フィギュアは転売で利益を出しやすいため、せどりで取り扱う商品としておすすめです。とはいえ、適当に購入しても利益は出せないため、適切な仕入れ方と販売方法は知っておく必要があります。
一口にフィギュアと言っても、価格や需要は千差万別です。安定して小さな利益を出せるものもあれば、ほとんど手に入らない代わりに大きな利益を生むものもあります。
今回は、フィギュアせどりについて儲けるためのポイントや、注意点についてご紹介していきます。フィギュアせどり自体のメリットやデメリットについても併せて解説しますので、これからフィギュアせどりに挑戦しようと考えている方は、ぜひ目を通してください。
フィギュアせどりで利益を出すポイント
ただフィギュアを仕入れて販売するだけでは、安定した利益は生み出せません。仕入れや販売のタイミング、仕入れ場所の選定、事前情報のリサーチなど、売るためのポイントは山積みです。
そこで、この項目ではフィギュアせどりで利益を出すためのポイントについて解説いたします。
需要と供給を見極める
人気のフィギュアであっても、供給が需要に追い付いているのであれば高い利益にはなりません。需要に対して供給が少ないフィギュアほど、利益を出しやすいです。
そのため、人気のフィギュアを調べる際は、フィギュア自体の人気だけでなく生産状況や、流通している数などをなるべく把握しましょう。
たとえば、人気のフィギュアでも公式から継続して販売されているものであれば、いくら需要が高くても売れません。逆に、生産が終了しているフィギュアは今後高騰する可能性があるため、あらかじめ仕入れておくのも有効な選択です。
中古品は状態をよく確認する
中古フィギュアを仕入れる場合は、状態をよく確認してください。傷や汚れがある場合、望みの価格で売れない可能性があります。
特に、未開封品とそうでないものは、しっかり判別してください。同じようにきれいに収納されていても、未開封品と開封済みでは、価格が大きく変わってきます。
フィギュアは全体を眺めるものなので、背面や底面など目立たない部分の傷でも、価値が下がりやすいです。仕入れの際はそういった部分も考慮したうえで購入を検討してください。
モチーフになった作品の動向をチェックする
フィギュア本体だけでなく、モチーフになった作品やキャラクターの情報も把握しておきましょう。
たとえば、近々アニメ化が決定している作品のフィギュアは、すぐ売るよりもアニメで人気が出てから売った方が、高く売れます。
逆に、既に話題になっていて人気が落ち着いてきている作品のフィギュアは、値下がりを警戒して仕入れないのもありです。
万人受けよりもコアなファンを狙う
フィギュアは非常にコレクター性の高い商品であり、全く興味のない人もいれば、いくら支払ってでも手に入れようとする人もいます。
そのため、フィギュアを仕入れる際は多くの人に向けて売るよりも、一部のコアなファンをターゲットにした方が、売れやすく利益を出しやすいです。
多くの人が価値を感じないフィギュアでも、ごく少数に対して高い需要があるなら、ビジネスとして成立します。高い利益を狙うなら、誰もが欲しがる商品ではなく特定の層に刺さる商品を仕入れましょう。
フィギュアせどりの注意点
せどりでフィギュアを取り扱うにあたっては、注意すべき点がいくつかあります。知らないまま販売すると大きな損失を被ってしまったり、罪に問われたりする可能性があるため、注意してください。
また、これらの知識は、トラブルを回避する際にも役立ちます。フィギュアせどりをするうえで必須の知識と言えるので、必ずすべて把握しておきましょう。
発送時の破損に注意する
フィギュアには細かいパーツが多く、ちょっとした衝撃で壊れてしまう可能性があります。特に、古いフィギュアは脆くなっているケースもあるため、扱いには細心の注意が必要です。
フィギュアの破損が起きやすいのは、購入時や保管時ではなく、発送したときです。梱包が雑だったり発送業者の運転が荒かったりすると、自分の知らないところでフィギュアが破損して、トラブルの原因になってしまいます。
発送時の破損を避けるためには、緩衝材を敷き詰めるなどして梱包の際に商品が動かないように固定しましょう。
また、高額なフィギュアを発送する際は、破損時に補償を受けられるタイプの発送サービスを利用するなど、万が一に備える工夫も大切です。
偽物に注意する
フィギュアの中には、精巧に似せて作られた偽物やコピー品が存在します。気づかずに購入してしまい、そのまま販売してしまうケースも少なくありません。
万が一偽物を販売してしまうと、購入者とのトラブルになるだけでなく、販売サイトからペナルティを受けてしまう可能性もあります。販売アカウントの評価も下がってしまうため、商品が売れない以上の損失です。
