せどりは安定した収入を得られる副業ですが、どうしても作業に時間を取られてしまいます。そのため、時間のない人がせどりを続けるのは、難易度が高いと言えます。
そんな方におすすめの方法が、せどりの自動化です。せどりの大部分を自分で作業しなくてもよくなるので、忙しい方でもせどりで収入を得られます。
今回は、せどりの自動化についてのメリットとデメリットや、おすすめの方法や注意点などについてご紹介します。せどりにかける時間を短縮したい方は、ぜひ目を通してください。
せどりの自動化とは?
せどりの自動化とは、文字通りせどりの業務を自動でおこなわれるようにすることを指します。自分が仕入れをしたり販売したりしなくても、その作業を他の人に代行させることによって、自分は作業することなくせどりをおこなえます。
時間が空いた分、自分の時間を増やしたり、リサーチの時間を増やしてより大きな利益を狙ったりといった利点があります。自分だけでおこなえる作業は限られているので、せどりの規模を拡大させるために、自動化は避けて通れない道です。
自動化にも様々な種類があるので、この項目では自動化の一例についてご紹介いたします。
仕入れ代行
仕入れ代行とは、商品の仕入れを自分の代わりに他者に依頼することを指します。仕入れはリサーチを含めてかなりの時間を使うので、その作業を他人に任せられるのは大きなメリットです。
仕入れ代行の場合、リサーチまでは自分でおこなうケースが多いです。リサーチの結果仕入れたい商品が決まったら、その商品の仕入れを依頼する形が一般的となっています。
また、海外から商品を輸入する場合に、現地の輸入代行へ依頼するケースも仕入れ代行の一種と言えます。輸入品を自分で購入するのは大変なので、多少費用がかかっても代行業者に頼む意味は大きいです。
出品代行
出品代行は、仕入れ代行とは逆に商品の出品を他者に依頼することを指します。
主な作業は、商品の検品や梱包、発送などです。単純作業が多いので、対応できる人もたくさんいます。
取り扱う商品が多いと、いちいち商品を梱包したり発送したりするのは、非常に手間です。その作業を代行してもらうのは、取り扱う商品が多い人ほど、メリットが大きいでしょう。
せどり自動化のメリットとデメリット
この項目では、せどり自動化のメリットとデメリットをご紹介します。
せどりの自動化には、様々なメリットがあります。とはいえ、デメリットもあるため、必ずしも自動化が最適解とは限りません。
せどりを自動化する基準のひとつとして、今現在のせどり規模が挙げられます。今の規模が一定以上であれば自動化するメリットが大きく、逆に規模が小さいうちは、自動化するメリットをデメリットが上回る確率が高いです。
メリットとデメリットの内容を把握して、自動化するかどうかを判断しましょう。
せどり自動化のメリット
自動化する最大のメリットは、自分の時間が取れることです。仕入れや出品に使っていた時間をまるごと使えるようになるため、自由時間が増えます。
また、仕入れ先が海外の場合は、直接向かうわけにもいかないので、そういった場所からの仕入れができるようになる点も大きなメリットです。仕入れ先が近場だったとしても、直接足を運ばなくてよくなるため、体力を温存できます。
さらに、自動化すればそれだけ多くの商品を売れるので、自分で作業していた頃よりたくさんの利益を得られます。作業を自動化して効率を上げていけば、青天井に収入を増やせる点も魅力的です。
せどり自動化のデメリット
せどり自動化は、自分の作業を他人におこなってもらうため、信用できる相手に任せることが重要です。万が一不誠実な相手に依頼した場合、かえって作業が遅くなってしまったり、途中で作業を投げ出されてしまったりするリスクがあります。
また、他人に依頼する以上、その人に対して報酬を支払う必要があります。自動化してそれに見合った利益が出せないと、報酬を支払う分自分の利益が減ってしまう確率が高いです。
さらに、新しい人を雇う場合には、都度作業の説明が必要なので手間がかかってしまいます。自動化が軌道に乗るまではかえって作業時間が増えてしまう点も、無視できないデメリットです。
せどりを手軽に自動化するおすすめの方法
せどりの自動化と言っても、その方法は様々です。他者に依頼する方法だけでなく、代行サービスの利用なども自動化の一種と言えるでしょう。
個人への依頼は、相手によって良し悪しがあります。一方、企業やサービスを利用した自動化であれば、一定の水準は保証されていると言えるので、利用しやすいです。
