AmazonせどりをするならFBA(フルフィルメントby Amazon)がおすすめです。
購入受付から梱包や発送といった一連のせどり業務をすべてまかすことができるので大変便利です。それ以外にも、特典が数多く用意されているため、本格的にせどりをするなら使わない手はありません。
そこで今回は、FBAの基礎知識から、メリット、始める方法、必要になるコストや注意点について解説します。
FBAの基礎知識
最初にFBAについて基本的なことを解説しましょう。
FBAとは?
FBAは、せどりで商品を出品し、ユーザーから購入されたあとの一連の業務をAmazonが代わりに行ってくれるサービスです。
「F」は「フルフィルメント」を意味し、EC販売で受注から梱包、商品のお届け、代金回収、カスタマー対応までの一連のプロセスのすべてを指します。
FBAの特徴
流れとしては、全国に複数あるフルフィルメントセンターという巨大倉庫に商品を送り、売れたものをAmazonが梱包のうえ、ユーザーの元に配送してくれます。
詳しくは後述しますが、FBAにはさまざまな手数料が細かく規定されており、それらを負担することでFBAサービスを利用することができます。
FBAを使うのと使わないのとでは、
・検索で上位表示される
・プライム商品に指定される
・カート獲得の可能性がある
など、商品の扱いが大きく異なるため、可能な限りはFBAの活用をおすすめします。
FBAを利用するメリット
FBAを利用するメリットについて、さらに詳しく見ていきましょう。
具体的には、以下の4点が挙げられます。
・業務効率が向上する
・検索上位表示とカート獲得の可能性が高まる
・Amazonブランドで配送される
・コア業務に集中できる
業務効率が向上する
せどりで手間と時間がかかるのは、商品が売れた後の対応です。
とくに段ボールや封筒などに商品を詰め、住所を間違えずに一つずつ発送する作業は、非常に手間がかかり精神的にも負担が増します。
また、商品の不備があるなどの理由でクレームがきたり、返品対応に追われたりといったカスタマー対応もかなり面倒でしょう。
こうした業務に疲弊してせどりを断念するケースも少なくないため、これらを一任できるメリットは相当のものがあります。
検索上位表示とカート獲得の可能性が高まる
FBAはコストがかりますが、その分、特別扱いをしてもらえるので売上が飛躍的に向上することが珍しくありません。
その一つが検索時の上位表示です。
Amazonでは、相乗り出品といって同じ商品は一つにまとめられます。とくに出品者が多い場合は、検索時に下位に表示されるとユーザーが気づかずなかなか購入してもらえません。しかし、FBAを使うと意図的に検索上位に自身の商品が表示されるようになるため、売れやすくなるのです。
また、検索時に最上位に表示されるカート獲得できる可能性も高まります。商品画像とともに自身の商品ページだけが目立つ形で表示されるので、即売れの確率がぐんとアップするでしょう。加えて、プライムに指定されるため、翌日・当日配送やプライム会員への無料配送も可能になります。
Amazonブランドで配送される
FBAはすべてAmazonブランドとして配送されます。Amazonの名前が印字されたプロの梱包で届くので、ユーザーからも安心と信頼が得やすい利点があります。
コア業務に集中できる
FBAを使うことにより業務プロセスが効率化すると、せどりのコア業務にその時間を充てることができます。
せどりで収益をアップさせるうえで最も大切なのは、消費者ニーズの高い「売れる商品」を確実に仕入れることです。
とくにライバルが多い商品の場合は、いかに安く仕入れ、1円でも安く売るかが肝となります。それには、まめな商品リサーチが欠かせません。またライバルの動向やどのサイトでいくらでどれくらい売れているのかといったリアルタイムの情報にも常にキャッチアップしていかなければならないでしょう。
こうしたコアな業務に集中できる時間が増やせるのも、FBAの大きなメリットです。
FBAの始め方
それではここから、FBAの始め方を解説します。
FBAをセットアップしよう
まず出品アカウントを作成し、セラーセントラルからFBAの申し込み手続きを行います。
