Amazon大口出品の登録方法を解説!メリットや小口出品との違いも併せてご紹介!

Amazonには、「大口出品」と「小口出品」という2つの出品形態があります。出品者としてアカウント登録する際に、必ずどちらかの形態を選択しなければなりません。

大口出品も小口出品も、それぞれにメリットがありますが、何を基準に選べば良いのか、よく分からないという方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、大口出品の登録方法やメリット、それぞれの出品形態に向いているケースについて詳しく解説します。

目次

Amazonには2つの出品形態がある

まず、Amazonの出品形態について、基本的なことから解説していきます。

大口出品とは

大口出品とは、月額4,900円(税抜き)を支払えば、商品が何点売れても成約料を支払わなくてよい形態です。

小口出品とは

小口出品は、商品が1点売れるごとに、成約料100円(税抜き)を支払う形態です。月額利用料はかかりません。

なぜ2種類の出品形態があるのか

なぜ2種類の出品形態があるかというと、Amazonには、個人やネットショップ経営者、法人など、様々な出品者が存在するからです。

経営規模の違いによって、販売する商品の点数や展開するサービスは大きく異なるので、それぞれに合ったサービスを提供するために、大口出品と小口出品が存在します。

例えば、ある主婦が「自分の好きなアクセサリーを本当に欲しいと望んでいるユーザーに、月10点買ってもらえたら満足」と考えているとしましょう。この場合、小口出品なら、1点につき100円の成約料が発生するので、月に1,000円支払うことになります。

もし、大口出品に登録してしまうと、月10点の販売実績でも、4,900円の成約料を支払わなければなりません。つまり、3,900円分損することになります。

逆に、規模の大きな企業が月間1万点の自社商品をAmazonで販売する場合、小口出品なら100万円の成約料が必要です。しかし、大口出品なら4,900円です。どちらが得かは言うまでもありません。

Amazonもビジネスとしてプラットフォームを提供しているので、成約料は貴重な収入源になります。しかし、小規模の出品者から多額の成約料を取ると、利益が出にくくなるため出品者が減る恐れがあります。そこで、販売数が少ないうちはそれに見合った少額の成約料とし、ある程度の数が販売できるようになれば、成約料を定額にして、さらに規模の大きなビジネスがしやすい環境作りをしているといえます。

具体的には、50点以上販売する場合は、成約料が5,000円かかる小口出品よりも、4,900円で済む大口出品の方が得になります。

出品形態の変更はできるのか?

出品形態は、いつでも好きなときに何度でも変更可能です。

小口出品で登録しても、想定以上に多くの商品が売れた場合は大口に切り替える方が得です。その逆に、思ったほど売れなければ、大口出品から小口出品に変更する方が無駄なコストがかかりません。

大口出品のメリット

大口出品には、小口出品にはないメリットがいくつもあります。具体的に見ていきましょう。

「一括出品ツール」と「各種レポート」が使える

大口出品では、Amazonに出品する際の商品情報登録が一括で行えるツールが利用できます。

出品する商品が複数ある場合、一つずつ商品登録するのは時間と手間がかかって大変です。ところが、大口出品者には、Amazonから一括出品が行える専用ファイルが提供されるので、これを使ってまとめて入力すると、作業の効率化が図れます。

登録項目は、以下のものが挙げられます。

  • 重要情報(商品名・ブランド名・JANコードなど)
  • 販売価格
  • 商品の画像
  • 在庫
  • リードタイム
  • コンディション
  • 商品の説明

これらの情報を一括登録できるツールは、非常に使い勝手が良く、大きな魅力があります。

また、大口出品者は、注文数、アクセス数、売上額、など経営上大切な様々なデータを取得することができます。目まぐるしく状況が変化するAmazonサイトで成功するには、データの把握が欠かせません。その意味では、Amazonから提供される各種レポートは、大変心強い味方となります。

ショッピングカートの獲得が狙える

大口出品者は、ショッピングカートの獲得が狙えるのも大きなメリットです。

ショッピングカート」とは、商品ページのもっとも目立つトップに表示されることを意味します。Amazonでは、同じ商品の出品者は相乗りという形でひとまとめにして画面表示されます。しかも、その商品のトップページに掲載されるのは、ショッピングカートを獲得したたった一つのショップのみです。そのため、多くのユーザーの目につきやすく、購入率が格段にアップします。

ただし、大口出品登録したからといって必ずショッピングカートが獲得できるとは限りません。これは、一つの条件にすぎず、他にも「在庫を枯渇させない」「カスタマー対応が優秀である」「競争力のある価格設定ができている」など複数の条件が考慮されます。

