ヤフオクである程度の出品実績を積むと、「ヤフオクストア」としての出品が可能になります。
ヤフオクストアはネットショップと認識され、個人出品より幅広い取引が可能です。そこで今回は、これからヤフオクストア出店を予定している方に向けて、ヤフオクストアの特徴や各種機能の使い方、おすすめツールを解説いたします。
ヤフオクストアの特徴
まずは基本的なヤフオクストアの特徴を紹介します。
個人出品より信頼度が高い
1つ目は、個人出品よりも信頼度が高い点です。
ヤフオクストアとして出品する場合は、審査を受けた上で住所・氏名・連絡先を公開する必要があります。そのため、ヤフオクストア名義で出品したほうが個人より信頼度が高く、落札額も上がりやすい傾向があります。
出品作業も落札後のやり取りも一括処理が可能
2つ目は、出品作業や商品管理、落札後のやり取りのすべてが一括で処理できる点です。
個人出品の場合は、個々の商品を1つずつ出品・管理する必要があります。しかし、ヤフオクストアだと、大量出品が前提となるので、一括出品機能が利用できるようになります。
また、商品管理・情報編集なども一括でできるようになります。加えて落札後のメッセージ送信なども一括で行えます。しかも、各種一括処理機能の利用に費用はかかりません。
落札データの管理が簡単
3つ目は、落札データの管理が簡単である点です。
商品の不具合に関する苦情や配送に関する問い合わせが来た場合、取引の数が多くなればなるほど対応に時間がかかるものです。
しかし、ヤフオクストアでは、落札データを落札日や発送日などの様々な条件で絞り込んで検索することが可能です。そのため、該当する取引を見つけやすく、より迅速な対応ができるようになります。
仕入れの幅が広がる
4つ目は、仕入れの幅が広がる点です。
前述の通り、ヤフオクストアはネットショップとして認識されるため信頼度が高いです。それは購入者だけでなく問屋に対しても同様です。ショップとしか取引しない問屋も多いため、ヤフオクストアを利用すると、仕入れ先の選択肢が増えます。
細かいデータ解析が可能
5つ目は、細かいデータ解析が可能な点です。
- ページアクセス数
- 入札数
- 入札額
などのデータを細かく解析できるため、最適なタイトルや説明文の作成・適切な価格設定など各種対策が容易です。
細かい自動値下げ機能
6つ目は、自動値下げ機能を細かく設定できる点です。
再出品する際は、価格を下げた方が落札されやすくなります。そのため、ヤフオクには再出品時の自動値下げ機能が実装されています。
個人出品の場合は最低値下げ率が5%であるのに対して、ストア出品の場合は1%から設定することができます。ゆっくり値下げできるため、適切な価格設定が可能です。
メールマガジンが発行可能
7つ目は、メールマガジンが発行できる点です。
一度取引した相手に、メールで新規出品商品などの宣伝ができます。新規顧客より一度取引した顧客の方があなたに対する信頼度が高いため、入札額も高くなる傾向があります。
その他の特徴
ヤフオクストアの他の特徴を以下に示します。
- 出品可能商品数無制限
- Tポイントを付与可能
ヤフオクストア利用のデメリット
最後にヤフオクストアのデメリットを2つ紹介します。
- 営業電話、メールがくる
- 副業として出品している場合は会社にばれる
まず1つ目は、営業電話・メールが頻繁に来ることです。ヤフオクストアとして出品すると、特定商取引法に基づき、住所や電話番号・メールアドレスが公開されます。そのため、様々な業者から営業電話・メールが来ます。したがって、ヤフオク取引用のメールアドレス・電話番号を用意することをおすすめします。
2つ目は、副業としてこっそりとヤフオクを利用したくても、個人情報が公開されているため、会社にバレる可能性がある点です。
ヤフオクストアツール「出品ナビ」の機能と使い方
続いてヤフオクストアの公式ツール「出品ナビ」の機能と使い方を解説いたします。
出品ナビの機能一覧
出品ナビには以下の機能が実装されています。
- CSVファイルによる一括商品登録
- 商品データを複数のボックスで分割管理
- ボックス内の商品データ編集
- 商品データインポート
- テンプレート登録
- 各種管理機能
- 各種一括処理機能
以下で、1つずつ解説していきます。
CSVファイルによる一括商品登録
まず1つ目は、一括商品登録です。
ヤフオクストアでは商品情報を入力したCSVファイルをアップロードすることで、一括商品登録が可能です。
商品データを複数のボックスに管理
2つ目は、商品データの分割管理機能です。複数のボックスに分けて商品データを管理できます。
ボックス名も自由に設定できるため、様々な分け方が可能です。「家電ボックス」「洋服ボックス」など商品カテゴリで分割することはもちろん、配送方法・出品頻度などでも分割可能です。
ボックス内のデータ編集
3つ目は、ボックス内の商品データ編集機能です。
