最近のせどりの傾向として、ECショップを活用して自宅で作業を完結させる方が増えてきました。そんな中、昔のようにリサイクルショップを巡って利益の出る商品を探すスタイルはもう時代遅れなのかと言われれば、もちろんそんなことはありません。
リサイクルショップせどりにはECせどりにはないメリットがたくさんありますし、まだまだたくさん稼げるビジネススタイルです。
そこで今回は、リサイクルショップせどりの基礎知識やメリット、注意点などについてご紹介していきます。
リサイクルショップせどりとは?
まずは、そもそもリサイクルショップせどりとはどんなビジネス形態なのかについて解説します。基本的には、その名前の通り、「リサイクルショップを巡って利益の出る商品を探して売る」ビジネスだと思っていただいて問題ありません。
リサイクルというだけあって、取り扱う商品はほぼ中古商品です。とはいえ中古でも高値で取引される商品はたくさんありますし、ほぼ新品同然で中古販売されている商品もあります。
こういった商品を安価に仕入れ、適正な価格で販売して利益を得る方法が「リサイクルショップせどり」です。時には新品よりも利益を出せるおすすめのビジネスと言えます。
中古商品について
リサイクルショップせどりにおいてメインの仕入れ先となるリサイクルショップですが、実はたくさん種類があります。ショップごとに取り扱っているジャンルが異なるのがその理由です。
誰もが1度は使ったことのある日用品や趣味用の道具、一部のコレクターに重宝される商品など、非常にたくさんの商品が中古品として取り扱われています。新品でないと意味がないもの以外なら何でも中古取引の対象になるのです。
リサイクルショップについて
リサイクルショップは、お店によって取り扱う商品にある程度偏りがでます。主な分類をご紹介しますので、類似商品を探す際の参考にしてください。
・総合型:ジャンルを問わずあらゆる中古商品を取り扱うお店。広いお店が多く品ぞろえが豊富なので、利益の出る商品を見つけやすい。
・アパレル型:衣類やバッグ、靴などのアパレル用品を専門に取り扱うお店。衣類は傷やシミがあると価格が一気に落ちるので注意。
・高級品型:ブランド品や時計、指輪などのアクセサリー系を取り扱うお店。単価は高いが大きな利益を上げやすい。
・アウトドア型:キャンプ用品や工具、DIY用品などを取り扱うお店。劣化しにくい商品が多いので中古品でも狙い目。
・インドア型:家具やインテリア、骨董品などを取り扱うお店。古くても見た目が良かったり雰囲気があったりする商品は売れやすい。
・小物型:書籍やCD、ゲームなどを取り扱うお店。掘り出し物を見つけやすく、かさばらないのでたくさん仕入れるのに向いている。
どのタイプのお店を利用するかは、ご自分の行動圏や取り扱う商品に応じて決めていきましょう。もちろん複数のお店を巡っても全く問題ありません。
リサイクルショップの種類
リサイクルショップには、取り扱う商品以外にもお店ごとの特徴があります。具体的には、「全国チェーン」か「個人経営」かの差で、取り扱うジャンルが同じでも以下のような差異があるのです。
全国チェーンのお店は、商品管理が徹底しているので優良な商品が多く、価格の設定基準も明確になっています。お店ごとの差も少ないためクオリティが安定している一方で、相場から大きく外れた商品を探すのは難しいです。
個人経営のお店は商品の管理方法がお店によって全く異なるため、販売されている商品が価格通りの価値とは限りません。ジャンク品同然の商品もあれば、相場より大幅に安い掘り出し物も眠っています。
どちらのお店にも長所と短所があるため、両方のお店を利用しながらメリットだけを享受していく方法がおすすめです。
リサイクルショップせどりが儲かる理由
リサイクルショップせどりで儲けを出せる1番の理由は、ECせどりに比べて仕入れ価格を抑えられることにあります。中古品として安価になっていても、中には新品同様の価値や機能を持つ商品も少なくありません。そういった商品を仕入れられれば、大きな利益を得られます。
また、直接お店を巡るタイプのせどりは行動圏が限られるため、ライバルが少ない点も魅力的です。自分の行動範囲内にあるリサイクルショップの掘り出し物は大抵独占できるため、ネット上で激しい競争をしなくて済みます。
