Amazonでは洋服や靴は送料無料で返品可能!でも、無茶をするとアカウント停止も!?

この記事のテーマは、Amazonでの返品についてです。Amazonで商品を購入した際にユーザーがする返品を中心に、Amazonで商品を販売しているセラーが返品をされてしまった場合についても多少解説しています。

ユーザーもセラーも、返品したり返品されたりが度重なると、アカウント停止の措置が取られる可能性があります。こういったアカウント停止についても解説します。

また、Amazonではファッション関係の商品については、試着後の返品を認めています。こういった特殊な返品についても説明します。この記事では、Amazonでの返品に関する問題を幅広く扱っているので、Amazonで商品を購入したり販売したりしている人は、是非最後まで読んでください。

目次

Amazonで返品しすぎた際の警告メール

まず、Amazonで商品を購入した際に、何度も返品を繰り返した場合から解説していきます。もっとも、以下で紹介するのは、Amazonでかなり返品の頻度が高い場合です。

普通にAmazonで買い物をしていて、時々返品をしている程度の人は、対象になりません。普通に買い物をしていてAmazonから問題視されることはないので、あまり心配しないでください。

さて、Amazonで返品を繰り返していると、アカウント停止の措置が取られることになる場合があります。こうなってしまうと、Amazonアカウントを復活させるのはかなり困難です。

ただ、Amazon側も、いきなりアカウント停止にすることはありません。まずは、返品が繰り返されていることに対して、返品の理由を尋ねるメールが届きます。

文面を読む限り、表面上は返品の理由を尋ねるものですが、実際にはAmazonからの警告の意味が込められています。この時点で、返品を控えるようになれば、アカウント停止にまでは至りません。こういったメールを受け取った後も、繰り返し返品をしていると、アカウント停止になる可能性があるわけです。

ちなみに、Amazonでは、服や靴、ファッション小物、バッグ等については、試着後の返品を想定した返金システムが取られています。商品代金はもちろん、返送する際にかかった返送料も戻ってきます。

また、プライム会員向けには、prime Try Before You Buy(プライム トライビフォアユーバイ)というサービスがあり、商品をまとめて注文・試着をして、気に入ったもの以外は無料で返送できるサービスもあります。これらのサービスを使った場合の返品は、もともと想定されているものなので、特別な事情がなければ、警告やアカウント停止の対象にはなりません。

度重なる返品にはアカウント停止の措置も

返品を繰り返すことで、警告やアカウント停止がなされる可能性があると書きましたが、AmazonのHPに記載されている「返品・交換の条件」には、とくに返品を繰り返した場合のペナルティについては書かれていません。

参考:返品・交換の条件

これだけを見ると、Amazon側にも、一方的にアカウントを停止する権限は無いようにも思えます。しかし、Amazonの利用規約には、「アマゾンは、その裁量の下で予告なく、……アカウントの停止……を行う権利を留保します」とあります。つまり、極端なことを言うと、Amazonは独自の判断で、いつでもユーザーのアカウントを一方的に停止することができるわけです。

「裁量の下で」なので、どんな基準でアカウント停止にするのかを明示する必要もありません。つまり、どのくらい返品を繰り返せばアカウント停止に結びつくのかは、Amazonの判断次第ということになります。

実際にアカウント停止になることは、あまり多くはないですが、実際にアカウント停止がなされた例はあり、その中には事前の予告もなかったという例もあります。海外の例ですが、THE WALL STREET JOURNALでAmazonのアカウント停止の措置について報道がなされたこともあります。ただし、繰り返しになりますが、普通に買い物をしていて、アカウント停止になることはまず考えられません。

注意しなければいけないのは、例えば、「転売目的で大量に注文したのに、思っていたよりも商品の値段が上がらず、大量に注文した商品の大半を返品する」といったような、Amazonを使った転売ビジネスなどを行っている場合などです。このような、Amazonの側から見て悪質な返品を繰り返していると判断される返品は、アカウント停止に結びつく可能性があります。

