ヤフオクでの転売は副業として注目を集めています。しかし、実際には具体的にどうすれば稼げるのかわからないという人も多いでしょう。
この記事では、ヤフオクで稼ぐための全般的なコツを解説していきます。その上で、ヤフオク転売で違法になるケースについても見ていきます。できるだけ安全に、それでいて確実にヤフオク転売で稼ぎたいと考えている人におすすめです。
ヤフオクは儲けを出しやすい?
個人で気軽に参入できるネットショップは数多くあります。中でも、フリマアプリならメルカリやラクマ、物販ならAmazonマーケットプレイスが有名です。
一方、ヤフオクには上に挙げた3つのネットショップにはない特徴と魅力があります。上手にポイントを押さえられれば、より効率よく稼ぐことが可能です。
ヤフオクならではの特徴
ヤフオクはその名の通り、オークション形式での取引が主流です。しかし、最近ではフリマ形式での出品も増え、他のネットショップと比べ、売り方の戦略幅が広いのが魅力です。
オークションならではの駆け引きを利用すれば、相場以上の価格で売りさばくことができます。一方、赤字を出したくない商品はフリマ形式を利用するなど、商材の特徴に合わせた売り方を選べるのが強みです。
ヤフオクのメイン客層
ヤフオクのメイン客層は、30~60代の男性だと言われています。それに比べ、メルカリなどのフリマアプリは比較的若い層の女性に人気で、それぞれ売れやすい商品に違いがあります。
ヤフオクの魅力はメイン層の購買力が高いことと、マニア向けの商材が扱いやすいことです。趣味に関してお金に糸目をつけない固定客を捕まえられる可能性が高く、1回の取引で大きな利益を得ることが期待できます。
ヤフオクで稼ぐにはコツを学ぶ必要がある
ヤフオクで主流のオークション形式だと、場合によっては思っていたよりも安い値段で落札されるケースもあります。落札後に取引をやめることもできますが、その場合相手に悪い評価をつけられてしまう可能性があります。評価が悪くなるのは大きな損失です。
つまり、オークションで無闇に出品しても稼げるわけではなく、損をしないための戦略が必要です。そのための大きなポイントは以下の3つです。
- 出品形式を使い分けつつ、安定して稼げる商材&仕入れ先を発掘する
- 出品方法やオークション期間を工夫する
- 出品数や取引回数を伸ばして、ストアの評価をよくする
詳しくは後述しますが、このあたりをしっかり押さえていれば、ヤフオクで稼ぐこと自体はそれほど難しくありません。
ヤフオクが転売初心者でも使いやすい理由
今まで転売に関わったことがない人にとって、ヤフオクはとっつきやすいプラットフォームです。この項目ではその理由を解説していきます。
初期資金がゼロからでも気軽にスタートできる
ヤフオクはYahoo! Japan IDさえあれば、誰でも気軽にはじめることができます。決済に使うYahoo!ウォレットの登録も必要ですが、どちらも登録自体は無料です。
ヤフオクで取引するにあたって月額固定料などはないので、初期費用をかけずにスタートすることができます。本格的な転売を始める前に、自分の家にある不用品を売って、取引のやり方に慣れるのもいいでしょう。初心者でも金銭的な負担がなく始められるのがヤフオクの魅力です。
参考:Yahoo!ウォレット
利用しているユーザーが非常に多い
ヤフオクは日本でも有数のアクティブユーザーを抱えています。
ヤフオクはもともとパソコンでやるものというイメージでしたが、近年ではスマホアプリを利用するユーザーの方が多くなっています。
ユーザー数が多いということは取引の回数が多く、需要の幅が広くなります。はじめての転売に取り組む上で、まったく売れないという失敗をしにくいのは大きな利点です。
参考:iOS版
参考:Android版
幅広いジャンルで参入できる
ヤフオクはメイン層が男性で、趣味的なものでもよく売れる傾向にあります。つまり、コアなジャンルの参入でも固定客を見つけやすいといえます。
基本的には自身が詳しいジャンルを扱う方が、総合的に見て売れやすい傾向にあります。商品説明を充実させやすかったり、相場の把握に手間取らなかったりするからです。他のネットショップに比べて、狭いニーズでも拾い上げてくれる可能性が強いのです。
比較的利益を出しやすい
ネットショップで商品が売れた場合、販売手数料が差し引かれます。それに加えて送料も必要です。
