海外からの輸入やAmazonでの購入の際、アメリカの配達業者「UPS」で配送されることがあります。今回は追跡番号が反映されていない場合など、UPSの配送トラブルの際の対処法をご説明します。
アメリカの配達業者は信用できる?
残念ながら、アメリカの配達業者は確実に信用できるわけではありません。日本でも配達トラブルはありますが、大手はしっかりしており、それほど多くありません。
一方、アメリカの配達業者に関しては荷物が届かないことや紛失・盗難などのトラブルが目立ちます。さらに商品の破損や配達間違い、再配達の対応が遅い、追跡が明確でないなどのトラブルも見られます。
もちろん全ての配達業者にトラブルがあるわけではなく、真面目なスタッフがほとんどです。しかし、そうでない可能性も高くなるため、トラブルに対応できる方法を知っておきましょう。
UPSはトラブルが少なめ
UPSは他の配達業者に比べるとトラブルは少ないです。小さな荷物の配送料は少々高いですが、そのぶん安心できる配達業者です。海外からの配送でUPSが使われることがある場合、万が一のトラブルに慌てないよう対処法を知っておくと安心です。
荷物がUSPSに受け渡されることも
USPSとは、アメリカの郵便局(アメリカ合衆国郵便公社)のことです。配送をUPSに指定しているにも関わらず、USPSに渡されるということもあります。
USPSは注意が必要
アメリカの郵便局なので安心だと思われがちですが、配送トラブルがあることを聞きます。とくに、クリスマス前などの繁忙期はトラブルが目立ち、2か月経っても商品が届かないということもあります。
引き渡される原因
UPSからUSPSに受け渡される原因として、配送料を安くすることが挙げられます。UPSによると、発送元からの依頼がある場合に限り、USPSに荷物を引き渡して配送されるといわれています。さらに配達日数は1~2日ほど遅くなるそうです。
配達日数が遅くなる代わりに、配送料が安くなるサービスです。「UPS SurePost」というオプションになります。
送料無料の選択には注意
買い物をする際に、送料無料と書かれている場合は注意しましょう。追加の送料を支払えば早く届いたのに、無料を選択したばかりに配達が遅くなったということも考えられます。
届かないときは返金がおすすめ
荷物が届かない場合は返金をしてもらいましょう。追跡ができていないと、どうにもなりません。手間や時間をかけるなら返金に対応してもらい、商品を購入し直すか諦める選択も必要です。
要望はストレートに伝える
返金を要求する場合は、ストレートに伝えましょう。まずは荷物が届かなかったことも説明し、返金するか新しい商品を送ってほしいと伝えます。
ショップ側から「本当に届いていないか?」などの確認の返信があるので、本当に届いていないことと、数日間ポストを探しても見つからなかった事実を伝えてください。通常ならこの時点で返金に対応してくれます。
UPSで荷物を追跡するときの注意点
荷物を追跡しているのに動きがない場合、いくつかの理由が考えられます。UPSでは、配達予定日に配達されることを前提として管理しています。
配達システムは各配達業者のステータスが変化したときに記録されるしくみです。輸送中や国を移動しているときは数日かかることがあるのです。
一般的にステータスが変化するのは以下のような場合です。
- 荷物がUPSに到着したとき
- UPSを出発したとき
- 輸出・輸入手続きをおこなったとき
- 各UPSの施設に到着・出発したとき
- 配達完了したとき
以上の手続きが行われると、ステータスが更新されていきます。
現在のステータスを知る方法
web上でステータスを追跡するには、貨物ステータスの上にカーソルを移動させましょう。すると配達予定日や最終的なステータス変化の情報が見られるようになります。
いくつかの貨物を調べたい場合は、「全て表示」を選択しましょう。すると関連した貨物リストが表示されます。さらに細かく見たいときは、トラッキングナンバーや貨物の説明を選択してください。「追加情報」を選択すると、荷物の個数や配達場所などを知ることができます。
「貨物状況」を見ると、最終的にステータスが変更された場所・日時が表示されます。
