ネットショップ成功の秘訣は明確なショップコンセプト

ネットショップの開業、運営においてコンセプトは非常に大切です。
しかも漠然としたものではなく、具体的に決められたものでなければ効果は発揮しません。

成功しているネットショップは、明確なコンセプトのもとで運営しています。

これからネットショップを開業しようと思っている人、なかなか売り上げが上がらない人は、この記事を読んであなたの店のコンセプトを決めていきましょう。

目次

コンセプトとは

ビジネスにおいてコンセプトは、その企業や店の在り方、世界観を決めたものです。

具体的には、競合との違いを示す独自性や商品価値、購買体験などです。
消費者はこれらの要素に魅力を感じて、その店を利用したいと思うようになります。

ネットショップで成功するためには、このコンセプトが重要なポイントです。

コンセプトは必須

ネットショップは経費も少なく手軽に始められるため、競合店舗が多くみられます。
しかも、相手は世界中に存在する状況です。
これらの中を勝ち抜き、売り上げを上げるためには消費者に自分の店を選んでもらうための工夫が必要です。

たとえば、あなたはバッグが欲しいと思いネットショップで買い物しようとしているとします。
バッグを扱っている店はネット上に数多くあり、その中のいくつかを比較しながら購入するのではないでしょうか。
比較要素として以下のことが挙げられます。

・デザインや価格
・魅力ある画像
・サイトの見やすさや世界観
・心惹かれるキャッチコピー

これらの要素は、コンセプトをもとに作られていることがわかります。

逆にコンセプトがはっきりしていない店は、魅力が伝わらないでしょう。もちろん、消費者もこの店を利用するメリットを感じないはずです。

コンセプトがあることで、店の価値が大きく変わることを覚えておきましょう。

独自性のあるコンセプトが大切

先述のとおり、ネットショップは競合が多数存在します。
自分の店を選んでもらうためには、どのような点に気を付けるといいのでしょうか。

ネットショップは実店舗とは違い、商品を手に取って見ることができません。
直接的な接客もできないので、サイト上だけで消費者の心に訴えかける必要があるのです。

店のサイトに訪れて、そこでしかない商品価値やオリジナリティがあれば、詳しく見たいと思うことでしょう。
つまり、他店と差別化を図っていくことがポイントです。

そのなにかを明確に打ち出していくためには、独自性のあるコンセプトが大切となります。

コンセプトを決める際に必要なこと

コンセプトを決めるには、さまざまな視点で考えていくことが重要となります。

なんの調査もなく決めては、独自性(オリジナリティ)が生まれません。
オリジナリティがなければ、多くの類似サイトに埋もれてしまうでしょう。

また売り上げを上げるためには、消費者目線に立ったコンセプトにすることが必要です。

競合店サイトの調査

コンセプトを決める際には、競合店のサイトを調査しましょう。
サイト上にはどのようなコンテンツがあるかだけでなく、操作性のしやすさもチェックします。
実際に買い物を行う消費者の気持ちで見ることも重要です。

そして自分の店と比べて、優れている点やアピールポイントなどを見つけていきます。

コンセプトを決めるためには、独自性が出せるポイントを探さなければなりません。
他店にはない要素だと思っていても、競合店を調べると同様の店がすでに存在していたということもあります。

また、競合店調査はコンセプトを決める前だけでなく、ネットショップ開店後も常時確認しなければいけません。
競合店の動きをリアルタイムで確認し、その都度対策を考えていかなければ、競争に負けてしまうでしょう。

消費者目線で考える

次は消費者の目線に立って考えましょう。

打ち出したコンセプトは消費者にとってどのように映るか、どのような価値を与えるかを見極めていくことが大切です。
さらに消費者が求めているものは何かを考えていきます。
より具体的に考えていくと有効的です。

消費者の求めるものと、消費者に与える価値の誤差をなくしていくよう意識しましょう。

ターゲットを決めよう

コンセプトは販売層ターゲットを具体化することで、より際立たせることができます。

自分の商品を購入してほしい人はどんな人でしょうか?
また、自分の商品によって解決できるであろう問題を抱えている人はどんな人でしょうか?

