今でこそ転売(せどり)と言うと様々な商材がありますが、そもそもの始まりは古本せどりです。
「電子書籍の時代だし、もう古本せどりでは稼げない」などと言う人もいますが、古本せどりは今でも稼げます。むしろ、「古い」「稼げない」というイメージが広く浸透しているため、以前よりライバルが少なくなり稼ぎやすくなっているという見方もできます。
今回は、古本せどりのやり方を徹底解説します。
古本せどりの流れ
古本はAmazonで販売するのが一般的です。Amazonで古本せどりをする流れを説明します。
情報収集
まずは、Amazonランキングなどを確認して、人気のある商品を把握しておきましょう。
人気のジャンルなどに目星を付けておくと仕入れがしやすくなります。
仕入れ
次にブックオフなどに行って、古本を一冊ずつチェックして仕入れていきましょう。
KeepaやFBAシミュレーターなどを使って利益が出るのかどうか、本当に売れているのかを確認します。
クリーニング
古本は状態が良くないものも多いため、仕入れた後は汚れを拭き取ったり、書き込みを消すなど最低限のクリーニングをしましょう。
出品作業
Amazonで出品するには、購入用の一般アカウントではなく出品用のアカウントが必要です。
すでに同じ商品が出品されている場合は相乗り出品になるため、商品ページを作成する必要がありません。しかし、新規出品の場合は自分で商品ページを作成しなければいけません。
価格設定
他のセラーの販売価格を参考に価格設定しましょう。
発送
注文が発生したら商品を発送しましょう。Amazonセラーには、2種類の発送方法があります。
1つ目は、自分で購入者の住所等を調べて発送する方法です。送り状を自分で作成するだけでなく、配送業者も自分で手配することになります。
2つ目は、FBAを利用してAmazonに発送を代行してもらう方法です。FBA(fulfillment by Amazon)とは、Amazonの物流拠点であるフルフィルメントセンター(FBA倉庫)に商品を事前に納品しておくことで、商品の管理・注文処理・配送・返品を全てAmazonが代行してくれるサービスのことです。FBAの利用には別途手数料がかかります。また、FBAを利用するには注文前に商品を納品しておく必要があります。注文発生後にFBA倉庫に商品を納品することはできません。
古本せどりの仕入れ方法
一般的なせどりは、まず仕入れの前に市場調査をして利益の出る商品を選定します。
しかし、古本せどりの場合は、バーコードリーダーを使って店舗でリサーチしながら仕入れていくのが一般的です。そのため、事前のリサーチは最低限で済みます。
バーコードリーダーせどり
店舗で商品のバーコードを片っ端から読み取り、利益の出る商品をその場で選別して仕入れる手法を「バーコードリーダーせどり」や「ビームせどり」と言います。
ちなみにバーコードはスマホでも読み取ることができるため、バーコードリーダーは必須アイテムではありません。
しかし、バーコードリーダーを使った方が作業効率が上がりますし、店員さんにバーコードを読み取っていることを気づかれにくくもなります。したがって、バーコードリーダーを用意した方が良いでしょう。
バーコードリーダーせどりのメリット
- リサーチスピードが速い
- バーコードリーダーは手のひらに収まるほど小さいため、読み取りが簡単で、店員さんに怪しまれることなくリサーチができる
- 写真撮影禁止のお店でもバーコードリーダーなら使える
バーコードリーダーせどりのデメリット
- バーコードリーダーを買わなければいけない(1~3万円)
- 一つ一つ商品のバーコードを読み取らなければいけないため、慣れないうちは時間がかかる
- 一部バーコードリーダーの使用を禁止している店舗がある(特にブックオフは多い)
古本せどりで効率よく仕入れるコツ
古本の仕入れ先としてはブックオフがおすすめです。
ブックオフで効率よく仕入れるコツを紹介します。
バーコードリーダーを買う
バーコードリーダーはスマホにBluetooth接続できるタイプのものを購入しましょう。おすすめバーコードリーダーを2つ紹介します。
1つ目は、ユニテック・ジャパンのワイヤレスCCDスキャナ「MS910+」です。
