「AliExpressを利用すると詐欺に遭う」という噂の原因は、AliExpressで購入した商品の品質問題や配達の遅延が発生する頻度が、他の通販サイトよりも多いという状況にあります。AliExpressは豊富な品揃えと価格の安さで人気の高い国際的な通販サイトです。
しかし、こうした優位性の裏側にあるデメリットとして、品質問題、配達遅延、時には詐欺被害も発生します。詐欺のようなトラブルに巻き込まれないためにも、商品紹介ページの評価や口コミなど様々な情報に目を光らせることが大切です。
AliExpressで発生する詐欺の手口とは?
「AliExpressでは詐欺まがいの商売が横行している」「AliExpress で詐欺被害にあった」「AliExpressは詐欺サイトだ」といった声が上がっています。実際にAliExpressは、世界でも有数の大企業アリババグループによって運営される急成長中の国際的な通販サイトです。出店店舗は登録の際に営業許可証や法人身分証もチェックされた正規の資格を有した店舗に限定されています。
AliExpress を運営するアリババグループは、国内向けにもC2Cの淘宝網(Taobao)そしてB2Cの天猫(Tmall)といった通販サイトを運営しています。淘宝網(Taobao)と天猫(Tmall)を合わせると、中国国内のEC通販マーケットシェアの80%に達しています。淘宝網(Taobao)の意味は「ほしい宝物はなんでもみつかる」と言う意味で、当初から豊富な品揃えを目指してネーミングしたことが伺えます。
2020年3月、AliExpressのダウンロード数は650万を記録し、アマゾンを超えました。現在の顧客とバイヤーは1億5,000万人に達し、世界220ヵ国に存在しています。
AliExpressに事業者登録するショップは支付宝(AliPay)の国際アカウントを開設することを義務付けられています。AliExpressの取引の安全は、支付宝(AliPay)の国際アカウントによって担保されているということになります。
アメリカのビジネスニュースサイト「Business Insider」はAliExpressの人気が世界的に高まっていることを理由に、アリババはアマゾン最強のライバル、と指摘しています。上記からも分かるように、AliExpressは世界トップクラスの知名度と売り上げを誇る一流企業が運営する通販サイトです。ではなぜ、AliExpressでは詐欺が横行しているなどという噂が流れているのでしょう。
それは、AliExpressと言う通販サイトの特徴と優位性にも関わる問題です。AliExpressはアリババが国内で運営する淘宝網(Taobao)と一緒で、品揃えの豊富さと価格の安さがサイトの売りです。日本からの利用者が多いのは、日本ではなかなか手に入らない新奇な商品が安く手に入るからです。
しかも、特別なリクエストをしなければ輸送料は無料になります。こうしたメリットの裏返しにあるデメリットは質の悪い商品が混じっていること、配達に時間がかかることです。
AliExpressは2020年から年会費を廃止して、保証金を納めれば新規登録できるシステムに変更し、新しい店舗の参入を促しています。そのかいがあり、2021年3月新たにAliExpressに加入した事業者は前月比132%に増えました。
AliExpressとしては、クレームや問題は多くても、事業者の新規加入のハードルを下げて、ますます多くのショップに出店してもらい、消費者に安く豊富な商品を提供するというメリットを強化する方針です。ハードルを下げた結果、サービスや品質に問題のある店舗や商品が一定数混じりこんでくるというリスクが高まっています。
AliExpressは中国国内の店舗にとっても海外の消費者にとっても利用価値の高い通販サイトです。サイト、店舗、利用者三者がウィンウィン(Win-Win)の関係を維持するためにも、それぞれが責任を持った態度で臨み、より利用しやすいサイトに成長させることが重要です。
AliExpressで発生する詐欺の手口①商品が届かない
AliExpressで発注しても商品が届かないことがあります。これは非常に悪質な詐欺と言うよりは、セラーのうっかりミスであることが多いようです。
AliExpressで商品を購入して代金を支払うとステータスがAwaiting Shipment(配送待ち)の状態に変わり発送までに最大何日間かかるか表示されます。
