せどりで取り扱う商品の中でも、古着は比較的メジャーなジャンルです。服はすべての人が使うものなので、常に一定の需要が見込めます。
とはいえ、古着もほかのせどりと同様、正しいやり方や仕入れ方法を知っていないと、うまく稼ぐことはできません。
そこで今回は、古着のせどりを成功させる方法や、おすすめの仕入れ先などについて紹介します。古着せどりに興味がある人は、ぜひ目を通してください。
古着の種類
前提として、古着せどりの「古着」とは、既に使用された衣類のことです。
ただし、同じ古着でも種類によって、呼ばれ方が異なるため、違いは覚えておきましょう。
一般的な中古衣類を「ユーズド品」と言います。誰かが一度でも袖を通した衣類は、年数を問わずこちらに分類されます。
一方、ユーズド品の中でも特に経過年数が長く、それでいて価値の落ちていないものを「ヴィンテージ品」と呼びます。
ヴィンテージ品はファンが多く、新品よりも高値で売れやすいため、せどりでは積極的に狙っていきましょう。
古着の種類によって仕入れ先が異なる
同じ古着でも、ユーズド品とヴィンテージ品では、販売されている場所が異なるケースも多いです。
ユーズド品は、古着店にいけばどこでも仕入れられます。ただし、ジーンズ専門だったり、アウターに力を入れて取り扱っていたりと、お店ごとに差異がある点は覚えておきましょう。
一方、ヴィンテージ品は中古ショップの中でもブランド品を取り扱うお店に売っているケースが多いです。逆に、普通の古着屋に格安で売っていることも稀にあるため、見つけたら逃さないようにしてください。
ヴィンテージ品の魅力
一般的な消費物は、年数の経過とともに価値が減っていきます。しかし、ヴィンテージ品が年数を重ねても価値が落ちるどころか、より効果になっていくのは、それなりの理由があるからです。
ヴィンテージ品は、多くのものが数十年以上前に製造されています。当時は大量生産ではない一点ものの製造が主流だったので、類似する商品がありません。したがって、ヴィンテージ品はオリジナリティが高い商品と言えます。
また、ヴィンテージ品は長期間の使用に耐えられるだけの素材で作られていることも、評価の理由です。場合によっては一生涯着られる衣類もあり、その丈夫さを魅力に感じる人は少なくありません。
さらに、ヴィンテージ品の多くは海外産です。海外のファッションが好きな人は多いので、それもヴィンテージ品の価値を高める要因となっています。
古着の取り扱い方
ユーズド品、ヴィンテージ品を問わず、古着なので取り扱いには細心の注意を払ってください。
万が一雑に扱って破れやすれ、シミなどができてしまったら、商品価値は大きく下落してしまいます。
クリーニングや修理をおこなっても、元通りの状態に戻る保証はありません。代えの利かない一点ものであるという自覚をもって、発送や保管には気を使いましょう。
古着せどりのメリット
古着を取り扱うせどりには、たくさんのメリットがあります。
比較的わかりやすい内容が多いことから、せどり初心者にも取り組みやすいです。
ここでは、そんな古着せどりのメリットについて紹介します。
仕入れ単価が安い
ヴィンテージ品は別ですが、一般的に古着は仕入れ価格が安い傾向にあります。
特に中古ショップでは、価値が暴落している衣類も多く、定価の半額以下で入手できるケースも珍しくありません。
一方、販売する際は比較的安定した価格で売れやすいため、安価で仕入れてそれなりの利益を出しやすい点が、古着せどりのメリットと言えます。
致命的な不良品が少ない
家電やゲームなどの場合、動作不良やボタンの紛失などがあると、商品価値が一気に下落してしまいます。
一方、古着は元から使い古したものであり、多少にシワやよれがあっても価値がなくなるわけではありません。
また、衣類の状態は外見からすべて判別可能なので、初心者でも判断しやすいことも、うれしい点と言えます。
販売点数を稼げる
古着はほぼすべての人が使用しており、常に高い需要があります。加えて、中古ショップも豊富であり仕入れ手段には事欠きません。
1点当たりの利益が少なくても、点数を販売することで多くの利益を得られます。
