タオバオ製品にかかる関税|いくらから税金がかかるか解説!

タオバオを中心とした中国製品はどれも価格が非常に安いため、中国輸入ビジネスは利益率の高いビジネスと言えます。しかし、輸入するには関税や消費税などの税金が徴収されます。品目によっては税金で赤字になる場合もあるため注意が必要です。

そこで今回は、中国輸入をするといくらから関税がかかるかを解説します。

目次

中国輸入と関税

中国輸入に限らず、商品を海外から輸入する場合は原則として関税が発生します。

関税とは?

関税とは、安い海外製品が売れて国内製品が売れなくなることを防ぐために設定された「輸入品にかけられる税金」のことです。

関税はいつ支払うのか?

関税を支払うタイミングは以下の3パターンに分けられます。

(1)購入時
一番多いのは購入時です。最近は購入時に商品代金や送料と一緒に関税も請求するECサイトが増えています。支払い方法としては一番簡単ですが、関税がかかるかからないかに関わらず徴収されるため購入者にとっては損です。仮に関税がかからなかったとしても、先に支払った関税分の代金は返金されません。

(2)荷物受け取り時
EMS(国際スピード郵便)などの国際郵便で配送される場合は、商品の受取時に配達員に関税を支払うケースが多くみられます。ただし、支払う関税が高額になる場合は、郵便局窓口で手続きをする必要があります。

(3)後日請求される
FedExが配送する場合は、商品が先に配達され、後日関税の請求書が送られてきます。請求書は商品到着から1ヶ月以内に届きます。支払期限は、請求書が届いてから約10日以内に設定されています。支払い方法は銀行振込かコンビニ払い、クレジットカード払いとPaypalにも対応しています。

関税に関する失敗

関税を考慮せずに輸入してしまうと大失敗します。関税にまつわる失敗例を3つ紹介します。

関税が払えない

アリババなどで商品を大量輸入した場合、当然関税も高額になります。

関税を考慮せずに輸入しすぎると、関税が払えない事態になりかねません。関税が払えなければ商品を受け取ることもできません。

間に合わない

無在庫販売の場合、関税を払えずにモタモタしていると、配達予定日までに商品を届けることができなくなります。

当然クレームも来ますし、最悪の場合、キャンセルされてしまう可能性もあります。

赤字

輸入転売では基本的に購入前に損益計算をします。

その際に関税を加味して計算しないと、関税が原因で赤字になる可能性があります。

ただ、関税はかかる場合とかからない場合があります。また、品目によって関税率が違うため、厳密に損益計算をしようとするとすごく手間がかかります。

そのため、仕入れ前の損益計算では、関税はざっくりと計算することをおすすめします。「関税は一律10%」と仮定した上で利益を計算すれば、時間もかかりませんし、そこまで大きく外れることもありません。

関税に関する失敗を防ぐ方法

ここでは、前述してきた様々な関税による失敗を防ぐ方法について紹介していきます。

代行業者を利用する

関税に関する失敗を防ぐ方法の一つに代行業者を利用する方法があります。
オススメの代行業者はイーウーパスポート【ゴールド会員】です。イーウーパスポートは、中国輸入に特化した代行サービスです。イーウーパスポートでは、最大規模だからこそできる格安送料レートを利用できます。

参考:イーウーパスポート【ゴールド会員】入会案内

無料メール講座で知識を付ける

関税の問題は複雑なため、事前に知識を付ける必要があります。
事前に学ぶのにオススメなのは無料メール講座です。無料メール講座では、中国輸入に必要な知識を在宅かつ無料で受講することができます。

参考:無料で在宅中国輸入ビジネス講座を購読する

中国輸入でかかる手数料

一般的に輸入者が負担することになる手数料・税金は以下の3つです。

通関手数料

通関手数料は、配送業者が代行してくれた通関作業に対する料金です。輸入のコストを抑えたい一つの判断材料として手数料は気になるところです。一般的に商品の総額が201,000円未満の少額で8,600円、201,000円以上の大額で11,800円が現在の相場となっています。

関税

関税は、輸入した商品代金と送料・保険料の合計額に対して課されます。関税の計算方法は以下のとおりです。

関税=(商品代金+送料+保険料)×関税率

関税率は品目ごとに異なり、毎月更新されています。詳細は税関のホームページで確認してください。

参考:輸入統計品目表(実行関税率表)

消費税

また、輸入者には消費税も課せられます。

そもそも消費税とは、国内で商品・サービスを消費した際に消費者に課せられる税金です。本来は消費者一人一人が国に納付すべきものですが、手間を省くため、購入者が支払った消費税相当額を販売者が一時預かり、確定申告時にこれを一括して納付する仕組みとなっています。