この項目では、せどりの自動化についておすすめの方法をまとめました。利用できるものがあれば、ぜひ検討してください。
FBA
FBAとは、「フルフィルメント by Amazon」の略で、Amazonで利用できる代行サービスです。商品の在庫管理や梱包、発送やクレーム対応に至るまで、Amazonが代行してくれます。
こちらは仕入れた商品をAmazonの倉庫に発送するだけでいいので、かなりの手間を軽減してくれます。ネットショッピング最大手のAmazonが提供しているサービスのため、信頼性も抜群です。
FBAを利用するためには、プランに応じて月額料金や販売手数料を支払う必要があります。しかし、それを支払って余りあるメリットがあるため、Amazonでせどりをするなら最優先で利用したいサービスです。
価格改定ツール
価格改定ツールとは、商品の価格を自動で決めてくれる便利なツールです。 商品の相場は常に変動しているため、常に同じ価格で販売するわけにはいきません。相場の変動に合わせて、都度調整が必要です。
そんなとき、価格改定ツールを使えば、自動で相場に合わせた価格に変更してくれます。商品すべてに適用できるわけではありませんが、大部分の商品に対して価格変更の手間を減らせるため、効率的な作業が可能です。
仕入れや出品の外注化
せどりにおいて最も作業時間がかかってしまうのが、仕入れ及び出品作業です。これらの作業を自動化できれば、自分の時間が大きく空きます。
依頼する場合は、クラウドソーシングサイトや代行業者などを経由して頼むのが一般的です。頼む場所によって相手の質や報酬などが異なってくるため、どの程度のレベルを求めるかによって変えていきましょう。
基本的に、業者に依頼したほうが費用は高いです。個人に依頼する場合は手間こそかかりますが、全体的に費用を抑えられるので、プロフェッショナルが必要でないなら十分に検討できます。
FBAの納品作業を外注化する方法
先述した通り、せどりを外注化するならFBAの利用が最も確実です。しかし、FBAを利用するにしても、倉庫に納品するための発送作業は避けられません。
そこで、納品作業も自動化できれば、自分はほとんど作業することなく、せどりでの利益を享受できます。この項目では、その具体的な方法をご紹介するので、利用できる環境があれば検討してください。
個人に依頼する場合
FBAの納品は、購入者へ発送する場合と違い、ある程度納品の方法が決まっています。
一度教えればあとはその通りに納品するだけなので、経験の少ない個人に依頼しても比較的安定しやすいです。
業者に比べるとコストを抑えられるほか、特別な事情があれば柔軟に対応してくれるケースも多いため、積極的に利用を検討してみましょう。
代行業者に依頼する場合
代行業者に依頼するメリットは、とにかく手続きが楽な点です。FBA納品のノウハウは既に把握しているため、依頼後にいろいろ教える必要はありません。
依頼するコストは当然個人よりもかかりますが、相手はプロフェッショナルなので想定外の事態が発生しにくいメリットもあります。
自動化による恩恵が大きいのであれば、コストをかけて安定性を求めるのも、十分な選択肢と言えます。逆に、コストを増やし過ぎたくないなら、個人に依頼しましょう。
自動化を個人に依頼する手順
業者に依頼する場合は、特に準備せず依頼すればあとは向こうがやってくれるため、手間がかかりません。
問題は、個人に依頼する場合です。事前に準備が必要なほか、依頼する相手も慎重に見極める必要があります。
そこで、この項目では自動化を個人に依頼する場合の手順や、注意点について解説いたします。個人への依頼を検討している方は、必ず目を通しておいてください。
作業内容をマニュアル化する
個人に依頼する場合、作業内容をすべて伝える必要があります。依頼する度にすべて自分で説明するのは大変なので、あらかじめマニュアルを作成しておきましょう。
パワーポイントなどを使って文字のマニュアルを作ってもいいですし、Zoomの録音機能をつかった音声のマニュアルでも構いません。ただし、なるべく初心者でも分かるような内容のマニュアルを目指しましょう。
可能であれば、家族や友人など、せどりに関わったことのない人に一度添削してもらうことをおすすめします。分かりにくい場所や、勘違いしやすい場所などが明確化するので、よりマニュアルとしての精度が高まります。
相手を募集する
個人に依頼する場合、クラウドソーシングサイトで探すのが一般的です。SNSを活用してもいいですが、クラウドソーシングサイトと違ってトラブル時に仲介してくれる人がいないため、初心者には難易度が高いでしょう。
