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商品撮影はどのようなカメラが最適か・レンズの種類や撮り方なども解説

ECやネットショップを新たに始める場合、大切なのが商品撮影です。もっともその商品をきれいに撮るために「〇〇を撮る時に最適なカメラ」を探している人も多いかもしれませんが、撮影対象ごとに適したカメラというのはありません。

撮影する「もの」に合わせる

商品撮影用のカメラを選ぶ時には、センサーのサイズや画素数といった機能を比較して購入する人が多いですが、基本的にネットショップの商品撮影用であれば、どのようなカメラでも問題ありません。最近のスマートフォンのカメラも性能が良いので、スマホで撮影したものでも大丈夫です。

もっとも大切なことは、撮影するものがどのくらいの大きさなのかということです。大きいものを撮るのか、小さなアクセサリーなどを撮影するのかによって、選ぶカメラは変わってきます。

スマートフォンできれいに撮影できるもの

スマオートフォンで撮影できるものは、

・洋服
・バッグ
・小物
・アクセサリー(ブレスレットや髪留めなど大きめのもの)

などです。

また、スマオートフォンでの撮影に向いていないものは、

・ジュエリー
・アクセサリー(ピアスや指輪など小さいもの)

です。

コンパクトデジタルカメラできれいに撮影できるもの

コンパクトデジタルカメラできれいに撮影できるものは、

・洋服
・バッグ
・小物
・アクセサリー(ブレスレット、髪留めなど)

です。これらの商品は、スマートフォンよりもきれいに撮ることができます。

向いていない商品は、

・アクセサリー(ピアスや指輪など)
・ジュエリー

です。小さいアクセサリーやジュエリーは、スマートフォンの方がきれいに写すことができます。

一眼レフやミラーレス一眼できれいに撮影できるもの

一眼レフやミラーレス一眼を使う場合は、

・洋服
・バッグ
・小物
・アクセサリー(ブレスレットや髪留めなど)
・アクセサリー(ピアスや指輪など)
・ジュエリー

これらすべてのものがとてもきれいに撮影することができます。

商品を撮影する時の基本について

ここからは、商品を撮影する時の基本的なことについて解説していきます。

撮影する時には光と影を調節する

2つの写真を比べてどちらが美味しそうに見えますか?最初の写真は部屋の照明だけで撮ったもので、2枚目はフォトラを使用しています。

天井の照明だけのものは、対象物全体に均一に上から光が当たるため、下に影ができ、のっぺりした感じになります。一方フォトラを使うと前に影ができるので立体感が生まれ、フルーツに光があたりツヤを出すことができます。より本物に近い立体感やツヤが生まれるのです。

光と影を調節することによって、洋服ならば素材の質感をよりはっきり表すことができ、アクセサリーや金属製品はツヤと輝きが生まれ、植物はナチュラルな立体感を演出することができます。商品撮影には、フォトラのような照明を使うとよりきれいに撮影できます。

光と影の調節が大切なことを理解した上で、以下の基本的なポイントを抑えて撮影してみてください。

・フラッシュ(ストロボ発光)は使わない
・ピントをしっかり合わせる
・三脚を使って固定する
・形状のゆがみを直す
・露出補正
・ホワイトバランスの調整

これらをのポイントをしっかり抑えることで、写真の出来はかなり変わってきます。露出補正は特に大切なので忘れないようにしましょう。では、基本のポイントについて詳しくみていきます。

フラッシュ(ストロボ発光)は使わない

カメラのフラッシュを使うと、光の反射や影が写り込んだりするので、商品の形状がはっきり写らなかったり、不自然で素人っぽさが出てしまいます。

フォトラの光を使って撮影すると、形状がはっきりと見えて影もなくなります。

フラッシュを禁止する方法は、メーカー・機種により若干違いがあります。稲妻のマークのボタンを何度か押して斜線が入った状態にしておけば、常にフラッシュはオフになるので、暗い場所で撮影しても光りません。

ピントをしっかり合わせる

デジカメにはオートフォーカスの機能があるので、ファインダーを覗いた画面の中央にある四角い部分にピントを合わせることで、自動で調節してくれます。

ピントを合わせたい対象が中央に来ない場合には、フォーカスロックを使用します。

ピントを合わせたい対象物をまずフォーカスフレームの中に入れます。次に、シャッターボタンを半押しにします。

半押しのまま、カメラを動かし、撮りたい構図に変更します。この時、三脚を使用するとカメラが固定されるので、左右に動かすことが簡単にできます。三脚を使用していると、左右への回転がスムーズにできるので容易に構図を変える事が出来ます。

ピントと構図が合ったらシャッターボタンを全押しして撮影しましょう。フォーカスロックは、簡単で商品を撮影するときにも役立つのでぜひ覚えて使いましょう。フォーカスロックを使ってもピントがうまく合わない時には、「フォーカスモード」をシングルに変更すると、フォーカスエリアが中央に来るようになるので、フォーカスロックができるようになります。

