「ラクマで買った商品が発送されない」
「発送されない取引をキャンセルしたい」
「取引メッセージを送っているのに反応がない」
ラクマの取引において上記のような問題を抱えたことはないでしょうか。
ラクマは非常に使いやすいフリマアプリです。しかし、あくまでも個人間での取引であり、予想しないトラブルに見舞われることもあるでしょう。特に起こりがちなのが、商品を買ったのに、なかなか発送してくれないというケースです。
そこでこの記事では、以下の内容について解説しています。
- ラクマで購入手続きしたのに商品が発送されない理由
- 発送されないケースでのキャンセルの流れ
- 出品者に無視されにくいメッセージの書き方
ラクマでの商品発送にまつわるトラブルの原因を見ていきながら、その上で、購入者側がどのように対処すれば、大きな問題にならずに解決できるかを掘り下げていきます。
ラクマでの商品購入から受取、評価までの流れをおさらい
まずは非常に簡単にですが、ラクマでの商品購入までの流れと、受取・評価までの手順を見ていきます。取引キャンセルをスムーズに進める上で、最低限理解しておきたいポイントを押さえておきましょう。
商品購入までの流れ
商品購入までの流れは、公式ガイドを確認するとよいでしょう。
今回の記事の補足として知っておきたいのは、購入申請の有無についてです。ラクマでは出品者が購入申請をしてもらうかどうか、事前に設定できます。購入申請がいらない場合は、商品ページに「すぐに購入可」と記載されます。
「すぐに購入可」の場合は、一気に購入手続きを進められるので、購入者の側の支払いが遅れるケースは起こりにくくなります。一方、購入申請をして出品者から承認を得た上で取引するという形だと、支払い手続きまでにタイムラグが発生します。
そのため、うっかり承認メッセージを見逃して、支払い期限を過ぎてしまうということが起こるのです。期限を過ぎると自動的に取引がキャンセル扱いになり、悪い評価や運営からのペナルティを受ける危険もあります。
また、購入手続きに進む前に、商品情報に記載されている発送までの期間はしっかり確認しておきましょう。出品者それぞれに事情があり、最初から発送までの期間を長くとっている人もいます。本記事の主題である発送トラブルにおいても、きちんと相手の姿勢を理解できているかが重要になります。
受取・評価までの流れ
受取・評価までの流れも、詳しくは公式のガイドをご参照ください。
今回の記事の補足として知っておきたいのは、評価を入力しないと取引が終わりにならない点です。
ラクマのシステムでは、購入者が支払った代金は、一度ラクマ側でプールされます。そして互いの評価入力が終了した段階で、出品者は代金の引き落としなどができるようになります。
原則的に、評価を入力してからのキャンセルはできません。購入者は、どんなに遅くとも評価を入力する前に、キャンセルするかどうかを決める必要があるのです。
コメントと取引メッセージの違い
最後に、コメントと取引メッセージの違いについて軽く解説しておきます。
コメントは商品ページに掲載されているボタンから送れます。購入手続きに進む前に、商品状態のより詳しい説明を求めたり、値下げを交渉したりできます。そして、これらのコメントをすべてのユーザーが見られるのが特徴です。また、編集もできず、削除は出品者側からしかできません。
一方、取引メッセージは、購入手続きに進んでから利用できます。こちらは、他のユーザーがやり取りを確認することはできません。編集や削除もできないので注意しましょう。
取引メッセージでのやり取りは、取引終了後1週間まで使えます。ですが、取引が完了している場合、その後のキャンセル要求にはラクマ側は一切対処してくれません。お金のやり取り含めて、出品者本人との面倒な交渉が必要となります。
購入手続きが済んだのに発送されない!主な理由は?