Processing Time remaining: 10 days 2hours 23 minutesと表示されたとします。 これは、発送するまで最長で10日間2時間23分かかるという意味です。期限が過ぎても配送したという連絡が無い場合はチャットでセラーに確認しましょう。
配送の連絡を受けたときは、その時通知された追跡番号を定期的に確認し、配送が順調に進んでいるかチェックすることが大事です。セラーの中には薄利多売でサービスに時間をかける余裕がない人も多くいます。AliExpressで買い物をしたら、商品を受け取るまで緊張して見張り続ける、こうした姿勢が詐欺が発生しないサイトに変えていくために重要です。
AliExpressで発生する詐欺の手口②不良品が届く
AliExpressで買い物をすると品質に問題のある欠陥商品が届くことがあります。こちらも悪質な詐欺というよりは、運悪く「安かろう悪かろう」の劣悪商品を購入してしまったという可能性が高いです。
中国には「一分钱一分货」という言葉がありますが、これは値段相応といった意味です。余りにも安いものには、口コミや評価で厳重なチェックをしてから購入するなど注意が必要です。
AliExpressの通販サイトでは安くてそこそこ使える商品が多いので、安くて劣悪な商品にぶつかると詐欺に逢ったような最悪な気分になります。しかし、ここは慌てず騒がずリスクを最低限に抑えるためにできることを全て行いましょう。
AliExpressでは欠陥商品が届いた時AliExpressが仲介して消費者に返金を保障してくれるシステムになっています。これはBuyer Protection(購入者保護)と呼ばれるシステムです。
配達方法によってBuyer Protectionの保証期間が1カ月から2カ月に設定されていて、期限を超過すると保障されません。配達が遅れるようであれば、延長申請をしてセラーの承認を得ましょう。また、AliExpressは、2015年6月18日にBuyer Protectionの有効期限が配送期間+15日、あるいは荷物受け取り日+15日に延長になったという正式な通知を出しました。
参考:全球速卖通订单保护期延长通知(AliExpress購入者保護期間延長のお知らせ)
Buyer Protection(購入者保護)で返品や返金を受けるには、Open Dispute(公開紛争)を申請してAliExpressから承認を得る必要があります。後述の申請方法を確認してください。
AliExpressで発生する詐欺の手口③指定した配送手段で発送されない
AliExpressで商品を購入した場合、購入者が多くの配送手段から選択をすることが可能です。無料の配送手段としては、「e-packet」「China Post Ordinary Small Packet Plus」などがあります。
この2つの配送方法を選ぶと送料は無料ですが、配送時間が2週間から40日かかります。また、追跡番号が発行されないため、配送状況の確認ができません。
「China Post Air Mail」「AliExpress Standard Shipping」「EMS(国際スピード郵便)」を選ぶと、追加料金が120円から数千円までかかりますが、配送時間が早く、追跡番号が発行されるので配送状態の確認が可能になります。
購入者の中には、安さ追求のため無料配送手段を選択する人もいますが、速く確実に届く手段を求めて有料の配送方法を選択する人もいます。
せっかくお金を払って安全安心な配送手段を選択しても、無料の配送手段を使って商品を発送してくるセラーがいます。発送の通知を受けたら追跡番号を確認し、正しい配送手段で輸送されているかチェックすることが大事です。
有料の配送手段を勝手に変更するのは詐欺行為に等しく、黙って見過ごしては不良セラーが蔓延ってしまいます。セラー、そしてAliExpressのサイト運営者に厳重抗議をしましょう。また、口コミ、評価などで情報を共有することで、セラーに反省を促しセラー全体のサービスの質が上がるでしょう。
AliExpressで発生する詐欺の手口④発送しない
「AliExpressで商品を注文したところ、配送期限内に発送の通知を受けた。しかし、その後1週間待っても2週間待っても商品が届かないため追跡番号で配送状況を確認したところ、追跡番号が存在していない番号であることが発覚した」、AliExpressではこのように、商品を発送していないのに、偽の追跡番号を連絡し発送を偽造する詐欺行為が発生しています。
AliExpressは購買者の満足度を上げるために、セラーの無責任な行為に対してペナルティを課し、評価をつけています。サイトで表示した商品が欠品で売買をキャンセルした場合もペナルティがあるため、セラーは欠品で売買行為をキャンセルしたくありません。