三脚を使って固定する

商品撮影をする時は、三脚を使ってカメラを固定すると手ブレ防止に役立ちます。手でカメラを持って撮影すると手ブレが起き、商品がくっきり写らなかったり、色がきれいに再現されないといったことが起こります。

最近のデジカメには手ブレ補正機能がありますが、三脚を使用しないで撮影すると、対象物の輪郭がぼやけてしまうことがあります。

三脚を使うと商品全体が輪郭まではっきり写り、本来の色も表すことができます。三脚を使うことで、手ブレを防ぐことができるだけではなく、カメラのアングルも固定できるので、商品の配置や構図、調整なども楽に行うことができます。

レンズを選ぶ

次にレンズの選び方です。ズームはできないけれど、画質がよく歪みが少ない「単焦点レンズ」を好む人は多くいますが、商品全体を撮影したり、細かい部分をアップで撮って掲載することも考えると、ズームレンズを選ぶ方が良いでしょう。

ミラーレスや一眼レフは、撮影対象に合わせてレンズを取り換えることができます。コンパクトデジタルカメラもほとんどズームレンズが付いているので、どのカメラでもズームで撮ることができます。

広角レンズとは

広角レンズは広い範囲を写す時に使うレンズです。大きな商品を撮影したり、対象物とレンズとの間に十分な距離がない場合、狭い所での撮影など便利でよく使われます。ただし、広角レンズを使うと歪みが出てしまうことも多くあるので、本来は広角ではないレンズを使った方がきれいな写真が撮れます。

しかし、コンパクトデジタルカメラの場合、レンズが小さく、センサーサイズも小さいので広角レンズのような撮影はなかなか難しいものがあります。大きな商品の撮影や、距離が短い場合には、一眼レフがもっともきれいな写真が撮れ、次にミラーレス、コンパクトデジタルカメラの順になります。

プロが使うレンズ

プロのカメラマンが使うズームレンズは「F2.8レンズ」(ニッパチレンズとも言われます)です。高級レンズですが、「望遠」「広角ズーム」「標準ズーム」「望遠ズーム」にF2.8レンズがあります。主なものを説明します。

16-35mmF2.8
24-70mmF2.8
70-200mmF2.8
300mmF2.8

特に24-70mmF2.8(ニーヨンナナジュウ)と300mmF2.8(サンニッパ)は、プロやカメラマニアに人気があり好まれています。価格は20万円ほどで300mmになると50万円くらいになります。F2.8の特徴は、解像度が高く歪みも少ない、さらに絞りが円形なのでぼやけますが、きれいなぼやけ方で人物や建物などなんでもきれいに撮れます。

カメラとレンズの相性も大切

レンズだけ高級なものを揃えても良い写真が撮れるわけではありません。レンズの設計や状態、さらにカメラとの相性もあります。またある一定の条件が揃ってしまうと、画像があまり鮮明ではなくなってしまうこともあります。レンズはいくつか持つようにして、カメラとの相性を見ながら状況に応じて使い分けるのが良いでしょう。

商品をきれいに撮影するには

サイトに紹介する商品の写真は、売れ行きにも関わるので上手く撮る必要があります。カメラの機材がよければもちろん、良い写真が撮れる確率は高くなりますが、本格的に揃える場合は、少なくとも50万円くらい、選ぶカメラやレンズの商品によっては100万円くらいすることもあります。

しかし、機材を揃えなくても、今あるカメラと小型のストロボまたはLEDを使うことで質の良い写真が撮れるので、紹介していきます。カメラは、デジタル一眼レフならば使いやすくて画質も良いのですが、コンパクトデジタルカメラでも小型のストロボをレンズの上に装着できれば十分にきれいな写真が撮れます。レフ板や背景紙、ディフューザーなどもあるといいでしょう。

良い写真と悪い写真の比較

まず、ECサイトに商品画像を掲載する目的について考えてみてください。「商品の特徴や形状などについて正確に伝える」、「商品を購入した時のメリット」を写真で伝えなければいけません。

次の2枚の写真を見比べてみてください。

良い写真の方は、お団子のタレの照り、焦げ具合などまではっきりと見ることができます。また、購入後のメリット、つまり食べるところを思わせるお茶も背景に写っています。今日のおやつはお団子と緑茶にしようかなという気分にさせます。

悪い写真はお団子の全体は写っていますが、商品の細かい部分まで見て伝わりにくく、美味しそうにも見えません。商品を写す時にはなるべく大きく写して、周囲の余白があまり入り込まないように撮影すると良いでしょう。

背景を演出する

商品を撮る時に背景もセッティングしましょう。ハリと厚みがある白い紙がオススメです。背景紙やケント紙など半マット系が良いでしょう。

上から吊るして少しゆとりを持たせて床に届くように敷きます。背景紙の大きさは、商品に合わせて選びます。ある程度の大きさが必要な背景紙を用意する場合には、紙を上から吊るすものや重みを支えられる装置も準備しなければいけません。

