AmazonFBAで納品する際に、「ダンボールにできるだけ多く詰め込んで送料を安くしたい」と思うことがありませんか?
しかしFBAでは、サイズや重量制限をオーバーしたダンボールは受け付けてもらえません。しかも返送料と再送料がかかってくるため、納品し直した場合、通常の3倍近くの送料を支払わねばならないこともあるのです。
そこで今回は、FBA納品の際のダンボールの規格サイズと重量制限について詳しく解説します。しっかり把握して納品ミスを防ぎましょう。
Amazonへの個口配送の要件とは?
まずは、Amazonへの個口配送の要件について確認しておきましょう。ここでは、利用する頻度が高い「小型/標準」「大型」の2つのサイズをご紹介します。
参考:Amazonへの個口配送
小型・標準サイズのダンボールの場合
Amazonの個口配送では、小型・標準サイズのダンボールの場合、160サイズ(長さ50cm×幅60cm×高さ50cm)まで対応しています。 しかし、たとえ160サイズでも、「30cm×40cm×90cm」のような1辺ごとの長さが異なるダンボールの場合は納品を拒否されることがあります。
また、本や雑誌のような重さがある商品の場合、あまり詰め込みすぎると重量超過で納品NGになる可能性が高くなります。本の他にも、鉄系や液体系、粉系の商品も重量超過しやすいので気を付けましょう。
なお、上記のような重量のある商品を送る際は、大きな箱を使用すると送料も高くなるため、80~120サイズ程度の小さめのダンボールを使うことをおすすめします。
大型サイズのダンボールの場合
大型サイズのダンボールの場合、三辺の合計が「216cm以内」であればOKです。小型・標準サイズのように1辺の長さまで同じである必要がないため、かなり自由度が高いのが特徴です。
とは言え、大型サイズの商品はわずか数個で重量オーバーしてしまうことも多いので気を付けましょう。重量超過を避けるためには、120~160サイズのダンボールに分けて納品するのがおすすめです。
また、メーカー純正の箱に入っている場合は、ダンボールに入れる必要はなく、そのまま納品できます。ただし、三辺が「長さ95cm×幅69.9cm×高さ50.9cm」より小さいことが条件です。
重量超過について
次に重量超過について説明しましょう。FBA納品時の重量制限は以下の通りです。
・小型、通常サイズ…30kg以下
・大型サイズ…40kg未満
また、重量が15kgを超過している場合は、外箱の天面と側面に「重量超過」と明記しなければなりません。この場合の記入の仕方は、手書きまたはシールの添付から選べます。なお、シールはAmazonでも購入可能です。
参考:重量超過 シール
運送会社の重量制限
FBA納品の際は、Amazonの重量制限だけではなく、運送会社の重量制限も守らなければなりません。以下は各運送会社の重量制限です。
ヤマト運輸…30kgまで
ゆうパック…25kgまで(25kgを超え30kgまでの荷物は「重量ゆうパック」で発送できる)
佐川急便…30kgまで(30kgを超える荷物は「飛脚ラージサイズ宅配便」で発送できる)
荷物を梱包する際は、各運送サービスの重量制限にも注意してください。
メーカー輸送箱の場合の具体的なサイズや重量制限
先ほども説明しましたが、FBA納品にはメーカー純正の輸送箱も利用可能です。そのため、卸から商品を仕入れている場合は、商品が梱包された状態でそのまま納品できます。
ここでは、メーカーの輸送箱を利用する場合の具体的なルールについて解説します。
メーカー輸送箱のサイズ・重量の上限
メーカー専用輸送箱を使用する場合のサイズと重量の上限は、小型・標準/大型/特殊大型の全ての商品において、
・三辺のサイズ…「長さ95cm×幅69.9cm×高さ50.9cm」より小さい
・重量…40kg未満
が上限になります。
メーカー輸送箱の条件
Amazonが設定しているメーカー輸送箱の条件は以下の通りです。
・メーカーのロゴ、商品名の情報が記載されている
・メーカーロゴは、シールでも可
メーカー輸送箱を利用する際は、必ず上記の条件を満たしているか確認しましょう。
ダンボールの準備方法3選
ここでは、ダンボールの準備方法を3つご紹介します。キーワードは「買う」「貰う」「使い回す」です。それぞれ詳しく解説しましょう。
1.ホームセンターやAmazon、楽天で買う
160サイズのダンボールで納品する場合は、ホームセンターやAmazon・楽天などの通販サイトで購入しましょう。
なぜなら、160サイズのダンボールは比較的大型なので、店舗などからぴったりのサイズを貰える機会が少ないからです。
購入する場合は、できるだけ「50cm x 60cm x 50cm」のサイズに近いものを選びましょう。また、150サイズのダンボールは160サイズに近く理想的な感じがしますが、150サイズは日本郵政やヤマト運輸、佐川急便などのサイズ規格にはありません。また、料金も160サイズと同じになってしまうため、160サイズがない場合は、140サイズのダンボールを選ぶようにしましょう。
近くの店舗で貰う
近くのスーパーやドラッグストアなどの店舗では、お願いすれば余ったダンボールを貰えることがあります。中には、敷地の一角にダンボールを積み上げて「ご自由にお持ち帰りください」と張り紙をしている店舗などもあります。このような店舗を利用すれば、ダンボールを無料でゲットできます。
とは言え、なかなか欲しいサイズにぴったりのダンボールを見つけるのは難しいのが現状です。その点を念頭に入れて探してみましょう。
ただし、何の許可もなく勝手にダンボールを持ち帰ることは絶対にやめてください。
届いた商品のダンボールを使い回す
自分が購入した商品のダンボールを使い回す方法もあります。 もしダンボールの状態が良く、Amazonや運送会社のサイズ規格を満たしているのであれば、使わない手はありません。 積極的に利用しましょう。
ルールを守らずにFBAで納品した場合は?
