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輸入事業者必見!輸入販売に必要な資格・知識まとめ

現在は日本からでも利用できる海外のECサイトがたくさんあるため、以前と比べて気軽に輸入ができるようになりました。しかし、輸入販売で稼ぐには必要なものがいくつかあります。また、扱う物品によっては許可や資格が必要な場合もあります。

そこで今回は、輸入販売に必要なものや資格を全て紹介します。

輸入ビジネスに必要なもの

まずは、個人輸入ビジネスを起業するにあたって必要なものを紹介します。

英語

輸入ビジネスでは基本的に取引先と英語でやり取りしなければいけません。「Amazon.com(アメリカ版Amazon)みたいなサイトなら、特にセラーとやり取りしなくても購入できる」と思うかもしれませんが、実はそうでもないのです。

まず、外国人が出品している商品は商品説明がわかりにくいことが多いため、質問せざるを得ないことがしばしばあります。また、国際配送はトラブルが多いため、商品の所在を調べてもらうなどの理由で問い合わせる機会も結構あります。そのため、英語は必須です。

でも安心してください。中学生レベルの英語力(文法)があれば十分意思疎通は図れます。取引先と英語でやり取りする際の注意点を3つ紹介します。

(1)簡潔にまとめる

英文のメールでは、余計な前置きは必要ありません。最低限の挨拶文だけ書いてすぐに本題に入りましょう。また、要点を簡潔にまとめることが重要です。面倒くさい言い回しや難しい文法を使わずに、中学英語レベルのシンプルな文法で分かりやすく書きましょう。

長い文章は、2文以上に分けて書くと伝わりやすくなります。例えば、メールの冒頭で、「私はこの商品を購入した○○(名前)と言います。」と書きたい場合、これを1つの文章で書こうとすると「I’m 自分の名前 who bought this item.」というようになります。これでも間違いではありませんが、英語圏の人から見ると若干不自然で伝わりにくい英語です。

このような場合は、文章を2文に分けてしまいましょう。例えば、「I’m 自分の名前. I am the buyer of this item.」というように書けば、誰でも簡単に理解できる文章になります。

(2)要望を明確化する

外国人に日本人流の「察する文化」を求めることはできません。何か要望がある場合は、はっきりと言葉で伝えましょう。

例えば、欧米では「商品が届かないんですけど…」と言っても、相手は「それは申し訳ありません。それで、私に何をしてほしんですか?」となってしまいます。したがって、「追跡番号を送ってほしい」「荷物の所在を調べて結果を教えてほしい」「注文をキャンセルしたい」などと具体的な要望を書く必要があります。

(3)主語に注意

英語でやり取りする際は、主語に「You」を多用しないようにしましょう。

例えば、いつまで経っても商品が発送されないことにクレームを入れる際に、「You have not shipped the item.」というように書いてしまうと、「お前はまだ商品を発送していない」となってしまい、クレームめいた印象を与えてしまいます。そのため、「You」ではなく「The item」を主語にして、「Has the item been shipped yet?」と書くと良いでしょう。

同様に、「商品がまだ届かない」ことを伝える際も、「I have not received the item.」や「The item has not arrived yet.」といった表現を使うようにしましょう。

資金

個人輸入ビジネスを始めるにあたっては、最初の仕入れに使う資金として最低でも10万円は用意しましょう。

法人形態でビジネスを運営したい場合は、別途費用が必要です。法人化には、合同会社の場合は10万円前後、株式会社の場合で20~25万円前後かかります。

法人化の手続きは自分でもできますが、素人には大変な作業です。そのため、手続きは司法書士や公認会計士に依頼するのが一般的です。依頼料は大体10万円前後が相場だと思ってください。

法人化したら法人カード(法人用のクレジットカード)を作りましょう。法人カードがあれば最大2ヶ月弱支払いを繰り越せるため、商品を仕入れる際に便利です。

法人化して最初の2年間は決算書がプラスになるように頑張りましょう。そうすると、3年目には1,000万円程度の融資が受けられるようになるため、事業を拡大しやすくなります。