以上の理由から、リサイクルショップせどりは十分に儲けを出せるビジネスモデルと言えるのです。これから挑戦しようと思っている人は、安心して取り組んでください。
メリット
リサイクルショップせどりは、他のせどりにはないメリットが数多くあります。昔ながらの方法だからと敬遠する必要は全くありません。
続いては、リサイクルショップせどりのメリットについてご紹介します。
低リスク
リサイクルショップせどりは、他のせどりに比べ、圧倒的に低リスクで行えます。なぜなら中古商品は相場が変動しにくく、安定した利益を得られるからです。
新品やトレンド商品などは、時代や環境によって価格の推移が激しいため、安定した利益を得るのは難しいです。仕入れた後に暴落して、赤字になってしまうケースも少なくありません。
また、直接自分の目で見て仕入れを行うことから、仕入れるものを間違ってしまうことも比較的少ないです。ECせどりより目利きが簡単なので、初心者でもとっつきやすいせどりスタイルと言えます。
高い利益率
中古商品は、新品に比べて高い利益率も魅力的です。一般的にせどりで目指すべき利益率は30%ですが、中古品には40~50%を超える利益率を叩き出す商品も珍しくありません。
特にリサイクルショップ側が価値を正しく理解していなかったプレミア商品を見つけられれば、仕入れ額の何倍もの価格で販売できます。ひとつの商品で大きな利益をあげられるため、効率的に稼げるビジネススタイルと言えるのです。
プレミア商品を手に入れやすい
商品の価値を理解している人に見つかりやすいネットとは違い、リサイクルショップには正当な価値を把握されていない商品がいくつも並んでいます。
初回限定品や生産終了品、非売品などの価値は分かる人にしか分かりません。普通の中古品と同じ扱いで展示されているケースも多いです。
そういったプレミア商品を安価で仕入れれば、一気に大きな利益を生み出せます。市場価値から大きく離れた価格で商品を仕入れられるのは、リサイクルショップせどりだけのメリットです。
デメリット
ここまではリサイクルショップせどりのメリットばかりをご紹介してきました。しかし、デメリットも当然存在します。
デメリットを理解しないまませどりを始めると、大きく損してしまう可能性が高いです。ここで紹介するデメリットをしっかり頭に入れておきましょう。
大量の仕入れは難しい
基本的にリサイクルショップでは、同じ商品は販売されていません。したがって、せっかく利益の出る商品を見つけられても、それを複数個仕入れられるケースはまれです。どうしても単品の仕入ればかりになるため、大量販売によって利益を得ることは難しいと言えます。
自力での検品が大変
リサイクルショップせどりでは、仕入れる商品の検品を全て自分で行う必要があります。お店側も最低限の検品は行っていますが、特に個人経営のお店では小さな傷や汚れは見逃されているケースは多いです。
外観のチェックは当然として、動作チェックや付属品の有無も念入りに確認する必要があります。万が一不良品を販売してしまうとトラブルの原因になるため、十分に注意してください。
利益の出る商品の見極めが大変
中古商品が、全て利益を出せるとは限りません。価格相応に使い古した商品や、ぎりぎり動くレベルのジャンク品では、大きな利益は見込めません。だからと言って、そういった商品を避けて利益の出る商品だけを仕入れるのは、なかなかに大変です。
うっかり利益の出ない商品を仕入れてしまうと、なかなか売れないうえに、在庫が残り続けて管理の手間がかかってしまいます。
このように利益の出ない商品を仕入れてしまうリスクがあるのは、大きなデメリットです。そのため、ある程度ジャンルを絞ったり、検品のポイントを決めたりして効率よく利益の出る商品を探す必要があります。
おすすめの仕入れ店舗
リサイクルショップはたくさんあるので、自分の行動圏に複数存在するケースも珍しくありません。しかし、あまりたくさんお店があると、どこで仕入れをしたらいいのか迷ってしまいます。
そこで続いては、初心者におすすめの仕入れ店舗についてのご紹介です。比較的仕入れやすい店舗ばかりなので、近所にあれば積極的に利用していきましょう。
ハードオフグループの各店舗
