AliExpressで購入した商品の配送状況を確認しようとしたら、追跡番号が間違っていてできなかった。そんな経験をしたことはありませんか。
「偽の番号を通知された!」と思って、ハッとしたことがあるかもしれません。
もっとも、一口に偽番号と言っても、そのような番号が通知される事情には色々あります。
・悪意あるセラーが、最初から商品を発送せずに商品代金だけを手に入れようとして偽の番号を送ってきた
・単なるミスで偽の番号が通知されてしまった
・セラーなりに理由があって偽番号を通知せざるを得なかった
この記事では、AliExpressで商品を購入した際の荷物の追跡方法や、セラー(売り主・出品者)から通知された番号が偽番号だった場合の対処法などについて解説していきます。AliExpressで購入した商品の追跡ができない場合は、ぜひ参考にしてください。
AliExpressで商品が届かない場合に注意すべきこと
まずは、AliExpressで注文した商品が届かない場合の注意点について解説していきます。
AliExpressは中国のECサイトなので、AliExpressで購入した商品は中国の配送会社を介して日本に送られてきます。そのため、配送サービスの質が高い日本で買い物をするのと同じようにはいきません。この点を理解しておかないと、無駄にヤキモキして神経をすり減らすことになります。
中国からの荷物が届くには時間がかかる
中国は国土が広いので、中国国内の配送だけでも何日もかかる場合があります。
また、セラーが商品を発送したことが確認できても、その後の追跡情報が一向に更新されないといったことも起こります。
AliExpressで購入した商品のすべてが中国から発送されるとは限らない
AliExpressに出品しているのは中国本土や香港のセラーが多いですが、それ以外の国や地域から出品しているセラーもいます。華僑と呼ばれる海外で活躍する中国人が代表的です。
このようなセラーから購入した場合は、当然中国以外の国等から発送されることになります。そして、その国等の配送事情が悪いと、どうしても配送が遅れがちになります。
追跡番号が間違っているケースも結構ある
日本国内の通販を利用した場合に間違った追跡番号を教えられることはほとんどありません。しかし、AliExpressで購入した場合は、間違った番号が通知されることも結構あります。
ただ、番号が間違っていたとしても荷物は無事に届くことが多いので、過度に心配する必要はありません。
もし、追跡番号が間違っているのではないかと思われるときは、追跡番号について確認するよう依頼するメッセージをセラーに送ってみてください。
送料無料を選ぶと追跡ができない?
AliExpressでは送料無料で出品されているケースが結構あります。ただし、送料無料の商品には追跡サービスが付帯していないことがほとんどです。配送方法はこちら側で選べるので、大切な荷物は追跡サービス付きの配送方法で送ってもらったほうが良いでしょう。
追跡情報が反映されるまでにはタイムラグがある
追跡情報のデータが追跡画面に反映されるまでには時間がかかります。なかには情報が更新されないうちに荷物が届くことさえあります。
追跡情報は絶対ではなく、目安程度に考えたほうが無難です。
偽番号について
ここからは、いわゆる「偽番号」について解説していきます。
(なお、この記事では、荷物に本来付けられているべき追跡番号以外の番号のことを「偽番号」と呼びます。したがって、故意に送られてきた誤番号だけでなく、単なるミスで送られてきた誤番号も偽番号として扱います。)
偽番号が通知される理由
偽番号が通知される理由には様々なものがあります。単純なミスもその一つですが、最も多いのは、在庫切れなどによる出荷作業の遅延をごまかすことです。
在庫切れの場合、注文をキャンセルすれば商機を逃すことになりますし、出荷が遅れるとセラーの評価が下がることになります。
そのような事態を避けるために、とりあえず適当な番号を購入者に通知しておき、データ上は出荷したことにするのです。そして、後日、商品が入荷したら、何事もなかったかのように出荷するというわけです。
この場合は出荷遅延をごまかすことが目的なので、多少到着は遅くなりますが荷物は届きます。
しかし、追跡番号を使って荷物を検索してもデータ上はヒットしないので、注文者側としては不安を感じることになってしまいます。
偽番号は詐欺?偽番号が通知される様々なケースを解説
偽番号が通知される理由には、出荷遅延をごまかすため以外にもあります。
ここからは、偽番号が通知された場合の対処法と併せて見ていきましょう。
偽番号が通知される理由あれこれ
1つ目は、商品が欠品しているため出荷できないことを承知の上で、形の上では出荷したことにするというものです。
この場合は、最終的には荷物が未着となるので商品代金を返金することになります。それにもかかわらずセラーがこんなことをするのは、商品の欠品を理由にキャンセルするよりも、出荷はしたが配送トラブルで商品が届かなかったとしたほうがセラーの評価が下がらないからです。
2つ目は、そもそも追跡番号が発行される配送手段ではないのに、購入者からの問い合わせに対して適当な番号を答えてしまうというものです。
AliExpressでは、セラーとのメッセージのやり取りは英語が基本です。しかし、セラーも購入者もネイティブではない場合が多いので、事情の説明が上手くできないことがあります。本来は、「あなたが指定した発送方法では、追跡番号は発行されない」と伝えるべきところを、その場しのぎで偽番号を伝えてしまうケースがあるのです。
3つ目は、最初から詐欺目的で偽番号を伝える場合です。
もっとも、意図的に詐欺を行いそれが発覚した場合は、セラーの出品者登録が抹消されるなどの制裁が科される可能性があります。詐欺をする側のリスクは大きいので、実際に詐欺が行われることは多くはありません。
配送がキャンセルされた場合
ここからは、追跡できなかったり商品が届かなかったりしたときに生じ得る事態について見ておきましょう。
まず、追跡情報が更新されずに2週間以上経過した後で「配送がキャンセルされた」と表示される場合です。
この場合は、セラーに問い合わせてみてください。新しい追跡番号を教えてもらえることがあります。
セラーが意図的に違う住所に発送した場合
