JANバーコードの取得方法と手順を詳しく解説!

国内で販売する商品には、必ず「JANコード」が付いています。そして、Amazonなどでせどりをするなら、このJANコードの取得が必須になります。しかし、「JANコードの取得方法なんか知らない」という方も少なくないでしょう。

そこで本記事では、JANコードの意味や取得する方法について順を追って解説していきます。決して難しくないので、これからせどりを始めようとしている方はぜひ参考にしてください。

目次

JANコードって何?

JANコードとは、Japanese Article Numberコードの略で、「ジャンコード」と読みます。これは世界共通の商品識別番号であり、GS1 Japan(一般財団法人流通システム開発センター)から貸与された「GS1事業者コード」を使って商品一つ一つに対して設定する決まりになっています。いわゆる「バーコード」のことで、これを調べれば、どの国のどこのメーカーの何という商品かが分かります。

JANコードは日本国内の呼び方で、国際的には「EAN(イアン)コード」と呼ばれることが多いです。つまり、EANコードの日本版がJANコードということです。

JANコードは、13桁のJANシンボルというバーコードシンボルが商品の包装袋などに表示され、スーパーやコンビニのレジで見かける読み取り機「バーコードスキャナ」で読み取れるようになっています。JANコードの内訳は、最初の9桁(または7桁)が「GS1コード」、続く3桁(または5桁)が「商品アイテムコード」、最後の1桁が「チェックデジット」です。ちなみに最初の2桁が「49」か「45」であれば、日本の商品であることを意味します。

AmazonでもJANコードは必要?

AmazonなどのECサイトでせどりする際も、基本的にJANコードの取得は必須です。JANコードはじめ、EANコードやアメリカ・カナダで多用されるUPCコードなど、バーコードの使用は世界中のほとんどの国で採用されています。そしてJANコードは、EANコードやUPCコードとも汎用性があるため、取得すれば世界の100ヶ国以上でそのまま販売可能です。

よって、Amazonで出品する際にも必ずJANコードを取得する手順を踏みましょう。ただし、自身のオリジナル商品を出品する際は、「Amazonブランド登録プログラム」を利用することでJANコードの取得が不要になる場合もあります。

JANコード作成に必要なものは?

JANコードは、GS1 Japanへの登録申請料を支払って申請すれば、個人でも法人でも取得できます。

参考:GS1 Japan 一般財団法人流通システム開発センター

GS1コード登録申請料の調べ方

GS1コード登録申請料は、事業者の申請料算定区分年商によって決まります。以下で具体的に解説していきます。

申請料算定区分

登録申請料は、申請料算定区分の「区分Ⅰ」または「区分Ⅱ」から該当する方を選択します。

区分Ⅰとは、年商の50%以上が「製造事業」「自社商品の販売事業」の売上に該当する事業者のことです。「製造事業」とは、「モノ」を製造(加工)販売している事業のことです。一方、「自社商品の販売事業」とは、オリジナル商品・プライベートブランド商品(製造を外注しているものも含む)を取引先や消費者などに販売している事業のことです。

区分Ⅱとは、年商の50%以上が「卸売事業」「小売事業」「サービス事業等」の売上に該当する事業者のことです。「卸売事業」とは他社から完成品を仕入れ、加工せずに取引先に販売している事業のことで、「小売事業」とは他社から完成品を仕入れ、加工せずに消費者などに販売している事業のことです。なお、「サービス事業等」とは、サービス(無形の商品)を提供している事業で、飲食業、ホテル、物流業、不動産業、エンターテイメント、広告・イベント業、金融・保険業、各種学校、電気・ガス・通信業、医療機関、官公庁などを指します。

年商

年商とは、事業者全体の年間の総売上高(直近の年間決算の数字)を意味します。ただし、決算を迎えていない新設事業者の場合、年商は「0」になります。

公共団体、農・漁業協同組合などの年商の算定については、各財団に問い合わせください。そして、登録申請料は以下の通りになります。

GS1事業者コードの登録を申請しよう

ここからはGS1事業者コードの申請手順を説明していきます。

インターネットによる申請

1.GS1JAPANのサイトの新規登録ページからメールアドレスを登録
2.申請フォームに必要事項を記入
3.該当する登録申請料をコンビニか銀行振り込みで支払う
4.約7営業日で「GS1事業者コード登録通知書」が郵送で届く

以上でバーコードの作成作業に入れます。

もう一つの方法として次にご紹介する「登録申請書による申請方法」もありますが、新型コロナウイルスが流行している間はインターネット申請が優先されます。そのため、急ぐ場合は必ずこちらのインターネット申請を行ってください。

参考:GS1事業者コードの新規登録手続き

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登録申請書による申請

1.GS1Japanの頒布資料ページから「はじめてのバーコードガイド‐新規登録用‐(登録申請書付)」を注文する
2.届いた登録申請書に必要事項を記入する
3.登録申請料を郵便振込か銀行振込で支払う
4.GS1Japanへ郵送する
5.約2週間で「GS1事業者コード登録通知書」が郵送で届く

以上でバーコードの作成作業に入れます。

メーカーコードの取得・商品コードの設定と登録対象業者を確認しよう

GS1コードの登録が済んだら、次はメーカーコードの取得商品コードの設定作業に移ります。JANコードはGS1 Japanの管理になりますが、メーカーコードの取得は最寄りの商工会議所または、商工会を経由してGS1 Japanに申請しなければなりません。直接、GS1 Japanに申請しないように気をつけましょう。