実はFBA納品をする際に、少しでも送料を安くしようとルールを破って納品する人も少なくありません。
しかし、ルールを守らずに納品した場合は、罰則が科せられる場合もあり、注意が必要です。
ここでは、ルールを守らずに納品した場合、どのような状況になるのかについて解説します。
重量超過は納品拒否
FBA納品の際、サイズの規定を守っていても、重量をオーバーしていれば納品を拒否されます。
また、Amazonのルールを守っていても、運送会社の重量制限を超過していれば、配送自体を拒否されるか、通常よりも送料が高くなることがあるので注意が必要です。
規格外のダンボールは着払いで返品
FBA納品のダンボールには規格サイズがあることは前述した通りです。
それにもかかわらず、規格サイズ以外のダンボールで送る人も中にはいます。しかし、このような場合は納品が拒否され、着払いで返品されてしまいます。もう一度納品したい場合は、
「初回納品送料」
「返品送料」
「再納品送料」
の3つを結果的に払うことになり、通常の3倍の送料がかかってしまいます。
また、ルール違反を繰り返していると、FBA納品自体を拒否される場合もあります。こうなってしまってはビジネスそのものが成り立たなくなってしまうので、規定のルールはしっかり守るように心がけましょう。
FBA納品したダンボールが拒否される原因3選
ここでは、FBA納品したダンボールが拒否される主な原因を3つご紹介します。
1.ダンボールまたは商品が破損している
以下の画像のようにダンボールが破損している場合は、納品を拒否される可能性が高くなります。
また、中にある商品も破損していていればトラブルに発展する可能性が大きいため、受領してもらうのは難しいでしょう。
納品の際は、商品をしっかり梱包した上で、ダンボールの状態をすみずみまで確認するように心がけましょう。また、商品に対してダンボールが大きい場合は、緩衝材を必ず使用するようにしてください。
2.サイズの規格をオーバーしている
ダンボールのサイズオーバーは、納品拒否の主要な原因となりますので、必ず規定のルールを守りましょう。
とは言え、1cm単位で厳密に測定しているわけではありません。納品の担当者次第では受領されることもあります。しかし、そのような低い可能性に賭けるよりも、正しいダンボールサイズでの納品を習慣づける方が安全かつ効率的です。
3.カスタマイズしたダンボールを使用している
商品のサイズに合わせて箱を切ったり、他の箱と組み合わせたりするなど、カスタマイズしたダンボールを使用する方がいます。
例えば、以下のようなダンボールは規格に反するため、ほぼ100%受領を拒否されます。
また、ダンボールの形状を勝手に変えてしまっては、商品に傷をつけたり、破損してしまったりするおそれもあります。そのため、絶対に使用するのはやめましょう。
FBA納品の配送料を安くするポイント
最後に、FBA納品する際の配送料を安くするポイントをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
ダンボール1箱なら「プライスター急便」が最安レベル!
プライスター急便は、Amzon出品者向けの販売管理ツール(有料)のユーザーだけが利用できる会員限定の配送サービスで、ダンボール1箱分でもリーズナブルにFBA納品ができます。
160サイズ以下/30kg未満の荷物のみに対応しており、1箱あたり980円~という国内最安値級の料金が大きな魅力です。納品量が少ない場合にぜひおすすめです。
参考:プライスター急便のご案内
FBA利用者専用の「エコムー便」もおすすめ
160サイズのダンボール1個の場合、プライスター急便だけでなく、「エコムー便」のFBA利用者専用サービスもおすすめです。
こちらのサービスは、荷物が160サイズ(3辺の合計が160cm未満、重量30kg未満)限定となりますが、1,180円~という低価格でフルフィルメントセンターへの納品が可能です。
ただし、自宅から近いフルフィルメントセンターへの納品が格安になる傾向が高く、住んでいる地域によっては安くならないことや対応していない地域もあるので注意してください。
ダンボールが2箱以上ならヤマト運輸
ヤマト運輸は、実重量もしくは容積換算重量のうち重い方を基準にして送料を算出しています。
もし容積換算重量が採用された場合は、ダンボールのサイズで送料が変わるため、160サイズよりも小さなダンボールで送れば送料が安く済む場合があります。そのため、2箱以上など荷物が多い場合は、ヤマト運輸がおすすめです。
参考:ヤマト運輸
FBA納品の際はAmazonや配送会社のルールを遵守することが重要
今回はFBA納品時のダンボールサイズと重量超過について解説してきましたが、いかがでしたか?
送料を安くしたいあまりに、規格サイズを守らずにFBA納品を行う方がいますが、サイズや重量制限をオーバーしたダンボールは受領してもらえません。
また、受領を拒否された荷物は着払いで返送されることから、もう一度納品するには、返送料や再送料などを含めて通常の3倍もの送料を支払うことになってしまいます。
そのため、Amazonの個口配送や配送会社のルールをしっかり把握しておくことが大切です。正しいダンボールのサイズと重量制限を守ったほうが、長期的に見れば送料の節約につながります。ついつい自分勝手な判断でカスタマイズしたダンボールや規格外のダンボールを使ってしまいがちですが、ルールを守ったほうが結局は経済的だということを忘れないでください。
今回ご紹介した情報が少しでもみなさまのFBA納品のお役に立てれば幸いです。