時間

輸入ビジネスを始めて間もないうちは、とにかくリサーチが大変です。始めて2ヶ月以内に利益を出したい人は、最低でも1日6時間は作業時間を確保する必要があります。

「面倒くさい作業は外注化すれば良い」と考える人もいるかもしれませんが、まずは自分で輸入ビジネスの仕組みを理解しないことには、どこに外注すれば良いのかも判断できません。ああでもないこうでもないと外注先を探し回っているうちに余計な時間とコストをかけるよりも、まずは自力で頑張ってみましょう。

スキル

当然のことながら、能力が高いほど稼ぎやすくなります。一般的に、輸入ビジネスで成功するには以下のような能力が求められます。

・リサーチ力
・コミュニケーション能力
・商品の目利き力
・トレンドを嗅ぎつける嗅覚

法律の知識

法律で輸入が禁止された商品を輸入してしまうと、税関で没収されてしまいます。最悪の場合、逮捕されることもあるため、法律に関する知識は必須です。

日本で輸入が禁止されている商品は以下のとおりです。

(1)麻薬・覚せい剤類(麻薬摂取に使う器具も含む)
(2)指定薬物(中枢神経系の興奮・抑制の作用があり、人体に危害がある可能性のある薬物)
(3)銃火器類(銃砲弾を含む)
(4)爆発物
(5)火薬類
(6)化学兵器の製造に使用されるおそれのある毒性物質及びその原料
(7)一種病原体、二種病原体等
(8)現金・銀行券・印紙・切手・有価証券の偽造品
(9)公序良俗に違反している書籍・芸術品
(10)児童ポルノ
(11)特許権・実用新案権・意匠権・商標権・著作権・著作隣接権・回路配置利用権を侵害する物
(12)他人の商品の表示・形態を模倣した商品、不正に取得した営業秘密・企業秘密(技術)

許可・資格

医薬品・医療機器・美容品・化粧品・食品・アルコール類などは、輸入すること自体は禁止されていないものの、国内で販売するには許可と資格が必要です。それぞれに必要な資格に関しては後述します。

輸入販売に必要な資格

上記の輸入禁止対象品目に該当しない物品であれば、基本的に誰でも自由に輸入販売することができます。しかし、一部の物品には規制がかかっており、輸入販売に許可が必要な場合があります。

輸入規制品の中でも特に稼ぎやすい品目と、国内販売するために必要な許可を紹介します。

医薬品等の輸入資格

・医薬品
・医薬部外品(染毛剤、育毛剤、浴用剤、歯磨き粉等)
・医療機器(美顔器、脱毛器などを含む)
・化粧品(石鹸、シャンプー、トリートメントなどを含む)

この4品目を販売目的で輸入する場合は、厚生労働大臣の許可を得る必要があります。

もっとも、医薬品を自分で使用する目的で輸入する場合と医療関係者が治療に使用する目的で輸入する場合は、例外的に許可は必要ありません。地方厚生局に報告書を提出した上で発行してもらった薬監証明書を通関手続きの際に提示すれば問題なく輸入できます。

化粧品の輸入販売許可

また、化粧品の輸入販売には化粧品製造販売業と化粧品製造業の許可が必要になります。

「自分で製造するわけじゃないんだから、化粧品製造業の許可は不要では?」と思うかもしれませんが、医薬品医療機器等法では、商品の保管・包装作業も製造工程の一部と捉えられています。そのため、輸入した化粧品を自分で保管・包装する場合は、化粧品製造業許可も必要です。

ただし、保管・包装作業を外注する場合は、化粧品製造販売業の資格だけで十分です。

化粧品製造販売業と化粧品製造業の許可は、各都道府県の薬務課に申請すれば取得できます。許可を取得したら、同薬務課に化粧品製造販売届書を提出しましょう。

あとは税関に化粧品製造販売業許可証と製造販売届書の写しを提出すれば、化粧品を輸入販売できるようになります。

アルコールの輸入販売資格

自分で輸入したお酒を日本の酒類販売業者に売る際は、輸入酒類卸売業免許が必要です。

輸入酒類卸売業免許を受ければどのようなお酒でも扱えるようになるはずですが、実際にもらえる免許には制限がかかっている場合がほとんどです。制限は税務署に提出した事業計画によって決まります。例えば、免許申請時に「ワインの輸入販売」という事業計画書を提出した場合は、「ワインの販売に限る」という条件で輸入酒類卸売業免許だけが付与されるのが一般的です。