一度登録した商品データを個別に編集することができます。また、個別に新規商品データを登録することも可能です。
ボックス内へのデータインポート
4つ目は、商品データのインポート機能です。商品情報だけでなく商品画像などもインポート可能です。
商品情報は上記の通りCSVファイル、商品画像はGIF、JPEGファイルのみ対応しています。ZIPファイルに圧縮してインポートすることもできます。
出品テンプレート登録
5つ目は、出品テンプレート登録機能です。
出品ページに表示される商品情報に関するテンプレートの作成・登録が可能です。この機能を使えば、出品作業を大幅に効率化できます。
共通説明文の登録
6つ目は、共通説明文登録機能です。
注意事項など、全ての商品説明文に共通して記述する定型文を登録できます。定型文は最大5,000文字で、HTML編集も可能です。
商品データ掲載項目の選択
7つ目は、商品データ掲載項目です。ヤフオクストアは商品データの掲載項目が豊富です。この機能のおかげで、効率的な商品管理ができるようになります。
画像管理機能
8つ目は、商品画像管理機能です。
登録した商品画像にタイトルやコメントを追加しておけば、利用者の画像検索にヒットしやすくなります。
3つの一括処理
また、出品ナビには3種類の一括処理機能が実装されています。
- 一括再出品
- 一括商品情報編集
- 一括ダウンロード
一括再出品方法
まず一括再出品の手順を説明します。
ボックスを開き、再出品したい商品を選択して「出品」をクリックしてください。
「今すぐ出品」と「予約出品」の2つが選択できるようになっています。予約出品でオークション終了日時を休日の夜に設定しておくと高額落札されやすくなります。
一括商品情報編集方法
続いて一括で商品情報を編集する方法を説明します。
ボックスを開いて、編集したい商品を選択して「変更」をクリックしてください。
これで一括編集できます。ただし、タイトルと商品説明は一括編集できません。これらについては、個別に編集してください。
一括ダウンロード方法
次は商品データを一括ダウンロードする手順です。
ボックスを開いて、ダウンロードした商品を選択して「ダウンロード」をクリックしてください。すると、商品情報(CSVファイル)と商品画像(JPEGファイル)がダウンロードされます。
商品データを定期的にダウンロードした上で、バックアップを取っておくことをおすすめします。
一括処理の注意点
一括処理をボックス内全ての商品に適用する場合は、右のプルダウンメニューから「ボックス内すべてを」を選択してください。
「ページ内すべてを」を選択してしまうと、同一ページ内の50商品にしか処理が適用されません。ご注意ください。
ヤフオクストア利用者向け外部ツール
最後に、ヤフオクストア利用者向けの外部ツールを紹介します。
おすすめ無料ツール
まずはおすすめ無料ツールを2つ紹介します。
1つ目は、オークタウンです。
オークタウンはクラウド型の効率化ツールです。一括出品機能・簡単出品機能などが実装されています。利用料はかかりませんが、会員登録が必要です。
2つ目は、AppToolです。
AppToolもクラウド型の効率化ツールです。管理画面がシンプルである他、3クリックで一括再出品できるなど操作性に優れているため、初心者におすすめのツールです。ただし、出品数や登録画像数に制限があるため、出品商品数が多い場合は利用できません。
おすすめ有料ツール
続いておすすめ有料ツールを4つ紹介します。
1つ目は、「SAATS Commerce」です。
月額11,550(税込)円から利用できる効率化ツールです。料金によってステージが存在し、ステージごとに無料出品枠が異なります。各種一括処理機能はもちろん、400種類以上ものテンプレートも利用可能です。ヤフオクの他にもAmazonやメルカリ、eBayにも対応しています。
2つ目は、「タテンポガイド」です。
タテンポガイドには以下の機能が実装されています。
- 自動受注管理機能
- 自動在庫管理機能
- 入金管理機能
- 配送管理機能
- 顧客情報管理機能
- 集計分析機能
- 仕入・発注管理機能
月額11,000(税込)円からご利用頂けます。
3つ目は、「ECサイトマネージャー」です。
各種取引・顧客情報を一元管理できるツールです。使う機能の分だけ料金がかかります。詳しい利用料金はこちらのページをご確認ください。
4つ目は、「ネクストエンジン」
ネクストエンジンも月額3,000円から受注件数に応じた従量課金制で利用できる「一括ネットショップ総合管理ツール」です。頻繁にシステムがアップデートされる他、便利なプラグインツールも豊富です。
ヤフオクストアで幅広い取引を
ヤフオクストアは個人よりも信頼度も高く、利用できる機能も豊富です。
個人取引で実績を積んだ後は、ヤフオクストアへの切り替えをおすすめします。