せどりは誰でも手軽に始めることができ、副業としても人気があります。ですが、どんなビジネスであっても、一筋縄ではいきません。人によっては、せどりを行っていてもうまくいかないと感じることがあるのではないでしょうか?
この記事では、せどりビジネスが行き詰まる原因や、その対策について解説していきます。せどりがうまくいかず困っている方は、ぜひ参考にしてください。
収益が伸び悩む原因
せどりは、品物を安く仕入れて高く売ることで、利益を得るビジネスです。一見簡単そうに思えますが、コツがつかめない間はうまくいかないことが多々あります。では、ビジネスがうまくいかない時の原因とは、一体何なのでしょうか?
ここからは、せどりが難しいと感じる原因として考えられる事柄をいくつか紹介していきます。
調査が不十分である
せどりで成功を収めるためには調査が欠かせません。調査が不十分だと、予測が外れて売り上げが伸び悩むことが増えます。現在人気のある品物や、今後需要が増えるであろう品物をよく調べて分析することが大切です。
ただし、時間をかけて、何でも細かく調査すればよいというわけではありません。効率を高めるためには、必要な情報を重点的に調べることが重要なのです。余計な情報まで調べていると効率が悪く、時間の無駄になります。
資金不足
売るための品物を用意するには、ある程度の資金が必要です。資金が十分に確保できていないと、適切なタイミングで仕入れを行うことができません。目当ての品が安くなったタイミングですぐ購入できるかどうかが、成功か失敗の分かれ道となるのです。
十分な資金が用意できていなければ、今すぐに仕入れたいと思った品物を購入することができず、ビジネスのチャンスを逃します。いつでも行動できるように、常にある程度の資金を確保しておくことをおすすめします。
ちなみに、自力で資金を用意するのが難しい場合は、銀行などから融資を受けるという手段があります。借りるには審査に通過しなければなりませんが、個人事業主を受け入れている銀行はたくさんあります。ぜひ検討してみてください。
仕入れの方法に改善の余地がある
「どんな品物を仕入れるべきか」ということを調べたら、さらにその品物を「いつ、どこで仕入れるべきか」を調査しなければなりません。なぜなら、より安く仕入れることで利益率を上げることができるからです。
反対に、相場よりも高い価格で仕入れると、利益が減少します。仕入れるタイミングやショップを慎重に選ばなければ、成功は得られないのです。
品物の売り方が適切でない
どんな品物を仕入れるのかももちろん大切ですが、どのようにして売るのかも重要です。品物によって販売理論が異なり、望んだ結果を得るためには、それらを適切に実践しなければなりません。そのためには、ターゲット層を明確に定めることが重要です。
例えば、女性向けブランドの品物を男性の利用者が多いプラットフォームで販売しても、当然、売り上げは伸びません。効率よくビジネスを行いたいなら、ターゲット層に合わせて売り方を変えていくべきです。これはプラットフォーム選びだけでなく、出品する時間帯やメッセージの書き方など、あらゆることに当てはまります。
顧客満足度が低い
収益を上げるために新規の顧客を獲得することは大切です。しかしそれと同様に、リピート客を増加させることも必要です。リピート率を上げるためには、買い手の満足度に着目すべきです。なぜなら、買い手が「また利用したい」と感じなければ、リピートにはつながらないからです。対して、「もう二度と利用したくない」と思われたら、リピートを促すことができません。さらに、悪い口コミが広まることもあり、新しい顧客を獲得しにくくなります。
したがって、顧客に満足してもらえるサービスを提供するだけでなく、「不快な気持ちにさせない」という意識を持たなければなりません。例えば、メッセージのやり取りでは丁寧で気持ちのよい言葉選びを心がけたり、品物が損傷しないように丁寧に梱包をしたりなど、細部への気配りを忘れず行ってください。
上記のように、基本的なことを丁寧に行うだけでも、十分な効果が期待できます。反対に、もしこれらのことができていなかい場合は、顧客に不快な思いをさせる可能性があるので注意が必要です。
収益を伸ばすためにすべきこと
せどりの収益を伸ばすためには、具体的にどんなことを意識すればよいのでしょうか?