新規商品が出品できる

大口出品者は、新規商品を出品することができます。

Amazonに登録すれば、好きな物を出品できると考えている人が多いですが、実は違います。特に小口出品の場合は、すでに他の出品者が販売している商品以外は扱うことが禁止されています。よって、小口出品者は、自社で開発した商品や手作りのオリジナル商品などを売ることはできません。

その点、大口出品の場合は、過去に誰も売ったことのない新規商品やアイテムを登録して販売できるので、手広いビジネス展開が可能となります。

スポンサープロダクトが利用できる

大口出品者は、スポンサープロダクトを利用することができる点も、小口出品にはないメリットです。

スポンサープロダクト」とは、自分が出品している商品が、Amazon内での検索結果ページや商品詳細ページに広告として表示されるサービスです。

Amazonで商品検索をしていると、必ず関連商品がおすすめとして表示されます。購買意欲の強いユーザーは、その推奨広告を見る事で、買う気がなかったりそもそも存在を知らなかったりした商品でも、ついでに購入することが珍しくありません。

特にショッピングカートを獲得していない場合、ただ普通に出品しているだけでは、Amazonの無数の商品の中から自分の商品を見つけて購入してもらうことは、簡単ではありません。しかし、スポンサープロダクトで広くユーザーに訴求できれば、売上がアップする確率が高くなります

大口出品の登録方法

この項目では、大口出品への登録方法についてご説明いたします。

アカウントを登録する

Amazonで出品するには、まずアカウント登録が必要です。

以下のページの出品登録画面にある「さっそく始める」をクリックして、登録を進めてください。

以下の画面で、「Amazonアカウントを作成」を選んで、メールアドレスとパスワードを入力し、「次へ」をクリックます。

すると、認証コードがメールで通知されるので、それを「コードを入力」の欄に入力して「アカウントの作成」をクリックすれば、出品アカウントの登録は終了です。

参考:Amazon

ビジネス情報を入力する

次に、ビジネス情報の入力へ移ります。

入力項目は、以下の通りです。

・事業所の所在地:「日本」など、該当する国を入力する。

・業種:「個人・個人事業主」か「法人」かを選択する。会社を設立のうえ法人登記している場合以外は、「個人・個人事業主」を選択します。

・氏名:「名」→「姓」の順で入力してください。「ミドルネーム」は、無ければ空欄のままで結構です。

入力が済んだら「同意して次に進む」をクリックします。

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出品者情報を入力する

続いて、出品者情報を入力していきます。

入力項目は、以下の通りです。

・「国籍」「出生国」「生年月日」「身元の証明(パスポート情報)」「パスポート発行国」

・住所:自宅で販売を行う場合は、自宅住所で構いません。

・ワンタイムパスポートの取得方法:「SMS」か「電話」から選びます。電話の場合は、電話番号を入力してください。
SMSを選ぶとパスワードが通知されるので、「ワンタイムPIN」の入力欄にそのパスワードを入力して、「確認する」をクリックしてください。

クレジットカード情報・ストア情報を入力する

次は、クレジットカード情報の入力です。大口出品に登録する際には、4,900円(税抜き)の登録料金が請求されるので、その際にクレジットカードが必要になります。「クレジットカード番号」と「有効期限」「カード所有者名」を入力してください。

ストア情報を入力する際は、以下のポイントに気を付けてください。

・「ストア名」を入力する。
・「すべての商品にUPC/EAN/JANコードは付いていますか?」:「はい」か「いいえ」から選択する。
・「Amazonでの出品を希望する商品のメーカーまたはブランド所有者ですか?」」自社製品を出品する場合は「はい」、新品・中古品問わず他社の商品を仕入れて売る場合は「いいえ」とします。

身分証明書などを提出する

最後に、身分証明書など本人確認書類の画像を提出をします。

・身分証明書:顔写真付きの「運転免許証」か「パスポート」、「住民基本台帳カード」「在留カード」のいずれかの前面と背面の画像を送ります。背面については、何も記載がなくても送ってください。

・会社住所:自宅で販売を行う場合、自宅住所で結構です。

・その他の書類:「クレジットカードの利用明細書」「預金通帳の取引明細書」「残高証明書」「インターネットバンキングの取引明細書」のいずれかで、180日以内に発行された物の画像を送ります。

