海外配送には、大きく分けて国際郵便と国際宅配便の2種類があります。それぞれサービスの種類や関税の手続きが異なります。
そこで今回は、国際郵便と国際宅配便の違いとそれぞれの特徴を詳しく解説します。海外のサイトでお買い物をする人は参考にしてみてください。
国際郵便と国際宅配便の違い
最初に国際郵便と国際宅配便の違いを説明します。
国際郵便は公的配送会社
まず国際郵便について説明します。
国際郵便とは、国際機関「万国郵便連合」によって運営されている公的配送ネットワークです。日本ではこの国際郵便を「日本郵政」が担っています。
万国郵便連合の目的は「世界中どこでも配達ができるようにすること」です。利益ではなく世界発展が目的であるため、日本郵政は震災時も配送を続けました。
しかし、国際郵便は民間の旅客便に貨物を載せて輸送するため、コロナ禍のように民間の航空会社が運行していない状況では輸送ができません。
国際宅配便は民間配送会社
次に国際宅配便について説明します。
国際宅配便は、民間の配送会社を指します。日本ではヤマト運輸・佐川急便、アメリカではUPS・FedExなどが国際宅配便に該当します。
国際宅配便は世界の発展ではなく営利目的の「企業」です。そのため送料が国際郵便と比べて高くなることが多いです。国際宅配便の強みは各社が専用の航空機を持っていることです。国際郵便のように民間の航空会社が運行していなくても輸送することができます。
国際郵便と国際宅配便は通関制度が違う
国際郵便と国際宅配便の最大の違いは、通関制度です。関税を決める税関手続きがそれぞれ異なります。
国際郵便の税関手続き
国際郵便で発送された荷物が日本の税関に到着すると、まず書類審査が行われます。書類審査で問題が見つかった場合は、現物を以下の3つの方法で検査します。
- X線検査
- 麻薬犬検査
- 開封検査
審査・検査が終わると、税関によって関税が決定されます。荷物の課税価格の合計が20万円以下の場合は、簡易税率が適用されることがほとんどです。簡易税率は荷物の種類によって違います。詳しくは以下のページを参照してください。
参考:少額輸入貨物の簡易税率
国際宅配便の税関手続き
一方、国際宅配便で日本に到着した荷物は、各民間配送業者が申告した書類に対して審査が行われます。
また、関税も税関が決めるのではなく、配送会社の通関士が関税を申告する仕組みです。簡易税率ではなく一般税率で申告してほしい場合は、配送会社に申し入れることも可能です。ただし、対応してくれるかは配送会社によります。
関税の一般税率に関しては以下のページを参照してください。
参考:一般税率
国際宅配便の配送会社4社を比較
続いて、国際宅配便を比較します。今回は以下の4社を比較しました。
- ヤマト運輸(日本)
- 佐川急便(日本)
- FedEx(アメリカ)
- UPS(アメリカ)
日本とアメリカの共通点と相違点
まず日本とアメリカの民間配送業者の共通点と違いを解説します。
日米の共通点は、民間の大手配送業者2社が小口輸送シェアのほとんどを獲得していて、国際郵便がそれに追随している点です。日本ではヤマト運輸と佐川急便がシェアトップ2で、日本郵便がそれに続いています。アメリカも民間配送会社FedExとUPSがトップ2で、USPS(アメリカ郵便)がそれに続いています。
日米の民間配送業者の違いは、輸送規模です。ヤマト運輸や佐川急便は配送のほとんどをトラックが担っているのに対して、FedExやUPSは、トラックの他に自社航空機も保有しています。
ヤマト運輸と佐川急便の違い
続いて、日本の配送業者のヤマト運輸と佐川急便を比較してみましょう。
ヤマト運輸は元々大口配送専門の配送業者でした。しかし、業績悪化が原因で家庭向けの小口配送にシフトして現在に至ります。
それに対して佐川急便は、元々企業向けの小口配送を主に扱ってきました。その後、企業規模を拡大するために家庭向けの宅配業務も始め、現在のヤマト運輸と近い立ち位置に落ち着いています。しかし、現在も企業向け配送は行っています。
国際配送料金の比較
続いて、国際郵便と国際宅配便の配送料金を比較します。
日本郵便の国際配送料
まず1つ目は、日本郵便の配送料を紹介します。
日本郵便の国際配送方法は以下の3つです。
- 小型包装物
- 国際小包
- 国際スピード郵便(EMS)
小型包装物として配送可能な荷物は三辺合計90cm以内・重量2kg以内、国際小包として配送可能な荷物は三辺合計2~3m以内・重量30kg以内、国際スピード郵便(EMS)は配送先地域によって若干異なりますが、最大辺の長さが1.5m以下・三辺合計3m以下・重量30kg以内の荷物を配送可能です。
ただし、国際小包はEMSより配送料が高いにも関わらず配送スピードが遅いためあまり使われません。国際配送で主に使うのは小型包装物と国際スピード郵便(EMS)です。
小型包装物サービスは以下の6つです。
- SAL便
- SAL便書留
- 国際eパケット
- 国際eパケットライト
- 航空便(AIR)
- 航空便書留
例えば、1kgの荷物を東京からアメリカのカリフォルニア州に発送する場合の配送料は以下のようになります。
※2021年6月1日から当面の間、一部地帯(オセアニア、北中米、中近東、ヨーロッパ)においてEMS特別追加料金が導入されましたので注意してください。
参考:EMS特別追加料金
サービス | 料金 |
