輸入ビジネスの一つとして、中国のECサイト「タオバオ」で商品を仕入れて販売する方法があります。
しかしながら、「興味はあるけどなかなか手を出せない」「どうやって初めたらいいのかわからない」という方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回の記事では、これからタオバオ輸入を始めてみたい方を対象に、必要なノウハウ、知識、情報を余すことなくお伝えしていきます。
タオバオ(淘宝)の人気ショップ 5選
まずは、タオバオ(淘宝)の人気ショップを5つご紹介します。まだタオバオのことをよく知らないという方は、この中からお気に入りのショップや仕入れてみたい商品を探してみてください。
化粧品ショップ「花西子(ファーシーツー)」
最初にご紹介するのは、化粧品ショップの花西子(ファーシーツー)です。
はっきりとした配色が多い中国ブランドの中で、淡い色の商品が多いのがこのショップの特徴です。手頃な値段でありながら、高級感のある使い心地が大きな特徴です。
アパレルショップ「Holly chill」
続いては、アパレルショップのHolly chillです。
カジュアルでありながら洗練されたデザインのものが多いので、着飾らずシンプルに決めたい人におすすめのショップです。
文房具ショップ「三年二班(サンネンニバン)」
次にご紹介するのは、文房具ショップの三年二班(サンネンニバン)です。
可愛い色やデザインを取り揃えながら数十円〜800円といった値段で購入できるとあって、非常にコスパの優れたショップです。文房具という普段から使う何気ない道具にも自分なりのこだわりを持ちたいという方にオススメです。
アウトドアショップ「乐途运动专营店」
アウトドアショップの乐途运动专营店は、サイクルスポーツが好きな方にオススメです。
レーシング、カジュアル問わず商品を取り揃えており、サングラスやヘルメットなどの小物も非常に充実しています。
おもちゃショップ「IdentityV(第五人格)」
最後にご紹介するのは、おもちゃショップのIdentityV(第五人格)です。
『Identity V(第五人格)』とは中国で販売されているホラーゲームの名称なのですが、このショップはそのゲームに出てくるキャラクターのグッズを販売しています。
缶バッチ、人形、アクセサリー、福袋など、非常に充実したラインナップとなっているため、ファンにはたまらないショップです。
タオバオで商品を購入するまでの流れ
ここからは、タオバオで商品を購入するための具体的な流れをご紹介します。海外サイトなので抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的な操作方法はAmazonや楽天といったECサイトとほとんど同じですので、気軽な気持ちで購入してみてください。
タオバオとtmall(天猫)について
実はタオバオには、2種類存在します。その2種類とは、BtoC向けの淘宝網とBtoB向けのTmall(天猫)です。
大きな違いは、前者は出店が無料なのに対し、後者は出店に保証金や年会費が必要になる点です。出店に費用が必要な分、後者の方が店舗や商品の質が高い傾向にあります。
中国版のタオバオと海外版(日本版)のタオバオについて
また、タオバオ名義のサイトには2種類あります。中国国内向けと海外向けです。
IPアドレスなどの設定をいじらない限りは、中国向けのサイトにアクセスしようとしても海外向けサイトにリダイレクトされるので、両者の違いを特に意識する必要はありません。
むしろ、中国国内向けのサイトは中国人の消費者を意識して作られているので、無理にそちらにアクセスする必要性はないでしょう。
会員登録の方法
商品を購入するまでの流れとして、まずは会員登録の方法についてご紹介します。
最初に、以下のリンクをクリックしてタオバオのトップページにアクセスしてください。
参考:タオバオ
会員登録に必要なステップは4つです。
(1)登録ボタン押下
「免費注冊」と書いてある登録ボタンを押すと、登録ページに遷移します。
(2)電話番号を入力
登録ページでは、電話番号を入力してボタンを右にスライドさせ、チェックボックスにチェックを入れて進みます。
(3)SMSに届いた番号を入力
入力した電話番号宛にSMSでメッセージが届きますので、そこに記載されている番号を入力します。
(4)個人情報を入力
最後にパスワード、パスワードの確認、メールアドレス、ユーザーID(登録名)等を入力すれば会員登録が完了となります。
商品の購入方法
