せどりは、品物を安く仕入れて売りに出し、利益を得るビジネスです。初心者でも比較的成功しやすいものの、扱う品物によって難易度が異なります。
中でも服のせどりは、品数が多いためよいものを見つけるのが難しい一方で、競合が少なく稼ぎやすいという特徴があります。正しい知識さえ身に付ければ、実績がない人でも稼ぎやすいのでおすすめです。
この記事では、服のせどりを行う際のおすすめの仕入れ先や、失敗を避けるための注意点を解説していきます。これからビジネスを始めようとしている方はぜひ参考にしてください。
服のせどりとは?
服のせどりとは、一体どんなビジネスでしょうか?ここからは、ビジネスの概要について解説していきます。
ビジネスの概要
服のせどりとは、ファッションに関連するアイテムを安く仕入れ、仕入れ値よりも高い値段を付けて販売するビジネスです。一般的には流行している品物を扱いますが、古い品物でもプレミア化して高値がつくことがあります。
また、仕入れや販売は、主にネット上で行われます。そのため、場所や時間などの制約がなく、さまざまなライフスタイルに合わせて柔軟に働くことができるのも特徴です。学生や社会人、子育て中の人など、幅広いユーザーから人気を集めています。
主に取り扱う品物
服のせどりで取り扱う品物は、以下です。
・ブランド品
・海外のアパレルアイテム
・古着
高級なものから安価なものまで、幅広い需要があります。大切なのは、自分が設定したターゲット層に合った品物を仕入れることです。いくら魅力的な品物でも、顧客の需要に合わなければ売り上げは伸びません。入念なリサーチを行い、ターゲット層の間で何がトレンドになっているのかを常に把握することが重要です。
服を取り扱っているショップ
売りに出す品物は、どこで仕入れたらよいのでしょうか?
ここからは、仕入れによく利用されるショップの特徴について解説していきます。
モール型のECサイト
モール型のECサイトは複数のショップが一カ所に集結しており、スムーズにショッピングを行えます。また、さまざまなセールやイベントが開催されており、人気の品物を格安で手に入れることができます。
この際、ECサイトの規模が大きいほど品物の種類が豊富です。小規模なサイトでは、特定の層に焦点を当てた品物を多く取りそろえがちです。一方、大型のモールサイトでは、幅広い年齢層や趣味嗜好に合わせた品が豊富にそろっています。あらゆる客層に対応できる仕入れ先として便利です。
アウトレット
ブランド品を仕入れるなら、アウトレットがおすすめです。アウトレットとは、サンプル品などの訳アリ品を格安で売っているショップです。訳アリ品ではあるものの、一定の需要はあります。人気のブランド品が安く手に入るとなれば、喜ぶ買い手が多いからです。
ただし、アウトレットで売られている品物はあくまでも訳アリの品物です。ものによっては、多少の傷や汚れが見られます。したがって、念入りな検品を行う必要があります。検品が不十分だと、クレームの原因になりかねません。トラブルへと発展することも考えられるので、十分気を付けてください。
問屋
問屋なら、大量の品物を卸売価格で仕入れることが可能です。小売店から仕入れるよりも安価で、利益率が高いのが特徴です。特に、在庫処分などのタイミングを狙えば、かなり安い値段で仕入れを行うことができます。
また、服は流行の移り変わりが激しいので、仕入れのスピード感が重要です。問屋は業者向けの卸売ショップで、新製品をいち早く仕入れています。そのため、タイミングを逃すことなく、最新の品物を販売することができます。
ただし、中には信頼性の低い業者もいるので注意が必要です。品質の低い品やブランド品の偽物などが紛れている可能性があります。トラブルを避けるためには、取り引きをする業者に関しても、念入りな調査をしておくことが大切です。
リサイクルショップ
古着を主に扱う場合は、リサイクルショップが狙い目です。思いがけない掘り出し物が見つかる可能性があります。特に個人経営の店では、プロの鑑定士による厳密なチェックが行われていないケースがあります。品物が相場より安く売られている可能性が高く、おすすめです。
ただし、利益を得るためには、ブランドに関する正確な知識が必要です。時には偽物が混じっていることがあり、目利きの力が試されます。もし仕入れた品物が偽物だった場合、トラブルの原因になりかねないので気を付けてください。リスクを完全に避けたければ、多少費用は掛かりますが、鑑定に出すことをおすすめします。
展示会
展示会は、メーカーや問屋が新製品の紹介を行うイベントです。誰でも気軽に参加できるわけではありませんが、展示会なども有用な仕入れ先として挙げられます。まだ世間に出回っていない品をいち早くチェックすることができ、非常に有利です。