UPSの配達時間の目安
時間が指定された荷物を除き、午前9時から午後7時までの間に配達されることが多いです。さらに細かく配達を把握することができません。不在の場合は休日と祝日を除いて3回まで配達をしています。
アメリカとカナダに限っては、不在の場合にドライバーへ連絡することができます。一時的に近所に配達するなどの対応が可能です。しかし本人確認などが必要な荷物の場合は、翌日の再配達となります。
常に最新のステータスが表示されている
UPSの追跡情報は、常に最新の情報が公開されています。各ステータスごとにスキャンされたデータを共有できているので、定期的にチェックしてみましょう。
荷物の追跡のしくみ
ここからは追跡方法をより詳しく見ていきましょう。
UPSでは、荷物の追跡のときに、配送中の荷物と、出荷の経過をすぐに確認できるようになっています。荷物ごとにトラッキングナンバーが割り当てられて管理されています。通常は1Zで始まる番号です。
オンラインの貨物追跡方法
UPSで貨物を追跡すると、最新のステータスと詳しい日時が確認できます。ログインなどの手続きは必要ありませんが、ログインするとさらに細かい設定が可能です。
代金引換が可能かの問い合わせや、荷物の問い合わせナンバーが確認できます。さらに、配達状況や遅延情報などはEメールで配信され、配達証明もダウンロードできるなどのメリットがあります。
簡単な荷物の特定のしかた
オンライン・トラッキングページでは荷物ごとの説明を追加できます。たとえば「衣料品」「雑貨」などと説明を入れると、追跡の際に「衣料品」と入力するだけで衣料品の追跡のみができるようになります。
詳しい追跡方法
公式サイトから貨物追跡に移動し、追跡と書かれたボックスに発行されたトラッキングナンバーを入力します。追跡ボタンを押すと追跡を開始します。パソコンから追跡するときは、左サイドの追跡番号入力欄に入力するだけです。また、スマートフォンからの追跡も可能です。
日本からは以下の種類の荷物が追跡できます。
- UPS Worldwide Express Freight
- UPS Worldwide Express
- UPS Worldwide Express Plus
- UPS Worldwide Expedited
- UPS Express Saver
追跡画面の見かた
UPSの追跡画面は、場所・日付・現地時間・状況の項目に分かれています。現地時間とは、荷物が到着した国の現地時間です。
日本に到着して配送業者が変わったときは「配達のため現地の代理店に転送されています。配達は再スケジュールされました。」と表示されるようになっています。場所には空港名や地名が表示され、状況によっては荷物の引き渡しや受け入れ、空港から出発・到着時刻などの詳細が記載されます。
追跡できないときは
UPSの追跡をしたときに「要求された貨物明細を検索できませんでした。お客様の情報を確認し、後でもう一度お試しください」と表示されることがあります。この場合は追跡番号が反映されていない可能性があるので、半日程度経ってから再度確認してみてください。
追跡番号が間違っているときは「入力した番号は、有効なトラッキング番号ではありません」と表示されます。まれにセキュリティ対策のために、追跡番号を教えてもらえないこともあります。考えられる理由として、いくつかの荷物をまとめてアメリカから発送し、日本でそれぞれの顧客に配達している場合が挙げられます。
Amazon.comで注文した場合のUPS追跡方法
この項目では、Amazon.comで商品がアメリカから発送される場合の追跡方法をみていきましょう。国内の配送をUPSからクロネコヤマトに変更する方法もお教えします。
Amazon.comでアメリカから発送されるときの追跡方法
Amazon.comのページ上部にある「Returns & Orders」、または「Account & Lists」にある「Orders」を選択してください。
サインインをしたら、「Your orders」にある「Orders」から確認できます。
表示されているAmazon.comの注文履歴にある「Track Package」をクリックしてください。