商品メーカーコード付与申請書を商工会議所か商工会経由で送り、メーカーコードの登録を申請します。すると約2週間で、GS1 Japanより登録管理費の請求書、ソースマーキング関連資料と一緒に、メーカーコードが直接届きます。なお、登録の有効期限は3年です。

それではJANコードを登録できる業者について、具体的に説明していきます。

商品の製造元・販売元

商品の製造元・販売元はJANコードの登録対象になります。ちなみに、販売会社の使用書やブランドで、単数または複数の企業に製造委託している場合は、そのブランドの持ち主である販売元が登録対象になります。

卸売業者・小売業者

商品にプライベートブランドをつけたり、オリジナル商品を企画・製造委託のうえ販売したりしている卸売業者小売業者もJANコードの登録対象になります。

フランチャイザー

地域ごとに別法人にしフランチャイズで同一製品を製造・販売している場合、フランチャイザーが登録対象となります。そして、そのメーカーコードは各フランチャイジー(加盟店)も使用できます。

輸入業者

輸入業者もJANコードの登録対象になります。ただし、海外メーカーがすでに本国で商品コードを取得している場合はそのコードが適用されるので、新たに取得する必要はありません。

セット商品

セット商品(詰め合わせ)の場合は、その作り手が登録対象になります。下記の例をご参照ください。

  • 「製造元や販売元がセット商品を作る」場合、その製造元や販売元のメーカーコードを使用する
  • 「卸売業者や小売業者がセット商品を作る」場合、卸売業者と小売業者がそれぞれメーカーコードの登録対象になる

ちなみに、メーカーコードを取得した製造元や販売元、小売業者などは自由に商品コードを決められます。そして商品コードとその情報をGS1 Japanに報告し、GS1 Japanの管理するJICFS(Japan Item Code file Service)に登録を依頼します。また、卸売や小売業者などの取引先にも連絡をします。

JICFSは各JANコードに関する商品名、サイズ、メーカー希望小売価格、発売年月日などの情報を小売業者や卸売業者に提供するサービスです。ちなみにこの登録費用は無料で、登録票の他に記憶メディアやオンラインでも登録可能です。ただし、原則としてプライベート商品コードは登録不可です。

卸売業者や小売店がPOSで行う商品マスタの登録には商品コード表を入手して独自での登録することも可能ですが、取引先や商品が多い場合は大変な作業です。そんな時に商品コードデータをJICFSから購入することもできるので便利です。

JANコードの表示法とマーキングマニュアルを確認しよう

JANコードを取得してJANシンボルをダウンロードしたら、いよいよ商品への印刷に取りかかります。この項目では、その際の留意点やルールについて解説していきます。

サイズの確認(トランケーション)

JANコードのサイズは、横3.7cm×縦2.6cmが基本サイズ(100%)です。そして、その80%~200%までの縮小または拡大が可能です。

ちなみに、黒いバーの高さを削るトランケーションがありますが、これは海外では読み取れないリスクがあるので国内販売の場合のみにしましょう。そのサイズは、数字を含まない黒のバーのみの高さで11mm以上(100%サイズ)が推奨値です。

余白(クワイエットゾーン)も注意

JANコードは、ついバーコード部分のみに目が行きやすいです。しかし、実は周囲の余白スペースにもルールがあるので気をつけましょう。

具体的には、100%の基本サイズで左側にバーから3.63mm、右側にバーから2.31mmの余白を設けなければなりません。上下は特に問題ありませんが、左右のスペースは注意しましょう。

背景は白・数字とバーは黒の表示が基本

多くのバーコードがそうであるように、JANコードは基本的に白のバックに黒でバーと数字を表示するのが推奨されています。ただ、ルール上は一部の例外(黒の背景に白のバーと数字)を除いて、コントラストさえ付いていればどんな色でもOKです。例外は、黒の背景に白のバーと数字の場合です。加えて、バーコードスキャナーが赤色のため、赤のバーと数字は読み込めないのでNGです。

また、印刷する紙などの材質によって印刷方法にも注意が必要です。たとえば、和紙や凹凸のある加工紙の場合、JANコードを大きめにしておくと印刷時のかすれや歪みの防止になります。また、コストはかかりますが、濃色の色紙やスキャナーの光を反射するホログラム・偏光パール系の素材、透明フィルムに印刷する場合は、白の下地印刷が必要になることがあります。

表示場所はなるべく平面で

JANコードの表示は、平面でまっすぐな箇所を選びましょう。左右方向に読み込めさえすれば、縦でも横でも構いません。

ただし、円柱形や曲面の容器などに印刷をする場合は、バーコードの直径の湾曲が60度未満でないと読み取れません。球体ならシュリンクフィルムに印刷するか、外にタグなどを付けましょう。フィルム包装はできるだけしわのよらない場所に印刷してください。

まとめ

JANコードの意味や取得方法について解説しました。JANコードを取得すると、誰が、いつ、どこで、どのくらい買ったかという販売データがすべて残るため、マーケティングの材料として有効活用できます。

JANコードは、Amazonなどでせどりをする際にも必要となります。そのため、早いうちに取得法をマスターしてしまいましょう。一度取得すると大変便利なものでもあるので、本記事を参考に早速取りかかってみてください。

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この記事を監修した人

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