セラーによっては購買者に直接事情を説明して購買者側から商品をキャンセルしてほしいと頼んでくる場合があります。購買者はペナルティや評価を受けていませんので、これに応じることに道義上の問題はありません。
しかし、セラー側が欠品でペナルティを課されたくない、AliExpressの評価を下げたくないばかりに、発送を偽造するといった詐欺行為を行うことはゆるされません。購買者側は商品が届くのを信じて待ち続けるため、時間的に大きな損失になります。
また、1カ月も2カ月も待たされて購入したことを忘れてしまえば消費者側が損することになります。購入したことは覚えていたとしても、Buyer Protection(購入者保護)の有効期限が切れてしまい、払い戻しができなくなる可能性もあります。
詐欺行為が発覚したらすぐにチャットでセラーに抗議しましょう。セラーが対応しない場合にはOpen Dispute(公開紛争)を申請して、AliExpressに払い戻しを保障してもらいましょう。AliExpressが客観的で公平な判断を行うためにも「通知を受けた追跡番号が存在していない」「セラーにチャットで対応を促しても無視された」ことを証明する証拠を一緒に提供することが重要です。
AliExpressに状況が伝われば、満額返金が保障されます。詐欺行為に遭った場合は、冷静に、迅速に対応することによって、被害は最低限に食い止めることができます。
AliExpressで発生する詐欺の手口⑤返金しない
AliExpressで商品を購入した時、届いた商品が欠損している、或いは商品が届かなかった場合は、Open Dispute(公開紛争)を申請してAliExpress側に認められれば払い戻しを受けられます。しかし、Open Dispute(公開紛争)の申請に不慣れな購買者に対して、セラーが誤導してOpen Dispute(公開紛争)をキャンセルさせるという事件が発生しています。
購買者がOpen Dispute(公開紛争)を申請してAliExpressの承認を待っていたとき、セラーから「問題の早期解決のためCancel Disputeを押してください。そうすればAliExpressがすぐに処理するから」と言うメッセージが届きました。
購買者は迅速に払い戻し手続きをしてもらえることを期待してCancel Disputeを押したところ、Open Disputeのステータスが紛争終了に変わりました。しかし、代金は一向に払い戻されませんでした。Cancel Disputeとは「公開紛争(Open Dispute)を取り下げる」という意味です。AliExpressでは、一旦、公開紛争(Open Dispute)を取り下げると、もう一度公開紛争(Open Dispute)を申請することは認められないので注意が必要です。
AliExpressは店舗の新規登録のハードルを下げて、出店店舗を広く受け入れているため、中には質の悪い詐欺行為を平気で行うセラーも混じっています。中国には「騙されたほうが悪い」といった考え方もあります。AliExpressで買い物をするときは、セラーの質を落とさないためにも、自分の権利は自分で守るくらいの意志を持ち、購買活動を完了することが必要です。
AliExpressで偽の追跡番号が通知されたら詐欺?詐欺行為を見分ける方法
AliExpressで商品を購入して代金を支払うと、発送期限が通知され、期限内に商品が発送され追跡番号を通知されます。もし、発送期限を過ぎても商品が発送されない場合は、自動キャンセルで代金が払い戻しされます。
しかし、通知を受けた追跡番号で配送状況を確認したとき、表示された配送先の住所が自分の指定した住所と全然違う場合があります。これを放置すると商品が届かず返金もされず丸損してしまう危険性があります。
セラーが偽の追跡番号を通知してきた場合、最初から代金だけを受け取って商品を発送するつもりが無い詐欺行為である可能性があります。または、セラーのケアレスミスで、追跡番号が間違って通知されても商品は無事に届く場合もあります。
実際にはセラーが詐欺行為を働き商品代金を巻き上げるというケースは滅多に発生しません。AliExpressが登録の際に営業ライセンスや法人身分確認をしているため、発覚するとセラーは失うものが多すぎて割が合いません。間違った追跡番号が届いても、慌てず騒がず冷静に対応すれば、商品を無事に受け取れる、或いは全額払い戻しを受けられる場合がほとんどです。