ヤフオクの場合、販売手数料は通常で10%、プレミアム会員なら8.8%となっています。その点は他のプラットフォームと大きな差はありませんが、送料に関しては購入者負担でも売れやすいのが特徴です。一方、メルカリなどは送料については出品者負担が大半なので、ヤフオクの方が送料の分だけ利益を出しやすいと言えます。
ヤフオクの「オークション」の仕組み
この項目では、ヤフオクの「オークション形式」と「フリマ形式」の違いを解説します。最終的に売値が決定する仕組みを理解しておくと、少しでも高く売るコツを知るための土台になります。
「オークション形式」と「フリマ形式」の違い
「オークション形式」とは、自分で出品期間や初期価格を設定して、期限までに購入希望者に入札をしてもらうスタイルです。デメリットとしては、自身の希望価格に満たないケースがあることです。
それを防ぐために、初期価格を希望価格に合わせておくやり方もあります。しかし、この場合、初期価格が高くなってしまうので、オークションに参加してもらいにくいというデメリットが出てきます。
ヤフオクでは集客のために、「1円入札」というテクニックがよく使われます。取引実績を手早く積み上げたい場合や、ほぼ確実に落札価格が高くなると予測できる商材を扱う場合に有効です。
さらにオークションの手札のひとつとして、「即決価格」があります。「この金額で入札してくれれば、その時点でオークションを終了してその人に売ります」というものです。高額商材や限定品などをお金に糸目をつけない層に売り込む際に有効な手段です。
一方、「フリマ形式」の場合は、最初から出品側が売値を確定させます。販売期間が限定されないので、売れれば期待通りの収入になります。しかし、ずっと売れない場合もある上、オークション形式と違って期待以上の儲けが出ることはありません。
「オークション」で効率よく稼ぐには
フリマ形式での値付けも、言葉の意味で考えれば「即決価格」です。ただ、フリマ形式では「適正価格」という使い方なのに対し、オークション形式だと「割高でも絶対にほしい人向けの価格」という意味合いになります。
そのため、オークション形式の即決価格は期待以上の利益を得やすく、スピーディーに商品をさばきやすいといったメリットもあります。しかし、裏を返すと、自分自身で限界を決めているという見方もできます。
ヤフオクのオークション形式には、自動延長機能があります。これは最後の入札から5分間、入札可能な期限が自動的に伸びていくというシステムです。ですので、元々の期限を過ぎても、より高値の入札が最後にどんどん続いていくこともあるということになります。
そのためのテクニックとして有効なのは、入札期限を週末の夜など、ユーザーが多い時間帯に設定することです。入札者数が伸びやすい時間帯に締め切りを持ってくることで、最後の競り合いをより過熱させられるでしょう。
このように即決価格を設定しない方が、結果的により大きな利益を得られるケースもあります。その辺りがオークションシステムの面白さです。商材の種類や相場、ターゲット層に合わせて、さまざまな工夫を凝らしましょう。
ヤフオクで稼ぐための仕入れのコツとは?
ここまではヤフオクはなぜ稼ぎやすいのかということと、そのためのコツをざっくり見てきました。この項目ではより具体的に、ヤフオクで売りやすい商品を仕入れるための考え方・取り組み方を解説していきます。
ヤフオクでのニーズをしっかり事前調査する
仕入れの前に、ヤフオクで売れやすいものを事前調査することは必須です。自分が取り扱いたいと目星をつけている商材があるなら、どのくらいの相場で、どのくらいの頻度で売れているか確認しましょう。
商売の基本は安く仕入れて高く売ることです。販売手数料も踏まえ、安定した利益が出せる金額で仕入れることができるのか、細かいリサーチが重要です。平均販売額だけでなく、出品からどれくらいの期間で売れるか、回転率の面もしっかり意識しておきましょう。
一方、特に売りたいと思っているジャンルがないなら、最初は比較的仕入れ金額が安く、堅実に売れるものを選ぶといいでしょう。転売初心者ならリスクを減らしつつ、販売実績を稼ぐことも非常に重要になります。
繰り返し売れる商材を開拓する
小さな利益でも積み重なればかなりの金額になります。転売を副業として継続的に続けるなら、少しずつでも確実に儲かる商材をいくつか開拓したいものです。
