ヤフオクに商品を出品して販売する場合、各種手数料がかかります。手数料の金額は商品カテゴリや出品方法によって異なります。ヤフオクで得られた利益を計算するには、各種手数料を詳しく理解しておくことが大切です。
そこで今回は、ヤフオク出品に必要な各種手数料その計算方法を徹底解説します。
落札システム利用料
ヤフオク出品後に落札が決まると、嬉しい一方で考えなくてはいけないのが、落札の都度、落札価格に対して一定割合で発生する落札手数料です。
落札システム利用料について
ヤフオクの落札システム利用料は落札価格の10%(税込)となっていますが、Yahoo!プレミアムの会員登録さえすれば、8.8%(税込)と、低い料率で利用することができます。
車など一部の特定カテゴリーの落札手数料は、落札価格の割合ではなく3,080円(税込)で固定となっています。
また、上記の特定カテゴリーに関してはかんたん決済の手数料が落札システム利用料に含まれていませんので注意しましょう。
参考:Yahoo!プレミアム
落札システム利用料の支払方法
Yahoo!かんたん決済(利用:有)
落札後に商品の金額から自動支払されます。
Yahoo!かんたん決済(利用:無)
別途請求(Yahoo!ウォレットの登録支払方法)による支払となります。
落札システム利用料は、オークション終了日が1日〜15日の場合には翌月1日時点の、16日〜末日であれば翌々月1日時点の落札価格に対して計算が行われます。
落札システム利用料の確認方法
ヤフオク!利用明細にある、落札システム利用明細を使用します。
- 「利用年」「利用月」で対象月を選択します。
- 利用状況、または利用詳細欄の「落札システム利用料」という項目にある[詳細]をクリックします。
Yahoo!かんたん決済を利用していない取引の分は、落札システム利用明細の領収済み金額の表示が0円のままですが、Yahoo!ウォレットへの請求後に領収済み欄で確認可能です。
ヤフオク出品手数料(落札システム利用料)の計算方法
例えば、「スマホケース」と「携帯充電器」を出品したとします。Yahoo!プレミアムへ既に登録した場合と、後から登録した場合で利益が変わってくるので、実際に計算例を見てみましょう。
■Yahoo!プレミアムに登録してから出品していた場合
- 同じ人がそれぞれ500円で2つとも落札
(500+500)×8%=80円(税込:88円)
- 別々の人が「スマホケース」は400円、「携帯充電器」は500円で落札
スマホケース 400×8%=32円(税込35円)
携帯充電器 500×8%=40円(税込44円)
■Yahoo!プレミアムに登録をあとからした場合
以下のような時系列で仮定し計算をします。
- 8/1に「スマホケース」を500円で出品
- 8/2にYahoo!プレミアムに登録
- Yahoo!プレミアムに登録した後に「携帯充電器」を500円で出品
- 8/4にどちらも500円で落札された
スマホケース 500×9.09%=45円(税込49円)
携帯充電器 500×8%=40円(税込44円)
※1:10%の税抜きの料率を9.09%で計算しています。
※2:小数点以下は、落札システム利用料は四捨五入、消費税は切り捨てとなります。
注意すべき点として、落札利用料は落札が決まると発生します。どのような理由で取引ができなくなってしまった場合でも、期日までに落札者の削除処理が必要になります。
配送サービス利用料
2つ目は、配送サービス利用料です。これは以下の配送方法を利用した場合に請求される手数料です。
- おてがる配送(ヤマト運輸)
- おてがる配送(日本郵便)
この2つのうちのいずれかで配送する場合は、取引相手に住所や連絡先を知らせない「匿名配送」を利用することもできます。
配送サービス利用料の決済方法
配送サービス利用料は、配送料負担にかかわらず出品者に請求されます。Yahoo!ウォレットに登録した支払い方法での決済となります。
配送料を落札者負担とした場合、代金と送料が商品到着後に出品者に支払われます。
上記以外の配送方法では利用料がかからない
おてがる配送(ヤマト運輸)、おてがる配送(日本郵便)以外の配送方法を選択した場合は、配送サービス利用料はかかりません。
上記の配送方法を選択した後、発送前に別の配送方法に変更した場合も、配送サービス利用料は請求されません。
配送サービス利用料の支払い日
配送サービス利用料は、Yahoo!ウォレットの料金と一緒に支払います。
Yahoo!ウォレットの支払いを口座振替で行う場合、先月の利用料金は翌月にまとめて引き落とされる仕組みになっています。
利用料金の引き落とし日は、Yahoo!JAPAN指定銀行を利用している場合は毎月26日、その他の金融機関を利用している場合は毎月27日です。
例えば、今月ヤフオクで配送サービスを利用した場合、翌月の26日か27日にYahoo!ウォレットの料金と合わせて引き落とされます。
参考:Yahoo!ウォレット
オークションの出品取り消し
壊れてしまったりなどで商品を販売することができなくなってしまったら、速やかに取り消し処理をしましょう。