申し込みには、以下の情報が必要です。
・電話番号
・メールアドレス
・クレジットカード
・銀行口座
・有効期限内の顔写真つき身分証明書
・直近180日以内に発行済みの各種取引明細書(クレジットカードの利用明細書・インターネットバンキング取引明細・預金通帳のいずれか1部)
商品登録と納品プランを作成しよう
続いて商品登録と納品プランの作成に移ります。
Amazonですでに売られている商品の登録方法を紹介しましょう。
セラーセントラルの「在庫」の商品登録をクリックします。
検索窓で商品を検索して「この商品を出品する」をクリックします。
詳細表示で価格・フルフィルメントチャネルなどを登録します。
Amazonにない商品の場合は、商品カタログに登録して終了です。
続いて、「納品プラン」の作成です。
セラーセントラルの「在庫」から「在庫管理」をクリックします。
商品一覧から納品したい商品にチェックを入れます。
「選択中の商品を一括変更」をクリックし、「在庫商品を納品/補充する」を選択します。
「はい、続けます。」をクリックしてください。
危険物情報を入力して「保存して次に進む」をクリックします。
「新規の納品プランを作成」を選びます。
梱包タイプの選択後に納品個数を入力して終了です。
商品準備を行う
フルフィルメントセンターの送る際には、商品ラベルを印刷して貼るのが原則です。
貼り方にはルールがあるため、下記の「FBA納品マニュアル」を参考にしてください。
ちなみに、有料でラベル貼りもAmazonに委託することができます。
続いて、フィルフィルメントセンターが指定されるので「承認して次へ」をクリックします。
FBAセンターに送ろう
続いて、
・配送業者の選択
・配送は個数とサイズの設定
・配送ラベルの印刷と貼付
以上のプロセスを経てフルフィルメントセンターに送れば納品は完了です。
FBAのコスト
続いて、気になるFBAにかかるコストについて解説しましょう。
具体的には、以下の通りです。
・配送代行手数料
・在庫保管手数料
・長期在庫手数料
・在庫の返送・所有権の放棄手数料
・納品不備受領手数料
・在庫保管超過手数料
配送代行手数料
配送代行手数料は、売れた商品を梱包し、配送するのにかかる手数料です。
商品サイズにしたがって、「小型」標準」「大型」「特大」に分かれています。また、価格が1,000円を超えるものと1,000円以下とでそれぞれに料金が異なります。
1,000円以下の場合
・小型・・・288円 222円
・標準・・・318〜603円 252〜537円
・大型・・・589〜1,756円 523〜1,690円
・特大・・・2,755〜5,625円 2,689〜5,559円
詳しくは以下のページをご参照ください。
参考:【Amazon】出品にかかる費用/FBA配送代行手数料
在庫保管手数料
委託した商品の保管にかかる手数料です。
「服とファッション小物・シューズとバッグ類」とそれ以外で料金設定が異なります。
また、サイズおよび「1〜9月」と「10〜12月」という季節によっても料金が異なります(10〜12月の方が高い)。
【服とファッション小物・シューズとバッグ類以外のカテゴリー】
・1〜9月
【小型と標準サイズ】5.676円x ([商品サイズ(cm3)] / (10cm x 10cm x 10cm)x [保管日数] / [当月の日数]
【大型/特大サイズ】4.370円x ([商品サイズ(cm3)] / (10cm x 10cm x 10cm)x [保管日数] / [当月の日数]
・10〜12月
【小型と標準サイズ】10.087円x ([商品サイズ(cm3)] / (10cm x 10cm x 10cm)x [保管日数] / [当月の日数]
【大型/特大サイズ】7.760円x ([商品サイズ(cm3)] / (10cm x 10cm x 10cm)x [保管日数] / [当月の日数]
【服とファッション小物・シューズとバッグ類】
・1〜9月
【小型と標準サイズ】3.10円x ([商品サイズ(cm3)] / (10cm x 10cm x 10cm)x [保管日数] / [当月の日数]