それを細かく想定すると、効果的なコンセプトが見えてきます。

なぜターゲットを決めるのか

年齢や性別によって、それぞれ求めるものに違いがあります。
さらに家族構成やライフスタイル、収入や価値観によっても大きく変わるでしょう。

サイトに訪れたときに、その人の価値観に合った店だと共感を得られます。
共感を得られると、サイトでの滞在時間が長くなる可能性があります。滞在時間が長いほど、売り上げにつながる確率が高くなるのです。

ターゲットを決めなかったら?

もしターゲットを決めなかったら、求めている人に商品が行きつかないことになります。
また、集客のための広告などのコストも無駄になってしまいます。
店のコンセプトと消費者の価値観のずれが大きいほど、購入率も上がらずリピーターも獲得できません。

どうやってターゲットを決めるのか

ターゲットの決め方にはポイントがあります。

まず、購買層となる消費者はどんな人なのかを具体化させましょう。
どんな職業なのか、休日は何をして過ごすのかなど、ライフスタイルを想定します。
具体的にどう想定していくかは後述していますので、そちらで説明していきます。

イメージに近い身近な人を例に考えてもいいですし、実際にその人に意見を聞くこともおすすめです。
ほかにも、商品開発者や作成者にアドバイスをもらうのも効果的です。

ネットショップを運営者であれば、直接消費者にアンケートを取ることも一案です。
サイトのアクセス解析で、どんな人がサイトに訪れているのかを分析し、流入するリアルな顧客層をあぶりだしてもいいでしょう。

コンセプトとテーマは違う

ネットショップを運営する上で、コンセプトとテーマを混同してはいけません。
混同してしまいがちですが、それぞれ別の意味があるので説明していきます。
ビジネスにおいて、たびたび使われる言葉なので覚えておきましょう。

それぞれの意味は?

コンセプトは「全体の基本的な考え方」、「物事や事象の全要素に共通する考え」のことです。
一方、テーマは「物事や事象の中にある各要素の内容」という意味を持ちます。

似ているようですが、明らかに違うことがわかりますね。

コンセプトの中にテーマがある

テーマとはもともと芸術作品に使う言葉です。
主に、作品の演出方針という意味合いで使われています。
演出は作品における一部の要素なので、全体の統一的なものとは違います。

つまり、コンセプトの中にテーマが存在するということです。

良いコンセプトのために考えるべき要素

コンセプトを良いものにするには、さまざまな要素を詳細に考えていく必要があります。

まずはコンセプトを大まかにイメージし、それに基づいて各要素について考えていきます。
そして各要素の方向性はぶれていないかを確認しながら、軸を固めていきます。

ここでは、コンセプトを決めるために考えるべき要素を順に説明していきます。

ターゲットの具体性

ターゲットの決め方は先に説明しましたが、どんな人かを想定するには具体的にどのように考えていけばいいのでしょうか。

まずはこれらの属性を設定します。
・年齢、性別
・家族構成
・月の出費額や内容

例えば、
・20代前半、女性
・独身、ひとり暮らし
・趣味や娯楽費は月に2万

そしてさらに、この人はどんな趣味や関心があるかを決めます。

・ファッションは流行を押さえたもの
・食べ物は甘いスイーツが好き
・読書が趣味

このように細かい部分まで考えていくことが大切です。
すると自然に、何が求められているかが見えてくるでしょう。

販売する商品と、ターゲットが求めるものを合致させていくことがポイントです。
ただし、ディティールを細かく設定しすぎると、顧客層が少ないニッチなサービスになってしまう可能性も含めておきましょう。