背景紙の色が強すぎると商品に色が反射してしまうので、通常は白や黒、グラデーションの色などを使います。また、商品のイメージを撮影する時には、壁紙を使うのもおすすめです。デザインの種類がたくさんあるので、タイルやレンガ、木目や和風など商品の雰囲気や使う時のイメージに合わせて選ぶことができます。

また、アクセサリーやコスメのボトルなどを撮影する時には、ガラスやアクリルボードを使い、床面より少し浮かせたところに乗せて写すと、透明感や高級感を感じさせられます。さらに、食器やファッション小物などの場合は、布を背景に使うと良いでしょう。あえて布にしわを寄せたりする方がきれいに写すことができることもあるので、工夫してみてください。

アングル

撮影する角度によって、商品の雰囲気や印象が変わってきます。近くで撮影したり、商品と同じくらいの目線で撮った写真は、商品を触ったり使うといったイメージがしやすい画像なので、手に取ってみたくなる心理が働きます。また、全体像が写る遠くからの写真や上から見るような角度での撮影は、商品全体のイメージを掴みやすくなります。どちらの画像もあると良いでしょう。

撮影する前に、上下左右カメラを動かしてアングルを決めていきますが、シャッターを押す前に画面が水平であることを必ず確認しましょう。斜めになっている写真は、人に潜在的に不安感を与え、商品自体の印象もマイナスです。撮影後に微調整しようとすると画質が悪くなったり、時間がかかるので、撮影する時に、カメラが垂直でまっすぐだということを確認してください。

角度を決める時に、注意したいのがガラス台やアクリル、商品自体にツヤやミラーのように反射する部分がないかどうかです。撮影する機材や撮っている人物が写ってしまう場合があるので、角度をしっかり調節して、必要であれば黒レフ板なども使ってみましょう。

あると便利な3つの機能

デジタルカメラに、次の3つの機能がついていると便利できれいな写真を撮るのに役立ちます。必ず必要というわけではなく、あると便利なので、もしデジタルカメラの購入を考えているならば、以下の機能がついているものを選ぶと良いでしょう。

蛍光灯モード

デジタルカメラにある、ホワイトバランス機能に「蛍光灯モード」があるかチェックしましょう。蛍光灯モードではなくてもマニュアルモードがある機種もあります。そして、オールインワンの王様の撮影キットにもる「昼白色蛍光灯モード」があるとなお良いでしょう。

ズームと接写モードを併用する

商品撮影の時には、ズーム機能と接写モードを併用するときれいに撮ることができます。最近のデジタルカメラはズーム機能も接写モードもついていますが、接写モードをオンにするとズーム機能が使えなくなるタイプもあるので、できれば実際に手にとって操作して確認してみると良いでしょう。撮影する時には、対象物とカメラの間の距離をとってズームで撮影するときれいに撮れます。

ビビッド機能を使う

デジタルカメラで撮影すると、実物よりも彩度が劣ることがあります。そのため、撮る前に鮮やかさを調節して(彩度調整)明るくすることで、撮影後の加工の手間も省け、よりくっきりした色合いに写すことができます。

一眼レフではなくてもOK

ネットショップに載せる商品撮影には、一眼レフは必要ありません。Web上に掲載するので画像サイズもそれほど大きなものは必要ないので、コンパクトデジタルカメラで十分です。

また、最近のスマートフォンのカメラの性能も高いのでデジカメではなくスマートフォンでもきれいに撮影できれば問題なく使用できます。一眼レフは、ポスターなどで使う紙媒体で利用することが多いです。

ライトと背景が大切

きれいな写真を撮影するためには光の加減がとても大切です。また、商品の背景も重要なので、性能の良いカメラに投資するよりも、ライトや背景のセッティングに力を入れましょう。たとえ一眼レフを使っても、自宅の部屋のライトで撮影していては良い写真は撮れません。

専用のスペースとライトがあると良い

写真スタジオのような場所を、一部屋用意するのは難しいかもしれませんし、商品の大きさや撮影する対象物によって撮影スペースの大きさや場所は変わってきますが、専用のライトと背景が整えられる場所を用意しておくと良いでしょう。

白い壁や背景紙を用意する

小さいものを撮影するのであれば、大きめの背景紙や白いウレタンボードなどで撮影ブースを簡単に作ることができます。ホームセンターで数千円程度で準備することができます。

撮影用のライトを要する

ライトはとても大切です。撮影専用のものを用意すると良いでしょう。商品が大きいものの場合には、普段使うライトと角度を変えて使えるライトが2つあった方が便利です。撮影用のライトは以前は数万円と高価でしたが、最近は数千円から質の良いものを手に入れることができます。

まとめ

商品の良さや質感、色、サイズなどが伝わるきれいな写真を撮ることはネットショップの売り上げを上げるためにもとても大切なことです。24時間常にオープンしているネットショップに商品のきれいな写真を掲載することは、売り時のタイミングを逃さないためにも重要です。

そのためには、良い写真が撮れる環境と機材を準備しておく必要があります。商品の特徴、購入後のメリットなどが伝えられるような魅力的な写真を撮るようにしましょう。