前置きが長くなりましたが、この記事の本題となる発送トラブルの話に移りましょう。まずは、どうして発送トラブルが起きるのか、主な理由を2つ見ていきます。
購入申請の見逃しや、出品者都合のキャンセル
出品者も四六時中ラクマを見ているわけではありません。特に、販売をスタートしてから時間が過ぎている商品は、売れたことに気づかないケースもあります。
そういったミスを防ぐために、ラクマはプッシュ機能が充実しています。しかし、頻繁に通知が来ると面倒などの理由で、通知機能をオフに設定しているケースもあるのです。
また、出品者が多忙で、なかなか発送作業に入れないケースもあるでしょう。本来、売る立場としてはあってはならないことですが、個人活動が多いフリマアプリだと、充分に理由として考えられます。
出品者の手元に商品がない
ラクマのルールでは、無在庫での販売は固く禁じられています。無在庫とは、手元に発送できる商品がない状態を指します。複数のフリマアプリに登録し、一方で売れたのに、他のアプリで商品情報の削除を忘れていたなどの理由が考えられます。
この場合、手元に商品がないので、売るためには改めて仕入れる必要があります。当然ですが、無在庫販売禁止のルールを破るとペナルティがあります。
もしメッセージなどで、在庫が手元にないから待ってほしいと交渉されても、受け入れないようにしましょう。そこまではっきりルール違反とわからずとも、相手の対応に不誠実さを感じたら注意しましょう。その際は、ラクマ運営へ問い合わせ・報告をして、とばっちりを受けないように自衛しておきましょう。
発送されないケースでのキャンセルの流れ
いつまでも商品が発送されない場合は、購入側から取引をキャンセルできます。ですが、一方的に取引を終了できるわけではなく、一定の条件があります。
そこに至るまでの流れと、実際のキャンセル手続きの方法を見ていきます。
指定された発送日から3日の経過が必要
ラクマはあらかじめ出品者が、取引が成立してから何日以内に発送するかを選択するシステムになっています。
その数字に対応する形で、発送の締め切り日が算出される仕組みとなっています。
購入者側から取引キャンセルの申請ができるようになるのは、発送予定日から3日が経過したあとです。
ラクマで商品が発送されない場合は運営に通報する
発送期限が過ぎて、いざキャンセル申請をしようと思っても、本当に大丈夫か不安に感じる人もいるでしょう。そのため、実際に申請する前に状況を整理して、カスタマーサポートの助けを借りておくと安心です。
カスタマーサポートを利用するためには、まずオーダーIDを入手しましょう。こちらは取引ページの最下段に記載があります。
続いて、問い合わせのやり方を見ていきます。スマートフォンのブラウザ版の説明となります。最初に、画面左上にあるハンバーガーメニューをタップします。
設定・ヘルプ・その他から「お問い合わせ」を選択してください。
「お問い合わせ種別」をタップし、「商品が配送されない」をタップしてください。
指示に従って詳細情報を入力してください。ここでオーダーIDの入力が求められます。
ここまでの状況を包み隠さず相談すれば、適切な対処法を教えてくれるでしょう。
キャンセルにまつわるやり取りによって、思いがけず悪い評価をもらってしまう危険性があります。実は、購入者側が購入申請承認後に、うっかり支払い手続きを忘れていたなんてケースもあるでしょう。あくまで自分の側に落ち度がないことを再確認する意味でも、運営に頼るのは慎重なやり方と言えます。
購入者側がキャンセルする際の流れ
発送締め切りから3日経過すると、「取引のキャンセルを希望される方」という記載が、取引ページ内に出てきます。
そこから「キャンセルの理由をご記入ください」を入力し、「取引のキャンセルを希望します」にチェック後、「取引キャンセル申請を送信」をタップします。
すると、ラクマから申請受理のメールが送られてきます。それを確認したら、後は購入者側がすべきことはありません。
キャンセルが無事に終われば、ラクマ側から以下のようなメールが送られてきます。
このようにスムーズにいけばいいのですが、ラクマがキャンセル事項に当たらないと判断して、申請が却下されるケースもあります。前提として、取引キャンセルは出品者と購入者の双方の同意が求められるからです。そのため、何度もコメントや取引メッセージで催促するなど、事前の対応が大切になります。
なお、キャンセルが確定した後は、取引メッセージも自動的に使えなくなるので注意しましょう。
商品が届かないのに発送通知はされているケースの対処
ラクマのシステムでは、出品者は商品の発送後に発送通知をすることになっています。この通知がないと購入者は評価入力ができず、取引も完了しません。
購入者視点で見ると、発送通知が来たことは安心材料になります。ですがまれに、発送通知は来ているのにいつまで待っても商品が届かないケースもあります。なぜそんなことが起きるのか、主な理由を2つ見ていきましょう。
実際の発送前に通知だけ送っている
まず1つめは、出品者の不正です。実際は発送していないのに発送通知だけを先に出して、発送の締め切りを過ぎないように誤魔化しているケースです。
なぜこんなことが起きるのでしょうか?第一に、締め切り後の発送だと、取引完了後に悪い評価をされる可能性があるからです。待たされた分だけ購入者の心証が悪くなりますが、出品側の自分に落ち度はないと見せかけているわけです。
また、上記の通り、締め切りから3日過ぎると、購入者側からのキャンセルも可能になります。せっかくの取引が無効になるのを防ぐために、発送通知だけ出してしまうケースです。特に無在庫販売をしていると、こういう状況が起こりやすいと言えるでしょう。
では、その不正を購入者が見抜く方法はないのでしょうか?配送方法によっては、追跡番号を利用するやり方があります。
追跡番号があれば現在の配送状況や、いつ発送手続きがされたかを調べることができます。ただ、追跡番号は出品者にしかわからないので、問い合わせて教えてもらう必要があります。
発送通知は来ているのに商品が届かないケースで、最初から出品者の不正を疑うのは心苦しいものです。その場合、問い合わせの口実として、下記で説明する配送トラブルの可能性をほのめかすのは有効です。
配送トラブルが起きているようで、商品が届きません。原因を調べたいので追跡番号を教えていただけますでしょうか?