ただし、輸入酒類卸売業免許で販売できるのは、自分で直接輸入したお酒のみです。国内の輸入業者から仕入れた海外のお酒の販売はできません。国内外を問わず洋酒を広く扱いたい場合は、輸入酒類卸売業免許より洋酒卸免許の取得をおすすめします。洋酒卸免許では、扱えるお酒の種類が洋酒に限定される代わりに、国内業者から仕入れた洋酒はもちろん、海外から直接輸入した洋酒も販売できるようになります。

また、自分でネットショップを開設して販売したり、大手ECモールに輸入酒を出品する場合は、通信販売酒類小売業免許が必要になります。

その他

食品・食器・調理器具・乳幼児用品(おもちゃ含む)などを輸入する場合は、事前に検疫所に届け出る必要があります。輸入通関の際は、食品衛生監視員が交付した食品等輸入届出書(届出済印有り)の提出を求められます。

家電などの電気製品を輸入する場合は、電気用品安全法によりPSEマークの取得が義務付けられています。PSEマークは個人で取得するのは非常に困難であるため、家電の輸入転売はかなりハードルが高いと言えます。

トランシーバーなどの無線機やワイヤレス製品を輸入する場合は、技適マークがあるか確認してください。技適マークは技術基準適合証明か技術基準適合認定を受けたことの証です。技適マークのない無線機を使用すると電波法違反になってしまいます。

サバイバルゲームで使うエアガンやガスガンは明確に輸入が禁止されているわけではありませんが、大量に輸入してしまうと日本の税関や輸出国に確認を求められる場合があります。

ビジネスに必要なもの

輸入ビジネスに限らず、個人でビジネスをする上で最低限必要なものを4つ紹介します。

メールアドレス

最近はLINEやメッセンジャーなど気軽にメッセージを送受信できるアプリがたくさんあるため、メールを使わない人も増えていますが、ビジネス上の連絡は基本的にメールで行います。

Gmailなどのフリーメールであれば、無料で簡単に取得できるため、メールアドレスを持っていない人は作成しておきましょう。

Office

必要書類の作成やデータ解析をする際、OfficeのWordやExcelがあると便利です。

MicrosoftのOfficeが高くて買えないという人は、無料のOpenOfficeを利用しましょう。

銀行口座・クレジットカード

プライベートとビジネスで銀行口座・クレジットカードを分けなければいけないというわけではありませんが、分けた方が会計処理がスムーズに進みます。税理士さんに任せるにしても、銀行口座・クレジットカードを分けておいた方が提出する書類(領収書など)が少なくて済みます。

電話番号と住所

会社に内緒で副業ビジネスをする場合は、自宅とは別の住所と電話番号を用意しておくと良いでしょう。

輸入ビジネスに必要な手続き

これから輸入ビジネスを始める上で必要な手続きを2つ紹介します。

開業届

法人化する場合は不要ですが、個人事業主として輸入ビジネスをする場合は、管轄の税務署に開業届を提出しましょう。

輸出入者符号の取得

また、個人輸入事業者は輸出入者符号の取得もおすすめします。輸出入者符号を取得すれば、輸出入取引が全て記録され、通関手続きなどもスムーズに進みます。

ただし、法人の場合はマイナンバーの法人番号が使用されるため、輸出入者符号の取得は不要です。

輸入販売に必要なものは多い

国内物販と比べると、輸入販売は必要なスキル・資格・許可がたくさんあります。

しかし、大変なのは最初のうちだけです。資格と許可は一度取得してしまえば、取り消されない限り有効なので、もう同じ手続きを繰り返す必要はありません。また、スキルに関してはあった方が良いですが、無かったとしても輸入販売を続けているうちに身についてきます。

輸入販売は非常に儲かるビジネスです。専業・副業問わず、何か起業を考えておられる方は是非チャレンジしてみてください。