Amazonには、「ほしい物リスト」という機能があります。リストにほしい物を登録しておくと、第三者がそれを購入してプレゼントすることができるという機能です。
最近では、YouTuberがほしい物リストを公開して、動画の視聴者がそこからプレゼントを贈るといったことも一般的になってきました。
ただ、このほしい物リストは、上手に使わないと個人情報が漏洩する危険性もあります。この記事では、プレゼントの送り方、もらったりする際に匿名で行う方法や、リストにない物を送る方法などについて解説します。
ほしい物リストの概要

まずAmazonのほしい物リストについて、あまり詳しくない人のために、概要の説明から始めます。

ほしい物リストというのは、上の画像にあるように、文字通り「ほしい物をリスト化したもの」です。自分がいずれ買いたい物をリストにしておいて、優先順位付けをするために使ったりすることもできます。商品の値段が下がると教えてくれるので、商品の買い時を知るのにも役立ちます。

ただ、一番の特徴と言えるのは、リストを見た第三者が購入してプレゼントすることができるということです。
匿名でもプレゼントすることができる
ほしい物リストの面白いところは、匿名でも商品を送ることができるということです。もらう側も本名を明らかにせずに受け取ることができるので、匿名性を保ったまま、プレゼントのやり取りができます。
実際に匿名性を保ったまま利用されている例としては、冒頭に挙げたYouTuberの場合のように、ネット社会で匿名性を保ったまま活動をしている人にも贈り物ができるといったことがあります。
Amazonの側にもメリットが
このほしい物リストは、Amazonの側から見ても、よく出来たシステムです。人間、「欲しいことは欲しいけど、自分でお金を出して買うのは躊躇する」といった場合は、結構あります。こんな場合でも、ほしい物リストに入れておけば、何かのきっかけで誰かが買ってくれるかもしれません。
これはAmazon側からすれば、そのままでは売れなかった商品が、ほしい物リストというシステムがあることによって売れたことになるわけです。
匿名のままプレゼントを受け取れる
そして、現在では、YouTuberやブロガーといった人たちが、不特定多数の視聴者・読者からプレゼントを受ける手段としても、ほしい物リストが活用されています。匿名性を保つためには、設定にある程度の工夫が必要ですが、設定でミスをしなければ、匿名性を犯されることはありません。
設定方法については、後で解説します。ほしい物リストの商品を購入する際に、送る相手の個人情報が表示されないように設定することができます。

Amazonから匿名のままプレゼントを送ることができる
そして、プレゼントを送る側も匿名にすることができます。
プレゼントの箱に貼られる送り状の「送り主」欄は「Amazon」になるため、受け取った人にはプレゼントを送った人の情報が開示されません。
個人情報の漏洩が何かと心配な昨今ですが、使い方を間違えなければ、ほしい物リストを使って匿名のままプレゼントをしたりされたりすることが可能になっています。
一部、ほしい物リストに入れられない商品も
ほしい物リストには、一部登録できない商品があります。前提として、Amazonで販売されている商品には、Amazon自身が販売者となっているものと、他の小売業者などがAmazonに出品する形で販売しているものがあることは知っておいてください。後者のような販売形態をマーケットプレイスといいます。
まず、Amazonが販売している商品に関しては、「絶版の書籍、在庫切れの商品、発売日が未定の商品、数量に限りのある商品」については、リストに登録できません。これについては、これらの商品をリストに入れなければいいだけです。注意すべきなのは、マーケットプレイスによる販売です。
マーケットプレイスの出品者が販売する商品に関してもほしい物リストに入れることはできるのですが、匿名性を維持することができなくなります。詳しくは後で解説しますが、第三者である出品者の商品をリストに入れる場合は、出品者を経由して注文者に受取人の情報が開示されてしまうことがあるのです。このため、匿名性を維持したいなら、リストには出品者が販売する商品は入れないように気をつける必要があります。
具体的なほしい物リストの見本
ほしい物リストは、以下のような感じで表示されます。

ほしい物の優先度やコメントを追加することができます。
届け先の氏名は、ニックネームで
匿名でリストを作成する場合、届け先の氏名はニックネームにします。

上記の画像で確認できるように、受取人の氏名はニックネームにしてあります。もっとも、ニックネームだけの表示では、配達の際に支障が出る可能性があるので、お届け先住所に「○○様方」と記載してあります。
この「○○様方」の部分は、送り主には開示されない情報なので、匿名性が維持できるわけです。
Amazonから匿名で送ってもらえるほしい物リストの作り方

ここからは、送り主に受取人の情報が開示されない、匿名でプレゼントを送ってもらえる、ほしい物リストの作り方を解説していきます。
まずはリストを作成
匿名で使えるリストを作る場合も、一旦普通にリストを作って、リストの設定を変更して匿名にします。まずはAmazonの画面右上の「アカウント&リスト」から「新しいリストを作成する」を選んでください。

リストの名前を入力し、「リストを作成」を選択します。

これで新しいリストが作られました。
次に「その他」をクリックします。

「リストの設定」を選びます。

公開/非公開の設定を「公開」にして、変更を保存します。

リストの設定を変更して、匿名のリストにする
次にリストの設定を変更します。リストを開くと、右上の方に「その他」とあるので、そこにある「リストの設定」を開いてください。