このような問い合わせなら角が立ちません。相手が番号を教えてくれないようなら、不正の可能性は高まります。出品者とのやり取りで、あまりに手口が悪質と感じるならば、運営に報告して適切に対処してもらうといいでしょう。
配送中に何かしらのトラブルがあった
2つめは配送トラブルが起きているケースです。例えば、自然災害や配送ミスなどの理由があります。この場合も追跡番号を使えば、ある程度、商品の行方を追いかけることができます。
このケースでは気長に商品が届くのを待つしかありません。もし万が一配送中に破損や紛失があった場合でも、購入者の側に負担はかかりません。運営に状況を報告して、適切に対処してもらいましょう。
ただし、補償サービスがない配送方法を選んでいると、商品が補償されないので出品者の損害になるケースはあります。補償されない心配をするよりはお互いの安心を買う意味でも、追跡や補償サービスが充実した配送方法を選ぶ方が賢明と言えます。
キャンセルを申請後も取引メッセージ機能は使える?
いったん購入者側がキャンセル申請を出した後でも、出品者と交渉することは可能です。取引メッセージ機能は、キャンセルが確定するまでは利用することができます。
キャンセル申請後の出品者とのやり取り
購入者が取引キャンセルの手続きを進めると、出品者の側では発送通知を送ることが不可能となります。システムの上で取引完了まで進められない状況になるわけです。
ただし、出品者の側にもやむにやまれぬ事情があったというケースもあるでしょう。病気や事故、あるいは、スマホをなくしたなどの理由が考えられます。仮にキャンセル申請後にメッセージが届いて、その理由に納得した場合、取引の再開も可能です。その際はキャンセル手続き画面内の、「取引キャンセル申請を取り消す」をタップしてください。
頻繁にキャンセル申請やその取り消しを行うと、運営からペナルティを課される場合もあります。ぐれぐれも正当な理由がない限り、不用意に使うのは避けた方がいいでしょう。
実際にキャンセルが確定するまでどれくらいかかる?
