セレクトショップの仕入れってどうやるの?基礎知識から仕入れ先の開拓方法までを徹底紹介!

国内外のさまざまな商品を提供するセレクトショップにとって、商品の「仕入れ」は最も重要な業務のひとつと言えます。しかし、初めての仕入れを行う方にとっては、わからないことや不安に感じることも多いでしょう。

商品の仕入れを成功させるには、仕入れの基礎知識と仕組みをしっかり把握することが必要です。そして、仕入れ先を開拓するために、地道に努力することも重要になります。

そこで今回は、セレクトショップの仕入れの基礎知識から、仕入れ先の開拓方法まで詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

目次

セレクトショップとは?

セレクトショップの仕入れについて説明する前に、まずは「セレクトショップの基礎知識」について詳しく解説しましょう。

セレクトショップとは?

セレクトショップとは、日本国内だけでなく、世界中のさまざまなブランドから商品を仕入れ、販売する小売店のことです。

商品のアイテムは多種多様ですが、特にアパレルや雑貨との相性が良い販売形態です。

セレクトショップの仕入れ先とは

セレクトショップの仕入れ先として代表的なものは、メーカーや問屋、リサイクル販売店、見本市、展示会、インターネット上の仕入れサイト、海外のメーカーなどがあります。もちろん、個人から仕入れることもできます。

仕入れ先の開拓は非常に手間や労力のかかる作業です。しかし、努力すれば、センスや商品力の高いアイテムの仕入れ先を確保できるようになります。

仕入れを成功させるために知っておきたいポイント

仕入れを成功させるために、ぜひとも知っておきたいポイントがあります。それは、「セレクトショップのコンセプトを明確にする」ことです。どういうことなのか、詳しく解説しましょう。

「コンセプトを明確にする」とは?

セレクトショップのコンセプトとは、ショップ側からの「お客様へのメッセージ」です。

「どのような人」に「どんな商品」を届けたいのか、そしてその商品を販売することで、「どのような貢献ができるのか」を表すセレクトショップの「軸」となる概念のことです。

このコンセプトが固まっているほど、仕入れる商品や商材の方向性がはっきりしてきます。コンセプトが商品を仕入れる際の明確な指針になってくれるからです。

さらに、メーカーや問屋などの仕入れ先と交渉する際にも、商品の具体的なイメージを伝えやすくなります。また、ショップのオリジナル性を高めることができるので、ライバル店との差別化を図りやすくもなります。