AliExpressで偽の追跡番号が発行される4つの理由
AliExpressで買い物をしたときにセラーが偽の追跡番号を通知してくる原因として下記の4つが考えられます。
1.単価が安い商品で、購買者が「e-packet」等送料が無料になる配送手段を選択した場合、追跡情報が出せない。セラーによっては言葉の問題などで状況を正しく説明できず、適当な番号を通知してしまうことがある。
2.商品が約束の発送期限に間に合わないから、発送期限内に発送を偽造して、商品の手配ができたところで、実際に発送する。発送通知を出した時点では未発送なため、存在しない追跡番号を通知している。
3.欠品を理由にセラーがキャンセルするとペナルティを課せられるため、発送を偽造して配送中のトラブルで商品が配達されなかったことにする。
4.始めから代金だけ受け取るつもり、発送する気はなく最初から詐欺を働くつもりであった。
1の場合はセラーのコミュニケーション上の問題であり、実際には商品は発送されているため、ほぼ間違いなく届きます。2と3の場合は、セラーがAliExpressのルールを違反してペナルティを課されたくないから、ツジツマを合わせているだけで、深刻な詐欺行為ではありません。
2は、偽の追跡番号が送られる理由の中では最多です。この場合、セラーは商品の手配ができ次第発送するので、待っていれば商品を受け取ることができます。
3の場合は、実際には商品が発送されていないため、セラーに払い戻しを請求する必要があります。応じないようであればAliExpressにOpen Dispute(公開紛争)を申請し、払い戻しに対応してもらう必要があります。
4は詐欺行為です。実際に4の詐欺行為が発生することは稀です。セラーはAliExpressに事業者登録をする際に、営業許可証や法人身分証明書等を提出しているため、犯罪行為はリスクが高すぎるからです。
しかし、4のケースの場合は放置すると商品は届かず、代金も払い戻されないため買い手側が丸損してしまいます。Open Dispute(公開紛争)を申請してAliExpressに管理監督責任を取ってもらいましょう。同時に、悪質なセラーがのさばらないよう、他の利用者と情報共有を行うことが大切です。
追跡番号情報が更新されずキャンセルになった場合
偽の追跡番号の通知があった場合の、ケース別対応方法を解説します。
「商品の手配が配送期限に間に合わなかったため、セラーが配送期限内に発送を偽造して、偽の追跡番号を通知した」これが、偽の追跡番号が通知されるほとんどの理由です。この場合は、早めにセラーに連絡を取って対応を求めるしか方法はありません。
買い手が追跡番号を検索しても配送情報は更新されません。更新されないまま2週間ほど経過すると追跡情報でも「Order has been Cancelled(注文はキャンセルされました)」と表示されます。
セラーに確認すると「郵便局が勝手に追跡番号を更新したので、新しい番号を教えます」という説明と同時に新しい追跡番号が通知されます。実は、このときやっと注文した商品の発送が完了し、正しい追跡番号が通知されたわけです。
セラーが期限内に商品の配送をできなかったために受けるペナルティを回避する手段です。そもそも配送期限の設定に無理がないのか、ペナルティ回避に振り回される利用者への影響を考えると、AliExpressが配送期限とペナルティの設定に関して消費者に迷惑をかけない内容に改める必要がありそうです。
セラーが故意に指定した住所とは異なる場所に配送した場合
追跡情報は定期的に更新され、日本国内に商品は配送されたけど、自分が指定した住所ではない別の住所に配送された場合は詐欺の可能性があります。別の人が荷物受取の署名を行うと、10日後にはセラーに代金が支払われてしまいます。別の住所に配送されていると確認が取れたらすぐにOpen Dispute(公開紛争)を申請して証拠を提出しましょう。
追跡番号で配送状況を確認すると日本以外の国に配送されている
通知を受けた追跡番号で配送状況を確認すると、日本以外の国に配送されている場合があります。この場合、追跡番号を他の買い手のものと間違えて通知された可能性が高いので、すぐにセラーに連絡して正確な追跡番号を教えてもらいましょう。
AliExpressは220か国で利用されている著名な国際通販サイトのため、間違って違う国の買い手の追跡番号を通知されるケアレスミスは頻度は高くないにしても、発生することがあります。
セラーが指定先ではない住所に間違って配送した場合