購入する商品を決めたら、カートに入れましょう。購入したい商品を全てカートに入れたら、決済に移ります。
なお、海外発送を行っていないショップも一部存在するので、そこで販売されている商品を購入したい場合は、輸入代行業者を利用する必要がある点は頭に入れておきましょう。
支払い方法
タオバオでの支払いには、アリペイというキャッシュレス決済を使います。
ただ、アリペイの登録には中国の銀行口座が必要になるため、口座の開設ができない場合は中国人の知り合いに頼む、あるいは代行業者を使う、といった手段で購入するしかありません。
代行業者を使わず個人で購入する場合の2つのメリット
先ほどの章でも少し触れましたが、タオバオで商品を購入する方法には、代行業者を使う方法と代行業者を使わず個人で購入する方法の2通りがあります。それぞれにメリットがありますが、ここではまず代行業者を使わず個人で購入する場合のメリットについてご紹介します。
1. 手数料がかからない
個人購入のメリットは、なんといっても代行手数料がかからないことです。
代行業者を利用すると、少なからず手数料がかかります。金額については、「発注一回につき○○円」といったように固定されていたり、「購入金額に対して○○%」といったように割合で決まっている場合もあります。金額が高い分、発注を代行してくれたり、トラブルが起きた場合でも対応してくれたりと、多くのメリットがあるのは確かですが、費用が割増になってしまうのはネックです。
したがって、購入金額を少しでも抑えたい場合は、個人で購入したほうが良いと言えるでしょう。
2. ショップと直接やりとりができる
代行業者を利用した場合、ショップとやり取りするのは代行業者になるので、何かしら問い合わせたいことがあるときに不便です。その点、個人購入であれば、販売ショップと直接やりとりができるので意見交換がしやすくなります。
たしかに、中国語対応のみというショップを相手にする場合は、コミュニケーションをとるのが難しくなる可能性はあります。しかし、英語対応しているショップであれば、英語で質問して、疑問点や不安を解消した上でショップを利用できるので問題ありません。
代行業者を使う4つのメリット
続いては、代行業者を使う場合のメリットを解説していきます。代行業者を使わない場合のメリットと併せて確認することで、自分に合った方法が選べるようになるでしょう。
1. 複雑な手続きを任せられる
代行業者を利用するメリットで最も大きいのは、複雑な手続きを自分でやらなくて済むことです。
代行業者を使わない場合、店舗への連絡から、価格交渉、商品の梱包・国際発送に関する取り決めまで全て自分でやらなければならなくなります。また、購入する商品によってはさらに複雑な手続きが必要になることもあり、これらの作業を全て自力で行うのは非常に骨が折れます。
代行業者を利用すればそういった複雑な手続きを全て任せることができるという点で、非常に大きなメリットがあります。
2. 中国の銀行口座を新規開設する必要がなくなる
支払い方法に関する箇所でも少し触れましたが、タオバオでの支払いにはアリペイというキャッシュレス決済を用います。ただ、これを利用するためには、中国の銀行口座を開設する必要があります。
その点、代行業者を利用すれば、金銭のやりとりは代行業者とだけ行えばよいので、自分で中国の銀行口座を開設する必要がなくなります。日本に住んでいる個人が中国口座を開設しようとすると、言語や手続きの問題などで様々な苦労が伴うため、そうした労力が一切かからなくなるという点で、代行業者の利用には大きなメリットがあります。
3. 中国語を覚えなくてよい
中国語を習得する必要がないのも、代行業者を利用するメリットです。代行業者を利用すれば、自分が直接販売店舗とやり取りする必要がなくなるので中国語を使う機会もありません。代行業者の日本人スタッフとコミュニケーションがとれれば良いので、必要なのは日本語だけです。中国語がわからなくてもタオバオから商品を輸入できるのですから、これは大きなメリットです。
4. 検品・返品にも対応してくれる
代行業者に頼めば、仕入れ商品の検品や返品対応もやってもらえます。
トラブルなく商品を購入できる場合であれば、中国語の定型句を少し覚えていれば対応できるかもしれませんが、商品に不具合がある場合や、納期の遅れや欠品などのトラブルが生じた場合だと、柔軟に中国語を使いこなせるスキルが必要になってきます。
そこまでのレベルの中国語を話せる方はごく少数でしょうし、それだけの中国語スキルを身につけるには時間がかかります。代行業者を利用すれば、トラブル対応はすべて業者の方でやってくれるので安心です。