国外のECサイト
国外のECサイトは、日本では入手が難しい品物が豊富です。入手しにくい品物を取り扱えば、競合の売り手と差をつけることができます。国内で人気のあるブランドで、日本では未発売の品物が入手できれば、かなり高い利益が狙えます。
ただし、国外のショップからの仕入れは、輸入する形となり手続きが複雑です。加えて、別途税金などがかかってくるので、利益計算が難しくなるというのが課題です。初心者にはハードルが高いため、ある程度ビジネスに慣れてきてから検討するのがおすすめです。
おすすめの仕入れ先
具体的には、どのようなショップで仕入れを行うとよいでしょうか?ここからは、仕入れ先としておすすめのショップを、いくつか紹介していきます。
ZOZOTOWN
数多くのブランドアイテムを取り扱っているファッション通販サイトです。最大の利点は、品ぞろえの豊富さです。1,500以上の店が出店しており、幅広い需要に対応しています。
また、「ツケ払い」という特徴的なシステムがある点も魅力です。ツケ払いを利用すると、品物の購入代金の支払いが2カ月後となります。そのため、手持ちの資金が足りない場合でも仕入れを行うことができます。ただし、払い忘れには注意が必要です。
参考:ZOZOTOWN
ZOZOUSED
ZOZOTOWN内の古着コーナーです。高級ブランドからカジュアルなブランドまで、多様な品物がそろっています。品物の状態に応じてランク分けされており、分かりやすく整理されています。また、もし希望に添わない品物が届いた場合でも、返品が可能です。
参考:ZOZOUSED
セカンドストリート
中古品の買い取りや販売を主体とするショッピングサイトです。ネットショップの他に実店舗も展開しており、ファッションアイテムだけでなく、家具や家電なども取り扱っています。
参考:セカンドストリート
AliExpress
中国のアリババグループが運営しているECサイトです。国内のショップでは手に入らないような品物が、格安で入手できます。国外のサイトではあるものの、出品者によっては日本語での対応も可能です。
参考:AliExpress
SUPERDELIVERY
事業者向けの仕入れサイトです。服やアクセサリーなどのファッションアイテムだけでなく、生活雑貨や食品など幅広い品物を取り扱っています。
また、ネットショップ作成サービスであるBASEと提携しているのも特徴です。仕入れた品物の情報を、自動でBASEに取り込むことができ、便利です。
服のせどりのメリット
服のせどりは、どんな点が他よりも優れているのでしょうか?ここからは、服のせどりビジネスのメリットについて詳しく説明していきます。
利益率が高い
服は、他の品物に比べて利益率が高いのが特徴です。特にブランド品は需要に対して供給が少なく、値段が高騰しやすい傾向にあります。定価で仕入れた品物でも、予想外の利益が出る可能性があります。
また、服は季節によって需要が変動します。季節外れの品は価格が下がり、逆に、シーズン中の品は高値になります。これを利用して、より大きな利益を生み出すことができます。例えば、需要の少ない冬に夏物の服を仕入れ、再び需要の高まる春から夏にかけて販売します。そうすれば、仕入れの経費を最小限に抑えつつ、利益を最大化することが可能です。
ライバルが少ない
服のせどりは、現状ではまだ参入者が少ないジャンルです。数多くのブランドの知識などが必要で、他の品物を扱うよりもハードルが高いためです。
しかし、逆に考えれば、上記の課題さえクリアできれば、有利にビジネスを行えるということです。ライバルが少ない分、チャンスに恵まれる確率が高まります。他の品物を扱う場合と比べて取り引きが成立しやすく、在庫の回転が高くなります。
種類が豊富
服は市場規模の大きなジャンルで、仕入れ先として利用できるショップの数が豊富です。選択肢が多ければ、それだけよい品を見つけられる可能性が上がります。フォーマルウエアやスポーツウエアなど、特定のジャンルに特化した品ぞろえがしたい場合などにも対応できます。
経費が抑えられる
服はかさばらないものが多く、送料が安く済みます。その分、仕入れにかかるコストを抑えることができ、経済的です。さらに節約したい場合は、なるべく一度にまとめて買い物をするのがベストです。荷物をひとつにまとめられれば、送料を1回分で済ませることができます。
出品先としておすすめのECサイト
仕入れた品物を売るのに適した場所とは、どんなサイトでしょうか?ここからは、販売先としておすすめのサイトをいくつか紹介していきます。
ヤフオク!
