パソコンを売る前にしておく4つの事と高く売るコツ・売る方法を徹底解説！

パソコンを買い替える際、古いパソコンの処理方法は売るか廃棄するかの2択が基本になります。どうせなら少しでも高く買い取ってもらう方が得でしょう。

しかしいざ売るとなると、絶対に他人に知られたくない個人情報や漏洩が許されない仕事関連の機密情報の処理、重要データや思い出の写真や動画などのバックアップなど、事前に行うべきことがいくつかあります。パソコンを売った経験がない方からすると、ハードルが高く感じて面倒かもしれません。

そこで今回は、パソコンを売る前にしておくべき事や高く売るコツ、具体的に売る方法についてわかりやすくまとめました。

パソコンを売る前にしておく4つのこと

パソコンを売る前にしておくことは、以下の4つです。

データのバックアップをとる
↓
パソコンを初期化する
↓
専用ソフトでデータを消去する
↓
部品交換とクリーニングを行う

それぞれのプロセスについて個別に解説しましょう。

データのバックアップをとる

絶対に知られたくない個人情報や漏洩が許されない仕事上の機密情報などは、パソコンを売る前にきちんとバックアップをとっておく必要があります。バックアップをとる際には、ファイルのパスワードを保管しておくことを忘れないでください。

具体的な方法は、以下の2つです。

1. クラウドを利用する

2. 外付けドライブを利用する

ます1の方法は、WindowsならGoogle drive、MacならiCloudを使ってクラウド保存するのが一般的です。クラウドを利用すれば、新しいデバイスで元のデータに簡単にアクセスできます。セキュリティについても大手ベンダーによって保証されるため安心でしょう。

ただクラウドサービスは、多くの場合5G以上で有料となるため、コストを抑えたければ2の外付けドライブを利用する方法と併用するのがおすすめです。

2の外付けドライブとは、USBやSSDなどを指し、これらにバックアップを取る方法もあります。ただ物理的破損や損失リスクがあるので、それらを回避する管理方法を講じる必要があるでしょう。

パソコンを初期化する

データのバックアップが済んだら、続いてはパソコンを初期化します。

本稿では、Windowsの初期化方法を解説します。

スタートメニューから右クリックで「設定」を開いてください。

「更新とセキュリティ」をクリックします。

左サイドバーの「回復」を選択して「このPCを初期状態に戻す」の「開始する」を選択します。

「すべてを削除する」を選んで「ファイルを削除してドライブのクリーニングを実行する」を選択してください。

「お使いのアプリが削除されます」で「次へ」を選ぶと、PCをリセットする準備が完了するので、「リセット」をクリックしてください。これで初期化が開始されます。

専用ソフトでデータを消去する

パソコンを初期化すると表向きは工場出荷状態に戻るので、そのまま売りに出せると考える方も多いでしょう。しかし厳密にいうと、この段階ではまだデータ漏洩リスクが残ったままです。専用ソフトを使うとデータが復元されてしまうからです。

これを回避してさらに安全を期すためには、専用ソフトでデータを消去する必要があります。復元ができないように上書きを行うのです。すると誰にもデータの復元ができなくなるので、売却後も安心でしょう。

部品交換とクリーニングを行う

上記の作業が済んだら、最後に部品交換とパソコンの清掃を行います。

劣化している部品は可能ならば交換しておく方が査定額がアップする可能性が高いです。

売る際には見た目の綺麗さも大事です。ディスプレイやキーボードが汚れていたり埃やゴミがついていたりすると印象が悪くなります。無水エタノールやガラスクリーナー、液晶クリーナーなどを使って汚れを落としたり、スピーカーなどの埃もハンディモップやエアダスター、綿棒を使って綺麗にしたりするひと手間を惜しまないようにしてください。

パソコンを高く売るコツ5選

続いて、パソコンを1円でも高く売るコツを5つに分けて解説しましょう。パソコンを新調した際にはここで述べる内容を覚えておくと、売ることを見越した対策ができるのでおすすめです。

少しでも早く売る

パソコンは同じ売るなら少しでも早いに越したことはありません。型が新しければ高額で売れやすいですし、OSの大型アップデート後は買取価格が目に見えて下がってしまうため、その前に売ることをおすすめします。

複数の見積もりをとる

パソコンの買取価格は業者によってまちまちです。できれば複数の業者から見積もりを取って、少しでも高いところで売るのがよいでしょう。

もっとも高い見積もりのところで売るのも良いですが、その前に他の業者にその最高値を伝えて交渉してみるとそれよりも高値で買い取ってもらえる可能性もあります。ダメ元でトライしてみるのも良いかもしれません。

付属品と外箱を揃える

電源コードやACアダプター、マウス、説明書（スタートアップガイド）などの付属品があれば、買取価格のアップが期待できます。外箱も綺麗に取っておくとさらに査定結果が良くなることもあります。

パソコンを新調した際には、売るときを見越してこれらを綺麗な状態で保管したり使ったりするのがおすすめです。

綺麗にしておく

先ほども述べたように同じ型のパソコンでも綺麗な方が高く売れます。本体はもちろんですが、付属品や箱を含めてできるだけ見た目が良い状態にして売りに出すようにしてください。

