国際eパケットライトは何がお得?国際eパケットとの違いや使い方を徹底解説!
物販やせどりで商品を海外に送る際に使える「国際eパケットライト」をご存知ですか?EMSより安い「国際eパケット」もありますが、国際eパケットライトはそれよりもさらに安いうえ、安心で便利な追加サービスもあります。
海外に商品を送るとなると、料金が高いうえ、本当に届くかも心配ですよね。その点、国際eパケットライトならすでに実績もあり、信頼されているサービスのため安心です。ただし、国際eパケットライトはどんな荷物でも送れるわけではなく、いくつかクリアしなければならない条件もあるので注意が必要です。
そこで今回は、国際eパケットライトを使う際にクリアしなければならない条件や、利用の際の手順、さらにおすすめする理由に注意事項までを詳しくご紹介します。これから物販で海外に商品を送る機会が増えそうな方は、ぜひチェックしてください。
国際eパケットライトがお得な理由

まずは「国際eパケットライト」についての基本的な情報と国際eパケットに比べてお得な理由について解説していきます。
国際eパケットライトって何?
国際eパケットライトは、似たような名前の国際eパケットの姉妹サービスといって良いでしょう。もともとは国際eパケットのみでしたが、2016年10月1日から国際eパケットライトが追加導入されました。どちらも2kgまでの小形物品が対象で、国際スピード郵便(EMS)よりも安いのが特徴です。
さらに細かくいうと、対象の荷物は2kgまででかつ「長さ+幅+厚さ=90cm(長さの最大は60cm)」の寸法に収まるものか、巻き物なら「長さ+直径の2倍=104cm(長さの最大は90cm)」までの大きさでなければなりません。これより大きな荷物は、国際eパケットライトだけでなく国際eパケットでも受け付けてもらえないので注意しましょう。
国際eパケットライトと国際eパケットの違いは、前者はSAL便で後者は航空便という点です。SAL便とはエコノミー航空便のことで、航空便より安くて、船便より早く荷物が到着するサービスのことです。航空機の空きスペースを利用し、かつ相手国に到着した後は陸送となるため、航空便より到着が遅くなる傾向が強いです。
とはいえ、国際eパケットライトは、国際eパケットと比べてそれほど遅くなく、国と地域によっては早いことすらあるので、到着時間にさほどこだわらない場合は、安価な国際eパケットライトがおすすめです。
国際eパケットライトの方が追跡がしやすい
国際eパケットライトはeパケットに比べて追跡可能な国が多いため、商品を送った後の安心感が違います。たとえば、カナダやオーストラリアは、国際eパケットでは追跡不可の国になっていますが、国際eパケットライトなら可能です。
国際eパケットライトはどれくらい安い?
国際eパケットライトは、航空便で書留扱いの国際eパケットよりも安く利用できるのが特徴です。具体的には、100gの荷物をアジア圏内に送る場合、国際eパケットが690円なのに対して、国際eパケットライトは620円です。重さが1kgの荷物なら、国際eパケットが1,500円、国際eパケットライトは1,295円です。ぱっと見はそれほど違わないように感じるかもしれませんが、回数を重ねると相当の差がつくことになるでしょう。
国際eパケットライトはどの国にも送れるの?
