ネットショップの送料を徹底分析!どうすれば安くできるのかを解説!

ネットショップに限らず商売をする上で「コスト削減」は、利益を出す上で非常に大切なポイントです。ネットショップにおいては必要なコストの中でも送料は、上手にすれば安くできる要素です。今回はネットショップでの送料について、徹底解説していきます。

目次

送料の設定パターンは?

ネットショップではどのサイトでも送料を設定できますが、その設定方法はサイトによって違いがあります。まずは、色々なサイトの送料についてどのような設定をしているのかをご紹介します。メリットとデメリットも合わせてご紹介しますので、今まで利用した事のあるサイトを思い出しながら見るとイメージしやすいです。

全国一律の送料設定

よくある送料の設定方法で全国どこでも同じ送料という設定です。サイト上には「送料は全国一律500円です」というように案内されている事が多く、ユーザーからすれば送料が明瞭なので安心して買い物ができます。また、全国一律にする事で発送時の管理も楽になるので、販売側にとってもメリットがあります。

全国一律に設定していても実際には遠方の送料は高く、近方の送料が安いという場合には全体のバランスを取る必要があります。また、配送する時に発生する他のコストもあるので「全国の平均送料+資材費=人件費」よりも若干高い送料を設定しておく必要があります。

一定額以上の購入で送料無料という設定

総額で一定額以上の買い物をすると、送料が無料になるという設定方法です。最近ではこの設定方法のサイトが多く、その理由は購入単価を上げたいという目的があります。

具体的には「今の購入金額だと送料が600円だけど、あと1000円で送料無料になる」という場合、支払う金額を400円増やすだけで商品が1つ購入できるという考えになる為です。送料がかかる事に対して「もったいない」という心理状況を作る事で、商品購入のハードルを下げることができます。

配送先毎に送料を分ける設定

配送先毎に送料を細かく設定するという方法で、管理は大変ですがコスト面では無駄がなく送料で損をするという事はほとんど無くなります。送料を一律にした場合例えば遠方でよく売れた場合、送料でのマイナスが出る可能性があります。

それに比べて例えば大阪から発送する場合「近畿は無料、本州600円、九州と四国700円、北海道と沖縄800円、その他の離島は要相談」という設定しておくと、北海道での購入が多くてもコスト面での赤字は防ぐことが可能です。

発送方法で送料を分ける設定

発送方法で送料を分けて管理するという設定方法で、ユーザーが配送方法を選べるという自由があります。例えば「宅急便は800円、ゆうパケットは400円、メール便は200円」のように設定しておけば、それぞれで無駄がでないようになります。

また、商品のサイズなどによっても配送方法をあらかじめ決めているショップもあります。

送料は無料という設定

全商品の送料が無料という設定方法です。お得感があり明瞭でもあるのでユーザーからすれば1番好印象な設定方法です。送料が発生しない分商品価格を他のショップよりも高めに設定して、他ショップの送料を含めた価格設定にしているショップが多いです。

送料は工夫次第で安くなる?

顔を見て接客して販売する店舗と比べて、価格に関係する送料についてはネットショップ運営において重要なポイントです。

例えば送料を一律料金にしていても実際にはそれ以上のコストがかかっている場合も多く、他のサイトに顧客を逃がさない為に設定料金をあげることはできないという状況があります。そのような場合は実際に配送で発生するコストを下げるしかありません。その為に工夫できる事をまとめてご紹介しますのでぜひ活用してください。

配送業者と個別に契約をする

ある程度の個数を安定的に出荷しているなら、個人でも配送業者と個別に契約をして格安の送料で送る事が可能です。

佐川急便やヤマト運輸など大手運送業者と契約する事が可能で、運送業者へ連絡をすればすぐに段取りをしてくれます。取扱商品と出荷量を確認して見積もりを出してくれるので、その内容でよければ契約をして業者を利用するだけです。事業の規模や条件は特に無く、商品を安定的に配送できれば問題ありません。

実績があれば値段交渉もできる

配送業者と個別契約をして実績を積めば、価格の交渉をする事も視野に入れておきましょう。個別契約をしてから数年間の実績を積んで、他の運送業者に見積もりを出してもうとだいたいは今の料金よりも安くなります。

その金額を元に現在契約している業者に契約料金の交渉をすれば、スムーズに配送料金を下げてもらえる可能性が高いです。この交渉をする為には数年間の契約実績とある程度の出荷数が必要なので、まずは個別契約をしてから実績を積みましょう。

知り合いの事業者に仲介してもらう

実績を積むのには時間がかかりますので、もし身近な人に個別契約をしている人がいればその人を通して契約する事も可能です。

紹介してもらう人と同じぐらいの出荷量と事業規模であるという前提ですが、この場合実績が無くても格安で個別契約ができる可能性があります。紹介してもらう企業の実績や信頼度によるので、身近な事業者でもし居れば頼んで見るのも1つの方法です。

最安の配送を使い分ける

ネットショップでは全国一律の配送料を提示して、実際に配送をする時には最安の配送方法を手配するという手段もあります。

商品サイズや配送先の住所によって配送手段を変えるのは、作業としてとても大変ですがコスト削減の為には必要です。出荷する荷物がたくさんある場合は個別契約ができますが、荷物が少ない場合は個別契約はできないのでこうするのが1番安く済む場合もあります。

梱包するサイズを必要最低限にする

配送する時のサイズで料金が変わる場合は、梱包するサイズを見直してコスト削減をするのも有効な手段です。

商品が破損しないように厳重な梱包は大切な事ではありますが、必要以上の過剰包装は購入者にとっても荷ほどきが面倒になります。ダンボールで配送する時は特に3辺の合計の長さで料金が変わる場合があるので、小さいダンボールに入るように梱包方法を見直すと配送料の削減につながります。

送料全国一律はどう設定する?