普通の買い物とは明らかに違ったAmazonの利用方法なので、自分が該当するかどうかは、本人には察しがつくはずです。自分が該当するかもしれないと思ったら、むやみに返品することは控えるようにしましょう。

アカウント停止に至った具体例

Amazonからアカウントを停止されたという具体例を紹介します。仮名Markさんは、電子部品の返品を繰り返していたようです。不良品だけでなく、注文をしすぎたものや余った部品も返品していたということなので、彼の一方的な都合による、いわば自分勝手な返品を繰り返していたと考えて良いでしょう。

そして、Amazonからのメールによる警告が繰り返されても、彼は態度を改めることなく、返品を繰り返します。その結果が、アカウントの停止措置です。

この例を見る限り、Amazonは最終的にはアカウントを停止してはいるものの、段階を踏んで行われていることが分かります。おそらく、アカウント停止になるのは、Amazon側が、「警告にも従わない悪質なユーザーである」と判断した場合に限られているのでしょう。

返品する側と、返品される側のリスク

この記事の中心は、返品する側(購入者側)が返品した場合のリスクですが、ここでは返品される側(販売者側)のリスクについても合わせて解説します。

返品する側のリスク

返品する側のリスクについては、これまでも書いてきた通りです。かなり極端な返品の仕方をした場合だけのはずですが、アカウントを停止されることがあります。

アカウントが停止されると、Amazonで買い物ができなくなるだけでなく、Amazonが提供しているデジタルサービスが利用できなくなります。また、ホームページやブログにアフィリエイトリンクを貼る際に必要なAmazonアソシエイト・プログラムのアカウントも停止になります。

このように、Amazonのアカウントが停止になると、かなり影響が大きくなります。ただ、普通にAmazonを利用して、普通に返品をしているだけでは、アカウント停止になる心配はないので、極端な形で返品をすることをしなければ大丈夫です。

返品される側のリスク

これは、Amazonが主体となって販売する商品の返品についてではなく、マーケットプレイスというAmazonに出品をして販売している人が返品をされた際のリスクです。マーケットプレイスを利用している出品者は、Amazonから顧客満足度を高めることを要求されます。

より具体的には出品者パフォーマンス指標というものが提示されていて、注文不良率、出荷前キャンセル率、出荷遅延率、追跡可能率、期日内配送率のそれぞれに目標値が設定されています。返品は、注文不良率に影響して、これが1%を越えるとアカウント停止の対象になり得るとされています。

出品者のアカウントが停止されたら

上に挙げた指標がAmazonの基準を満たさず、出品者のアカウントが停止されると、経済的に大きな打撃になります。まずAmazonからの売上金の入金がストップします。

そして、Amazonが提供している配送サービスであるFBAを利用している場合には、Amazonの倉庫に納品していた商品を引き取る義務も生じることになります。Amazonから商品が返送される際には、返送料金を請求されるので、入金はストップしているのに、返送料金は支払わなくてはならないという二重のダメージを負うことになります。

出品者のアカウントは、一旦停止されても、Amazonに改善計画を提出して、改善が認められれば停止を解除してもらうことができますが、改善を認めてもらうのは中々難しく、出品を再開するまでに、かなりの期間を要することもあります。Amazonで出品を行う際には、返品は極力出さないように努力して、出品者パフォーマンス指標を下げないようにする必要があります。

返品を繰り返すことによるアカウント停止に関する疑問

ここで、返品を繰り返してアカウントが停止される際の疑問点に一つお答えしておきましょう。

返品の回数と返品の金額はどちらが重視されているのか?

アカウントを停止するか否かはAmazonの裁量によるので、停止になる基準については明らかにされていません。ただ、実際にアカウント停止になったという人の例を見ていると、何度も返品を繰り返している点が重要視されているようです。返品する商品の金額についても考慮されている可能性はありますが、返品の回数が重視されていることは間違いありません。

アカウントが停止されてしまったら

万一、返品を繰り返してアカウントが停止されてしまった場合、どうすればいいのでしょうか。マーケットプレイスの出品者のアカウント停止に関しては、再開するための手続が用意されていますが、ユーザーのアカウント停止については、再開するための手続は用意されていません。

一応、カスタマーセンターに自分の意見を主張することはできますが、実際にアカウント停止から再開できたという例は、ほぼ無いようです。アカウントが停止されてしまったら、再開するのは諦めた方がいいかもしれません。

再開ができないなら、別アカウントを取得することは?