国際eパケットライトは、世界中のどの国にでも送れるというわけではありません。その国と地域は、日本郵便が定めている第1地帯(アジア)、第2地帯(中東、ヨーロッパ、オセアニアなど)、第3地帯(南米、アフリカ)、第4地帯(アメリカ(グアムなど海外領土含む))ごとに決められています。
国際eパケットライトで送れる国と地域
eパケットライトが送れる国と地域は以下の通りです。
第1地帯
韓国、中国、台湾、インド、インドネシア、シンガポール、タイ、マカオ、フィリピン、ブータン、ベトナム、カンボジア、香港、マレーシア
第2地帯
ニュージーランド、カナダ、メキシコ、フランス、ポルトガル、イスラエル、トルコ、アイルランド、イタリア、オーストリア、オランダ、ロシア、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、英国、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、ベルギー、ポーランド、オーストラリア、フィンランド
第3地帯
ブラジル
第4地帯
アメリカおよびアメリカの海外領土(グアム、プエルトリコ、ウェーキ、ミッドウェイ諸島、米領サモア、サイパン、北マリアナ諸島、米領ヴァージン諸島)
eパケットライトの料金一覧

2021年4月1日付でeパケットライトの料金は、国際eパケットの料金とともに改定されました。一部を除き、全体的に高くなっているので注意しましょう。
国際eパケットライトの新料金
国際eパケットライトの新料金は以下の通りです。
重量 | 第1地帯 | 第2地帯 | 第3地帯 | 第4地帯 |
---|---|---|---|---|
100gまで | 620 | 690 | 720 | 960 |
200gまで | 695 | 785 | 840 | 1,060 |
300gまで | 770 | 880 | 960 | 1,160 |
400gまで | 845 | 975 | 1,080 | 1,260 |
500gまで | 920 | 1,070 | 1,200 | 1,360 |
600gまで | 995 | 1,165 | 1,320 | 1,460 |
700gまで | 1,070 | 1,260 | 1,440 | 1,560 |
800gまで | 1,145 | 1,355 | 1,560 | 1,660 |
900gまで | 1,220 | 1,450 | 1,680 | 1,760 |
1,000gまで | 1,295 | 1,545 | 1,800 | 1,860 |
1,100gまで | 1,370 | 1,640 | 1,920 | 1,960 |
1,200gまで | 1,445 | 1,735 | 2,040 | 2,060 |
1,300gまで | 1,520 | 1,830 | 2,160 | 2,160 |
1,400gまで | 1,595 | 1,925 | 2,280 | 2,260 |
1,500gまで | 1,670 | 2,020 | 2,400 | 2,360 |
1,600gまで | 1,745 | 2,115 | 2,520 | 2,460 |
1,700gまで | 1,820 | 2,210 | 2,640 | 2,560 |
1,800gまで | 1,895 | 2,305 | 2,760 | 2,660 |
1,900gまで | 1,970 | 2,400 | 2,880 | 2,760 |
2,000gまで | 2,045 | 2,495 | 3,000 | 2,860 |
国際eパケットの新料金は以下のようになります。
重量 | 第1地帯 | 第2地帯 | 第3地帯 | 第4地帯 |
---|---|---|---|---|
100gまで | 690 | 790 | 820 | 1,150 |
200gまで | 780 | 910 | 1,000 | 1,280 |
300gまで | 870 | 1,030 | 1,180 | 1,410 |
400gまで | 960 | 1,150 | 1,360 | 1,540 |
500gまで | 1,050 | 1,270 | 1,540 | 1,670 |
600gまで | 1,140 | 1,390 | 1,720 | 1,800 |
700gまで | 1,230 | 1,510 | 1,900 | 1,930 |
800gまで | 1,320 | 1,630 | 2,080 | 2,060 |
900gまで | 1,410 | 1,750 | 2,260 | 2,190 |
1,000gまで | 1,500 | 1,870 | 2,440 | 2,320 |
1,100gまで | 1,590 | 1,990 | 2,620 | 2,450 |
1,200gまで | 1,680 | 2,110 | 2,800 | 2,580 |
1,300gまで | 1,770 | 2,230 | 2,980 | 2,710 |
1,400gまで | 1,860 | 2,350 | 3,160 | 2,840 |
1,500gまで | 1,950 | 2,470 | 3,340 | 2,970 |
1,600gまで | 2,040 | 2,590 | 3,520 | 3,100 |
1,700gまで | 2,130 | 2,710 | 3,700 | 3,230 |
1,800gまで | 2,220 | 2,830 | 3,880 | 3,360 |
1,900gまで | 2,310 | 2,950 | 4,060 | 3,490 |
2,000gまで | 2,400 | 3,070 | 4,240 | 3,620 |
なぜ高くなったの?