どんな商品なのか

商品についても、どんなものにするかを決めておくことが必要となります。
先ほど決めたターゲットに合うものを考えていきましょう。

例えばアパレル商品を扱うのであれば、

・上品なテイスト
・流行を押さえたもの
・低価格

主にこのような商品テーマや価格帯を決めておきましょう。
ほかにも、取り扱うブランドや時期ごとの商品展開を考えることも有効です。

サイトのデザイン

店のサイトデザインは、消費者の印象を決定づけるものです。
これによって、店の魅力を最大限引き出せます。

ターゲットとなる人が、好みそうな色合いやレイアウトを考えましょう。
商品ページや決済ページも含めて、サイト全体の統一感も大切です。
写真やイラストなどを使って魅力を表現すると、さらに効果が上がります。

また、操作方法や決済、そのほかの付随サービスも大まかに決めておくと、より良いコンセプトを持った店にできるでしょう。

キャッチコピー

最後はキャッチコピーを作ります。
今まで考えてきた要素を踏まえて、特徴をわかりやすく表現する言葉を選んでいきましょう。
「誰に」「何を」「どのように」の3つを軸に考えると、発想しやすくなります。

キャッチコピーを効果的なものにできれば、魅力がより伝わることになります。
端的に一言で表すもの、文章にして詳しく説明するものの2種類作っておくと便利です。
広告媒体や状況によって使い分けられます。

効果的なキャッチコピーを作るためには

いくら明確なコンセプトがあっても、キャッチコピーとしてうまく表現できなければ、あなたの店の良さはなかなか伝わりません。
成功している企業や店は、心に響く言葉を巧みに使って、キャッチコピーを掲げています。

そして、何のキャッチコピーにするかによって、それぞれ違う視点で考えていく必要があります。
ここでは、商品、店、企業の3つの場合についてご説明します。

商品のキャッチコピーの場合

商品に対するキャッチコピーは、その商品の機能とメリットを表現しましょう。
消費者が欲しいと思っているものが、提供できる商品だと理解できる文章にしていきます。

【お手軽2分、レンチン調理!】

その商品を、どんな場面で使うのか考えると、適切な言葉が見えてくるはずです。
実際に、使用している様子が思い浮かぶようなキャッチコピーが、有効となります。

店のキャッチコピーの場合

店のキャッチコピーを考える場合は、その店が持つ世界観を表す言葉を選ぶことが大切です。
そして、競合との差別化が重要となるので、独自性を打ち出したキャッチコピーが効果的でしょう。

自分の店を選ぶとこんなメリットがある、ほかの店にはない魅力があるということが伝わる文章にしていきます。

【あなたの心のおもちゃ箱 ホビーショップA】

常識にとらわれない言い回しや、目を引くような言葉を選ぶと、より独自性が表現できるのでおすすめです。

企業キャッチコピーの場合

企業コンセプトを表すキャッチコピーは、消費者だけでなく、その企業に関わる全ての人に向けて考えていくべきです。
たとえば取引先や就職活動中の学生など、キャッチコピーを見て、どんな企業かをイメージしている人も多いでしょう。

【夢製造企業・○○屋】
【明日の子供たちをクリエイトする○○屋】

つまり、消費者に特化した言葉ではなく、企業全体の方針や特徴を表す言葉を使うほうが効果的と言えます。
また、社会問題を取り入れたキャッチコピーを使っている企業もあります。
企業全体でその問題に取り組んでいるというアピールにもなりますし、共感も得やすいのです。

まとめ

コンセプトの決め方と重要性について解説しました。
ネットショップでは、数多くの競合店との差別化が集客のカギとなります。
そのためにも、しっかりとしたコンセプトを作りましょう。

コンセプトが確立できれば、サイト作成や集客だけでなく新たな商品開発やキャンペーンにも役立ちます。
もし開業してから成果が出ない場合は、コンセプトを見直してみましょう。

ショップが多くの人に愛されるために明確なコンセプトを考え、ネットショップ成功の道筋を立てていきましょう。

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この記事を監修した人

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