再開できないとすると、新規に別のアカウントを取得すれば良いのではないか、と考える人が多いでしょう。しかし、これも簡単ではありません。

停止になったアカウントと同じクレジットカードや銀行口座を使っているなどの理由で旧アカウントと新アカウントが結び付けられた場合、新規作成も不可になります。他には、同じ住所やIPアドレスを利用している場合も拒否されるようです。

時間を空けて、転居もして、メールアドレスも新しくして、といった形で新規にアカウントを取得できた例もあるようですが、簡単ではありません。まずは、アカウント停止にならないように気をつけることが肝心です。

服、靴、バッグなどは、試着してからの返品が可能

Amazonではファッション分野の商品には、試着後の返品が可能なものがあります。試着後の返品が送料無料で行えます。実店舗と比較した場合のネットショッピングの欠点として、試着ができないということがありますが、Amazonではこの欠点がないということになります。

試着後返品するための注意点

返品をする場合には、試着の際にいくつかのルールを守る必要があります。たとえば、商品についているタグは切ってはいけません。洋服の場合、化粧汚れなどを付けないように気をつけることはもちろんです。

水着や下着は直接着用するのではなく、下着をつけた上から試着します。靴も、靴下やストッキングを履いた上で履きます。

普通に試着した場合には発生しないような商品のダメージがある場合には、返品ができなくなることがあるので、注意してください。香水やタバコの臭い、化粧汚れが付着している場合も、返品不可になる可能性があります。

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試着後返品が可能な商品の見分け方

試着可能な商品は、Amazonのファッション分野の商品ですが、そのすべてが返品可能というわけではありません。見分ける方法ですが、商品ページを開くと価格の横に「返品無料」と書かれた商品があります。この記載がある場合は、30日以内は送料無料で返品ができます。

軽い注意点としては、「プライム」マークがある商品は多くが返品無料の対象ですが、ときどき返品無料になっていない商品があります。たとえば、以下の商品は、プライム対象商品ですが、返品無料ではありません。

更に注意しなければいけないのは、サイズによって、返品無料とそうでないものが混在している商品があることです。

たとえば、以下のシューズは、多くのサイズが返品無料になっています。

しかし、色違いのタイプでは返品無料の記載がないものがあります。

このような返品無料とそうでないものが混在している商品については、サイズ未選択の状態では「返品無料(一部対象外)」と表示されます。自分のサイズは返品可能なのか、必ずチェックするようにしてください。

マーケットプレイス商品では、独自ルールを採用していることも

Amazonで販売している商品には、小売業者などがAmazonに出品する形で販売しているマーケットプレイスの商品もあります。こうしたマーケットプレイス商品では、Amazonとは違った返品のルールを定めている場合があります。マーケットプレイスの商品について、返品の条件などを確認したいときは、商品の出品者の一覧を表示して、出品者名をクリックしてください。

販売業者の名称や住所などが記載されたページが開きます。その下に「返品&返金ポリシー」というタブがあります。これをクリックすると返品をどんな条件で認めているかを見ることができます。

返品条件を確認しないまま注文するとトラブルの元になります。マーケットプレイス商品を注文するときは、多少面倒でも返品の条件は必ず確認しておきましょう。

なお、返品条件について疑問があるときや、実際に返品をする交渉をするときは、メールでの連絡をオススメします。電話での質問も可能ですが、メールなら記録が残るので、後で言った言わないの争いになることがありません。出品者のページには「○○にご質問がありますか?」とあり、「質問する」を選ぶと、メールでメッセージが送れます。

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注文をキャンセル、商品を返品する際の手続

この記事の最後は、具体的な注文キャンセル、商品の返品の手続についてご説明します。まず、Amazonにログインして、右上の方にある「注文履歴」をクリックしてください。