衣類はシーズンによって需要に波があるため、需要の低いシーズンに仕入れ、需要の高いシーズンに販売すれば、より利益を出しやすいです。
かさばらないので保管が楽
衣類を収納する際は、小さくたためるので場所を取りません。
仕入れた衣類を自宅で保管する際にも、多少のスペースがあれば事足りるケースが多いです。
家電などの保管に困るせどりと比べると、家が広くなくても実践できる点で優れています。
毎シーズンチャンスがある
衣類が売れるシーズンは、毎年決まったタイミングできます。冬前にはアウターが売れやすいですし、夏前になると薄手のシャツなどが売れていきます。
タイミングの差はあれど、この流れは基本的にいつも同じであり、売れ残った商品も次のシーズンでまた販売していけます。
販売チャンスがある程度読みやすい点は、ほかのせどりにないメリットです。
仕入れ先が豊富
古着は仕入れ先が豊富で、商品には困りません。
リサイクルショップや古着販売店は地域にたくさんありますし、ヴィンテージ品ならインターネットショップで仕入れることも可能です。
ちなみに、店舗で販売しているものは、価格設定にバラつきがあります。掘り出し物が眠っている可能性が高いので、積極的に足を運んでみましょう。
古着せどりのデメリット
ここまで紹介したように、古着せどりにはたくさんのメリットがあります。とはいえ、デメリットの存在も無視してはいけません。
ここでは、古着せどりのデメリットについて紹介します。自分にとって致命的なデメリットがないか、しっかり確認してください。
写真撮影が手間
古着を販売する際は、商品の写真を1枚1枚丁寧に撮影しなければいけません。正面だけでなく、側面や背面も撮影が必要なので、衣類1点に対して何枚も撮影が必要になってきます。
古着は商品ごとに状態が違うため、すべての商品に対してこの作業が必要です。
写真撮影は売れやすくするために必須なので、いくら面倒でもこの作業は避けて通れません。
梱包や発送が大変
古着せどりは数を販売しなければいけない分、梱包や発送にも時間がとられてしまいます。
まとめて売れることばかりではないため、時には1~2点の梱包及び発送を繰り返すことになり、手間も時間もかかるケースが多いです。
シーズンによって売上に差がある
古着の販売は、売れるシーズンではたくさん稼げます。しかし、秋前などの微妙なシーズンでは、なかなか売上を伸ばせません。
せどりをはじめたタイミング次第では、仕入れたのに全然売れない、といった事態も想定しておきましょう。
仕入れた商品が売れるシーズンになるまで、根気強く続けることが大切です。
異性の衣類は仕入れづらい
店舗で購入する場合、異性の衣類は購入しづらいです。女性が男性のものを買うならまだしも、男性が女性の服をまとめ買いするのは、はたから見ると異様な光景と言えます。
通報されたり買えなかったりなどの実害こそありませんが、奇異の目で見られる可能性はあります。
古着せどりで稼ぐためのポイント
せどりで成功するためには、稼ぎ方のポイントを知っておくことが大切です。比較的稼ぎやすい古着せどりにおいても、それは変わりません。
仕入れ方法や販売のポイントなどを知っておくことで、せどりの成功確率は何倍にも高まっていきます。
ここでは、古着せどりで稼ぐためのポイントについて紹介します。
常に最先端の流行を把握しておく
衣類の需要は、流行によっても大きく変わってきます。今まで見向きもされなかった衣類が、トレンドになったことで品切れになるケースは珍しくありません。
SNSや売れ筋ランキング、ファッションサイトを確認し、最先端の流行がどうなっているか常に確認していきましょう。
逆に、流行が終わってすたれる衣類もあります。売れなくなってくるタイミングを見極めて、仕入れをおこなうことが大切です。
仕入れた商品はメンテナンスする
仕入れた衣類はそのまま売るよりも、メンテナンスをしたほうがより高く売りやすいです。
メンテナンスといっても、クリーニングに出すほどコストをかける必要はありません。ほつれを直したり、アイロンをかけてシワを伸ばしたりといった家庭的な処置だけでも、見た目は大きく変化します。
また、メンテナンス内容を商品説明欄に記載しておくことで、商品の状態をより詳しく伝えられます。