以上の点からも、仕入れを始める前には、「どんな商品を誰に提供したいのか」というコンセプトを必ず明確にしておきましょう。

セレクトショップの仕入れに必要なスキルとは

セレクトショップの仕入れに必要なスキルについて解説します。

必要なスキルは以下の4つです。

「マーケティング能力」
「商品に関する高い知識と感性」
「コミュニケーション能力や交渉力」
「語学力」

それぞれ詳しく解説します。

マーケティング能力

セレクトショップでは、消費者のニーズに合った商品を販売することが重要です。

そのため、シーズンのトレンドや売れ筋商品などのデータ分析をしっかり行い、適切な商品を仕入れ、効果的に販売する必要があります。

この一連の作業を行う力を「マーケティング能力」と言います。そして、セレクトショップの仕入れには、このマーケティング能力が必要なのです。

商品に関する高い知識と感性

セレクトショップの仕入れを行うバイヤーは、お客様のニーズを満たし、なおかつセンスの高いアイテムを膨大な商品の中から選び抜かねばなりません。

そのため、仕入れの際には「商品に関する高い知識と感性」が求められます。

コミュニケーション能力や交渉力

仕入れは、多くの場合において、実際にメーカーの担当者や商品の生産者と顔を合わせ、交渉しながら買い付けることになります。

そのため、仕入れ先とのスムーズな取引を行うためにも、「コミュニケーション能力」と「交渉力」が必要不可欠です。

海外で仕入れるなら語学力も必要

セレクトショップの仕入れは国内だけとは限りません。時には海外に出向いて買い付けを行うこともあるでしょう。

その際は、現地のメーカーや問屋と円滑に交渉を行うためにも、英語をはじめとする語学力が必要になります。

以上4つが、セレクトショップの仕入れの際に必要になるスキルです。

仕入れ方法の基礎知識

それでは仕入れ方法の基礎知識についてご紹介しましょう。

仕入れ方法には、以下の3種類があります。

「買取仕入れ」
「消化仕入れ」
「委託仕入れ」

それぞれ詳しく解説します。

買取仕入れ

買取仕入れとは、「買い取ってから販売する」仕入れ方法です。ほとんどのセレクトショップがこの方法を行っています。

買取仕入れでは、注文した商品をすべて買い取らねばならないため、たとえ売れ残ったとしてもメーカーや問屋に返品することはできません。そのため、在庫のリスクを抱える可能性があります。

消化仕入れ

消化仕入れとは、「商品が売れた(消化した)時点で仕入れが発生する」仕入れ方法です。百貨店やスーパーマーケットなどで広く行われています。

商品が売れるまでは、責任は仕入元であるメーカーやクリエイターにあります。そのため、セレクトショップには在庫リスクを抱える心配がありません。

委託仕入れ

委託仕入れとは、「セレクトショップが商品を預かる」仕入れ方法です。ショップ側は商品を預かる代わりに、商品が売れた場合、仕入れ先から販売手数料をもらえます。

ただし、「委託期間」があり、その期間が終われば、残っている商品を仕入先に返品しなくてはなりません。

また、セレクトショップが保管責任を負うので、万引き等で返品できない場合は、ショップ側が弁償しなければなりません。

仕入れ先の開拓方法4選

仕入れ先の開拓方法を4つ厳選してまとめました。

「メーカーと直接取引をする」
「問屋から仕入れる」
「ネットの仕入れサービスを利用する」
「展示会で仕入れる」

それぞれ詳しくご紹介しましょう。

メーカーと直接取引をする

最初の仕入れ先の開拓方法は、メーカーと直接取引する方法です。

お気に入りの商品や、気になるアイテムのメーカー先に直接電話やメールをして仕入れ交渉を行います。ただし、個人経営や実績がないセレクトショップだと取引してもらえない可能性もあります。

また、いきなり訪問して交渉を始めるのは失礼にあたります。まずは、電話やメールなどで最低ロット数や掛け率などの取引条件について問い合わせたり、仕入れ先の情報が掲載されているパンフレットを送付してもらったりから始めましょう。

問屋から仕入れる

問屋とは、メーカーから商品を仕入れ、小売に販売する業者のことです。

問屋から仕入れるメリットは、複数のメーカーの商品を一度に買い付けられるだけでなく、即納が可能なのでタイムリーに仕入れができるところにあります。しかし、商品数が限られるというデメリットもあります。

問屋が集中している「問屋街」などに足を運べば、個性的な商品にも出会えることでしょう。

ネットの仕入れサービスを利用する

仕入れ先として、「ネットの仕入れサービス」を利用するのも良い方法です。

直接手にとって商品を確認することはできませんが、圧倒的な商品数と、24時間いつでも仕入れることができる高い利便性があります。

特に、日本最大級のネット卸サービス「NESEA(ネッシー)」には、約5000社の企業が豊富な商品を出展しています。また、サポート体制も充実しているため、セレクトショップの仕入れが初めてという方でも安心して利用できます。

展示会や見本市で仕入れる

企業の展示会や見本市などに直接足を運んで、担当者と直接交渉することで商品を仕入れる方法もあります。

「東京ビックサイト」などの大規模の展示会では、個人事業主から大手企業まで、数多くのメーカーによる商品が出展されています。そのため、個性的かつセンスの高いアイテムに出会えることもあります。

さらに、その場で商談もできるので、契約がスムーズに行えるメリットもあります。

海外から商品を仕入れるには?