EMS(国際スピード郵便) | 3,700円(2~3日) |
国際eパケット | 2,320円(5~8日) |
国際eパケットライト | 1,860円(2週間前後) |
航空便(AIR) | 1,920円(5~8日) |
航空便書留 | 3,350円(5~8日) |
SAL便 | 1,620円(2週間前後) |
SAL便書留 | 2,030円(2週間前後) |
※2021年8月現在、コロナウイルスの影響により発送できない国があります。発送する前に日本郵便のサイトで調べておきましょう。
参考:国・地域別の差出可否
ヤマト運輸の国際配送料
続いて、ヤマト運輸の国際配送料を見ていきましょう。
ヤマト運輸の国際サービスは「国際宅急便」の一つだけです。配送可能な荷物は3辺合計160cm以内・重量25kg以内です。東京からアメリカのカリフォルニア州まで1kgの荷物を発送する場合、配送料は2,750円となります。
佐川急便の国際配送料
続いて、佐川急便の国際配送料を見ていきましょう。
佐川急便の国際サービスは「飛脚国際宅配便」一択です。配送可能な荷物は3辺合計260cm以内・重量50kg以内です。軽い荷物の配送料は高いですが、重い荷物の配送料は他社より安いです。
3社の国際配送料比較
日本郵便(EMS)、ヤマト運輸(国際宅配便)、佐川急便(飛脚国際宅配便)の国際配送料を以下に示します。
配送業者別配送料(日本からアメリカまで) | |||||||
〜1kg | 〜2kg | 〜5kg | 〜10kg | 〜15kg | 〜20kg | 〜25kg | |
日本郵便(EMS) | ¥3,700 | ¥6,100 | ¥12,700 | ¥22,500 | ¥32,200 | ¥41,500 | ¥51,000 |
ヤマト運輸(国際宅配便) | ¥2,750 | ¥2,750 | ¥4,650 | ¥8,850 | ¥15,050 | ¥20,550 | ¥26,050 |
佐川急便(飛脚国際宅配便) | ¥5,900 | ¥8,200 | ¥15,300 | ¥21,200 | ¥27,200 | ¥33,000 | ¥39,000 |
25kgまではヤマト運輸が最安ですね。
地域別!ヤマト運輸の国際配送料
続いて、ヤマト運輸(国際宅急便)の国際配送料を配送先別に詳しく紹介します。
アジア諸国に発送する場合
アジア諸国に発送する場合の配送料は以下のとおりです。
サイズ・重量 | 料金 |
B4以内・1kgまで | 950円〜 |
60cm以内・2kgまで | 2,050円〜 |
80cm以内・5kgまで | 3,450円〜 |
100cm以内・10kgまで | 6,450円〜 |
120cm以内・15kgまで | 10,950円〜 |
140cm以内・20kgまで | 14,950円〜 |
160cm以内・25kgまで | 18,950円〜 |
北米・中米・オセアニアに発送する場合
北米・中米・オセアニア諸国に発送する場合の配送料は以下のようになっています。
サイズ・重量 | 料金 |
B4以内・1kgまで | 1,200円〜 |
60cm以内・2kgまで | 2,750円〜 |
80cm以内・5kgまで | 4,650円〜 |
100cm以内・10kgまで | 8,850円〜 |
120cm以内・15kgまで | 15,050円〜 |
140cm以内・20kgまで | 20,550円〜 |
160cm以内・25kgまで | 26,050円〜 |
ヨーロッパに発送する場合
ヨーロッパ諸国に発送する場合の配送料を以下に示します。
サイズ・重量 | 料金 |
B4以内・1kgまで | 1,500円〜 |
60cm以内・2kgまで | 3,200円〜 |
80cm以内・5kgまで | 5,350円〜 |
100cm以内・10kgまで | 10,150円〜 |
120cm以内・15kgまで | 16,450円〜 |
140cm以内・20kgまで | 23,950円〜 |
160cm以内・25kgまで | 30,450円〜 |
個人で取り扱えない国
以下の国では、依頼側・届け先側のどちらかでも個人の場合は書類以外の荷物を送れないため注意が必要です。
国際宅急便の料金システム
国際宅急便には以下の料金が含まれています。
- 配達料
- 通関料
- 集荷料
以下の費用が発生する場合は、発送先に請求されます。
- 関税
- 輸入国内消費税
- 付加価値税
国際宅急便の割引サービス
国際宅配便で発送する方法は2つです。
- 営業所まで荷物を持ち込む
- 自宅まで集荷してもらう
前者の場合は配送料が100円割引されます。
おすすめの国際配送方法
最後に日本の配送会社のおすすめ国際配送方法を紹介します。
最安配送方法
配送料で選ぶ場合は、三辺合計90cm以内・重量2kg以内の荷物は日本郵便のSAL便、2kg以上25kg以内の荷物はヤマト運輸の国際宅配便がおすすめです。
最速配送方法
配送スピードで選ぶ場合は、日本郵便のEMS(国際スピード郵便)がおすすめです。
安心配送方法
確実性や補償で選ぶ場合、EMSか書留をおすすめします。
国際配送方法は種類が多い
国際配送ができるサービスは非常に多いです。荷物の大きさや目的に応じて最適の配送方法を選択してください。
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