海外のネットショップには日本で扱われていない商品がたくさん販売されています。日本では輸入品を扱う業者がまだ少ないため、海外仕入れをすれば独占販売も可能です。
そこで今回は、海外仕入れのメリット・デメリットと、仕入先の選定方法を解説します。
Contents
海外仕入れをする前の3つの準備
まずは海外仕入れをする前にしておくべき3つの準備を解説します。
商品の市場調査
1つ目は、商品の市場調査です。
・商品の需要(どこで需要があるか)
・商品の相場
などを徹底的に調査して、販売を独占できる商品を見つけましょう。メーカー既成品や型番商品は、送料・手数料契約が優遇された大手ショップが安く販売しているため、個人での販売はおすすめできません。
また、商品によって需要がある市場とない市場があります。例えば、ハンドメイド商品はminneやメルカリでは需要がありますが、楽天市場では全く売れません。販売予定の商品がどこの市場で需要があるかまでしっかり調査しましょう。
ECモール出店・サイト運営の費用確認
2つ目は、ECモールへの出店やECサイト(ネットショップ)の運営にかかる費用の把握です。
・月額利用料
・出店手数料
・販売手数料
・決済手数料
・配送料
・広告等のオプション利用料
などなど、EC出店には様々な費用がかかります。事前に運営費用を把握しておかないと赤字になる恐れがあります。
有在庫販売できる運営体制の確立
3つ目は、有在庫販売できる運営体制を確立することです。
無在庫販売はリスクがありませんが、ECモールに出店する場合、無在庫だとばれると出店停止処分を受ける可能性が高いです。自社ECサイトを運営する場合は無在庫販売でも構いませんが、Amazon・楽天などのECモールに出店する場合は、赤字にならない有在庫販売システムの確立が必須です。
海外のネットショップで仕入れる3つのメリット
ここからは海外仕入れについて解説します。まずは海外仕入れのメリットを3つ紹介します。
輸入品はライバルが少ない
まず1つ目は、輸入品を扱う業者が少ないことです。
日本では売られていない海外商品の中には、まだまだブルーオーシャンがたくさんあります。ある程度リサーチすれば独占販売も可能です。
海外で購入した方が安い商品が多い
2つ目は、海外から直接仕入れた方が安いことです。
海外製品は日本の輸入業者からも購入できますが、マージンが上乗せされている分だけ価格が高くなっています。特に、日本で販売されていない商品の場合、仕入れ値の数倍の値段で売られていることも多いです。
その点、海外から直接仕入れれば、安く商品を購入できます。
少ないロット数でも安く購入できる
3つ目は、少ないロット数でも安く購入できる点です。
日本ではカートン買いでないと安くなりませんが、海外では単品購入であっても値引きしてくれるお店が多いです。特にアメリカでは少ないロット数でも卸価格で売ってくれるお店が多くなっています。
少ないロット数でも安く購入できるおかげで、売れるかどうかわからない商品をカートン買いする必要がなくなるため、赤字リスクが軽減されます。
海外のネットショップで仕入れる6つのデメリット
その一方で、海外仕入れには以下のようなデメリットも存在します。
並行輸入品は保障・修理が受けられない
1つ目は、並行輸入品はメーカー保障・修理が受けられないケースが多いことです。
並行輸入品とは、その製品のメーカー・ブランドが認定した正規の代理店を通さずに個人で海外から仕入れた製品を指します。基本的にどこのメーカーも並行輸入品を排除したいため、並行輸入品は保障・修理の対象外となっている場合が多いです。
精密機器・電化製品が扱えない
2つ目は、精密機械・電化製品を扱えないことです。
なぜなら、精密機械・電化製品は修理・保障付きでないとなかなか売れないからです。
送料・関税がかかる
3つ目は、送料が高いことと関税がかかることです。
国際配送料は高いです。特にサイズ・重量が大きい製品は本体価格より送料が高くなるケースも少なくありません。また、商品によっては関税もかかります。
場合によっては「商品価格+送料+関税」が「日本の代理店の販売価格」より高い商品もあります。そうなると海外仕入れをする意味がありませんので、必ず事前に関税と送料を計算してください。
偽物も多い
4つ目は、海外商品は偽物が多いことです。
特に中国では、他のブランド製品の偽物を自社製品として売っている会社が多いです。ブランド品の偽物を販売することは、日本では違法行為にあたります。仕入れ前に本物かどうか必ず確認してください。相場より安すぎるブランド品は偽物である可能性が高いので、購入は避けることをおすすめします。
