配送業者Amazonデリバリープロバイダの実態や回避方法を伝授!

巣ごもり需要の追い風が吹き、EC市場はますます拡大の一途をたどっています。2020年度の国内宅配数は46億個を超える勢いです。そんな中、ECサイトで圧倒的シェアを誇るAmazonでは数多くの配送量をこなすべく、ヤマト運輸や佐川急便などの大手以外にデリバリープロバイダと呼ばれる配送業者を活用しています。ところが、このデリバリープロバイダの評判はあまりよくありません。

そこで本記事では、Amazonのデリバリープロバイダ(ADP)についての基本情報や評判がよくない理由、さらにその回避方法についてもご紹介します。気持ちよく商品を手にするためにも、ぜひ参考にしてください。

目次

Amazonデリバリープロバイダとは?

Amazonデリバリープロバイダ(ADP)とは、Amazonが募集して提携している地域限定の配送業者のことです。全国すべての地域で採用されているわけではなく、今のところ全部で9業者、追加や離脱もあります。創業数年という新しい業者から半世紀以上も続けている老舗業者まで、その顔ぶれはさまざまです。

配送依頼があると、Amazonからデリバリープロバイダに連絡し、各エリアの施設から荷物をピッキングして配達するという仕組みになっています。しかし、ネットやSNSではこのデリバリープロバイダの評判が今一つなのです。詳しく見ていきましょう。

デリバリープロバイダ誕生の理由

国土交通省のデータによると、2019年度の宅配便取扱実績は43億2,349万個で前年比1.0%増となっています。2020年度についても、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便に限ってみても約45億個に達する見込みであると報じられており、その数は年々増加の一途をたどっています。この流れにあってECサイト筆頭のAmazonでも多くの需要に応えるべく、配送の担い手を積極的に増やしています。

そこで白羽の矢が立ったのが、デリバリープロバイダというわけです。その顔ぶれはこの後にご紹介しますが、各地域において事業実績のある、それなりの規模の運送業者が揃っています。Amazonとしても、宅配のノウハウを持つプロにまとめて依頼する方が話が早いですし、デリバリープロバイダ側もAmazonと契約することで一定の仕事量を確保できるというメリットがあります。

どのデリバリープロバイダが来るかは分からない

各配達の業者を決定するのはAmazon側で、私たちユーザーに決定権はありません。また、Amazon公式サイトのヘルプには配送業者「Amazon」とまとめて記載されており、どのデリバリープロバイダが配達を担当するかは注文するまで分からないのが現状です。

注文履歴で配送状況をチェック

デリバリープロバイダのサービスが気になる場合は、注文履歴から荷物の配送状況をチェックできます。やり方は簡単で、注文履歴から配送状況を確認したい注文を選択し、「配送状況を確認」をクリックするだけです。

そして、荷物が届くと、その後に「配達が完了しました」という表示になります。ちなみに、この表示が出るのは配達直後のこともあれば、届いて数時間後に出る場合もあります。

デリバリープロバイダの悪評4つの理由

それでは、デリバリープロバイダの何がそんなに評判を落としているのか、詳しい理由に迫っていきましょう。

具体的には、「不在票を投函しない」「常識はずれの時間帯に届く」「勝手にサインして荷物は放置」「ドアノブに荷物を引っかけて帰る」
の4点です。

一つずつ順を追って解説していきます。

不在票を投函しない

荷物が届いた際に留守の場合、不在票が投函されているのが一般的です。しかし、デリバリープロバイダの場合はその不在票を入れないため、再配達依頼ができなかったという苦情が最も多いです。それどころか、勝手に返送されて受け取れなかったというケースもあります。

デリバリープロバイダであれば基本的にその日に受け取るのが原則で、不在の場合は上記のような残念な事態に陥るリスクがあると認識しましょう。

常識外れの時間に届く

デリバリープロバイダの場合、早朝や深夜など思いもしない時間帯に荷物が届けられるケースも少なくありません。ヤマトや佐川なら最終便が20~21時までと決まっています。しかし、デリバリープロバイダの場合は22時を過ぎたり、早朝9時前に届いたりすることがあるのです。

早朝はまだしも、深夜に突然やってくるのは恐怖を覚える方も多いでしょう。とくに高齢者や乳幼児がいる家庭では、困惑する度合いも大きいかもしれません。

勝手にサインして荷物は放置

口コミのなかには、デリバリープロバイダが勝手に伝票にサインしたうえで荷物をそのまま放置して帰るケースもあるようです。

もちろん、本人の承諾なしに勝手に署名するのは犯罪ですし、放置した荷物が盗難に遭うと大変です。すでにサインされていれば、自己責任となる恐れもあるでしょう。こういった行為も、大手業者のヤマト運輸や佐川急便では考えられない失態です。

ドアノブに荷物を引っかけて帰る

最後はレアなケースですが、荷物をビニール袋に入れてそのままドアノブに引っ掛けて帰るというケースもあったようです。しかも配達状況を確認すると、「配達完了」と表示されていたといいますから驚きです。これも盗難のリスクが高くなりますし、大手宅配業者では絶対にありえない言語道断の行為といってよいでしょう。