取り消しの処理が済めば、最高入札者がいた場合もその商品は落札ができなくなります。
出品取消システム利用料
出品取消システム利用料は550円(税込)です。入札済の出品の取消を行う際、1出品ごとに発生します。
なお、自動車、オートバイ(オートバイ車体以外)のカテゴリは3,080円(税込)となります。
オークション取消の注意事項
オークションの取消を実行する際、出品取消システム利用料などの料金が発生する場合としない場合があります。また、その他にも注意すべき点がいくつかあります。
■出品取消システム利用料が発生しない場合
- 一度も入札されていない
■出品取消システム利用料が発生する場合
- すでに入札者がいる
- 入札を取り消されたが、入札者が一度はいた
■即決価格を設定している場合のオークション取消
一度に複数個の出品を行い、即決価格を設定していた場合、1つでも落札が決まってしまうと取消はできなくなります。
■出品システム利用料とオプション利用料
出品取消をしても、どちらも利用料が返ってこないので注意しましょう。
■オークション取消時のマナー
すでに入札者がいる場合、取消処理をする前に理由を商品説明欄に入力しておきましょう。
オークション取消の手順
- ログイン後、マイ・オークションの【出品中】からオークションの一覧を表示
- 取消したい物を選択
- 「オークションの管理」にある【オークションの取り消し】をクリック
- 確認画面の【取り消す】で完了
取消処理の確認方法
上記処理完了後にマイ・オークションの【出品終了分】・【落札者なし】に処理をした商品があるか確認しましょう。
出品取消システム利用料発生アラート
入札のある物を取消すると、上記4.の確認時に「このオークションには入札がありました。」と表示されます。その場合には出品取消システム利用料が発生しますので注意しましょう。
オプション利用料
オプション利用料は、以下の2種類があります。
- 注目のオークション
1回の出品ごとに、1日分の金額を22円(税込)以上で設定 - あなたへのおすすめコレクション
落札金額に対し、設定した料率分発生(落札が決まった場合)
オプション設定後は、出品の取消や違反で取り消された場合にも返金はされないので注意しましょう。また、再出品時にオプション設定は引継ぎができないので、必要な場合にはオプションの再設定を行いましょう。
ヤフオクで注目のオークションにかかる手数料の計算方法
利用料は、1出品ごとに1日分の金額を設定し、オークションの残り日数分の金額が発生します。
例1:設定金額25円(税別) 残り日数3日と12時間の場合
25円×3.50日=87円(消費税加えて、95.7円)
例2:設定金額20円(税別) 残り日数0日と10時間の場合
20円×1.00日=20円(消費税加えて、22円)
残り日数の計算は、出品手続きの完了時点から終了時刻までの時間となり、設定時点の残りが1日未満であれば1.00日で計算されます。(小数点第3位以下は切り捨て)
出品した後に設定金額を増やした場合、増やした分は残り日数に対して反映されます。発生金額に小数点以下の端数が出る場合は切り捨てとなり、別途消費税が発生します。
出品時にステップ3「入力内容の確認」でも残り日数と料金が表示されますが、あくまで目安であるためマイ・オークションの「システムご利用明細」で最終確認をしましょう。
あなたへのおすすめコレクション
あなたへのおすすめコレクションを設定すると、関連商品に出品物を表示することができます。
関連商品は、オプション設定された商品の中から関連度が高いと判断されたものを自動で表示しています。
あなたへのおすすめコレクションの利用料
オプション設定は無料でできますが、あなたへのおすすめコレクションから入札され、最終的に落札された場合に、落札価格に対して設定した料率分の利用料が発生します。
あなたへのおすすめコレクションからの入札がなかった場合や、最終的に落札されなかったオークションは利用料の発生がありません。
関連商品の掲載順位は、基本的には関連度順に掲載されますが、順位が同じだった場合は設定率が高い商品が優先されます。
※アダルトカテゴリの商品に関しては、設定した場合でもアダルトカテゴリのみにしか表示されないようになっています。
利用料は、落札が決まると発生してしまいます。何らかの理由で落札者と取引ができない場合は、利用料が確定してしまう前に落札者の削除処理をしないと、そのまま発生してしまいますので注意しましょう。
また、あなたへのおすすめコレクションを設定した場合も、注目のオークションと同じように再出品時には設定の引き継ぎをすることができないので、こちらも注意しましょう。
あなたへのおすすめコレクション設定方法
出品する時にオプション設定で「あなたへのおすすめコレクション」の料率を設定でき、最低1.0%から、0.1%の単位で好きな料率を設定できます。
設定をすると、商品画像をアップロードしているオークションとして設定することができます。