【大型/特大サイズ】3.10円x ([商品サイズ(cm3)] / (10cm x 10cm x 10cm)x [保管日数] / [当月の日数]
・10〜12月
【小型と標準サイズ】5.50円x ([商品サイズ(cm3)] / (10cm x 10cm x 10cm)x [保管日数] / [当月の日数]
【大型/特大サイズ】5.50円x ([商品サイズ(cm3)] / (10cm x 10cm x 10cm)x [保管日数] / [当月の日数]
長期在庫手数料
フルフィルメントセンターでの在庫保管期間が、270日を超えた商品に対して請求される手数料です。
具体的には、下記の日数で料金が区分されています。
・271〜300日・・・16.662円(10cm × 10cm × 10cmあたり)
・310〜330日・・・17.475円(同上)
・331〜365日・・・18.085円(同上)
・366日以上日・・・27.431円(同上)
※366日以上保管しているメディア商品には、1点あたり10円の最低長期在庫追加手数料がかかります。
在庫の返送・所有権の放棄手数料
FBA納品したものの、なかなか売れないなどの理由で販売を中止することもあります。
そのような場合に、商品をフルフィルメントセンターから返送してもらう際にかかるのが、在庫返送手数料です。
また、商品をそのまま廃棄してもらうことも可能で、その場合にかかるのが、所有権放棄手数料になります。
いずれも1点ごとの請求で、以下の料金がかかります。
・小型・標準サイズ・・・30〜100円(1,000gを超えた場合は、1,000gごとに40円加算)
・大型・特大・・・80〜350円(5,000gを超えた場合、1,000gごとに40円加算)
納品不備受領手数料
FBAでは、納品する場合のルールが決まっており、それに反する場合は納品不備受領手数料が請求されることがあります。
以下のように、不備があった内容とその程度ごとに手数料が規定されています。
軽微 悪化 重大
ラベル未貼付 の場合・・・ 51円 81円 81円
納品不備商品の梱包 – 商品関連の場合・・・ 51円 81円 81円
納品不備商品の梱包 – 袋詰めの場合・・・ 92円 102円 102円
納品不備商品の梱包 – エアキャップ の場合・・・92円 122円 122円
在庫保管超過手数料
FBA納品した商品の売れ行きが悪いなどの理由で在庫数が増え、小口出品なら0.28立方メートルの制限を上回った場合、大口出品なら設定されている在庫パフォーマンス指標を下回った場合などに、在庫保管超過手数料が請求されます。
自身の在庫保管制限と使用状況は、「在庫保管パフォーマンスのダッシュボード」と「納品プランの管理」で確認することができます。在庫保管超過手数料が発生するとアラートで通知されますが、できればその前に気がつくためにも在庫ステータスはまめにチェックするのがおすすめです。
FBAの注意点
最後にFBAを利用する上での注意点を紹介しましょう。
商品の状態が把握できない
FBAでは、いったん商品を納品してしまうと直接その状態を確認することができなくなります。
どうしても確認したい場合は、フルフィルメントセンターから送り返してもらう必要があるため、不便に感じることがあるかもしれません。
納品できない商品がある
FBAでは、以下に当てはまるような商品は納品できないため注意が必要です。
・日本の規格および法律を満たしていない商品
・出品に必要な届出や許可がなされていない商品
・常温で管理できない商品(冷凍・冷蔵保存が必要な商品)
・動植物
・危険物および化学薬品
・医療機器・医薬品
・酒類
・ゴールドやプラチナ、銀などでできた商品
・金券・金貨・銀貨・銅貨・記念コイン・商品券
・古銭・古札
など。
まとめ
AmazonでせどりをこなうならFBAを利用するのがおすすめです。
FBA納品すれば、カート獲得ができたり、プライム扱いされたりして売れ行きが格段にアップする可能性が高まります。
プロが梱包の上、責任もって発送、カスタマー対応まで行ってくれるので安心でしょう。
ただし、思いのほか手数料がかかることがあるため、事前に見積もりを行うなどして無理がないかをよく確かめっるようにしてください。