しかし、海外から輸入する際は、仕入れ先に支払うのは商品代金のみで消費税は支払いません。そうなると、消費税がかからない分、国内から仕入れるより海外から仕入れる方が安くなる可能性があります。輸入した方が安いとなれば、国内から仕入れる業者が減り、国内産業が停滞する恐れがあります。このような不都合を避けるために、輸入者には輸入消費税が課せられています。

輸入消費税は「商品代金+送料+保険料」の合計金額の1,000円未満を切り捨てたものと、関税の100円未満を切り捨てた額の合計金額に対して課されます。

税率は、一般の消費税と同じです。

中国輸出通関手数料

中国輸出通関手数料とは、中国の税関を通過するときにかかる手数料です。

金額はダンボール一箱につき、四元(約80円)となります。

個人輸入の関税

商業目的の輸入における関税は上記の計算式で算出されますが、個人使用を目的とした個人輸入の場合は関税の計算式が異なります。

個人輸入の関税計算式

個人輸入の場合は、商品代金の60%が課税価格となります。そのため関税の計算式は以下のようになります。

関税=(商品代金×0.6)×関税率

税関によると、以下のいずれかに該当する場合は個人輸入とみなされます。共通して言えるのは、「自分で使うことを目的として購入する」という点です。

(1)自分が使うための商品を、輸入者自身が直接海外のECサイト・小売店・メーカーに注文して直接購入する
(2)自分が使うための商品を、輸入代行業者に注文して、その代行業者を通じて購入する

個人輸入の免税条件

個人輸入の場合は、課税価格が1万円以下の場合、基本的に関税はかかりません。つまり、商品代金が16,666円以下の場合は免税となるのです。

しかし、1つの商品の課税価格が1万円以下でも、同梱された商品の合計課税価格が1万円を超える場合は関税がかかります。

例えば、課税価格が9,000円の商品を単品で輸入した場合は関税はかかりませんが、5,000円の商品を4つ購入してまとめて梱包して発送してもらった場合は、同梱商品の合計課税価格が1万円を超えるため、関税がかかります。

同梱して配送してもらえば送料は安くなりますが、場合によっては関税がかかる場合があります。注意してください。

個人輸入の簡易税率

個人輸入に限り、同梱商品の課税価格が1万円超でも20万円以下の場合は、一般税率より低い簡易税率が適用されます。

簡易税率

品目別の簡易税率は以下のとおりです。

ワイン70円/リットル
焼酎等の蒸留酒20円/リットル
清酒、りんご酒30円/リットル
トマトソース、氷菓、なめした毛皮(ドロップスキン)、毛皮製品20%
コーヒー、茶(紅茶は除く)、なめした毛皮(ドロップスキンは除く)15%
衣類及び衣類附属品(メリヤス編み・クロセ編み製品は除く)10%
プラスチック製品、ガラス製品、卑金属(銅、アルミニウム)製品、家具 等3%
ゴム、紙、陶磁製品、鉄鋼製品、すず製品無税
その他のもの5%

簡易税率が適用されない製品

以下の製品は同梱商品の課税価格が20万円以下でも簡易税率が適用されず、一般税率が適用されます。

  1. 穀物とその調製品
  2. 牛乳、クリームなどとその調製品
  3. ハムや牛肉缶詰などの食肉調製品
  4. たばこ
  5. 精製塩
  6. 革製の旅行用具、ハンドバッグ
  7. ニット製衣類
  8. 靴類
  9. 身辺用模造細貨類(卑金属製を除く)

また、これらの商品は同梱商品の課税価格が1万円以下でも免税になりません。注意してください。

関税を決める4大要素

関税の仕組みは複雑です。同じ商品でも関税がかかる場合とかからない場合があります。関税がかかるか否かは、以下の4つの要素で決まります。

配送方法

選んだ配送方法で関税のかかりやすさが変わります。

USPS(アメリカ合衆国郵便公社)などの国際郵便を利用した場合の方が、ヤマト運輸・FedEx・DHLなどの国際宅配業者を利用した場合よりも関税がかかりにくくなっています。その理由は通関方式にあります。

通関の際、DHLなどの国際宅配業者はすべての荷物の申告を行います。そのため、100%関税がかけられます。しかし、USPS(アメリカ合衆国郵便公社)などの国際郵便は全ての荷物を申告しません。税関がいくつか荷物をピックアップして税率を計算するため、課税対象商品がスルーされることがあります。こういった事情があるため、国際郵便は関税がかかる場合とかからない場合があるのです。