クラウドソーシングサイトに登録している人は、完全な初心者が少ないので、ある程度経験を積んだ人に依頼できる確率が高いです。初心者だったとしても、仕事を通じて学ぼうという意欲のある人が多いため、長期的な依頼であれば自分の望む人材になってくれるケースも少なくありません。
クラウドソーシングサイト上では、主に依頼分を作成し、応募者を待ちます。依頼分を作成する際は、応募条件や作業内容、報酬などを明確にすると、より応募者が増えます。
また、作業時間なども明確に伝えておくと、時間の限られる応募者が気軽に応募しやすいです。
実際に面談してみる
円滑に仕事を進めるためには、応募者との相性も重要です。プロフィール内容だけでは分からない部分も多いので、一度Zoomなどを使って面談してみることをおすすめします。
Zoomは音声だけのやりとりも可能なので、お互いに素顔をさらす必要はありません。業務内容を簡単に説明したり、相手からの質問を聞いたりして、依頼して問題ないかを確かめましょう。
自動化の成否は、依頼する相手次第と言っても過言ではありません。今現在のスキルだけでなく、依頼に対してのやる気や向上心など、今後の伸びしろも考慮したうえで選考をおこなってください。
依頼後の関係を持続させる
基本的に、長期的な依頼の方がお互いに手間が減るためお得です。短期的な付き合いにならないように、依頼する相手とは細かなコミュニケーションを取っていきましょう。
最初は誰しも作業に不慣れな部分もあるため、ミスに対して過剰に反応するのはNGです。相手が分からない部分や苦手な個所を理解して、丁寧に教えることを心がけてください。
また、作業効率が上がるなど、成長した様子が見られるなら、報酬アップも検討していきましょう。報酬はモチベーションに直結するので、努力した相手にはそれだけの報酬を支払うことで、長く良い関係性を作っていけます。
せどりで自動化をおこなう際の注意点
せどりの自動化は便利ですが、注意点も少なくありません。自分でおこなっていた作業を他人に任せるため、予想外のトラブルも多くなるからです。
雑に自動化してしまうと、トラブルが増えて逆に作業時間が増えてしまいかねません。自動化を安定させるためにも、意識すべき点はたくさんあります。
この項目では、自動化する際の注意点をご紹介いたします。どれも大切なことなので、必ず徹底してください。
マニュアルのクオリティを高める
新しく依頼する場合、作業の質はマニュアルによって大きく左右されます。同じ代行作業でも、依頼する人によって細かい指示が異なるからです。
「自分の場合はどんな作業を求めるか」を事細かくマニュアルに記載しておくことで、依頼した相手との齟齬を減らしてトラブルを回避できます。
相手に分かりやすいマニュアルを作るためには、当然ながら自分もその作業に関して理解している必要があります。どんな意図があってどんな作業をするのかを言語化したうえで、マニュアル作成をおこないましょう。
自動化はある程度利益が出てからにする
自動化の大きなデメリットとして、コストがかかってしまう点が挙げられます。個人に依頼したとしても、自分でおこなうよりも余計なコストがかかることには違いありません。
利益がない状態で自動化してしまうと、コストばかり増えて利益が伸ばせない可能性があります。それどころか、自動化の費用で赤字になってしまうケースも少なくありません。
自動化するなら、最低でも月に10万円以上の利益は必要です。現在の利益がそれ以下ならば、まずは自分の手で利益を増やすところから始めましょう。
自動化を依頼する場合は試用期間を設ける
どんなに面談を繰り返したとしても、実際に作業してもらわなければわからない部分はあります。
そのため、依頼する際には必ず試用期間を設けましょう。採用してみて問題があれば、正式契約に進まないという選択肢が取れます。
カタログスペックは高くても、性格や作業時間などの兼ね合いでどうしても合わないというケースは少なくありません。ミスマッチを減らすためにも、試用期間内で見極めをおこなってください。
まとめ
せどりは作業を自動化することで、効率よく利益を出せます。空いた時間は自分の時間に充ててもいいですし、より利益を出すためのリサーチに使ってもよいです。
自動化は個人に依頼したり、代行業者に依頼したりするのが一般的です。FBAなど、企業側が代行をしてくれる場合もあるので、積極的に利用していきましょう。
自動化にはコストがかかりますが、成功すればそれ以上のリターンが得られます。せどりで今以上に稼ぎを増やしたいなら、自動化も検討してください。