「卸売って言葉は聞いたことはあるけど良くわからない」
「ネットショップを経営したいので仕入れ先を探している」
「卸売と商社の違いってなんだろう?」
そんな疑問や悩みはありませんか?
物販ビジネスを行うには仕入れが必要ですが、仕入れしようとすると、必ず聞くのが「卸売業」という言葉です。
この記事では、一般消費者には馴染みの薄い「卸売業」に関して、
・卸売と小売と商社の違い
・卸売販売の流れ
・おすすめの卸売サイト
を説明していきます。
仕入れをする際には欠かせない卸業者について、ぜひ理解を深めてください。
物販は商品の仕入れ先を探すことから始まる
ネットショップを経営したい!そう思う人は多いようですが、では何を仕入れますか?そしてどこから仕入れますか?やはり、どうせやるなら本気で商品選びをしたいところです。誰でも簡単に仕入れられる、どこのショップでも当たり前に売っているものより、出来るだけ自分のショップのオリジナリティも出したいのが本音でもありますね。
ネット仕入れだけを検討していませんか?仕入れ先はいくつもあるので、1つの方法に固執するのはとても損です。幅広く仕入れ先を検討することで情報が入り、また視野も広がります。本気でネットショップを検討している人ほど、仕入れ先や商品をしっかり選定していきましょう。
メーカー仕入れ
メーカーは企画や製造から始まり、販売まで行いますが、日本のメーカーは卸業者を仲介することが多いです。しかしそれほど大企業ではないのなら、大量仕入れが基本条件にはなる可能性が高いものの、直接取引が出来る場合もあります。
メーカー仕入れは、安定的に在庫を持てるので安心して仕入れが出来ます。個人事業主にはなかなか難しい場合もありますが、選択肢の一つとしてあることを覚えておいてくださいね。
実店舗仕入れ
家に閉じこもっていては情報が入りません。ネットは検索して情報を探すのには便利ですが、意外な商品とバッタリ出会うことはあまりありません。実店舗などをまわったり、以前から気になっていた店に入ってみたりすることで、最近の流行や仕入れのヒントに気づくことも多いはずです。
特に海外仕入れでは、現地のお買い得品を探したり、ショップの人と交渉することもできます。商品を手に取れるので、楽しく商品探しができます。
商社仕入れ
総合商社では三菱商事や伊藤忠が有名ですが、総合商社は身近なものからミサイルのような国家的なものまで幅広く取り扱っているので、個人事業主が取引できる相手ではないと考えておきましょう。ここでいう商社は「専門商社」のことです。
専門商社は輸出入や国内物流を行うのですが、売り上げの約50%以上が特定の商品ともいわれるほど特定の分野にこだわっています。その特定の商品を小売業に販売する役目も担い、そこでは物流ではなく契約などの「商流」が行われることがほとんどです。
ネット仕入れ
仕入れサイトもたくさん存在します。サイトによって特色も違い、アパレル系や雑貨、日用品から食料まで幅広い商品があります。メーカーと小売りを繋ぐ問屋のような存在ですね。国内仕入れサイトではNETSEA、海外仕入れサイトではアリババやタオバオなどが有名です。
初心者で商品の選定や市場価格を確認したい場合も非常に便利です。無料登録が出来るサイトが多く存在しますので、とりあえず登録してみましょう。
ここでは、NETSEA(ネッシー)で国内仕入れの感覚を掴むことをおすすめします。NETSEAは仕入れ/卸の専門サイトで、卸先を探したい問屋と仕入れをしたい小売業者をつなぐ、プラットフォームです。
個人事業主でも、会員登録が無料でまとめ仕入れなどの割引も効くので、仕入れの勉強をするのに最適。さらに、会員ステイタスにビギナーバイヤーとプレミアムバイヤーがあり、プレミアムでは取引企業の増加や限定クーポンの特典もあります。