配送料を全国一律にする場合、実際には配送先によって料金が変わるというのがほとんどです。その為一律の料金の設定で損益が出ないように、計算する必要があります。その設定方法を解説していきます。

送料の平均金額から考える

運輸会社では発送する都道府県、荷物の重量やサイズによって配送料金が変わります。発送地が関西の場合、佐川急便では60サイズの荷物で九州と四国は970円、それ以外の中国、関西、北陸への発送は850円となっています。このような料金体型で平均金額を出したい時は、合計配送金額を発送数で割れば出すことができます。

例えば970円が3件で850円が4件の場合901円となるので、一律600円の場合1回の配送で301円の損益が出てしまいます。その場合その金額を他の要素で補う必要がありますので、様々な調整が必要になる場合もあります。

購入に繋がりやすい送料を設定する

送料の一律料金の設定を考えていくには、商品の平均単価も考慮する必要があります。例を挙げると商品の平均単価が1500円で送料が800円に設定されていると、商品金額の半分以上の送料が発生してしまうので送料が高額に感じます。

その高く感じてしまうという感覚が購入する時に邪魔をしてしまって、購入に繋がらないという可能性があります。

違う例を挙げると商品単価が5,000円であれば送料の800円は先程よりも高額には感じません。

先程のように商品単価が低い場合は送料を500円まで安くする方が、購入につながって販売数が増える可能性があります。

先程の1,500円という商品価格で実際に発生する送料が800円の場合、800円と500円の送料を比べるとこのようになります。10個の商品が売れると、500円の送料では3000円分の損益が出るので、販売数が3個以上多く販売できた時点で利益は大きくなります。そのように送料で損をしても販売数をどれぐらい伸ばせれば黒字になるのかを、計算して計画を立てることも大切です。

運輸業者とも一律料金で契約する

運輸業者と個別契約をする時に、その時点でどこへの配送であっても一律の送料を設定する事も条件が揃えば可能です。

契約内容としては運輸業者に不利益があるので、このような契約には膨大な量の配送個数が必要です。価格競争が考えられる大企業との契約をする時には、一律の契約を行うことができます。個人での契約にはかなりの個数が必要なので、事業としての規模が大きくないと現実的ではありません。

どの発送方法が1番おすすめ?

AmazonのFBAのようなサービスでは、梱包から配送まで業者がしてくれるので自身で作業することはありません。その反面自分でネットショップを運営して、商品を梱包して配送する場合「送料」というのはじっくり考える必要があります。日本国内では様々な配送方法がありますので、何が良いのかを比較検討しましょう。

配送方法は多種多様

日本国内で利用する場合に有名な運輸業者はヤマト運輸、日本郵便、佐川急便などです。それぞれの送料の基準には違いがありますが、配送方法においても色々な種類があります。

日本郵便を例にすると「ゆうパック」「ゆうメール」「ゆうパケット」「クリックポスト」「レターパック」「ミニレター」「定形郵便」「定形外郵便」などがあり、この種類を駆使することで送料を安くする事も可能です。

日本郵便について

基本料金だけを比較すると60サイズの場合佐川急便は850円、ヤマト運輸は940円、日本郵便では810円となっています。

この金額は2023年5月時点のものです。

日本郵便の色々な配送サービスを活用する

日本郵便には「ミニレター」という配送方法があり、封筒に入るようなサイズのものであればとても安い送料で利用できます。重さが25g以内で紙類などの薄いものに限って利用できるので、チケットやカードなどを送る時に便利です。金額は63円で送ることができるので定形郵便よりも21円安く利用することが可能です。

運輸業者の送料の詳細を比較

日本国内でよく使用される「ヤマト運輸」と「佐川急便」「日本郵便」の送料を比較します。わかりやすいように60サイズの最安値と最高値で比較していきます。

ヤマト運輸の送料について

ヤマト運輸で60サイズの荷物を送る時の送料は1番近い地域で940円(関西から関西)で1番遠い地域(関西から北海道)で1,920円となっています。キャッシュレスで少額ですが割引きがされるので、少しでも安い場合はキャッシュレスで決済しましょう。

参考:ヤマト運輸

佐川急便の送料について

佐川急便の60サイズでは1番近い地域(関西から関西)で850円、1番遠い地域(関西から北海道)で1700円です。ヤマトと比べると若干安くなりますが、この少額の違いが荷物量が多くなると大きな違いになります。

参考:佐川急便

日本郵便の送料について

日本郵便での60サイズでは1番近い地域(関西から関西)で870円、1番遠い地域(関西から北海道)1,540円です。佐川と比べて近い場所の送料は高くなりますが、遠方への送料は日本郵便の方が安くなることが分かります。

参考:日本郵便

北海道、沖縄、離島への送料

先ほどご紹介したように関西から北海道の料金と、関西から関西などの近い距離の送料には大きな差があります。その為ネットショップでは通常の送料よりも高い送料が設定されている事が多く、北海道と沖縄以外の離島への送料は更に高額になる事がほとんどです。

このような遠方への配送も定型郵便やクリックポストなどの全国一律で料金が決まっている配送方法は、料金が変わらない数少ない配送方法です。ネットショップを運営する際には遠方への送料の設定も慎重に行いましょう。

まとめ

自分でサイトを運営する時に、正しい送料を設定することは非常に重要です。また、コストの面でも送料を抑えて管理することは利益を出す上で、効率の良い方法とも言えます。今回の内容を参考に送料をどのように抑えるのかをじっくりと考えて、売上の最大化を目指しましょう。

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この記事を監修した人

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