国内だけでなく、海外から商品を仕入れているセレクトショップも数多くあります。そこで、海外から仕入れるメリット・デメリットや、効率的な仕入れ方法について解説します。

海外からの仕入れに興味のある方は、ぜひ参考にしてくださいね。

海外から仕入れるメリット・デメリット

海外から仕入れるメリットとデメリットは以下の通りです。

【メリット】
・国内相場よりも安価で入手できる場合がある
・国内にはない、個性的な商品が入手できる場合がある
・原価が安い
・バリエーションが豊富

【デメリット】
・現地に出向いて仕入れる場合、手間やコストがかかる
・現地のメーカーや問屋と商品に関する連絡が取りづらい
・直ぐに入荷できない
・返品や交換がスムーズに行えない
・言語によるコミュニケーションがうまく行えない
・文化や風習の違いによるトラブルが発生しやすい
・送料が高い
・商品によっては不良品や独特の匂いがある
・トラブルに迅速に対応できない

海外からの仕入れには、メリットもありますが、デメリットも多くあります。そのため、よく考慮してから行うようにしましょう。

海外からの仕入れは「輸入代行業者」に委託するのがおすすめ

海外から仕入れるには、主に3つの方法があります。

「海外に出向き、現地のメーカーや問屋と直接交渉する」
「海外のネットショップから商品を仕入れる」
「輸入代行業者に委託する」

まず、海外に直接出向いて仕入れる方法ですが、実際に商品を自分の目で確認できるメリットがあります。

しかし、海外を訪れるための準備や時間、コストなどがかかり、運営を始めたばかりのネットショップには負担が大きいと言えるでしょう。また、海外のネットショップから商品を仕入れるとしても、日本語に対応していないサイトであれば、商品の注文や問い合わせがスムーズにいかないこともあります。加えて、個人のセレクトショップの場合だと、有名ブランドの正規品を自力で仕入れるのはかなり困難ですし、商品によっては輸入に関する手続きが非常に複雑で、かつ規制が厳しい場合もあります。

以上の点を考慮すると、海外から商品を仕入れるのであれば、輸入代行業者に委託するのが一番効率的です。

輸入代行業者とは、海外からの仕入れなど、輸入に関するさまざまな業務を代行してくれるサービスのことです。代行業者に仕入れたい商品を指定するだけで、注文から、価格交渉、返品・クレームなどのトラブル処理、配送に至るまで、面倒な業務や手続きをすべて代行してもらえます。もちろん、海外ブランドの正規品の仕入れを委託することもできるので、仕入れが成功すれば、セレクトショップのブランド力アップにもつながるでしょう。

海外商品に興味はあるけれど、仕入れの手続きなどに不安を感じる方は、「輸入代行業者」に委託することをおすすめします。

セレクトショップの仕入れには、「明確なコンセプト」と「仕入れ先の開拓努力」が不可欠!

今回は、セレクトショップの仕入れの基礎知識から仕入れ先の開拓方法までをご紹介しましたが、いかがでしたか?

セレクトショップの開業を検討しているのなら、まずは「どのような商品」を「誰に届けるのか」というショップのコンセプトを明確にしましょう。そうすることで仕入れの方向性が定まり、消費者のニーズに合った商品を効率的にセレクトできるようになります。

また、他店との差別化を図り、売り上げをアップするためにも、さまざまな仕入れ先を開拓する努力が必要です。 問屋や展示会に足を運んだり、メーカーに直接連絡してみるなど、地道な方法から始めてみましょう。

さらに、国内だけでなく、海外の商品も仕入れたいという場合は、輸入代行業者を利用してスムーズかつ効率的に商品を仕入れると良いでしょう。

今回ご紹介した情報を参考にして、素敵なセレクトショップを開業してくださいね。

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この記事を監修した人

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