Amazon.comで注文した商品の追跡情報が表示されるので、「See all updates」を選択します。
また、画面を下にスクロールすると、UPSなどのトラッキングIDが表示されているので、忘れないようにメモをしておきましょう。
以下の画面は、注文した日付と発送された日付、輸送中の状況を表したものです。右下にトラッキング情報が表示されます。
この画面になると、荷物の追跡ができるようになります。ちなみにトラッキングナンバーは無関係の人に教えないようにしましょう。トラッキングナンバーさえあれば様々な手続きができてしまうので、気を付けてください。
Amazonで確認する程度であれば良いですが、クロネコヤマトへ変更してもらったほうが荷物を早く受け取れます。変更するときにトラッキングナンバーが必要なのです。
クロネコヤマトに変更した方がよい理由
日本国内では、都心部の配達はUPSがおこなっています。UPSでは配達が平日のみ行われているため、夜間や土日祝日に受け取りたい方にとっては不便になってしまうのです。
再配達のサービスもおこなっていますが、細かい時間指定ができません。しかも再配達は3回までと決められており、3回目に受け取れないと発送元に返却されてしまいます。
そのため、都心で受け取りたいときは、クロネコヤマトに配送業者を変更しておくと便利です。都心部以外では自動的にクロネコヤマトに変更されますが、都心部では受け取る側が変更しなければなりません。クロネコヤマトに変更しておけば、時間指定や再配達もある程度希望に沿って配達してもらえます。
AmazonGlobal Priority Shippingは迅速な発送が魅力
AmazonGlobal Priority Shippingでは、アメリカから日本までの発送がおよそ2~3日で配達されます。アメリカのAmazonで購入したときは、利用するのをおすすめします。
UPSで発送された場合は、国内配送をクロネコヤマトに変更することもできます。DHLでは、日本国内もDHLが配達しており、委託する場合は佐川急便が対応しています。
速い配達サービスの「AmazonGlobal Priority Shipping」では、UPSかDHLで配送しています。商品の到着までは約3日ととても速いですが、送料が通常よりも高く設定されています。
送料の安さが魅力の「AmazonGlobal Standard Shipping」では、i-parcelが配送しています。商品の到着までは約2週間と時間がかかるのが難点です。しかし送料は安く、国内では佐川急便が配達しています。
メモしたトラッキングナンバーを入力
UPSのサイトへ移動すると、トラッキングナンバーを入力する欄が現れるので、Amazonでメモをしておいたトラッキングナンバーを入力して、「>」ボタンをクリックします。
すると、追跡情報の画面が表示されます。
クロネコヤマトに変更する方法
UPSのトップページ下部のCustomer Serviceに「Eメール」があるのでクリックしてください。
氏名とEメールアドレスを入力してください。サポートカテゴリーは「貨物追跡」、サポート・トピックは「貨物追跡情報」、お客様情報は「荷送人」を選択し、「次へ」をクリックします。
さらに電話番号・国内/国際輸送・国または地域・トラッキングナンバー・郵便番号・お問合せ内容を入力してください。問い合わせ欄には「国内の配送業者をクロネコヤマトに変更したい」と入力すればOKです。最後にEメールを送信して完了です。
荷物が国内に入ってきた段階で変えても構いません。再配達の際に電話で依頼しても対応してもらえます。サポートから「変更しました」とメールが送られてきたら、手続きが正常に完了したということです。完了すると画面が以下のように変わります。
「配達のため現地の代理店に転送されています。配達は再スケジュールされました。」と書かれていれば、配送業者の変更は完了です。
まとめ
もし住所が不完全などのメッセージが表示される場合は、クロネコヤマトに電話をして正しい住所を知らせてください。海外の配送業者のなかでもしっかりとしているUPSは、日本からの手続きも簡単です。便利なUPSの利用方法を覚えて、活用してください。