要注意です。簡単に解決するはずが、苦情一辺倒でまくし立ててしまうと、売り言葉に買い言葉となって互いに譲れず、かえってこじれてしまうかもしれないからです。
大切にしていた商品を売ってくれた可能性もあるので、まずは送ってもらったことへの感謝を述べるなど、相手の立場を思いやり、すべて敬語でやり取りをするように心がけてください。
【出品者】画像で確認する
出品者は返品依頼がきた場合、まずその様子を必ず画像に撮り、送ってもらうようにしてください。言葉だけでは何がどうなっているのか明確に把握できないからです。
例えば洋服のシミや汚れ、糸のほつれが返品理由だとすると、画像を見ればそれが元からあったものかどうか、判断しやすくなるでしょう。商品説明に記載していた内容なら購入者が見落としていた可能性がありますし、記載漏れがあったとすれば返品対象になります。送る前には存在していなかったとしたら、購入者の言いがかりや悪意のある嫌がらせの可能性もあります。
当事者同士の話し合いで解決しなければ、事務局に協力を要請することになります。その際にも、画像は説得力のある証拠となり得るので、必ず提示を求めるようにしてください。
【出品者】すべての要求を受け入れる必要はない
上記のように、購入者の落ち度で商品が汚れたり破損するケースがあります。また、それ以外にも「間違って注文した」「気が変わったので返品したい」という理由の場合は、返品の対象にならないと規定されています。
出品者の判断で返品しても構わないのですが、絶対に応じなければならないわけではなく、拒否することを事務局も認めてくれるということは覚えておきましょう。
返品の流れとメッセージの例文
この項目では、実際の返品の流れとともに、各シーンにおけるメッセージの例文をご紹介します。
【購入者】キャンセルの同意を得る
購入者は、返品を希望する場合、まず出品者にメッセージを送り、返品について同意を得る必要があります。ただしその前に、返品理由が理に叶っているかどうかを判断してください。以下のような場合は、返品対象となり得ます。
・注文したものとまったく別のものが送られてきた
・偽物、非正規品が送られてきた
・破損していた
・商品説明とはかけ離れた粗悪品だった
例文
「この度は、大事なお品を送っていただき誠にありがとうございました。ただ、中身を確認したところ購入した○○とはまったく異なる商品が入っておりました。画像をお送りしますので確認のうえ、間違いなければ返品させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。」
【出品者】キャンセルに同意する
返品要請に対して納得したのであれば、出品者は返品に応じましょう。
例文
「この度はご購入いただき誠にありがとうございました。ただ、お知らせくださったように、確かにご注文いただいた○○とはまったく異なる商品だったことが画像で確認できました。この商品は、他の方にお送りするはずのものです。誠に申し訳ございませんでした。つきましては、ご希望通りすぐに返品対応させていただきますので、大変恐縮ですが着払いで送り返していただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。」
【購入者】商品を返品する
出品者から返品についての合意が得られたら、商品を速やかに返送して、出品者にキャンセル申請してもらうように依頼しましょう。
メルカリ便を使って匿名配送している場合は、出品者の名前も住所も分かりません。その際は、宛先を教えてもらって送り返すようにしてください。もし教えてもらえない場合は、事務局に相談してください。
例文
「この度は大変お世話になっております。メッセージの通り本日着払いにて送らせていただきましたので、キャンセル申請をお願いいたします。」
【出品者】キャンセル申請を行う
購入者より商品が返送されたら、中身を確認します。間違いなければ、キャンセル申請を行なってください。
取引画面の最下部にキャンセル申請フォームがあるので、「この取引をキャンセルする」を選んでキャンセル申請します。
キャンセル理由や理由の詳細を入力し、「キャンセルを申請する」を押してください。
【購入者】キャンセル申請に同意する
出品者がキャンセル申請すると、購入者の画面に「キャンセル申請が届いています。返答してください。」という画面が表示されるので、「同意する」を押してください。
【購入者】メルカリから返金を待つ
以上で返品手続きは終了です。メルカリから返金されるのを待ちましょう。
返金の際は、購入者の支払い方法(クレジットカード、キャリア決済、コンビニ・ATM払いなど)に応じた方法で手続きが行われます。
送料を理由に返品できる
実は商品そのものに問題がなくとも、送料について約束と異なる対応をされた場合は、返品が許されます。それは、商品説明には「送料無料」と記載されていたにもかかわらず、「着払い」で送られてきた場合です。
納得が行かなければ、その旨を出品者に伝え、対応を待ちます。送料を返金してくれるようならそれでも結構でしょう。商品と共に送料も返金してほしい場合は、先述した手順に従って返金手続きを進めてください。送料の返金方法は、出品者と話し合いで決めます。揉めるようなら、事務局に相談しましょう。
返品についての心構え
この項目では、返品を考える際の心構えについて解説します。これらを認識しておくことで、返品手続きがスムーズに進むことがあるので、ぜひ覚えておいてください。
「返品不可」は鵜呑みにしない
出品者の中には、「返品不可」と堂々と謳っているケースがあります。何も知らなければ、そういうものと思い込んでしまい、万が一返品したくてもできないで終わる可能性があります。
ところが、そもそも「返品不可」という対応は、メルカリで正式に認められたものではありません。出品するからには、返品要請には必ず応じなければならないという規定があるのです。これは、すべての要請に承諾するということではなく、まず購入者の言い分を聞いて、それに応じた対応姿勢を示す必要があるという意味です。
したがって、「返品不可」の場合でも、返品を希望せざるを得ないケースがあれば、堂々と返品申請をしてください。無視される場合は、事務局に相談するとよいでしょう。
送料負担者について
返品の際の送料負担については、当事者同士で話し合って決めることになっています。
出品者に責任がある場合は、着払いで解決するケースがほとんどです。しかし、購入者側の確認不足や気が変わったなどの理由で、本来なら返品に応じなくてもよいにも関わらず応じてもらえた場合は、逆に購入者が送料を負担するのが筋と言えるでしょう。
まとめ
せっかく購入したからには、返品をせずにそのまま自分のものにできるのが理想です。しかしやむを得ず返品することになった場合は、感情的にならず、互いにメルカリでフリーマーケットを楽しむ同士と考えて、マナーに気をつけ、丁寧な対応を心掛けてください。
特にメッセージについては、アプリ内で全ユーザーにも公開されます。品位に欠ける文言によって、評価が落ちると、他で買いたくても売ってもらえない可能性も出てくるので、くれぐれも注意しましょう。
ところで、ビジネスで成功するためには独学よりも体系化された教材やサービスを活用して学ぶ方が結果が早く出ます。
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