個人から仕入れ
今や趣味も兼ねて雑貨などを作ってネット販売する主婦も増えています。ただただ趣味でやりたいだけで稼ごうとあまり思っていない人もいますので、上手く交渉して仕入れることも出来ます。
参考:minne
オリジナル商品仕入れ
ブランドオリジナルのグッズを制作して仕入れることもできます。簡単にオリジナルグッズを作って、商品を販売できるメリットがあります。自分で作った商品は思い入れが深い分、セールスしやすく売れ行きも上がりやすいです。
Tシャツやスマホケース、マグカップなどオリジナルグッズを作る時は【オリジナル】プリントを使うのがおすすめです。
ネット上でデザインしてそのまま注文するだけで簡単に作ることができます。アパレル製品やリングノートなどの雑貨もあるため、どの商品が合うのか考えてみましょう
参考:オリジナルプリント.jp
問屋街での仕入れ
都内には以下のような問屋街がありますので、こちらで仕入れるのも一つの手です。
- 馬喰町・横山町問屋街→衣料品などの繊維品など
- 浅草・花川戸の問屋街→シューズ、バッグ、革製品など
- 日暮里・繊維街→生地、ハンドメイド素材など
- 御徒町・問屋街→ジュエリー、アクセサリーなど
- 蔵前・問屋街→おもちゃ、文具品など
- 日暮里・問屋街→駄菓子類など
これらの問屋街にあるお店は、独自のルールを定めている場合もあります。必ず事前にチェックしてから直接足を運びましょう。
海外からの仕入れ
海外から商品を仕入れる場合、海外に出向いて直接仕入れる方法と、ネット経由で仕入れる方法があります。
ネット経由で仕入れる場合は、外国語表記のサイトで検索することになります。Google翻訳などを利用すれば、語学力に自信のない人でも大体の内容を理解することができます。
購入方法などは日本のサイトとほぼ一緒ですが、送料が高い・商品が届くまでに時間がかかる・不良品や誤発送が多い、などの注意点があります。
世界的に知名度の高いeBay、Amazonで購入するのも一つの手ですが、コストを抑えたいならAliExpressなどを利用するといいでしょう。
物販は売値と卸値の差で稼ぐビジネス。卸値と仕入れ値の違いは?
仕入れする場合、重要になるのは仕入れる価格であるのは当然ですね。ところで「卸値」「売値」「仕入れ値」はどう違うのか理解していますか?分かっているようで分かっていない専門用語をしっかり理解していきましょう。
卸値とは
大手メーカーが商品を企画・製造を行い、販売するとなると、まず卸売業者に販売します。これは膨大に存在する消費者すべてに直接販売することが不可能だからです。
メーカー→卸売業者→小売業→消費者となることがほとんどであり、メーカーから卸売業者、卸売業者から小売業、またメーカーから直接小売業に卸す場合、その価格を「卸値」と呼んでいます。
仕入れ値とは
ではよく聞く「仕入れ値」は「卸値」とはどのように違いがあるのでしょうか。初心者ほど同じように使用してしまいそうなこの2つですが「仕入れ値」は購入者側からみた用語です。
- 「仕入れ値」…卸売業者がメーカーから、小売業が卸売業者から購入する場合
- 「卸値」…メーカーから卸売業者、卸売業者から小売業者へ売る場合
要するに売る側と購入する側で使用する用語が違うというだけですので、この2つは当然同じ価格になります。
売値とは
「売値」とは、小売店が消費者へ売る場合の価格になります。卸売業者などから仕入れた価格以上の売値をつけてこそ利益を出すことが出来ます。最終的な受取主である消費者に対しての価格ですから、ここを適切に設定しないとビジネスは円滑には進みません。