偽物を仕入れないようにするためにも、購入前にフィギュアが本物かどうかしっかりチェックしましょう。特にネットショップで購入する際は、出品者や販売サイトの評価を確認して、信用できる取引相手かを見極めることが大切です。
購入後の検品も、迅速におこなってください。万が一偽物だと判明したら、すぐ返品対応することで、損失を避けられます。
古物商許可の資格を取得する
フィギュアのせどりには、古物商許可の資格が必要です。扱うのが未開封品だけだとしても、一度でも消費者の手に渡った商品は法律上中古商品として扱われるため、古物商許可の資格がないと販売できません。
資格を取得せずにせどりを続けていると、発覚した場合罪に問われます。最も重い罪は「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」と、決して軽くはありません。
資格は最寄りの警察署で、簡単に取得できます。試験などもないため、誰でも取得可能です。
再販状況を把握する
フィギュアが最も大きく値崩れするタイミングは、メーカーからの再販が決定したときです。公式から新品が買えるようになるため、一時的に中古品が売れなくなってしまいます。
再販が決定した商品を仕入れても、基本的には売れません。売るためには値下げが必須であり、その分利益も落ちてしまいます。
フィギュアの再販状況は逐一把握しておいて、仕入れ対象を選ぶ際の参考にしてください。
過去の価格推移を確認する
フィギュアを仕入れる際は、なるべく安く仕入れた方が、当然ながら利益を出しやすいです。過去の価格推移を確認して、相場より安いタイミングで仕入れることができれば、比較的安定した利益を生み出せます。
このとき、価格が上下している要因も併せてチェックできると、より正確なリサーチが可能です。今後の需要や価格変動が読みやすくなるため、仕入れの精度を高めるのに役立ちます。
せどりでフィギュアを取り扱うメリット
せどりでは様々な商品を取り扱えます。その中からフィギュアを選ぶ人がいるのは、もちろんフィギュアならではのメリットがあるからです。
取り扱う商品の強みを知っておけば、仕入れや販売の際に有利になったり、より高い利益を狙えたりします。この項目では、せどりでフィギュアを扱うメリットについてご紹介いたします。
海外需要が高い
日本のアニメは、国内だけでなく海外でも高い人気を誇っています。そのため、アニメをモチーフにしたフィギュアも海外人気があり、需要が非常に高いです。
フィギュアは嗜好品であり、多少高くても購入してくれる人は少なくありません。特に、海外のファンはお金を持っている人も多く、国内だけの販売よりも圧倒的に利益を伸ばしやすいです。
国内だけでなく、海外からの需要を見込めるフィギュアは、せどりの対象としてうってつけと言えるでしょう。
利益率の高い商品が多い
フィギュアには限定生産されたものが多く、需要に対して供給が行き届いていない場合が多々あります。
そのため、価格が高騰しやすく、プレミア価格で販売できるものも少なくありません。
ものによっては1つで数万~数十万円もの利益を出せる場合もあります。この通り、フィギュアは非常に利益率の高い商品群となっています。
仕入れ先が豊富
フィギュアは仕入れ先が多いため、仕入れには比較的困りません。ゲームセンターやホビーショップ、家電量販店やネットショップなど、様々な場所がフィギュアを取り扱っています。
特に、中古ショップでは限定フィギュアが安価で販売されているケースもあるため、仕入れ先としてうってつけです。
競合が比較的少ない
フィギュアの転売には、ある程度専門的な知識が必要です。フィギュア自体の価値はもちろん、モチーフとなったキャラクターや作品の人気、再販状況など、様々な要因を把握しなければいけません。
これらを1から覚えるのは大変なので、フィギュアせどりへの新規参入は他のせどりに比べ、比較的少ないです。 競合相手が少ない分、自分のペースでせどりを続けられるのも、フィギュアせどりのメリットでしょう。
高騰はしても暴落は少ない
フィギュアは他の商品と同様、元の作品のアニメ化などによって価値が高騰することがあります。一方、価値の高いフィギュアが値崩れするケースはほとんどありません。
フィギュアは時間経過で価値が下がりにくく、再販も少ないため価値が暴落する可能性が低いです。フィギュアは、一定の価格で販売しやすいので、安定した利益を得やすい商品群と言えます。
せどりでフィギュアを取り扱うデメリット
メリットだけを見ると、フィギュア転売は利益を出しやすく、競合も少ない絶好のターゲットと感じる人も多いです。しかし、もちろんフィギュアせどりにもデメリットはたくさんあります。
メリットだけを見て安易に始めると、利益の出る商品を仕入れられなかったり、安定した利益を出せなかったりする可能性が高いです。
この項目では、せどりでフィギュアを扱うデメリットについてご紹介します。メリットだけでなく、デメリットもしっかり把握しておきましょう。