一般的に、キャンセル申請が受理されてから、ラクマ事務局が実際のやり取りを精査する形になります。その確認に1週間前後かかる場合もあるようです。その期間内であれば、出品者との再交渉も可能ということです。
基本的に購入者側からのキャンセル手続きには時間がかかる、という意識は持っておく必要があるでしょう。
キャンセルが確定した場合の返金方法
キャンセルが確定した時にどんな形で返金されるかを、支払い方法別に見ていきます。
決済取り消しという形で返金されるケース
基本的にカスタマーサポートによって、決済取り消しという形で返金されるのが以下の支払い方法になります。
- クレジットカード払い
- 楽天ペイ
- LINEPay
- FamiPay
- キャリア決済
- Paidy
まだ完了していない決済であれば、それが取り消される形で処理されます。ただ、キャンセル確定までに時間がかかり、すでに決済期間を過ぎてしまったというケースも出てきます。その際は運営から、支払い方法に応じて個別の返金手続きの案内があります。
それ以外のケース
コンビニ、あるいはATMでの支払いを選んでいた場合は、銀行口座に振り込みという形で返金されます。このケースでは返金請求に対して、そのたびに口座情報の確認が求められます。
一方、楽天キャッシュ、楽天ポイント、ラクマポイントなどで支払っていた場合は、そのままポイントで返還される形となります。この時、もしも期限ギリギリのポイントを使っていたなら注意が必要です。キャンセル交渉中に期限が過ぎてしまった場合、そのポイントは失効扱いになってしまいます。
取引キャンセルにまつわるデメリット
基本的にラクマにおいて、取引キャンセルは推奨されない行為にあたります。そのため、自分に落ち度はないと思っていても、ペナルティを受けるケースも起こり得ます。特にどんなケースが問題になるのか見ていきましょう。
対処を間違えると悪い評価がついてしまう
購入者としてまずやってはいけないのは、支払い期限の超過によるキャンセルです。もちろん、きちんと出品者と交渉・合意した上であれば問題はありません。
一方、それをせず、支払い手続きを進めない形でキャンセルすると、出品者から悪い評価をもらうことは避けられません。評価実績は後々、ラクマでの売買に問題を及ぼす可能性が大きいので、できる限り避けるように心がけましょう。
また、上でも少し触れましたが、軽々しい気持ちで何度もキャンセル申請を出すのも考えものです。あくまでラクマは個人間のやり取りが主流で、運営はサポートの立場です。当事者で解決できるレベルの問題を頻繁に運営に持ち込むのは避けましょう。結果として運営から、悪い評価やペナルティを与えられるケースがあるので注意が必要です。
キャンセルした後の出品者への評価はできない
購入者側からキャンセルを持ち掛けるケースでは、出品者に対する心証も良くない場合が多いでしょう。ですが、取引をキャンセルした場合、そもそも最初から何も行われなかったという扱いになります。そのため、出品者と購入者の双方ともに、評価をつけられない決まりです。
そういったもやもやした気持ちを抱え込まないためにも、できる限り取引キャンセルが起こらないように注意しましょう。ありきたりですが、評価の良くない出品者と取引するのは避けるべきです。購入手続きに進む前に、出品者の情報とやり方をしっかり理解しておくと、余計なトラブルを呼び込むことがぐっと少なくなるでしょう。
出品者に無視されにくいメッセージの書き方
ラクマにおいては、相手の心証をしっかり考えることも大切です。送るメッセージ次第で、スムーズに気持ちよく取引できるか、無用のトラブルやすれ違いを生んでしまうかが変わってきます。この項では最低限の礼儀を保ちつつ、相手の気持ちを揺さぶるメッセージの具体例を見ていきます。
なかなか発送してくれない場合の催促コメントの例
まず、発送の締め切りが過ぎて、発送通知が来ない時点でのメッセージの例から紹介します。
お世話になっております。今回○○様が出品された○○を購入させていただいた○○です。お忙しい中恐縮ですが、発送がいつになるか確認させていただけますでしょうか?商品が手元に届くのをとても楽しみにしております。よろしくお願いいたします。
相手の状況に配慮しつつ、こちらの期待感をさりげなく加えておくと、相手も心情的に無視しにくくなるでしょう。
それでも返答がなく、キャンセル申請が可能な時点でのメッセージ例は以下の通りです。
お世話になっております。先日連絡させていただいた○○です。既定の日数が過ぎても発送されないため、何かトラブルでもあったのかと心配になり、運営にも連絡させていただきました。早急に進捗のほど、ご連絡いただければ幸いです。
相手の状況を心配しつつ、運営の存在をちらつかせて、正規のキャンセル手続も視野に入れていることを匂わせる形です。このように丁寧な対応を続けて、それでも相手から連絡がなければ、キャンセル申請に踏み切っても問題はないでしょう。
ラクマの基本は個人取引、運営に頼り過ぎず適切な対処を
ラクマはとても気楽に利用できるフリマアプリです。しかし、携わっている人の多くが個人活動のため、発送トラブルをはじめとした問題は後を絶ちません。
もしトラブルに巻き込まれても、不用意に運営を頼り過ぎず、落ち着いて丁寧な対処をしていくことが大切です。発送トラブルに関しては気長に、ルールに従って取り組んでいくことで、穏便な解決につなげることができるでしょう。この記事で学んだことが少しでもお役に立てば幸いです。