「デリバリープロバイダ=悪」ではない

これまで4つの事例をご紹介しましたが、すべてのデリバリープロバイダがひどいかというと決してそうではありません。むしろ噂が独り歩きしている面も否めません。

ほとんどのデリバリープロバイダは、実績と歴史あるプロの業者のため、ユーザーサイドに立った心ある対応を心掛けているといってよいでしょう。しかも、その契約相手はAmazonです。そのようないい加減な行為を指をくわえて放置するわけはありません。現にデリバリープロバイダの顔ぶれが常時一定しているのではなく、入れ替わっている点を考えると、業者選定に厳しい基準が設けられているのは間違いないでしょう。

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デリバリープロバイダへの再配達依頼法

デリバリープロバイダにも大手宅配業者と同様に再配達依頼はできます。その方法について詳しく解説していきます。

電話で再配達の依頼が可能

デリバリープロバイダには、電話で再配達を依頼することができます。

  • フリーダイヤル:0120-899-068(自動音声)

再配達可能時間帯は、以下のようになっています。「12:00~14:00」の時間帯が抜けているので注意しましょう。

  • 9:00~12:00
  • 14:00~16:00
  • 16:00~18:00
  • 18:00~20:00
  • 19:00~21:00

なお、9~12時指定の場合は配達当日の午前1時半まで、18~20時希望なら当日の16時までが受付時間になります。

置き配サービス可能なケースも

Amazonでは一部の対象商品に限って、「置き配サービス」を行っています。これは、不在の時や在宅でも直接配送業者とコンタクトしたくない場合に指定位置に荷物を置いて帰ってもらうというサービスです。2020年以降は、デリバリープロバイダが配達を担当している場合、置き配サービスが自動で指定されています。ちなみに手数料は無料です。

具体的な方法は、「不在時置き配を指定」というボタンをクリック、そのままドロップダウンして「お届け場所」を選択するだけです。「宅配ボックス」「玄関」など希望場所を具体的に入力することもできます。

ただ、置き配経験のない方は、盗難を心配して「置き配なんて頼んで大丈夫?」と思うかもしれません。そのような場合は、置き配サービスの「OKIPPA(オキッパ)」を活用するのもおすすめです。非常に優れた人気サービスなので、興味があればチェックしてください。

参考:OKIPPA

トラブル時の対応方法

荷物が指定時間に届かないなどデリバリープロバイダの不手際があった場合は、直接Amazonのカスタマーサービスに連絡しましょう。しっかりと対応してくれるので安心です。

デリバリープロバイダの回避法

この項目では、デリバリープロバイダからの配達を避けたいという方にその方法をご紹介していきます。

具体的には、「プライム会員でライフの商品を注文する」「Amazonマーケットプレイスで注文する」「コンビニかヤマト営業所受け取りにする」の3つです。順番に見ていきましょう。

プライム会員でライフの商品を注文する

デリバリープロバイダを回避したい場合に、2021年3月31日まではAmazonプライムナウという名称でサービスを行っていた「当日配達サービス」を使う手があります。このサービスならAmazonプライム会員限定ですが、日用品や食品などスーパーのライフで扱う特定の品目を最短2時間で届けてもらえます。

地域は東京23区、4市および神奈川県2市、大阪府大阪市21区、3市(一部エリアを除く)と限定的ですが、迅速な対応が必要なため、配送業務はAmazon専門の業者が担当します。このサービスであれば日常的な買い物は容易にまかなえますし、夕食の材料が足りないときでも短時間で届くのでとても便利でしょう。そして、信頼できる業者が届けてくれるとなればさらに安心感が増します。

Amazonマーケットプレイスで注文する

Amazonマーケットプレイスでの注文も、デリバリープロバイダを避けるにはおすすめです。Amazonマーケットプレイスは、出品者やショップが直接配送を手配します。この場合は、ヤマト運輸や佐川急便といった大手の信頼できる運送業者が担当することが多いため安心です。

また、Amazonマーケットプレイスで購入した場合、Amazonから「Amazonマーケットプレイスでのお買い物はいかがでしたか?」という質問メールが届きます。これは「もし問題があれば何なりとお申し付けください」というAmazonからの配慮でもあります。それだけフォロー体制がきちんとしている証といえるでしょう。

コンビニかヤマト営業所での受け取りにする

少し時間と手間がかかりますが、コンビニかヤマト営業所で受け取る方法をとれば、デリバリープロバイダを避けることができます。問題があれば受け取る前にすべて事前処理されているので安心でしょう。コンビニやヤマト営業所が近くにない場合は無理ですが、もし利用できる環境にあって持って帰ってくる手間さえ考えなければおすすめです。

まとめ

今回の記事では、Amazonデリバリープロバイダについて詳しく解説しました。Amazonデリバリープロバイダは不在票を投函しない、勝手にサインする、など大手では考えられない失態を犯すケースがあります。よってユーザーからは警戒する声が多く、批判も少なくないようです。

しかし、すべてのデリバリープロバイダが悪いわけではありません。ただ、ゼロとは言いきれないため、どうしても気が進まない場合は記事内でご紹介した方法を参考にデリバリープロバイダを回避することも可能です。

巣ごもり消費が続けば、今後も宅配個数はさらに増加すると考えられます。すると当然、デリバリープロバイダの数も増えてくるかもしれません。もちろんAmazonの管理体制のもと今までのような不手際は減少すると期待できますが、完全に問題が解決するとは言いきれないでしょう。私たちユーザー側が損をしない利用方法を心得ておくに越したことはありません。今後の変化を注視しながら賢くAmazonを活用していきましょう。

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この記事を監修した人

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