注文した商品の状態が表示されます。未発送の場合、出荷準備中の場合、発送済みの場合で手続が異なりますので、まずは自分の商品がどの状態にあるか確認しましょう。

商品がまだ未発送の状態だったら

この状態であれば、手続は簡単です。

「商品をキャンセル」をクリックしていただければ、注文をキャンセルしたことになります。

商品が出荷準備中の段階だったら

この場合も画面に「商品をキャンセル」が出ている状態であれば、ここをクリックすることで注文をキャンセルできる場合があります。キャンセルが間に合わなかった場合には、次にご紹介する発送済みの場合と同じ手続が必要になります。

商品が既に発送済みだったら

この場合は、注文をキャンセルすることはできません。「商品をキャンセル」も表示されなくなります。

仕方がないので、商品を一旦受け取って、返品することになります。商品が届くのを待ちましょう。

Amazonのホームページで、返品を申し込む

注文のキャンセルが間に合わなかった場合や、受け取った商品が不良品だった場合などには、返品の手続をすることになります。Amazonには、「返品受付センター」というページがあります。ここにアクセスしてください。

参考:返品受付センター

ここで返品したい商品を探して、「購入商品を返品する」を選びます。注文履歴から商品を選んで、「商品の返品・交換」を選ぶこともできます。

次に、返品理由を選択して、詳細を文字で記入します。交換が可能な商品の場合は、商品を交換するか返金するかを選びます。返金を選んだ場合は、返金方法を選びます。

返送方法を選び、必要な情報を入力します。「返送手続きを開始」をクリックします。

商品を返送する準備

返送手続の画面に移ったら、「返品用ラベルと返送手続を表示・印刷」をクリックします。自宅にプリンターがあるなど印刷ができる環境にある人は、そのまま印刷をしてください。返品受付IDは、荷物に同梱します。

印刷ができない場合は、送り状や納品書を同梱することで返品受付IDの代わりにすることができます。商品に貼り付けられたSPで始まる番号が付いたバーコードラベルでも代用できます。これらも無い場合は、返品受付IDを手書きしたメモでも大丈夫です。

返品する商品を入れる箱は、Amazonから送られた際の箱を使えばOKです。無い場合は、他のダンボールでも大丈夫です。

荷物の集荷を依頼して発送

返品には、ゆうパックを使うと簡単に手続できます。以下の返送手続を説明したページにゆうパックの集荷サービスへのリンクが書かれていますので、そこをクリックしてください。ゆうびんIDを持っている場合は「こちら」をクリック、もっていない場合は、「今すぐ集荷依頼をする」をクリックします。

必要事項を記入して、集荷を依頼しましょう。指定した日時に郵便局の配達員が荷物を取りに来てくれます。

参考:返品受付センター 返送方法

Amazonからメールが届く

送付した返品商品がAmazonに到着して、Amazonで確認した結果、とくに問題がないようであれば、Amazonから荷物を受領したという内容のメールが届きます。このメールには、返金の手続が終了したという内容も書かれています。

入金まで待つ

Amazonの側で返金手続が完了しても、実際に入金がなされるまでには多少時間がかかります。返金方法としてクレジットカードや携帯決済、またはAmazonギフトカードでの返金を選んだ場合には1日から3日程度、銀行振込の場合では1週間から2週間程度かかります。実際には数日で入金があったという例もあるようですが、銀行振込を選んだ場合には多少時間がかかると思っておいた方がいいでしょう。

参考:返金の方法と所要日数

まとめ

Amazonでの返品について、色々と解説してきました。基本的にAmazonはユーザーに優しいショッピングサイトです。返品は認められやすいですし、返品の手続きも簡単です。すべての商品ではありませんが、ファッション関係の商品では、試着後の返品も送料無料でできます。

しかし、簡単に返品できるからといって、あまり無節操に返品を繰り返していると、アカウント停止というペナルティを受ける可能性があることは、この記事でご説明した通りです。返品は常識の範囲内で行うようにして、Amazonでの買い物を楽しみましょう。

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この記事を監修した人

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