セラーが意図的に違う住所に発送していた場合は、詐欺が疑われます。別人が商品を受け取ることで、セラーに代金が支払われてしまう可能性が生じます。
別の住所へ配達されるおそれがある場合は、早急にセラーに連絡するとともに、Open Dispute(公開紛争)の準備を始めましょう。Open Dispute(公開紛争)については、後で解説します。
追跡した配送先が、日本以外の国になっている
追跡した配送先が日本以外の国になっている場合は、別の荷物の追跡番号が間違って伝えられている可能性があります。追跡番号が間違っていないかセラーに確認のメッセージを送りましょう。
日本国内の別の住所に配達されている
日本国内の別の住所に配達されているケースもあります。このような場合もセラーに連絡して確認してもらいましょう。セラー側の住所の記載ミスなどが分かれば、商品を再発送してもらうか、返金してもらうことになります。
セラーにメッセージを送っても反応がなかったり、再発送や返金を拒んだりした場合は、Open Dispute(公開紛争)で返金を求めることになります。
偽番号の多くは詐欺ではない
偽番号を通知されると追跡情報が更新されないためイライラさせられますが、多くの場合は、偽番号は出荷遅延をごまかすためのもので詐欺ではありません。
追跡番号に関して何か異常を感じたら、とりあえずセラーに連絡を取ってみましょう。
最終的にはOpen Dispute(公開紛争)によって、代金は返金されます。慌てずに、冷静に対処することが大事です。
荷物が届かない、荷物の追跡ができない場合の対処法
ここでは、荷物が届かない、あるいは荷物の追跡ができない場合の対処法についてまとめておきます。
ちなみに、荷物の追跡には、17TRACKというサイトが便利です。複数の配送会社の荷物を検索することができて、追跡番号も一度に40件まで入力することができます。
まずはセラーに連絡
荷物が届かない場合や、荷物の追跡ができない場合は、まずはセラーに連絡してみましょう。
AliExpressの注文履歴を開き、「Contact Seller」とある箇所をクリックしてください。
そうすると、以下のようなチャット画面が開きます。
AliExpressではセラーとのやり取りは基本的に英語で行うことになるので、事前に翻訳サイトなどを使って送信する文章を作成しておくといいでしょう。
例えば、以下のような文章です。
I haven’t received my item yet.
Please make sure the tracking number is correct.
The order number is ~.
(日本語訳)
商品がまだ届いていません。
追跡番号が間違っていないか、確認してください。
注文番号は~です。
バイヤープロテクションについても知っておこう
バイヤープロテクションとは、AliExpressによる返金保証制度のことです。
この制度があるおかげで、少なくとも商品代金は返ってくることになります。ただし、バイヤープロテクションには申請できる期間(保護期間)が決まっているので、注文配達後15日以内、あるいは荷物受け取りの確認期間(注文詳細に記載)の最終日までに異議の申し立てを行ってください。それを過ぎると返金されなくなります。この点には十分に注意しましょう。
バイヤープロテクションの保護期間の確認方法
バイヤープロテクションの保護期間が切れると返金を受けるのが難しくなるため、保護期間の確認方法は知っておく必要があります。
AliExpressにサインインして、「My Orders」からバイヤープロテクションの保護期間を確認したい商品を探します。
商品が見つかったら、「View Detail」をクリックしてください。
表示された画面には、Reminderの1として、Open Dispute(公開紛争)が可能な期間が記載されています。これがバイヤープロテクションの保護期間です。
保護期間を延長する方法
バイヤープロテクションの保護期間は、延長することも可能です。ただし、セラーに対して延長を申し込み、セラーが承諾する必要があります。
延長申し込みは、先ほどの画面のReminderの2に「click here」とあるので、これをクリックします。
表示された画面で延長したい日数を記入して「Confirm」を押せば、手続は完了です。
セラーが延長に応じない場合は、配送期間が終了した段階でOpen Dispute(公開紛争)の手続に移ります。
Open Dispute(公開紛争)の事前準備と開始のタイミング
前述のとおり、Open Dispute(公開紛争)は、セラーとの交渉がまとまらない場合にAliExpressに裁定してもらうシステムです。
Open Dispute(公開紛争)を有利に進めるためにも、荷物の追跡を行った結果画面をキャプチャーしておいたり、注文番号や追跡番号をメモしたりしておいてください。
Open Dispute(公開紛争)を開始するタイミング
Open Dispute(公開紛争)は、配送期間終了後か商品受取後15日以内であれば開始することができます。
正確には、セラーによる商品発送後11日目からOpen Dispute(公開紛争)できることになっています。しかし、商品未着の場合は、早めにOpen Dispute(公開紛争)したところで、配送期間が終了するまで待つように指示され、結局は配送期間の終了を待つことになります。
10日経過後くらいが開始時期の目安
15日以内であればOpen Dispute(公開紛争)を開始できるので、それほど慌てる必要はありません。
配送期間が終了(もしくは商品を受領)してから10日くらいを目安に、Open Dispute(公開紛争)するといいでしょう。
偽番号が通知されても慌てない
偽番号が通知された場合でも、詐欺であることは稀です。ほとんどの場合は、多少遅れても荷物は届きます。
ただ、バイヤープロテクションの保護期間が切れてしまうと、返金交渉が難しくなってしまいます。適宜期間を延長しながら、荷物の到着を待ちましょう。
保護期間の延長さえしておけば、最終的にはOpen Dispute(公開紛争)によってお金は返ってきます。
偽番号が通知されても対処法を知っていればなんとかなります。こちらの記事も参考に、偽番号に対処できるようになっておきましょう。