商品の状態が悪いことも多い
5つ目は、商品の状態が悪いことが多いことです。
海外製の商品は日本製と比べると全体的に質が悪いです。多少の傷や汚れは普通ですし、中には不良品もあります。また、海外の配送業者は雑な業者も多いため、配送途中に商品が破損するケースも少なくありません。
外国語が必須
6つ目は、取引上のやり取りを全て外国語でしなければいけないことです。
とはいえ、取引に使う言葉は限られています。決まった定型文をいくつか覚えるだけで不自由なく取引可能です。
海外仕入れ先(ネットショップ)の選び方
続いて、海外仕入れ先(ネットショップ)を選ぶポイントを5つ紹介します。
サイトのセキュリティ
まず1つ目は、サイトのセキュリティです。
セキュリティの低いサイトで購入してしまうと、個人情報やクレジットカード情報が盗まれる可能性があります。
最低条件は決済ページがSSL認証であることです。できれば常時SSL化されたサイトを利用しましょう。常時SSL化されたサイトはURLの頭が「http」ではなく「https」となっています。
価格帯
2つ目は、価格帯です。
商品の価格帯が極端に安いサイトは、偽物・粗悪品が多い可能性が高いです。目利きができない最初のうちは、多少高くても大手ショップから購入することをおすすめします。
住所・連絡先の記載
3つ目は、サイト運営会社や出店企業の住所・連絡先がサイトに記載されているかどうかです。
・住所が偽物だった
・既に使われていない電話番号が記載されていた
などの場合は利用を控えましょう。
PayPal対応
4つ目は、PayPal決済に対応しているかどうかです。
PayPalで決済すれば、商品未着などのトラブル時にPayPalから補償を受けることができます。
サイトの運営歴
5つ目は、サイトの運営歴です。
運営歴が浅いサイトは、大手ショップを偽装したフィッシング詐欺サイトの可能性があります。サイトの運営歴は以下のページにサイトURLを入力すれば確認できます。
おすすめ海外仕入先ネットショップ5選
最後に海外のおすすめ仕入先ネットショップを紹介します。
eBay
まず1つ目は、世界最大級のオークションサイト「eBay」です。
「eBayで買えないものはない」というくらい何でも売っています。オークションサイトですが、日本のヤフオクと違って定額出品商品がほとんどです。同じ商品でも日本より安く売られている商品がたくさんあります。ただし、日本へは発送してくれない出品者も一定数存在します。
商品説明や取引は全て英語ですが、セカイモンを利用すれば日本語でも取引可能です。
参考:セカイモン
Amazon
2つ目は、「Amazon」です。
以下の13カ国にはAmazonがあります。サイトデザインも日本のサイトと似ているため非常に使いやすいです。
アメリカ | イギリス | フランス | ドイツ | カナダ |
中国 | イタリア | スペイン | ブラジル | インド |
メキシコ | オーストラリア | オランダ | トルコ |
天猫商城 Tmall.com
3つ目は、中国のアリババグループが運営する「天猫商城 Tmall.com」です。
「天猫商城 Tmall.com」はモール型ECサイトですが、出店基準が非常に高いため、偽物・非正規ブランド品が徹底的に排除されています。中国からの仕入れには最適です。
Taobao
4つ目は、中国の「Taobao」です。日本で言う楽天市場のようなネットショップです。C to Cで格安購入できます。
海外のメーカー・ブランド公式ショップ
5つ目は、海外のメーカー・ブランド公式ショップです。100%本物の安心感は他のどのサイトよりも勝ります。ただし、価格が高いため、セールで安くなっているときに仕入れましょう。
日本への発送に対応していない場合は海外発送代行サービスを利用する
また、海外のネットショップが全て日本に発送してくれるわけではありません。日本発送未対応のサイトは意外と多くあります。
その場合は、海外発送代行サービスを利用しましょう。おすすめの代行業者は以下のとおりです。
・御用聞キ屋
・転送JAPAN
・バゲッジフォワードコム
・ロケーションズ
・malltail
海外仕入れはブルーオーシャン
日本では海外製品を扱っている業者の数はまだまだ少ないです。ブルーオーシャンがたくさんありますので、ぜひご参入ください。