卸値・仕入れ値・売値の関係性を解説
ある商品をメーカーから卸売業者へ売り、卸売業者から小売店へ、そして最終的に消費者に渡る場合
メーカーの卸値5,000円=卸売業者の仕入れ値5,000円
(5,000円で仕入れたものを卸売業者が6,500円で売る)
卸売業者の卸値6,500円=小売店の仕入れ値6,500円
(6,500円で仕入れたものを小売店が8,000円で売る)
消費者へ販売8,000円=小売店の売値8,000円
立場によって表現が変わりますが、価格自体はイコールで繋がっています。
立場や関係性にはさまざまな形があり、卸売業者が売値を設定するケースも(消費者へ販売=卸業者の売値)あります。
たとえば、MakeShopを利用することで、かんたんにネットショップを開業できるので、卸業者が小売店だけではなく消費者に売ることも増えています。
特にMakeShopは、ネットショップ運営サービスのなかでも使いやすくメリットが多いので、是非お試しください。
【MakeShopのメリット】
- 15日間お試し無料
- ネットショップを低価格で利用できる
- さまざまな決済方法を導入可能
- SEO対策やSNS集客のサポートあり
参考:【サービス利用流通額10年連続No.1】ネットショップを作るならMakeShop
卸売と小売の違いを理解しておこう
仕入れしようと思うと、必ず聞くのは「小売業」「卸売業」という言葉です。同じなのでは?と考えてしまっている人が多いのですが、この2つは明確に違います。どのように違うと認識すれば良いのか一緒に探っていきましょう。
小売業とは何か
小売業とは、スーパーやコンビニ、デパートなど、最終的に消費者が商品を購入する販売店のことです。
基本的には、メーカー→卸業者→小売店→消費者、の順に商品が流れていきます。中には、卸業者を通さずにメーカーから直接仕入れる小売店も存在しています。
「小売業」「卸売業」のそれぞれを解説していこう
どうしても混同されがちなのが「卸売業」と「小売業」です。この2つの違いを見ていきます。
- 卸売業…メーカーから仕入れた商品を小売業に卸す(顧客は業者)
- 小売業…仕入れた商品を消費者へ販売する(顧客は消費者)
メーカーで企画製造された商品を卸売業者に卸し、その卸売業者に入った商品を小売業者が消費者へ売るわけです。稀にメーカーから直接小売業者に卸す場合や、メーカーから直接消費者に販売する場合もありますが、ほとんどが卸売業者と小売業者を通すことになります。
仕入先の特徴を簡単に解説しよう
【メーカー】
個人事業主が直接取引をしようと思うと、かなり信頼関係を築いてからでないと難しいかもしれません。大手メーカーからすると個人事業主は大きなお客様ではないのです。融通を利かせてくれるという期待は薄いのですが、その反面、仕入れの安定性や品質の高さはお墨付きでもあります。
ハードルは少し高めですが、ポイントを抑えていれば難しくありません。詳しく知りたい場合は下記の記事を参考にしてください。
参考:メーカー仕入れは難しくない!直接仕入れる方法を教えます!
【卸売業者】
メーカーから商品を卸し、それを小売業などの業者に販売する業者ですが、一般の消費者は接する機会がありません。個人事業主として始めようとしている人にとって、今まで関わらなかった相手ですが、これからは非常に重要な存在となります。
【小売業者】
消費者に商品を提供している業者です。自分たちが普段買い物をするスーパー、コンビニ、日用品店などはすべてそうですね。
なぜ卸売業者が必要なのか
それならメーカーから直接消費者へ売れば問題なさそうですよね。どうしてわざわざ仲介をする卸売業者が必要なのか分かりますか?