オークション形式の販売サイトです。価格を自分で決めるサービスとは異なり、買い手が入札を行い、価格を引き上げる方式です。そのため、予想以上の高値で売れる可能性があります。ブランド品など希少価値の高い品を出品するのに適しています。
参考:ヤフオク!
メルカリ
最も人気が高いフリマアプリです。利用者の数が多く、比較的買い手を見つけやすいのが特徴です。ただし、その分、競合が多いのが課題です。競争が激しいジャンルでは、買い手の獲得に苦戦する可能性があります。成功を収めるためには、他との差別化を図ることが大切です。独自のセンスをアピールしたり、顧客サービスを徹底したりなど、工夫をしてみてください。
参考:メルカリ
ラクマ
女性の利用者数が多いフリマサイトで、レディースのファッションアイテムを売るのに適しています。また、他の類似サービスと比べて、手数料が安いというのが大きな利点です。基本手数料はメルカリと同じ10%ですが、実績に応じて4.5%まで引き下げられます。できるだけ経費を抑えたいという人におすすめです。
参考:ラクマ
気を付けるべきポイント
服のせどりを行う際には、何に注意すべきでしょうか?ここからは、失敗を避けるためのポイントをいくつか紹介していきます。
説明はなるべく詳細に行うこと
服は返品率が高いカテゴリーです。実際に着用してみるとサイズが合わなかったり、想像していたものと異なったりすることがしばしばあるためです。返品の確率を減らすためには、丁寧な説明を心がけましょう。品物の状態や色味、サイズ感などが明確に伝わるよう、複数の写真を掲載したり、文章で詳細に説明したりすることが大切です。
誤って偽物を販売しないように注意する
人気ブランドのファッショングッズは、偽物が多く流通しています。偽物の売買は、ブランドの権利を侵害する不法な行為です。偽物であることを知らずに売りに出したとしても、罰則の対象となるケースがあるので注意してください。そのためにも仕入れを行う際には、信頼のおけるショップを利用するよう心がけましょう。
中古品の取り扱いには古物商許可が必要となる
中古品の販売を検討している場合は、古物商許可についてよく勉強しておきましょう。古着などの中古品を無許可で販売すると法律違反となります。あらかじめ管轄の警察署で、古物商許可の申請を行わなければなりません。
なお、申請には時間がかかることが予想されます。余裕を持ったスケジュールで手続きを行ってください。
買い手の需要を満たす品を選ぶセンスが求められる
服のせどりは、専門的な知識やセンスが必要とされる一方で、競合が少なく成功を収めやすいのが魅力です。特に、人気の高級ブランド品なら高い利益が見込めます。コツさえつかめば比較的簡単に稼げるジャンルなので、ぜひ勉強して挑戦してみましょう。
仕入れ先のショップ選びで迷った際には、今回紹介した内容を参考にしてください。この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。