発送区分

発送区分には「商品」と「贈物」の2種類があります。贈物として発送された貨物は関税がかかりにくい傾向があります。ただし、並行輸入している場合は、原則として商品としての発送になります。

荷物量

荷物の量が多ければ多いほど、関税がかかりやすくなります。1回あたりの荷物量が多い場合はもちろん、今まで輸入した荷物量の合計が多い場合も関税がかかりやすくなります。

また、個人使用を目的として輸入していても、輸入量が多かったり輸入頻度が高かったりすると商業目的とみなされる可能性があります。一度商業目的とみなされると、過去にさかのぼって関税を請求されることがあるので注意してください。

品目

税関は関税を多く取るために、関税率の高い商品や価格の高い商品を優先的にチェックしています。そのため、関税率が高いほど、また商品価格が高いほど関税がかかりやすくなっています。

関税率が高い品目として一番有名なのは革製品です。レザー製品の多くは関税率が20%ですが、毛皮をトリミングとして使用した衣類だと国によっては関税率が40%も課せられる場合もあります。また、「本底が革製で革製ストラップが足の甲・親指まわりにかかる履物」と「甲の一部が革の履物(スポーツ用シューズ・スリッパは除く)」の関税率は60%または4800円(いずれか高い方が適用)です

あとはスキー商品も関税率が高めです。スキー靴は27%、スノーボードブーツは20%の関税率がかけられます。

どうしても関税率の高い商品を輸入したい場合は、関税率の低い商品と同梱して輸入すれば関税が安くなるときがあります。なぜかと言うと、複数のカテゴリにまたがって数種の商品を同梱して輸入した場合、一般的に税関は最も数の多い商品カテゴリの関税率を適用するためです。例えば、関税率10%の商品5つと、関税率20%の商品1つを同梱して発送してもらった場合、同梱商品全てに関税率10%が適用されます。つまり、革製品やスキー用品と一緒に関税率の低い商品を多数同梱して仕入れれば、関税率を下げることが可能なのです。

関税を安くする方法は2つ

関税を安くする方法は以下の2つです。

  1. 一度で仕入れる金額を一万円以下にする
  2. 荷物を複数個に分けて配送する

詳しく解説していきます。

一度で仕入れる金額を一万円以下にする

以下の場合は関税が免税となります。

  • 個人輸入の場合→商品代金が16,666円以下の場合
  • 商用目的の場合→商品代金+国際送料+海上保険代金などの合計額が10,000円以下の場合

このため個人使用目的で輸入した場合の方が、より高額の商品を輸入しても関税がかからない、ということになります。

しかし大抵の方は転売をするため商用目的となり、10,000円以下でないと関税がかかってしまいます。

具体的な計算例は以下の通りです。

・個人輸入の場合
商品代金×60%=16,666円以下

・商用目的の場合
商品代金+国際送料+海上保険代金など=10,000円以下

荷物を複数個に分けて配送する

商品代金10,000円以下というのは、段ボール一箱に対しての金額です。

ですので、商品代金+国際送料+海上保険代金などの合計額が16,000円だった場合、段ボール箱を2つ用意して8,000円×2個に分けて輸入をすれば免税となります。

ただし、分けた荷物が同日に届いた場合まとめて計算されてしまうため、到着日も荷物ごとに分ける必要があります。
分けたことにより増えるコストを考え、安くできるかどうかしっかりと確認しましょう。

関税で困ったときは・・・

関税の仕組みは非常に複雑であるため、全てを理解することは困難です。

関税に関して何か困った時は、以下の問い合わせ先に連絡しましょう。

ジェトロ

ジェトロ(JETRO)とは日本貿易機構のことです。

関税に限らず輸出入取引全般の相談に乗ってもらえます。

参考:ジェトロ(JETRO)

税関

税関に直接問い合わせることもできます。問い合わせ方法は電話とメールです。

メールで問い合わせる場合は以下のページを確認してください。

参考:Eメールを利用した事前教示制度(関税分類)について

税関への問い合わせ方法

税関に関税率を聞く際は、輸入予定の商品ページのキャプチャ画像を添付すると、早く回答を得ることができます。

分からないことは聞く

分からないことがある場合は、自分で考えるより聞いた方が早く解決します。

税関やジェトロは敵ではありませんので、お気軽にお問い合わせください。

輸入と関税は切っても切り離せない

関税をきちんと考慮しないと大失敗します。関税に関する理解を深めて賢く輸入していきましょう。

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この記事を監修した人

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世界で最も専門的で網羅的なコンテンツを提供し、ノウハウを惜しげもなく提供していきます。

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