例えばコンビニの商品。様々なメーカーから様々な商品が販売され、陳列されています。この仕入れをメーカーごとにしていたら膨大な作業になってしまいます。またメーカーから仕入れる場合、大量注文しないといけなくなるのですが、商品すべてを大量に注文していられませんね。よく売れる商品とそうでないけど陳列が必要な商品とがあるからです。
卸売業者が仲介することで、商品を取りまとめて注文することが出来、また卸売業者が大量注文してくれることで、コンビニのような小売業者は欲しい量で注文することが出来るのです。
卸売とは(具体例)
それでは、卸売業の具体例をご紹介します。
通常、卸売業は、メーカーと小売店との間に立ってビジネスを展開します。ですので、一般消費者は、卸売業と直接関わるケースはあまりありません。
卸売業者にも様々な種類があります。決まったメーカーの商品だけを扱っている業者もあれば、特定のジャンルの商品を扱っている業者、総合的にあらゆる商品を揃えている大規模な業者もあります。
また、コンビニやスーパーのような、様々な商品を扱っている小売店は、複数の卸売業者から仕入れを行うケースも良くあります。
卸売業のビジネスは価格競争が主体となりがち
卸売業のビジネスモデルは、製造メーカーの商品を仕入れ、小売業者に販売する流れです。つまり、商品そのものでは他社と差別化するのが難しいビジネスであり、結果的に価格競争型のビジネスモデルになりがちです。
仕入れの規模を大きくして仕入れ単価を下げたり、卸売り独自のおまけ商品を付ける場合もあります。
しかし、価格競争にも限界があるので、流行すると思われる商品をライバルより早く仕入れて販売する形で、差別化に挑戦する業者も増えてきています。
規模の小さい会社では価格競争型で勝ち抜くのは難しいため、それ以外の手段で差別化をはかる必要があります。
卸売と商社とはどう違うのか
ここまで解説してきましたが「卸売」と「商社」ってなんだか似ていませんか?商社もメーカーと小売業者の間に入りますので、卸売の立場でもあります。似ているこの2つがどう違うのか解説していきましょう。
卸売とは?わかりやすく説明すると
メーカーなどの生産者から商品を仕入れ、小売業者などに商品を販売しています。分かりやすい表現をすると「問屋」でもあります。このメーカーと小売業者の間を取り持つ役目を担っています。メーカーは企画・製造をするのですが、販売を強化することにおいては卸売業者の方がスムーズである場合がほとんどです。
さらにメーカーにある大量の商品を大量に仕入れることで、メーカーが保管し続ける必要がなくなり、卸売業者が物流を行ってくれるのです。消費者に売れる前に商品代金を卸売業者が支払うことになり、メーカーにとっても、在庫保管や入金の心配が要らなくなるのです。
商社の仕事とは
商社は、輸出入・国内物流などを中心に商業を行います。「メーカーなどの生産者から商品を仕入れ、小売業者などに商品を販売している」という点では卸売とほとんど同様の仕事内容だと考えて間違いありません。商社が卸売と大きく異なるのは、仕入れや契約など、物流を伴わない「商流」を行うことがほとんどだという点です。
またメーカーから仕入れ、小売業者に販売するだけではなく、石油・繊維などの資源や原料をメーカーに売る役割もあります。
「卸売」と「商社」の決定的な違い
保管や物流を行っている卸売に対して、商社は仕入れや買い付けなどの商流が主流であり、商品の保管や物流を行っていない場合が圧倒的に多いのが現状です。また、商社は石油などの資源を輸入し、メーカーに販売することもあり、さらにその資源を加工して出来た商品を今度は海外で売ることもあります。
商社→商流が主流であり、メーカーと小売業者の間に入ることもあれば、海外から資源や鉱物を輸入してメーカーに売ることもある
卸売→主に物流であり、商流も行い、どちらかというと商社より消費者に近い立場にいる