新料金表では、ほぼすべての地帯のほとんどの重量で高くなっています。その理由を日本郵便は明らかにしています。
具体的には、日本郵便では、1996年3月以降、約4半世紀に渡って国際通常郵便料金を値上げせず同額で維持してきましたが、最近になって、特に小型包装物の配達手数料が、アメリカなど一部の国の配達にかかる費用をまかなえるように改正されて大きく値上がりしました。その影響から安定的な国際郵便利用のためにも一部改定が必要となった、とのことです。
eパケットライトの送り方

この項目では、eパケットライトを利用する方法を順を追ってご紹介します。自宅などで自分で印刷する作業が必要となったりするため、最初は戸惑うかもしれませんが、慣れれば簡単です。むしろ何度も利用する場合はこの方が便利だと実感するでしょう。
国際郵便マイページサービスへの登録とログイン
まず最初に、国際郵便マイページサービスへの登録を済ませてからログインしましょう。
登録の際には、名前、住所、電話番号、Eメールアドレス、パスワード、秘密の質問、秘密の答え、日本郵便株式会社からの各種案内の可否が必須記入項目になります(他にも任意項目あり)。
そして、利用規約に同意すれば登録完了です。
専用パウチを手配する
国際eパケットライトを使用する際は、郵便局が独自に発行している専用パウチを使って送り状を梱包した荷物に貼り付けます。
専用パウチは郵便局で一枚単位で受け取る形になるので、必要な枚数を伝えて入手しましょう。ただし、大量に必要な場合は、在庫状況が郵便局によって異なるため、事前にその旨を伝えておきましょう。
国際eパケットライトラベル一式を作成する
次に先ほど登録した「国際郵便マイページサービス」のオンラインシッピングツールから、国際eパケットライトラベル一式を印刷します。もし、自宅にプリンターがない場合は、一部の郵便局にゆうプリタッチがあるので、これを使ってプリントしましょう。
国際eパケットライトラベル一式とは、「ラベル表紙、ご依頼主控および受付店控え」「引渡証」「税関告知書」「インボイス(任意)」の4部です。ただし、「税関告知書は」送り状の税関告知書に荷物の中身を書きれない時や合計額が300SDRを超えたときにプリントされます。(SDRとはSpecial Drawing Rights(特別引出権)のことで、全世界共通の通貨単位)
毎年のようにこの数値は変わるのですが、令和3年1月時点で1SDRは、169.6233円です。つまり、300SDRとは、169.6233×300=50886.99円となるため、合計額が「50,887円以上」なら「税関告知書」が必要となります。
郵便局へ持ち込んで発送する
そして、荷物を郵便局に持ち込み、発送する手続きに移行します。
その前に、先ほど印刷したラベル表紙とご依頼主控、および受付店控をそれぞれ切り離します。切り離したラベル表紙・税関告知書・インボイスの3部をパウチに入れて閉じます。ちなみに最初の時は手違いがあってはならないので、パウチの口を開けたままにして郵便局スタッフに中身を確認してもらう方が無難です。また、ご依頼主控・受付店控・引渡証の3部については、パウチには入れないで、そのまま郵便局に持っていってください。
以上で国際eパケットライトでの発送は完了です。
国際eパケットを使う際の注意事項

国際eパケットライトは、とても便利なサービスです。すでに実績のあるサービスのため問題が起こることはほぼありませんが、それでも海外と国内とでは勝手が違うため、注意しておくべきポイントはあります。
- 利用条件の確認をする
- 配送日数は一つの目安である
- 追跡不可能な国や地域もある
- 発送できない国もある
- 新型コロナウィルス流行の影響も考える
一つずつ具体的に見ていきましょう。
利用条件の確認をする
繰り返しになりますが、国際eパケットライトが使えるのは、2kg以下の荷物に限ります。荷物の大きさも梱包したサイズに規制がある(上記参照)ので、その範囲内に収めましょう。ちなみに厳密にいうと2mmまでならオーバーしてもOKです。