通知された追跡番号で確認すると、日本国内の別の住所に向かって配送されている場合があります。これは、セラーのケアレスミスで間違った住所に配送されている可能性が高いです。
日本のいくつかの買い手から同時に発注を受けて、セラーが間違って他の買い手に商品を発送してしまった場合、迅速な対応が必要です。すぐにセラーに連絡をして、商品を再発送してもらうか、或いは代金全額払い戻しに対応してもらう必要があります。
セラーは多くの発注に対応するため、買い手から住所が間違っていると連絡を受けても、自分が間違ったのか、買い手が嘘をついて代金を払い戻ししようとしているのか判断がつかない場合があります。たとえ、自分のミスで間違った住所に発送してしまったとしても、間違って受け取った人が送り返してくれるという保障はありません。
この場合は、セラーが払い戻しや再発送に応じない場合があります。セラーが対応しない場合、連絡を無視した場合はすぐに、Open Dispute(公開紛争)を申請してAliExpressに仲介してもらい代金を払い戻してもらう必要があります。
AliExpressで偽の追跡番号の通知を受けても、詐欺の可能性は高くない
AliExpressで買い物をして偽の追跡番号を受け取る人はたくさんいます。しかし、ほとんどの場合は詐欺ではなく、セラーがペナルティを逃れるために発送を偽造したことに起因します。またはセラーの単純なケアレスミスで、他の買い手と追跡番号を混同して通知を受けるケースもあります。
セラーに確認してミスやごまかしであることが分かったら、Open Dispute(公開紛争)に持ち込む必要はないでしょう。申請後に商品が到着した場合、払い戻されたお金を再度振り込む、或いは受け取った商品を返品するなど、買い手が時間をかけて対応をしなければならなくて面倒です。
AliExpressで詐欺に遭わないための買い方のコツとは?
AliExpressで買い物をするとき、悪質なセラーの詐欺に遭わないためには、サイトで他の買い手と情報を共有する方法が最も有効的です。
AliExpressでは商品の品質やセラーのサービスについて、より客観的で正しい情報を消費者に提供するために、利用者の評価が星の数で表示されるシステムになっています。また、商品の詳細紹介のページに掲示されるFeedback欄には購入者が投稿したネガティブな評価が表示されているので、必ずチェックしましょう。
購入者のFeedback欄を確認する
AliExpressで買い物をするときは、トップページ上部の検索欄に購入したい商品の名称を打ち込みます。デフォルトではベストマッチ順に商品が並んでいるので、これを注文順に並べ替えます。売れている商品はたくさんの消費者から商品の価値を認められたお得な商品である場合が多く、劣悪商品をつかまされるリスクが下がります。
気になる商品を選択すると、各セラーが作成した商品紹介ページが紹介されます。商品紹介のページにはセラーが商品を売るために書いたポジティブな内容のみ表示されています。
商品ページで確認しなければいけないのは、最高星5つで表示される買い手のセラーや商品に対する評価です。
ネガティブな評価はだいたい真実
商品紹介のページで商品をクリックすると、評価が確認でき、利用者が書いたレビューを読むことができます。なかでもネガティブな評価を読むことはとても大事です。ネガティブな評価を書きこむ人は、商品やサービスに対する不満をかなり的確に表現しているため、参考にする価値が高いです。
安すぎる商品は注意が必要
中国には「一分钱、一分货」という言葉があり、買い物をした人に対して忠告したり諫めたりするときによく使われます。日本語では「値段相応」「安かろう、悪かろう」といった意味になります。
AliExpressのサイトに並ぶ中国製品は日本で販売されている商品に比べると、無駄を省いて安さを追求した実用的な商品が多いです。多くの商品は値段が安く品質はそこそこで、お値打ち商品と言えるものです。
しかし、極端に値段が安いものは注意が必要です。まともな商品にはそれなりのコストがかかります。人件費や諸経費が日本よりも安いことを差し引いても、合理的に説明できないほどの低価格である場合は、劣悪商品の可能性が高いです。
中国には14億人の人がひしめいて暮らしています。素晴らしい人もいれば、モラルの無い人もいます。悪質なセラーから劣悪商品を掴まされないため、詐欺まがいの行為に悩まされないためにも、AliExpressのサイトで確認できる様々な情報を有効に活用しましょう。