仕入れ先の良し悪しを把握しておく
仕入れる商品の状態は、仕入れ先によっても大きく変わってきます。
信頼できるお店であれば、粗悪品や偽ブランドなどの被害が減り、逆に信頼できないお店だと、これらのトラブルに巻き込まれる確率が高いです。
また、お店によって在庫が増えるタイミングは異なります。どのお店がどの時期だと仕入れやすいのかも、頭に入れておきましょう。
古着せどりでおすすめの仕入れ先・販売先
せどりを始めたいけど、どこで仕入れてどこで売ったらいいか、わからないという人もいるでしょう。
そこでここでは、古着せどりでおすすめの仕入れ先及び販売先について紹介します。いずれも異なるメリットがあるため、自分に合った場所で仕入れや販売をしましょう。
慣れてきたら、複数を組み合わせるのもありです。
Yahoo!オークション
Yahoo!オークションはネットオークションサイトの最大手であり、非常に多くの人が利用しています。
オークション形式なので、高額な商品をより高く販売できます。特に、ヴィンテージ品は欲しがる人が複数いた場合、かなり高価格で売れる確率が高いです。
また、販売だけでなく、仕入れ先としても利用できます。不用品の売却などで、相場より安く古着を出品している人を見つけたらチャンスです。
メルカリ
メルカリは、フリマサイトの中でも最大規模の市場を誇ります。年齢や性別を問わず、非常に多くの人が利用しています。
高価なブランド品だけでなく、普段着も頻繁に売買されているため、出品すれば大抵のものは売れていきます。
メルカリも、販売だけでなく仕入れ先として優秀です。独自の文化として値下げ交渉も可能なので、うまくいけば安価で仕入れられます。
セカンドストリート
セカンドストリートは、全国展開している古着ショップです。規模が大きい分、毎日大量の古着が入荷されます。
日本だけでなく、世界中のブランド品が集まるため、仕入れ先としてもおすすめです。
セールのタイミングを狙って仕入れれば、利益を出すことも比較的容易と言えます。
ブックオフ・オフハウス
ブックオフやオフハウスでは、場所によって衣類も取り扱っていることがあります。
ほかと違って、衣類の専門的なお店ではありません。しかし、その分相場から外れた価格の商品が見つかる可能性もあります。
また、衣類以外にもせどりをおこなうつもりなら、様々な商品を取り扱っているブックオフやオフハウスは、仕入れに最適です。
価格が決まっているお店
古着屋の中には、「1,000円均一」など決まった価格で販売しているお店もあります。
そういったお店はリサーチにかける時間を短縮できるので、効率的に仕入れを進められます。
また、500円などあまりに安い商品は、もう少し価格を上げた状態でも売れていきます。薄利多売にはなりますが、利益を増やしたいなら参考にしてください。
卸売り業者
大量に仕入れるなら、卸売業者の利用がおすすめです。掘り出し物が大量に眠っていることも多く、一度の仕入れでたくさんの利益を出せる可能性があります。
ただし、まとまった費用が必要なので、初心者がいきなり卸売業者を頼るのはお勧めしません。ある程度せどりに慣れてきたら、選択肢の一つとして検討してください。
海外ネットショップ
越境ビジネスをしたいなら、eBayなどの海外ネットショップも活用してみましょう。
日本より大幅に安く売られていることも多く、まとめて仕入れればかなりの利益を生み出せます。
ただし、国を超えた仕入れは関税など様々な要素が絡んできます。こちらも、せどりに慣れた人向けの方法です。
まとめ
古着せどりは、常に一定の需要があることから初心者でも稼ぎやすいです。仕入れやトレンドの知識を身に着けていけば、徐々に稼ぎを増やしていけます。
古着は場所をとらず、長期間保管できるので売れ残りを気にせず販売できるのがメリットです。また、季節ごとに売れる衣類は異なるので、仕入れと販売のシーズンをずらすことが、利益率を上げるポイントと言えます。
ネットショップやフリマサイト、中古ショップに卸売り業者など、仕入れ先や販売先にも困りません。必要なことはすべてやりながら学べるので、ぜひ古着せどりに挑戦してみましょう。