動作確認をしておく

パソコンを初期化したり、専用ソフトでデータを消去したり、掃除をした後には、念のため必ず動作確認をしてください。問題があれば対処する必要があります。

パソコンを立ち上げたらそのまま問題なく使える状態にしておくと評価が高くなるので、ぜひ最終チェックを忘れないようにしてください。

パソコンを売る3つの方法

ここからは、パソコンを売る方法を具体的に3つ紹介しましょう。

買取専門業業者

もっとも多く利用されているのは、買取専門業者に売却する方法です。経験豊富でパソコンについての専門知識をもつ査定士が鑑定してくれるので信頼できます。

リサイクルショップで売る手もありますが、買取専門業者の方がパソコンに特化している上、取り扱う点数が桁違いに多いといってよいでしょう。

買取専門業者は、買取と同時に販売も行なっているのが一般的です。多数のパソコンを買い取っているところほど、多くのユーザー（購入希望者）を確保しているので買取資金にも余裕があると見て間違いありません。よって、リサイクルショップよりは正確な査定をしたうえ、高値で買い取ってもらえると期待できるのです。

公式サイトをよく見比べて買取実績が多い業者を中心に複数の見積もりを取るのがおすすめです。

フリマアプリ・オークションサイト

メルカリやラクマ、PayPayフリマといったフリマサイトでも中古パソコンが多数取引されています。自宅にいながら余分な経費と時間をかけずに出品できるのは大きなメリットでしょう。しかも上手くいけば売りに出した当日に買い手がつくケースも珍しくありません。

とくにメルカリは、アクティブユーザー数が2,000万人を超えているので、ターゲットの多さでは他を圧倒しています。その分、高値で売れる可能性を秘めているといえるでしょう。しかしその一方で、値下げ交渉を持ちかけられることが多いうえに、売れる保証がない点も心得ておく必要があります。

ヤフオク!などのオークションサイトでパソコンを売る人もいます。上手くいくと、自分が提示した額よりも値が釣り上がる可能性があります。ただし、こちらもフリマアプリ同様に売れる保証はないので、人気のない機種や古いモデルだと買い手がつかないリスクがあるでしょう。

下取りサービス

NECやHPなど大手パソコン業者が、買い替えることを前提に中古機種を買いとる下取りサービスを行なっているケースもあります。

この場合、そのメーカーの製品を買わなければならないという縛りがあるので、どなたにでもおすすめできる方法とはいえません。しかし、条件をクリアすると下取り価格をアップしてもらえることもあるので、興味がある方はそのメーカーの下取りサービスを調べてみるのもよいでしょう。

買取業者での3つの売り方と必要書類

売却先としてもっとも多いと考えられる買取業者へのパソコンの売り方には３パターンあります。最後に、そのそれぞれの方法と売る際に必要となる書類について解説しましょう。

店頭買取

買取業者の店舗に直接パソコンを持ち込んで査定依頼するのが、「店頭買取」です。

すぐに査定結果がわかるうえ、価格に納得できればその場で売って現金化することができます。

ただし、自分でパソコンや付属品一式を持参する必要があるので、自家用車がないとか、近所に店舗がないという方にとっては難しいかもしれません。

宅配買取

「宅配買取」は、ネットか電話を使って買取業者に申し込むと宅配業者が自宅まで無料でパソコンを集荷に来てくれます。査定結果が通知され、納得の場合は後日指定口座に振り込まれるというのが一般的です。納得できない場合は、送り返してもらえますが、その配送料も無料の場合が多いです。

自宅にいながらにしてすべての手続きが済むので、交通費がかからず、店舗に持ち込む手間も不要なためとても楽で便利です。

ただパソコンは精密機器のため、丁寧に梱包しなければ輸送中に破損する危険性があります。保険に入るのが一般的ですが、いざことが起こったときには、責任の所在がどこにあるのかを明確にするのが難しいこともあるでしょう。自分が行なった梱包に原因があったのか、宅配業者の輸送方法が悪かったのかといったことについて明らかにするのが、厄介なケースも考えられます。

出張買取

「出張買取」は、自宅まで買取業者が査定に来てくれます。査定結果に納得であれば、パソコンを引き取ってもらったうえで代金を受け取ります。

売りたいパソコンが複数台あったり、他にもスマホやタブレットといったデバイスやガジェットなどがあったりすれば店舗に持ち込む手間が省けるので大変便利です。交通費も送料も必要ないため、その分のコストも浮いて得でしょう。

ただ人によっては、わざわざ自宅にまで出向いてもらったことに負い目を感じ、査定結果が想定より低くても承諾してしまうことがあります。そもそも自宅に見ず知らずの人を招き入れることに抵抗を感じる人にはおすすめできません。

また、業者によっては出張エリアを限定していることもあるので、とくに地方に住まいしている場合は出張買取サービスを利用することができない可能性もあるでしょう。よって事前に専用サイトなどでよく利用条件を確認しておくことをおすすめします。

買取申請書と身分証明書が必要

パソコンを売る際には、必ず「買取申請書」を記入して提出する必要があります。どこの誰が、自らの希望で買取を依頼したかの記録を残しておくことにより、パソコンの売却を無理強いしたとか、盗んだわけではないことの証拠となります。この申請者の本人確認を行うために、「身分証明書」の提示も求められます。

また、中古品を継続的に買い取って販売する業務は「古物商取引」にあたり、パソコンを買い取る際にはその意味でも必ず「身分証明書」の確認が義務付けられています。昔から中古品買取に出される品や質流れ品には盗品が含まれていることが多く、パソコンの場合も盗品と判明した場合は、身分証明書が犯罪捜査上の重要な情報となるからです。

まとめ

世の中のIT化やデジタルシフトが顕著に進む中、今後パソコンの買い替えは多くの方にとってますます身近なものになるでしょう。その際には、少しでも高値で売ることがとても大切ですが、個人情報や会社の機密情報を確実に削除して他者に漏洩しないようにする点も忘れてはなりません。売ったその後に特別な問題が起きないようにすることまでが、パソコンを売る行為であると認識する必要があります。

記事内で解説した内容を参考にして、ぜひ気持ちよくパソコンを売却してください。