中国輸入の代行業者4選
代行業者を使うメリットについてご紹介したところで、ここでは代表的な代行業者を4つご紹介しておきます。ご自身のニーズに合った代行業者を選ぶ際の参考にしてみてください。
1. タオバオ新幹線
タオバオ新幹線は、業界最安値水準の価格でサービスを提供しているだけでなく、チャットでの問い合わせに応じてくれるなど、サポート面も充実している代行業者です。タオバオ新幹線を利用した場合の送料や手数料等は以下のとおりです。
・国際送料(EMS)
最初の500g:90元
500g以降:20元
・代行手数料
10,889円以下:980円+税
10,900円以上:商品代金の9%+税
・配送元
南通
・為替レート
当日レート+1円
2. タオバオ代行王
タオバオ代行王は、完全日本語対応がうりの購入代行サービスです。中国語の知識ゼロでも利用できるのが嬉しいところです。
・国際送料(EMS)
書類:115元
物品:180元
追加送料 +500g毎に40元
中国郵政との提携により上記価格より2割~3割引
※サイト内のページによっては500gまで90元という記載もあるため、利用する前に問い合わせておいたほうが良いでしょう。
・代行手数料
1万円以上9%
・配送元
不明
・為替レート
当日レート+1円
3. タオバオ便
昔ながらのWebサイトといった趣のある見た目が特徴のタオバオ便。創業11年と代行暦が長い業者です。
・国際送料(EMS)
500g以降:50gごとに+10元~20元
EMSサイトの料金より50~65%引き
・代行手数料
無料
・配送元
北京
・為替レート
中国銀行発表のレートにもとづき+α
4. タオバオ代行.com
タオバオ代行.comは、代行暦の長い老舗の代行業者です。ただ、本社が中国国内にあるため、万一の対応や複雑なやりとりが必要となる場合に円滑なコミュニケーションが取れなくなる可能性がある点には注意が必要です。
・国際送料(EMS)
最初の500g:90元
500g以降:20元
10kg:470元
・代行手数料
1万円未満:950円
1万円以上:5%または950円のいずれか高い方
・配送元
青島
・為替レート
ヤフーファイナンスのレートにもとづき+1円
輸入する上で押さえておくべき3つの注意点
輸入には、いくつか注意しておかなければならないことがあります。特に注意が必要なのが輸入禁止商品です。また、輸入禁止となってはいないものの輸入にあたって注意が必要な商品もありますので、ここで押さえておきましょう。
1. 輸入が禁止されている商品がある
ショップで販売されているからと言って、何でも輸入できるわけではありません。
以下の商品は輸入禁止となっておりますので注意しましょう。
・液体(飛行機に積み込むことが出来ないため)
・医薬品(薬事法により禁止)
・銃器(拳銃、爆発物、危険物など)
・コピー品(知的財産権の侵害となるため)
2. 輸入できても、事前に許可が必要な商品がある
輸入自体はできるけれど、輸入するためには許可が必要な商品もあります。具体例としては、幼児向けの商品や食品などです。
幼児向けの商品に関しては、幼児が口に入れる可能性があるので、輸入する際の検査が厳しくなっています。事前に許可が必要なものや、中には輸入できないものもありますので注意してください。
食品に関しては、食品衛生法により、乾燥物以外の商品を輸入する際には事前許可が必要となっています。
3. 輸入すること自体はできるが、輸入しないほうが良いものがある
輸入はできるけれど、輸入しないほうが良い商品も存在します。それは、CDやDVD、書籍などです。
輸入しないほうが良い理由は、こういったメディア関連の商品を中国から輸入すると偽物を掴まされる場合があるからです。公式に販売された商品ではなく、個人がダビングしたものや海賊版などが販売されているケースがあるのです。
実物を手にとって確認することができないECサイト上で本物と偽物を見分けることは不可能なので、なるべく輸入しないほうが良いでしょう。
タオバオを利用して中国の商品を輸入してみよう!
今回の記事では、タオバオ輸入にまつわる様々なノウハウ、注意点などをお伝えしてきました。
海外のECサイトであるがゆえに利用するのに心理的抵抗があったり、手続き面で手間がかかったりすることも考えられますが、うまく利用できれば中国の人気商品を日本で販売できるようになります。
タオバオ個人輸入に興味のある方は、ぜひ本記事を参考にしながら挑戦してみてください。