大人気機種「MS910」のアップグレード版です。スキャン速度は650スキャン/秒で、約8時間利用可能です。値段は2021年6月1日時点で、Amazonでは13,420円となっています。これはバーコードリーダーでは安い方です。
2つ目は、KOAMTACのKDC20iです。
KDC20iは値段が3万円前後と高めですが、その分MS910+より機能が勝っています。
これから転売を始める転売初心者でお金がない人には、コスパの良いMS910+をおすすめします。しかし、性能は明らかにKDC20iの方が上です。ある程度お金に余裕がある人にはKDC20iをおすすめします。
検索ツールを導入する
バーコードリーダーをスマホに接続したら、「せどりすと」や「せど楽チェッカー」といった検索ツールを利用して、効率的にリサーチしていきましょう。
良い店舗を探す
バーコードリーダーせどりでまず大切なことは、品揃えが豊富で安い店舗を見つけることです。
同じブックオフでも店舗によって品揃えが異なります。まずは様々な店舗を回って片っ端からバーコードを読み取って、良い仕入れ先を見つけましょう。安い店舗さえ見つかれば、そのお店を中心にリサーチすれば済むため、より少ない作業で利益を上げることができます。
とにかくリサーチしまくる
バーコードリーダーせどりは効率的ですが、慣れないうちは意外と手間取ります。とにかく数をこなして、より早くバーコードを読み取れるようになりましょう。
値札の色を見る
ブックオフで仕入れる際は、新しく陳列された書籍を優先してチェックしましょう。陳列時期は値札の色を見れば分かります。
黒:1~3月
緑:4~6月
青:7~9月
赤:10~12月
時期外れの本は売れ残り品です。
トレンドを意識する
また、新作映画の公開などで特定の書籍の相場が高騰することが稀にあります。
InstagramやTwitterなどのSNSをチェックして、常にトレンドを把握しておきましょう。
古本せどりにおすすめの種類
古本せどりで特に初心者におすすめしたいのが「大きい本」です。
大きい本は稼ぎやすい
大きい本は文字通りサイズが大きい本です。大きい本は部数も少ないため、一般的な文庫本・単行本と比べると希少価値が高くなっています。
雑誌
大きい本で一番おすすめしたいのが、週刊誌・月刊誌などのバックナンバーです。
基本的に雑誌は次号が発売されるまでの間しか店頭に並びませんし、再販もされません。
人気の雑誌はバックナンバーを欲しがる人が多いので、積極的に仕入れていきましょう。
専門書など
パソコンのマニュアルや医学書といった分厚い専門書の古本は大学生に需要があります。専門書は新書で買うと高いため、古本を欲しがる人がたくさんいます。
絵本
子供向けの絵本も一定の需要があります。
ただし、絵本は子供の落書きがあったりしてコンディションが悪い物も多いため、仕入れの際は十分注意してください。
古本せどりで稼ぎ続けるために必要な資格
古本を転売するには、古物商許可が必要です。
古物商許可とは?
古物商許可とは、古物を販売する際に必要な免許です。一度消費者の手に渡った物は商品の状態にかかわらず古物とみなされるため、ヤフオクやメルカリなどの個人間取引サイトで購入した新品商品も古物に該当します。
事業として中古品を仕入れて転売するには、古物商許可が必要です。
無許可で古本を転売するのは違法
古物商許可を受けていない状態で中古品転売事業を行った場合、古物営業法違反により3年以下の懲役又は100万円以下の罰金が課せられます。
自分の古本を売る場合は必要ない
ただし、自分で読むために購入した古本を転売する場合には古物商許可は必要ありません。なぜなら、不用品の転売は販売事業ではなく「生活用動産の処分」という扱いになるからです。
また、不用品転売で得た利益は課税対象ではないため、確定申告も必要ありません。
古物商許可の取得方法
事業として古本を仕入れて転売する場合は、必ず古物商許可を取りましょう。
古物商許可は所轄の警察署に19,000円を払って申請すれば取得できます。申請に必要な書類は役所でもらえます。
古本せどりは初心者向け
古本せどりは利益率はそこまで高くありませんが、ライバルも少なくリサーチも最低限で済むため、せどり初心者におすすめです。
これから転売をやろうと考えている方は、まずは古本せどりからチャレンジしてみて下さい。