商社はそれ以外にも、企業に対しての融資など金融業や事業の投資なども幅広く行っています。このあたりは卸売とはまったく違います。
卸売販売の流れ
卸売販売をするために必要なことは以下の3つです。
- 仕入れ先を探す
- 商品の卸値を設定する
- 商品を卸す取引先を探す
ひとつずつ解説していきます。
仕入れ先を探す
商品を仕入れる方法は複数あります。
一番メジャーなのは、「メーカーから直接仕入れる」という方法です。ただし、大量発注が基本となり実績のない個人事業主は仕入れるのが難しいので、ある程度実績を積んでからメーカーと取引きをするようにしましょう。
次に、「海外から商品を仕入れる」という方法もあります。海外に行く機会が多い人は直接仕入れてもOKですが、eBayやタオバオなどのサイトを利用して仕入れることも可能です。
また、「他の卸業者から仕入れる」という方法もあります。都内には複数の問屋街が存在しており、メーカーよりも安く仕入れることができる可能性もあるため、実際に足を運んでみるといいでしょう。
さらに、「仕入れサイトから仕入れる」ことも可能です。国内には様々な仕入れサイトがあります。自分に合ったサイトから探しましょう。仕入れサイトを見ることで、流行や相場がわかりますので、複数の仕入れサイトを利用するといいでしょう。
最後に紹介するのは、「個人から仕入れる」という方法です。minneなどのハンドメイドマーケットや、Instagramなどのメッセージ機能を使って、ハンドメイド作家さんに直接連絡しましょう。その際、販売するお店の名前や、商品のラインナップ、販売価格や販売時期などについて詳しく説明して、専属契約や商品開発について相談しましょう。
商品の卸値を設定する
仕入れ値とは商品を仕入れる側の購入価格のことを言い、原価とも呼ばれます。
卸値とは商品を卸す側の販売価格のことを言います。ですので仕入れる側からすると仕入れ値と呼ばれるものが、販売する側からすると卸値になる、ということです。
卸値を決める際は、仕入れ値の2.5〜3倍程度に設定しましょう。メーカーから100円で仕入れた場合、250〜300円で小売業者に卸します。
仕入れ値から2.5〜3倍の価格で卸して、人件費などの経費を抑えることができれば、安定的に利益を出すことができるようになります。
商品を卸す取引先を探す
商品を卸す取引先を探す方法は以下の3つです。
- 展示会などのイベントに出展する
- 卸専門サイトに登録する
- 業界誌に広告を出す
ひとつずつ解説していきます。
1.展示会などのイベントに出展する
出展コストはかかりますが、新規の取引先を開拓するためには、とても効果的な方法です。
例えば、国内最大級の見本市である東京インターナショナルギフトショー。国内はもちろん海外の流通関係者も訪れるため、小売業者とのコネクションを作る大きなチャンスです。
店舗や商品の情報をまとめたり、名刺を作ったりしてチャンスを逃さないようにしましょう。
2.卸売サイトに登録する
卸売のサイトに登録することで、小売業者と取引きをすることもできます。
「NETSEA(ネッシー)」は会員登録費と月額利用料が無料のため、数多くの卸売業者や小売業者が登録している卸売サイトです。
他にも、様々な業種の商品が取引きされている事業者専門の仕入れ・問屋・卸の「スーパーデリバリー」もおすすめです。
これらの卸売サイトに登録することで、様々な小売業者に商品を販売することが可能です。
3.業界誌に広告を出す
自分が扱っている商品の業界誌に広告を出す、という方法もあります。
まずはどんな業界誌があるのか、予算内で広告を出稿できるのかを調べましょう。気になる業界誌が見つかったら、問い合わせて見積もりを取りましょう。
予算に余裕があれば、広告に出す画像などをプロのデザイナーに依頼するとより大きな効果が得られます。
特約店を活用する卸売とは?そのメリットは?