AliExpressで詐欺に遭ったらOpen Disputeで払い戻しを請求する
AliExpressにはBuyer Protection(購入者保護)と呼ばれるシステムがあって、欠陥商品が届いた時、商品が届かない場合はAliExpressが仲介して消費者に返金を保障してくれます。Buyer Protection(購入者保護)を享受するためには、Open Dispute(公開紛争)を申請して、AliExpressに訴えを認めてもらう必要があります。
多くのセラーは正当な訴えには善処し商品の再発送や返金の求めに応じます。この場合、わざわざ紛争という形に持ち込まないほうが良いでしょう。
もし、明らかに悪質な詐欺に遭ったと認められる場合、またはセラーが対応をしてくれない場合は、速やかにOpen Dispute(公開紛争)を申請する必要があります。Buyer Protection(購入者保護)には有効期限があり、対応が遅れると丸損してしまう可能性があります。
AliExpressでセラーの詐欺行為をOpen Disputeで解決するには証拠が必要
AliExpress に出店するセラーには質の悪い詐欺まがいの行為を行うセラーが混じっています。劣悪なセラーから消費者の権利を守るため、AliExpress ではBuyer Protection(購入者保護)という制度を採用し、AliExpressが仲介して買い手に商品金額の返金を保障しています。
しかし、このBuyer Protection(購入者保護)という制度を悪用して、商品の発送が行われたにも関わらず、支払った代金を払い戻しさせようとする購入者が存在します。AliExpressの利用者は世界220か国にまたがり、中には詐欺行為を平然と行う買い手も存在します。
AliExpressとしては、消費者を大事な顧客と位置づけ、出店者側に利用規約を設けてペナルティや評価と言った方法で、セラーが消費者に真っ当なサービスを提供することを促します。同時に、規約に則ってサービスを提供するセラーの利益を、モラルに欠けた買い手から守り、セラーが安心して出店できる環境を担保する管理責任もあります。セラーの詐欺に遭ったとき、買い手としては、ただ大騒ぎするのではなく、AliExpressがOpen Disputeで正しい判断を下せるよう、有効な証拠を提供する必要があります。
セラーの詐欺行為を証明するメッセージ画面も提供する
AliExpressにセラーの詐欺行為をOpen Disputeで通知するときは、セラーとのメッセージのやり取りをスクリーンショットで提供しましょう。セラーと連絡を取り合い、十分なコミュニケーションを行ったにも関わらず、セラーが対応を拒否したという事実をAliExpressに知らせる必要があります。
セラーはAliExpressのサイト運営者と同じ言語、同じ文化を持つため、証拠を提出して説明しないと、上手く言いくるめられてしまう可能性があります。購入者側に落ち度や悪意が皆無であったという証拠をできるだけ分かりやすくたくさん提供しましょう。
Open Disputeで返金を要求する場合、全額返金と部分返金の2種類ある
AliExpressでOpen Disputeを申請し、代金の払い戻しを申請する際は、全額返金か部分返金に対応してもらうことができます。セラーが詐欺を働き、商品が手元に届かないことを立証した場合は全額返済されます。
商品が届いているけど、商品が欠損していた場合、欠損の度合いによって、全額返金が認められない場合もあります。使用が不可能と言った場合は、動画で様子を明確に伝えるなどして、全額返済を求めましょう。しかし、自分が求めたクオリティーに達していないレベルの欠損では、返金は難しいかもしれません。
まとめ
「AliExpressで購入すると詐欺に遭う」といった噂が流れています。実態は、劣悪商品を掴まされたり、セラーの対応がいい加減であったりするケースが、他の通販サイトよりも多い確率で発生する程度という状況です。
AliExpressは世界的大企業のアリババグループが運営する国際的な通販サイトで、Amazonの最大のライバルとも言われています。詐欺が横行する通販サイトではありません。
しかし、品揃えの豊富さや価格の安さ、日本への配送代金無料といった優位性の裏返しとして、商品の品質問題や配送の遅延といった問題が比較的多く発生しています。AliExpressを利用するときは、口コミや評価、売れ筋商品などAliExpressの商品紹介ページが提供する様々な情報に目を光らせ、悪質な商品を掴まないように、十分に注意する必要があります。