特に「1円出品」など、集客力が強まるテクニックを利用しても赤字にならずに売れる商品があると有利です。それを見つけるためには地道なリサーチが必要ですが、地盤を固める上で取り組む価値は大いにあります。
自身の得意ジャンル・強みを構築していく
手堅い転売で地盤を固めつつ、自分のストアの色をしっかり作り上げていくことも大切です。
上で触れたように、ヤフオクはかなりコアなジャンルでも売りさばける可能性を秘めています。自身の得意なジャンルで取引を重ねることで、定期的に購入してくれる固定客が増えていきます。
そのためには、自身のストアの販売傾向を分析することも重要です。その上で、固定客を意識した仕入れや売り方を模索していきましょう。中心となるジャンルの関連商材など、固定客にとって魅力ある品揃えにできれば、より効率的に稼げるようになります。
ヤフオクで高額取引されやすいもの
この項目では、高値で取引されやすい商材を一部紹介していきます。高額商材は一度の取引で大きな利益を出しやすく、自身のストアの特色を打ち出す上でもプラスに働きます。どんなものが扱いやすいか見ていきましょう。
すでに生産が中止になったもの、ヴィンテージもの
購買層の中心が30~60代の男性であることから、レトロ趣味を満たす生産中止品やヴィンテージ品は、値が釣り上がる傾向にあります。
これらのアイテムは入手困難であるだけでなく、二度と同じものは作られないという付加価値もあります。コレクションとして所持していたいと考える好事家が一定数いるのです。
具体的には、生産中止しているカメラや腕時計、ヴィンテージもののジーンズなどが挙げられ、これらの商品は安定して高値で取引されています。商品説明に心をくすぐるストーリーなどをうまく盛り込めれば、期待以上の落札額になることもあります。
希少価値があり、なかなか手に入りにくいもの
流通はしていてもなかなか手に入りにくい商材も、高値で取引される傾向にあります。
主に需要に供給が追いついていない場合、オークション価格が高騰します。特殊な場所でしか手に入らない限定グッズや、初回限定盤などは特に狙い目です。
日本では発売していない海外ブランド品なども、かなりの高額で売れています。「日本未発売」「海外限定」「数量限定」などの文言を、タイトルの目立つ部分に組み込んでおくと効果的です。
ヤフオクでなるべく安く落札するコツ
ネットショップは、それぞれのプラットフォームによって売れやすい商材や価格が違ってきます。そのため、ヤフオクで仕入れてAmazonやメルカリで売るといった形で利益を出すことも可能です。この項目では、ヤフオクで掘り出し物を落札するためのテクニックを紹介していきます。
落札期限が間近に迫っている商品を検索する
オークション形式で出品しているものの中から掘り出し物を探すときは、「終了日時が近い順」で検索をかけると有効です。逆に、「価格の安い順」で検索すると、1円出品のものやオークションが始まって間もない商品ばかり表示されてしまうからです。
終了日時が近い順であれば、もうすぐオークションが終わりで、かつ相場より安いものを見つけやすくなります。入札履歴を確認し、ライバルが少なければ、ギリギリの時間にほんの少し値段を上乗せするだけで落札できます。
ただし、ギリギリの入札は他のライバルが狙っている場合もあります。切りのいい数字に、+1円など端数を上乗せしておくと、競り落とせる確率が上がります。
相場より安く売られているフリマ形式の商品を探す
フリマ形式から掘り出しものを探す場合は、「新着順」で検索しましょう。こちらは値段が一定で、早い者勝ちになるので、情報収集力とフットワークが命です。
相場よりも安い値段での出品があれば、商品情報や出品者情報などをきちんと確認した上で購入を検討しましょう。安いからと言って下調べせずに飛びつくと、不良品をつかまされるケースもあるので注意が必要です。
自動延長なしに設定されている商品を探す
あまり多くはありませんが、自動延長なしに設定されている商品もあります。出品者側が確実に期限内に売りたいと考えているケースなどです。
この場合、ギリギリに入札があっても、自動的に入札期限が延長される機能は働きません。タイミングを見計らって入札すれば、ほぼ確実に入手できます。値段が上がる危険性もないので、相場より安い値段で手に入れやすくなります。
ヤフオクで稼ぐための魅力的な仕入れ先は?