また国際eパケットライトは、すでにご紹介した専用のラベルしか使うことができません。たとえ同じ郵便局のものでも、様式が異なる代替品や手書きのラベルの場合は一切受け付けてもらえないので注意しましょう。
さらに国際eパケットライトでは、発送が禁止されている品目があるので気をつけてください。具体的には、現金や宝石などのほか、花火、クラッカーなどの火薬品、ライター用燃料、ペイント類などの引火性液体、消火器、カセットコンロ用ガス、キャンプ用ガスコンロ、ライター用補充ガスなどの高圧ガス、マッチやライターなどの可燃性物質、漂白剤、クロロフォルム、水銀やバッテリーなどの腐食性物質、麻薬や生きた動物などです。詳しくは以下のページをご参照ください。
配送日数は一つの目安である
日本郵便のサイトを見ると、国際配送が到着するまでにかかる日数が掲載されています。しかしこれらは、あくまでも目安にすぎません。国や地域によって物流事情は異なりますし、天候不順などのトラブルが生じるケースもあります。ちなみに、東京国際郵便局から発送した場合の日数表が下記のページに掲載されていますので、参考までにご覧ください。
参考:お届け日数表(国際小包:東京国際郵便局) – 日本郵便
追跡できない国や地域もある
前述のように国際eパケットライトには追跡サービスがあり、専用サイトから追跡情報を得ることが可能です。
ただし、すべての国と地域で利用できるわけではなく、また、追跡可能なエリアでも、その情報が反映されるまでにタイムラグが生じることも珍しくありません。そのため、必ずしもリアルタイムの情報が得られるわけではないとあらかじめ認識しておくことが大切です。
国際eパケットライトでは発送できない国や地域もある
これもすでに述べましたが、国際eパケットライトでは第一帯~第四帯のそれぞれのエリアで発送できる国や地域が決まってます。そのため、それ以外の場所には発送できないので注意しましょう。
送りたい国があれば、「五十音順国別一覧」で検索すると国際郵便を利用するうえでの詳しい条件表が簡単に確認できます。
具体的には、「五十音順国別一覧」から発送したい国を検索します。すると条件表が表示されるので、国際eパケットライトについて知りたい場合は、「通常郵便物」の欄をスクロールしましょう。そして「5.特殊取扱」の欄の「その他包有」の欄のSAL便のところに「○」がついていれば、国際eパケットライトが使えることを意味します。
新型コロナウィルスの影響も考える
2020年以降、新型コロナウィルスによるパンデミックが起こってから、世界中の物流は大変混乱しています。その影響で本来より大幅に遅延したり、一切荷物を受け付けてもらえなかったりするケースも少なくありません。
そのため、「国・地域別差出可否」のページで、対象の国や地域への郵送状況がどうなっているかしっかりと確認しましょう。とくにSAL便である国際eパケットライトは、取り扱っていないケースが多いので要注意です。
まとめ

今回の記事では、国際eパケットライトのメリットや使い方、利用する際の注意事項などについて詳しく解説してきました。国際eパケットライトは、EMSや国際eパケットよりも安いうえ、追跡サービスも利用できるので大変便利です。到着までに時間がかかることを除けば大きなデメリットはありません。場合によっては国際eパケットよりも早く到着することもあるので、特に急がない場合は、最初から安価な国際eパケットライトを選ぶのがおすすめです。
ただし、利用には重量や大きさに関する制限があるうえ、既定のルールに従って荷物を郵便局に持ち込む必要もあります。また、現在は新型コロナウィルス流行の影響で、世界の物流は大混乱に陥っているため、国際eパケットライトを想定通りに使えない可能性もあります。他のサービスと併用するなどして臨機応変に対応してください。