ハードオフやブックオフ、ガレージオフといったハードオフグループのお店は、せどりの仕入れ先としてとても優秀です。お店ごとにジャンルが明確に別れており、簡単に対象を絞って利益の出る商品を探せます。
新品同様であっても陳列する場所がないためにジャンク品として店頭に並んでいる商品が多いのが魅力です。反対に、赤い値札の商品は比較的価格が高いため、せどりには適しません。
そしてなによりも、全国至る所にお店があり、アクセスできる店舗が多いのが最大の魅力です。扱う商品が異なる複数のお店が同一の敷地内に併存していることが多いのも嬉しいところです。
お宝中古市場
お宝中古市場は、全国展開されている総合型リサイクルショップです。リサイクルショップのタイプとしては、万代書店や夢大陸に似ています。
大きな店舗スペースと圧倒的な品ぞろえが特徴で、あらゆるジャンルの中古品を1度にチェックできます。ジャンルごとに取り扱っている商品の数も多く、店舗全ての商品をチェックしようとすると丸一日かかることも珍しくありません。
利用者が多いため商品の入れ替わりが速く、常に新しい仕入れ対象が入ってきます。品ぞろえには困らないため、少し遠出してでも訪れる価値のあるリサイクルショップです。
セカンドストリート
アパレル系のジャンルを扱うなら、セカンドストリートもおすすめです。質のいい中古品が揃っており、あまりハズレがないところが優秀と言えます。
仕入れるなら、未開封品が狙い目です。新品同様でありながら新品よりも安価で仕入れられます。
お店の規模はそこまで大きくないですが、販売されている商品の数は十分です。1つの服を吟味しすぎると時間がいくらあっても足りなくなるので、ポイントを絞った仕入れを心掛けてください。
古物商許可についての注意点
リサイクルショップせどりを行うにあたって、1つだけ絶対に忘れてはいけないことがあります。それは実際に販売する前に古物商許可の資格を取得しておく必要があることです。許可を取らないまませどりを始めると、最悪の場合、警察に逮捕されてしまいます。
ということで、ここからは古物商許可について詳しく解説します。中古品を販売する以上は知っておくべき知識ですので、必ず頭に入れておきましょう。
古物商許可について
古物商許可とは、一言でいえば、「中古品を販売するために必要な許可」です。せどりで取り扱う商品は法律上全て中古品として扱われるため、せどりには絶対必要な資格と言えます。
幸い資格の取得に特別な試験があるわけではなく、誰でも取得できます。1度取得すれば、更新の必要もありません。
古物商許可を得ないまませどりを行ってしまうと、刑事罰の対象となってしまいます。最大で100万円以下の罰金か3年以下の懲役といった処分を科されるため、必ず許可をとっておくようにしましょう。
資格取得の方法
古物商許可は、最寄りの警察署で取得します。必要書類(略歴書、住民票のコピー、誓約書、身分証明書など)を持って申請を行ってください。
審査が完了するまでに最大で40日程度かかるため、早めに申請しておきましょう。申請費用として19,000円が必要なので、忘れずに持っていってください。
取得するタイミング
何度も言いますが、古物商許可はせどりを行う上で必須の資格です。可能な限り、せどりを始める前に取得しておくべきです。
ただ、せどりがうまくいくか不安があるというのであれば、試しに1、2品出品してみてからでも遅くはありません。1回販売するだけであれば、売買目的の出品とみなされず法律にも抵触しないからです。
まとめ
リサイクルショップには掘り出し物がたくさん眠っており、上手く仕入れられれば大きな利益を得られます。実店舗で商品を探すぶんにはライバルも少ないため、ゆっくり仕入れに時間を使えるのも魅力的です。
ただ、リサイクルショップには利益率の高い商品が販売されている一方で、利益の出ない商品も多く出回っています。仕入れの際は相場をチェックし、どの程度市場価格から離れているかよくチェックしてください。
自分の足で店舗を回る必要があるところが面倒ではありますが、ECせどりにはないメリットが多くあるのがリサイクルショップせどりです。メリットとデメリットをよく把握したうえで、ぜひリサイクルショップせどりに挑戦してみてください。