専門知識が必要
一見同じ見た目のフィギュアでも、生産日や付属品、限定モノなどによって価値が大きく異なります。フィギュア自体の価値だけでなく、モチーフになった作品やキャラクターの知識も必要なので、ある程度の知識は必須です。
フィギュアは作品のアニメ化や映画化などでも価値が上がるため、それらの情報も常に把握しておかなければいけません。元々興味のある分野ならともかく、いちからすべて覚えるのは非常に大変です。
最初からビジネスだけが目的でフィギュアせどりをおこなうなら、こういった知識を集めるのに抵抗がないか事前に確かめておきましょう。
安定した仕入れルートの確保が難しい
フィギュアは一点ものが多く、同じところからたくさん仕入れるのが難しいです。仕入れ先はたくさんあっても、常に同じところから仕入れが可能とは限りません。
安定した仕入れルートの確保が難しい分、複数の仕入れ先を臨機応変に切り替えていく判断力が求められます。
また、同じところから同一商品を購入し過ぎると、転売と思われて警戒されるリスクもあります。仕入れにもメリハリが求められるのは、フィギュアせどりの明確なデメリットでしょう。
在庫管理が大変
フィギュアはそれなりにスペースを取るため、大量に仕入れると保管場所に苦労します。外箱に傷や汚れがつけば売値も下がってしまうため、重ねて保管しておくといった方法も現実的ではありません。
家の中にある程度スペースを確保できないと、たくさんの仕入れができず、まとまった利益を出せない可能性があります。
ある程度のマシンスペックが必要
需要の高い人気のフィギュアは、予約が開始されてすぐ売り切れてしまうケースも珍しくありません。そういった商品を購入するためには、ある程度スペックの高いパソコンが必要です。
低スペックのパソコンでは、アクセスが集中している販売サイトにログインできず、競争に参加すること自体できません。
とはいえ、スペックの高いパソコンやインターネット環境を準備するためには、相応の金額が必要です。フィギュアを仕入れるための軍資金と合わせて、ある程度の初期投資が必要な点も、フィギュアせどりのデメリットと言えます。
売り時を見極めるのが難しい
フィギュアせどりは、仕入れてすぐ売ればいいというわけではありません。ある程度寝かせて人気がでた頃に販売しないと、なかなか利益を出せない場合が多いです。
一方で、人気があり入手自体が困難なフィギュアは、入手してすぐ販売した方が、高い利益を出しやすいです。フィギュアによって売り時が異なるため、販売タイミングを見極める技量が求められます。
フィギュアせどりの対象におすすめの作品
フィギュアにも種類があるため、どれを仕入れたらいいか迷ってしまう方は少なくないでしょう。
そこで、この項目ではフィギュアせどりをするにあたって狙い目の作品の特徴をご紹介します。これらを目安にすれば大きな失敗を避けられるため、仕入れ先に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
現時点で人気のある作品
現時点でブームになっている作品のフィギュアは、仕入れてすぐ販売すればそのまま売れやすいです。
一方、ワンピースやドラゴンボールなどの長期間にわたって人気のある作品は、常に一定の需要があるため、やはり売れやすく安定した利益を見込めます。
仕入れの際は、今話題の作品と昔から人気の作品をミックスして仕入れると、比較的利益を安定させやすいです。
レトロ作品のフィギュア
フィギュアは最新のものだけでなく、レトロ作品のものであっても利益を見込めます。昔の作品にはコアなファンが多いため、最新の作品よりも高値で売れやすいです。
また、レトロ作品が好きな人は年齢層が高いので、金銭的に余裕があるケースが多く、多少高値でも購入してもらえる可能性があります。
もちろん、古い作品ならなんでもいいわけではありません。フィギュアや作品のリサーチは徹底したうえで、高い利益を狙う商品として仕入れてみましょう。
限定生産フィギュア
フィギュアの中には、限定生産モデルや完全受注生産品など、需要に対して生産数が少ないものが多々あります。
これらは希少性が高く、コレクターアイテムとしても非常に価値があるため、高値で売りやすいです。その分仕入れるのも大変ですが、うまく入手できれば大きな利益を狙えます。
まとめ
フィギュアは、せどりの中でも稼げるジャンルであり、今から始めても十分ビジネスとして成立します。
国内だけでなく海外にも安定した需要があるため、やり方さえ間違えなければ今後も稼ぎ続けられる確率が高いです。
ある程度の知識が必要だったり、仕入れのタイミングを考えたりと、フィギュアせどりは決して簡単ではありません。
しかし、せどりは努力した分だけ結果の出るビジネスモデルなので、今回の記事でフィギュアせどりに興味を持った方は、ぜひチャレンジしてみてください。