ここでのポイントは、受取人の欄をニックネームに変更することです。ここで変更した名前がリストを見た人に表示され、本名は表示されなくなります。

次に、住所は「新規作成する」を選びます。

なぜ改めて新規作成にするかというと、「○○様方」を入れるためです。住所欄の最後に忘れずに書き加えておきましょう。
そして、もう一つの重要なポイントは、下のほうにある「配送先住所を販売者と共有する」にチェックを入れないことです。この欄にチェックを入れておくと、Amazonのマーケットプレイスの出品者にもAmazonが保有している住所などの情報が共有されます。
これによって、商品を送る人に、出品者を経由して受取人の住所などが知られてしまう可能性が生じます。注文確認のメールなどに受取人の住所が記載されてしまうことがあるからです。
したがって、匿名でプレゼントを受け取りたいなら、この欄にチェックを入れてはいけません。この欄のチェックがないと、マーケットプレイスの出品者が発送する商品に関しては発送ができないことになりますが、これは仕方がありません。匿名性を保ちたいなら、マーケットプレイス出品者の商品は、ほしい物リストに入れないようにしましょう。
リストに商品を登録する方法

ほしい物リストに商品を登録する方法について解説します。
各商品ページで登録
ほしい物リストに商品を登録するのは、とても簡単です。

商品ページの右の方に「リストに追加」がありますから、ここからリストを選択するだけです。リストが複数あるときは、どのリストに追加するかも選べます。
優先度なども設定できる
リストに登録した商品には、「コメント、優先度、数量」も設定できます。

コメントは、自分用のメモとしても使えますが、プレゼントすることを考えてくれている人へのメッセージにもなります。優先度や数量についても、自分用としても、贈り主としても使えます。

とくに、匿名でプレゼントを受け取りたいといった場合は、これらの情報は贈る側にとっての重要な指標になるので、積極的に使っていきましょう。
ほしい物リストは、特定の人にだけ公開することも可能

この記事では、基本的に広くリストを公開することを前提にしていますが、友人や家族にだけ公開する方法もあります。リストを作成する際に「公開」と設定していたものを「リストをシェア」にすると、一部の相手だけにリストを見てもらうことができます。公開状態はリストの設定でも変更できます。
知り合いとリストをシェアする方法
具体的にリストをシェアするには、リストの情報を相手に伝える必要があります。その方法の一つが招待メールを送ることです。

ほしい物リストの「友達」タグを開くと、メッセージを送信するボタンがあります。
リンクをコピーしてURLを貼る方法
もっと広くリストについて告知したときは、リンクを取得して、それをSNSやブログに貼るという方法もあります。リストの右上にある「リストの共有」をクリックしてください。「リストに他のユーザーを招待」というポップアップが開きます。

「表示のみ」あるいは「表示して編集」のいずれかをクリックすると「リンクのコピー」が表示されます。これをクリックするとリンクがコピーされるので、SNSやブログなどに貼り付ければ、それをクリックした人とリストがシェアできます。
Amazonから匿名でプレゼントを送る方法

この記事の最後は、プレゼントをしたい側がAmazonから匿名で送る方法について解説します。匿名でプレゼントを受け取る場合ほど複雑ではありませんが、Amazonから匿名で送る場合にも、いくつか注意点があります。
ギフトの設定はしない
リストの中に送りたい商品があったら、「カートに入れる」をクリックします。その後「レジに進む」をクリックするのですが、このとき「ギフトの設定」にはチェックを入れないようにします。

ギフトの設定にチェックを入れると納品書にギフトメッセージが印刷され、名前が受取人に分かってしまう可能性があるからです。事前に請求先住所を変更して、その際に架空の住所を入力して、氏名をニックネームにしておけば、ギフトメッセージに記載されても匿名性は保つことができますが、少し面倒です。
なお、お届け先の住所を選択する画面では、送る相手の氏名・住所を見ることができますが、この記事で紹介した設定をしていると、氏名はニックネームが表示され、住所も番地などの詳しい情報は表示されません。

ちなみに、ほしい物リストの商品と一緒に、それ以外の商品をカートに入れると、ほしい物リストに載っていないものも送ることができます。
たとえば、「自分が好きなお菓子を相手にも食べてみて欲しい」といったときに使うと便利ですが、相手にとっては「欲しくもないものが送られてきて迷惑」という可能性もあります。ほしい物リストにないものを送るときはよく考えて、くれぐれもいたずら目的で変なものを送ったりはしないようにしてください。
支払方法には、Amazonギフト券を選ぶ
通常の買い物のように支払いにクレジットカードを使ってしまうと、プレゼントに明細書が同封されて、氏名が分かってしまうことがあります。これを避けるため、支払方法にはギフト券を選びましょう。

ギフト券を用意する分、少し手間がかかりますが、匿名性を維持するためには必要な手間です。
まとめ

ほしい物リストを使って、匿名でプレゼントをもらう、あるいは匿名でプレゼントを贈る方法について解説しました。本文中で例に挙げたYouTuberやブロガーの場合や、被災地に救援物資を送るために使われた場合のように、ほしい物リストは工夫次第で便利な使い方が可能です。この記事も参考にして、ほしい物リストを便利に活用してください。