ヤフオクで売れる商材の仕入れ先候補は多岐に渡ります。その中から自分のスタイルに見合った、適切な仕入れ先を見つけることが重要です。この項目では、利益を出しやすい仕入れ先を具体的に紹介していきます。
実地のフリーマーケットを利用する
自分の足であちこちに赴く機会の多い人は、各地のフリーマーケットを利用してみるといいでしょう。
ネット上のフリマと違い、実地の場合は不用品の処分という理由での参加が多くなります。思わぬ掘り出しものが低価格で手に入ることが少なくありません。ヤフオクだと思いがけないものが高値で売れるケースもあるので、おもしろそうなものを見つけたら買っておくといいでしょう。
実店舗でのバーゲンを狙う
実際に量販店やリサイクルショップなどに赴き、バーゲン等を利用して安く仕入れるという方法もあります。この場合、利益は大きくないものの堅実に稼げます。
ただし、度の過ぎた買い占めや、実店舗で差額を調べる行為などはマナー違反に当たります。あらかじめバーゲンの情報を仕入れて、目星の商材を決めてから出向きましょう。
ネットショップから仕入れる
自分の足であちこち回る時間がないという人は、ネットショップでの仕入れが有効です。
現物を実際に確かめられないというデメリットはありますが、時間が効率よく使えます。ネット限定で使えるクーポンなどのサービスも活用していきましょう。誰にも迷惑をかけずに値段の比較ができるのもプラス面と言えます。
輸入販売に挑戦する
海外からの輸入には関税がかかりますが、それを差し引いても大きな利益につながるケースが多くなります。
初めて輸入販売に挑戦するなら、「ebay」や「タオバオ」が取り組みやすいでしょう。どちらも取り扱っている商品数が非常に多く、目当てのものを見つけやすいのが利点です。
ebayはアメリカのオークションサイトで、1品からの輸入が可能なのが強みです。タオバオは中国の販売サイトで、こちらはある程度まとめての購入が前提となります。
参考:ebay
参考:タオバオ
違法性のある転売行為
「転売」という行為そのものには違法性はありません。しかし、それぞれのプラットフォームの禁止事項に違反すれば、アカウント停止や出品停止などの措置を受けるケースもあります。
また、法律によって明確に禁止されている転売行為もあります。そちらは悪質なケースだと逮捕される可能性も出てきます。この項目では、ヤフオク&法律で禁止されている転売行為と、知らないうちに法律違反を犯しやすいケースについて2点ほど解説します。
ガイドライン・法律で禁止されているものを扱うケース
ヤフオクのガイドラインには、出品してはいけない商品が掲載されています。
大半が法律で禁止されているものですが、中にはヤフオクで独自に禁止しているものもあります。禁止品についてはネットショップのプラットフォームによって少しずつ違いがあるので、しっかり確認しましょう。
一方、法律的に禁止されている中で、うっかり転売してしまいやすいのは以下のジャンルです。
- コンサートなどのチケット
- 無断複製されたDVDなど
- 酒
- 医薬品
- 偽造品、偽ブランド品
- 手作りの食品
それぞれ適用される法律は違いますが、どれも悪質なケースでは刑事罰に発展します。取り扱うことのないようにくれぐれも注意しましょう。
個人輸入で法律違反に引っかかるケース
海外から商品を輸入する場合、大きく分けて「個人輸入」と「小口輸入」という2つのやり方があります。個人輸入は個人が使用する目的で輸入するもので、一方、小口輸入は販売目的で輸入するケースに該当します。
個人輸入の場合、小口輸入より関税が安くなります。そのため、個人輸入のものを転売すると、脱税・偽証罪に問われます。転売目的で輸入するならば、小口輸入を選ぶ必要があります。
また、日本製品なら大丈夫でも、海外製品は転売禁止となる商材もあります。例えば、個人輸入の化粧品は転売することができません。他にも転売禁止の商材があるので、海外輸入する場合は事前に転売可能か、丁寧な下調べが必要になります。
中古品転売で古物営業法違反に引っかかるケース
中古品の転売で継続して利益を出している場合は、最寄りの警察署で古物商許可を取る必要があります。許可なく転売を続けていると、古物営業法によって罰せられることもあります。
古物商許可は、一般的な日用品や娯楽品のほぼすべてを網羅しています。許可を所持しておけば、安心して中古品の転売をすることができます。ただし、取得に2カ月前後の時間がかかり、審査が厳しく、手続きも面倒です。行政書士に手続き代行を依頼すれば、その分のお金はかかりますが、不備なく許可を得ることができます。
また、古物取引においては、非対面取引の際の本人確認が必要になります。
1万円以上の金額で、古物区分になる商品を転売目的で買い取った場合に該当します。例外として、バイクやゲームソフト、映画や音楽を記録したCD・DVD等、書籍に関しては1万円以下の金額でも必要になります。
ネット上で個人から購入する場合、本人確認は非常に面倒です。また、法律上、未使用品であっても個人から購入したものは古物に区分されるので、その点も併せて注意が必要です。ネットで仕入れをする場合は、知らずに違反することがないように、商品の種類や金額に気を配っておきましょう。
しっかりルールを守りつつ、売れ筋の商品と客層をつかもう
この記事ではヤフオクの特徴と、それに基づいた稼ぎ方のコツを紹介してきました。
ヤフオクはオークション形式を採用している点が特徴的です。さらに客層の購買力が比較的高いため、コツをつかめば効率的に稼げるチャンスが大きいと言えます。オークション形式だと損をするリスクも増えますが、トータルでプラスになるようなリスクマネジメントができていれば堅実に稼げます。
転売自体にはさまざまなリスクや制約があります。ガイドラインや法律を学んで、きちんとルールを守り、良い出品者という評価を着実に得ていくことが何より重要です。
この2つを両立できれば、転売ビジネスは継続的に利益を運んでくる金の卵となるでしょう。当記事が少しでもその助けとなれば幸いです。