ネット通販をよくしている人は特によく聞く単語でもある「特約店」ですが、何だか良さそうなショップだという印象はありますよね。でもどんなメリットがあるのか、特約店でなければ良くないのか、なぜそのショップは特約店なのか、ほとんどの人が答えられないのが現状です。
卸売業者とメーカーの間での特別な仕組みである「特約店制度」とは何かを解説していきましょう。
まず商品が飲食店に届くまでをおさらい
まず飲食店がメーカーの商品を仕入れたいと考えた時、メーカーから直接仕入れることはほぼありません。1つ1つをメーカーから仕入れていたら膨大な作業になってしまいますし、そもそもメーカーも直接取引をしない場合がほとんどです。その場合は食品の卸会社が仲介し、商品の仕入れをすることになります。
メーカー→A卸売業者→B卸売業者→C卸売業者→飲食店
このような感じで間にいくつか卸売業者が仲介します。その中でもメーカーと特別な契約を結んでいるとされるのが「特約店」なのです。
特約店制度の内容は
メーカーから特定の地域においての「独占販売権」などが与えられることがあったり、特定商品の仕入れを優先的にしてもらえたり出来る販売店を特約店と呼びますが、同業種の他のメーカーとは特約店制度の契約は結べません。特別な契約を結んで優遇してもらえるのですね。
契約の内容は様々ですが、何らかの特別な契約をしているのは間違いありません。特約店はメーカーと直接取引が出来ますし、契約した商品を売れば売るほどリベートが受けられるなどメリットはたくさんあります。
特約店契約をしている卸売業者は、商品管理法や価格設定、販売方法など、メーカーの意志をしっかり受け継いでメーカーのイメージを損なわないようにするので、メーカーにとってもメリットはあります。
飲食店にとってのメリットは何だろう
例えば仕入れたい商品のメーカーと特約店契約を結んでいる卸売業者があったなら、どのようなメリットがあるのか考えます。
- メーカーと直接契約しており中間マージンは最小限に抑えられる
- 特約店契約があるほどだから、商品についての情報に詳しいと考えられる
仕入れたい商品のメーカーと特約店契約を結んでいる卸売業者と取引することでメリットを受けられるのですが、逆に言うと、仕入れたい商品にメーカーのこだわりがない場合は、気にする必要はありません。
特約店制度に注目していくべきなのか
特約店はメーカーからの利益率が良い代わりに、営業地域の縛りがあったり、他のメーカーが使えないなんてことがありました。最近では販売経路も増え、販売方法も大きく変化しつつあり、必ずしも特約店制度が特別感をもたらすとは限らなくなってきています。
しかしまだまだ特約店制度は継続され、メリットもありますので、仕入れの際は意識しておくようにしてください。
おすすめ卸売サイト2選
早速仕入れをしようと思っても、一体どの卸売サイトから仕入れをすればいいのかわからないという時におすすめの卸売サイトをまとめました。
NETSEA
国内最大級の卸売モールサイトです。
Amazonに出品する場合、出品制限がかかることがあります。出品制限の解除には仕入先である卸問屋からの請求書が必要になります。NETSEAから仕入れると、請求書発行も可能で安心です。
卸価格は会員登録後に見ることができます。今後も商品の仕入れ比較など、長期的に使えるので登録しておくことをおすすめします。
会費:会員登録、月会費無料
運営会社:株式会社SynaBiz
取扱ジャンル:アパレル、ファッション雑貨、雑貨、美容、健康、家具インテリア、事務用品、家電、PC、食品など
jp.pandahall
中国初のアクセサリーパーツやDIYクラフトの卸売サイトです。
個人だけでなく、企業への提供も行っており世界中で販売されている実績があります。とにかく低価格なアクセサリーを、世界のバイヤー同様に知ることができます。種類も豊富でおしゃれなパーツが多数あるので、他とかぶらない商品を作ることができます。
パーツだけでなく、アクセサリー作りに使う道具やケース、裁縫やクラフト材料なども販売されています。
会費:会員登録、年会費無料
運営会社:ECWORLD INTERNATIONAL LIMITED
取扱ジャンル:アクセサリーパーツ、裁縫、DIYクラフト、ワインアクセサリー、時計用品、オーナメント
参考:パンダホール
卸売とは何かを理解した上で仕入れをしてみよう
仕入れの世界において、卸売業者がどれだけ重要な存在なのかが理解できました。その卸売業者の中でも出来るだけメーカーに近い卸売業者を選ぶべきなのです。そうすることで中間マージンをおさえることが出来るのです。
メーカー直接取引よりも、卸売業者を仲介することのメリットはたくさんあります。卸売業者との取引を大事にして、良い仕入れが出来るようにしていきましょう。