ここからは、ビジネスを成長させるための対策方法について解説していきます。
ビジネスの優先順位を考える
せどりで本格的に稼ごうと考えたら、それなりの手間と時間をかける必要があります。よって、ビジネスの優先順位をよく考えなければなりません。
もし他に優先したいビジネスがある場合は、無理にせどりを続ける必要はありません。なぜなら、2つ以上の事業を同時に進めるのは容易ではないからです。どちらも上手に行えるなら問題はありませんが、そうでなければ、どちらも中途半端になります。どちらか1本に絞って取り組む方が効率的な場合が多いのです。
もしも、せどりビジネスで行き詰まったと感じたら、まずは本当に続ける必要があるのかどうか考えるべきです。他の仕事をしている場合は、自分の収入の見通しやモチベーションなどを考慮し、どの仕事を優先させるかをよく検討してください。両立が難しいと感じたら、どちらかを諦める選択をすることが大切です。
原因を特定する
ビジネスのやり方を改善するためには、まず問題の根本を見つけなければなりません。原因が分からなければ、適切な対策を講じることはできないからです。ビジネスのやり方を一から見直し、改善できる点がないかどうかをチェックしましょう。この際、できるだけ具体的な原因を特定することが重要です。
例えば、買い手に対するサービスが不十分なことが原因なら、具体的にどんな点に問題があったのかを特定する必要があります。明確な原因が分からなければ、推測で対策を講じることになります。その結果、的外れな行動を取ってしまうこともあり、望ましい結果が得られにくいのです。
対策を練る
問題が特定できたら、次は解決する方法を探します。問題によってアプローチの仕方は異なりますが、目指すゴールは同じです。ターゲット層の顧客のニーズに合った手段を取り、満足度を向上させましょう。自分の扱う品物を好むユーザーはどんな人物なのか、なるべく具体的に想像して対策を練ってみてください。
勉強をする
もし問題の原因が特定できなかったり、どう対策をしたらよいか分からなかったりした場合は、ビジネスのやり方全体を見直すべきです。そもそも、根本的なビジネスの進め方に誤りがあることが想定されます。結果を出すためには、それなりの知識が必要です。もし、事前に勉強をせずにせどりをしていたのなら、あらためて学ぶべき時だと言えます。正しい知識を身につけて、ビジネスのレベルをアップさせましょう。
せどりを成功させるための知識を手に入れるためには、先人に学ぶのが一番です。成功しているユーザーはどんな品物を扱っているのか、どんな売り方をしているのかなど、よく観察してみましょう。また、成功を収めているユーザーに直接コツを聞くのも一つの方法です。ただし、同業者に成功の秘訣を話す人はまれです。教えてもらうには、まず十分な信頼関係を築くことから始めなければなりません。
品物のカテゴリーを絞り込む
まったく興味のない分野の品物を扱うのは、なかなか難しいものです。その分野の基礎知識がなく、品物の良し悪しを判断することができないためです。そのため、需要のある品物を見つけるためには、その分野を一から勉強しなければならず、効率が悪くなります。
全く知らない分野の品物を扱うよりも、自分の好きな分野の品物を扱う方がはるかに簡単です。事前知識があるため品物の見極めがしやすく、何よりも楽しみながら取り組むことができます。ビジネスを続けていくためには、モチベーションも非常に重要です。自分にとって負担にならない働き方を見つけることが、成功への鍵となるのです。
長く続けていくための心構え
ビジネスを成功させるためには、継続することが重要です。そのためには、無理なく続けられる仕組みを作る必要があります。ここからは、長期間にわたってせどりを続けるために必要な考え方を紹介します。
自分の得意なことが生かせる方法を見つける
せどりには、さまざまな進め方があります。仕入れの方法一つをとっても、実店舗に足を運ぶ方法とネット上で行う方法の2つに大別されます。どちらが正しい、または間違っているということはなく、自分に合っているかどうかが重要です。そのため、自分の優れている点と劣っている点を理解することが重要です。苦手な方法を避けたり、得意なことが生かせる方法を選んだりなど、自分に合った働き方を見つけてください。
自分に合った環境で働く