最後に、本人確認のためにビデオ通話による認証を行います。以上で、大口出品の登録手続きは終了です。

小口出品から大口出品への切り替え方法と注意点

この項目では、小口出品から大口出品に切り替える方法や注意点について解説します。

セラーセントラルから変更する

まず、セラーセントラルにログインしてください。

「設定」→「出品用アカウント情報」を選びます。

「ご利用のサービス」→「サービスの管理」に進みます。

「大口出品に変更」をクリックし、規約に同意したら変更手続き終了です。

なお、大口出品から小口出品に変更したい場合も、同じ方法で可能です。

販売を休止することもできる

本業が多忙になるなど、何らかの理由でせどりを休みたくなることもあるでしょう。その場合は、休止手続きができますが、「大口出品」のままだと、月額4,900円の成約料が継続して引き落とされてしまいます。必ず、小口出品に変更したうえで「休止設定」を行ってください。

販売を休止するには、まずセラーセントラルの「出品ステータス」→「休止設定」をクリックします。

次の画面で「停止中」にチェックを入れて「保存」をクリックすれば完了です。

なお、休止設定が反映されるまで少し時間がかかる場合があるので、少なくとも2日前には手続きを終えるようにしてください。それまでに注文が入ると、商品が出荷されてしまう恐れがあるため、十分に注意が必要です。

休止後はいつでも再開できる

一旦休止状態にした場合でも、都合に合わせていつでも再開することは可能です。

方法はセラーセントラルの「出品ステータス」の「休止設定」で、「停止中」としていたところを「有効」にするだけです。

大口出品と小口出品の選択基準

大口出品と小口出品の違いが理解できても、実際にAmazonで出品経験が無いと、結局どちらを選択すべきかよく分からないという方も多いでしょう。

そこで、この項目では大口出品と小口出品の選択基準について具体的に解説しますので、ぜひ参考にしてください。

大口出品向きの場合 その1.自社商品・新規商品を出品する

すでに自分で事業を興している場合で、自社製品やハンドメイドのオリジナル作品をAmazonで販売したい方は、大口出品となります。

また、誰もAmazonで出品したことのない新規商品の販売を希望する場合も、大口出品が向いています。

Amazonでは、出品者が異なっていても、同じ商品を売る場合は、相乗り出品になります。しかし、自社製品や新規商品は、そもそも出品するためのカタログが存在しないため、一から商品ページを作成する必要があります。

なお、新規出品に該当するかどうかは、セラーセントラルの「Amazonのカタログから商品を検索する」の検索窓に、商品名やJANコード(=バーコードの下に書かれた数字列)を入力して確認できます。

大口出品向きの場合 その2.月に50点以上販売する

1ヶ月に50点以上の商品を販売する場合は、大口出品がおすすめです。

繰り返しになりますが、小口出品は、1点売れるごとに100円の成約料が必要です。よって、49個までなら成約料の合計は、4,900円となり、大口出品と同じです。ところがそれ以上売るとなると、小口出品では損です。

ただ、小口出品から大口出品に変更する場合、月末に手続きしてもその月分の成約料4,900円が、請求されます。急がずに月初まで待つなど、タイミングをよく考えて行うようにしてください。

小口出品向きの場合 その1.Amazonでの出品を続ける自信がない

Amazonで出品し始めて日が浅く、いつまで続けられるか自信がない場合は、小口出品で様子を見るのがおすすめです。

大口出品にすると、商品の売れ行きに関係なく、毎月必ず4,900円の成約料を支払う必要があります。もし、48点以下しか売れなければ損です。その点、小口出品であれば、たとえ1点も売れない場合でも、成約料を支払う必要がないため、安心です。

小口出品向きの場合 その2.カテゴリー制限が関係ない

小口出品には、出品に際してカテゴリー制限があります。

具体的には、以下のカテゴリーが挙げられます。

  • コスメ
  • ヘルス&ビューティー
  • アパレル・バッグ・シューズ
  • 食品&飲料
  • 時計
  • ペット関連用品
  • ジュエリー

これらのカテゴリーを扱いたい場合は、大口出品となります。これら以外を扱う場合で、月間販売数が48個以下なら小口出品を選択すると良いでしょう。

小口向きの場合 その3.ギフト包装が必要ない

Amazonでは、オプションでギフト包装ができるのは、大口出品のみです。もし、扱う商品がプレゼント用に送られるようなものでなく、48個以下しか売らない場合なら小口出品が得です。

まとめ

今回の記事では、Amazonの大口出品の登録方法や、出品形態の切り替え方法などについてお伝えしました。

出品形態は、自分の都合でいつでも変更できます。初心者で続けていく自信が持てない場合は、無理せず小口出品からスタートするのが良いでしょう。そして、だんだん軌道に乗ってきて、継続して50個以上の商品が売れるようになってから、大口出品を検討するのがおすすめです。

販売状況やコストなどを考慮しながら、その時々の都合にあった販売形態を選択してください。

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この記事を監修した人

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