効率的に稼ぐためには、最大限のパフォーマンスが発揮できる環境を整えることが重要です。例えば、楽な姿勢がキープできるようにしたり、集中できる場所で作業をしたりするなど、さまざまな工夫をしてみましょう。また、せどりの場合は、必ずしも同じ場所で働く必要はありません。その時の気分や体調に合わせて、環境を変えることも有効です。
ビジネスを本格化するなら、メーカーから直接仕入れるのがおすすめ
本格的にビジネスを行いたければ、安定して収益を得る方法を見つけなければなりません。その手段の一つとしておすすめなのが、メーカーからの直接仕入れです。メーカーから直接仕入れると聞くとハードルが高そうに思えますが、実際はそうでもありません。大手メーカーとの契約は難しくても、中小企業なら十分に可能性があります。
ここからは、メーカーから直接仕入れを行う利点について説明していきます。
安定して仕入れができる
通常の仕入れでは、目当ての品物が安く売られているショップを探し、少しずつ買い集めていくという方法を取ります。この時、必ずしも手に入れられるという保証はありません。なぜなら、競合のせどりユーザーや消費者も、同じ品物を狙っているからです。
対して、メーカーから直接仕入れる方法なら、まとまった量の品を確実に確保することができます。これにより、顧客に品物を安定供給することができ、利益を上げやすくなるのです。
同じ品物を扱うので新たに調査をする必要がない
メーカーから直接仕入れるということは、仕入れる品物がある程度決まっているということです。そのため、どんな品物を仕入れるべきかや、どこで仕入れるべきかといった情報を調べる必要がありません。調査が不要になることで、ビジネスがよりシンプルになります。考えるべき事柄が少なければ、より取り組みやすくなるはずです。
作業量が減り、時間に余裕ができる
調査などに時間を割かなくて済むようになると、時間の余裕が生まれます。空いた時間は、自由に活用することが可能です。他の作業に充てればビジネスの効率向上が期待できるほか、プライベートのために活用することも可能です。
メーカー仕入れは、安定した収入が見込めるだけでなく、通常のせどりよりも時間が節約できます。そのため、これまで以上にさまざまなライフスタイルに合わせることができるのです。
メルカリでビジネスを行う場合の利点と欠点
せどりの初心者に人気のプラットフォームといえば「メルカリ」です。メルカリでせどりを始めることは、果たして本当によい考えだと言えるのでしょうか?ここからは、メルカリでせどりを行う利点や欠点について解説していきます。
利点について
メルカリは、フリマアプリの中でも最もユーザー数が多いサービスです。それゆえ、特に宣伝をしなくても比較的簡単に品物を売ることが可能です。その結果、宣伝に時間を費やす必要がなくなり、他のことに時間を使うことができ、ビジネスをより効率的に進めることができます。
また、個人同士の取り引きを目的としたサービスであるため、登録が簡単です。他のプラットフォームでは登録に審査が伴うこともありますが、メルカリでは基本情報を入力するだけで済みます。さらに、個人情報を明かさずに取り引きができる仕組みなどもあり、安心して利用できる点も魅力です。
欠点について
メルカリには、他のプラットフォームではあまり見られない文化があります。代表的なものとしては、「値引き交渉文化」などが挙げられます。メルカリでは、取り引きが始まる前にコメントのやり取りをすることが可能で、その際に価格の交渉が行われるケースがよくあるのです。交渉に応じるかどうかは売り手の自由ですが、どちらにせよコメントに返信をする必要があり、余分な手間がかかります。
また、メルカリでは無在庫販売が許可されていません。したがって、品物の保管を外部の業者に頼るのが不可能なのです。場合によっては、新たな保管場所を設ける必要があったり、品物の状態を保つための管理に追われたりします。そしてその負担は、扱う品数が増えれば増えるほど大きくなります。
改善点を見つけてビジネスをさらに成長させましょう
せどりは、一見手軽そうに見えて実は奥が深いビジネスです。適切な方法を見つけないと、成功を収めることはできません。もし行き詰まったと感じた場合は、しっかりと原因を特定して対策を講じる必要があります。
なお、せどりの取り組み方には、明確な正解がありません。自分に合った方法を見つけることこそが重要です。自分の長所、短所、ライフスタイルなどに合わせて、実行しやすい方法を見つけてください。この記事がその助けになれば幸いです。