あなたへのおすすめコレクションを設定する際の注意点は以下となります。
- 料率はあとから増やすことは可能でも、減らしたり解除は不可
- あなたへのおすすめコレクションから入札されると、それ以降設定変更は不可
- 残り24時間を切っている場合も設定変更は不可
- ヤフオク!アプリで設定することはできない
あなたへのおすすめコレクション利用料の計算方法
複数の出品をしていたり、即決価格の設定をしている場合、落札のタイミング次第では利用料が発生しないケースがあります。
ケース1:開始価格600円で2商品を出品(料率:1%)
以下の順番で別々の人から入札があった場合、
- 600円で入札
- 「あなたへのおすすめコレクション」から600円で入札
- 610円で入札
1.と3.が落札となり、利用料の計算は以下のようになります。
(600+610) × 1% = 12円(消費税加え、13円)
ケース2:開始価格600円、即決1,500円で2商品を出品(料率:1%)
以下の順番で別々の人から入札があった場合、
- 即決1,500円で落札
- 「あなたへのおすすめコレクション」から700円で入札
- 1,000円で入札
1.と3.が落札となります。
また、この場合は1.の落札が決まった時には「おすすめコレクション」からの入札がなかったため、利用料の対象となるのは3.のみになります。
1,000 × 1% = 10円(消費税加え、11円)
オプション利用料の支払い日
オプション利用料の支払いは、配送サービス利用料の支払いと同じ仕組みです。Yahoo!ウォレットの利用料金と一緒にオプション利用料も支払います。
Yahoo!ウォレットの支払いを口座振替で行う場合、先月の利用料金は翌月にまとめて引き落とされる仕組みになっています。
利用料金の引き落とし日は、Yahoo!JAPAN指定銀行を利用している場合は毎月26日、その他の金融機関を利用している場合は毎月27日です。
例えば、今月ヤフオクでオプションを利用した場合、翌月の26日か27日にYahoo!ウォレットの料金と合わせて引き落とされます。
参考:Yahoo!ウォレット
Yahoo!プレミアム会員費
508円(税込)/月で、Yahoo!プレミアムに入会し特典を受けることが可能です。
落札された時にかかる料金が安くなるのが大きな特徴で、オプションの中には会員限定となっている機能もあります。
Yahoo!プレミアムの契約更新
Yahoo!プレミアム会員の契約は、都度更新手続きが必要ではなく、自動的に更新がされるようになっています。契約解除する場合にはご自身で手続きが必要になります。
Yahoo!プレミアム会員特典
1.ヤフオク出品時の特典
会員になると、落札された時に必ず必要になる落札システム利用料が、特別に会員価格となります。加えて、配送方法を複数の中から選べたりと、便利な機能が追加されます。
2.その他特典
- 入落札の際にも特典あり
- 50件までオークションアラートの登録が可能
- 入札者認証制限がかけられた商品にも入札可能
- 「お買いものあんしん補償」など、トラブル時にお見舞いを受けられる
- 他にも受けられる特典がある場合、Yahoo!プレミアムのページで確認可能
参考:Yahoo!プレミアム
特定カテゴリについて
「特定カテゴリ」には、出品や落札、出品を取消す際にかかるシステム利用料が他のカテゴリとは別に設定されています。
また、特定カテゴリに含まれる車やオートバイなどの商品について出品を希望する場合は、Yahoo!プレミアムに会員登録しないと出品ができませんので、ご注意ください。
利用料別特定カテゴリ一覧
特定カテゴリでかかる料金体系は以下の通りです。
出品システム利用料について
ヤフオクでは出品した商品数に応じて利用料が発生します。出品完了すると、それ以降はどのような理由で取消しとなっても返金はされません。
また、再出品の際にも利用料が発生しますが、自動再出品分に関しては免除となります。
落札システム利用料について
落札した商品数に応じて利用料が発生します。
ヤフオクとメルカリの販売手数料を比較して利益を計算しよう
ヤフオクと同じように、誰でも簡単にモノの売買ができるサービスにメルカリがあります。ヤフオクあるいはメルカリにしても、利益を細かく計算するには手数料を把握しておくことが大切です。
ここでは、ヤフオクとメルカリの手数料について詳しく説明していきます。手数料をちゃんと理解して、正しく利益計算ができるようになりましょう。
メルカリの手数料
メルカリで出品する際にかかる手数料は、販売価格の10%です。
ヤフオクには手数料が安くなる有料会員サービスがありますが、メルカリにはそういった手数料の割引サービスがありません。ですので、手数料は一律10%と定められています。
例えば、メルカリで1,000円の商品が売れたとします。そこから、100円の手数料と商品の送料が引かれて、残った料金が利益になります。
たくさん出品するならヤフオクがお得
どちらで出品したほうが手数料がお得かどうかは、出品する頻度によって変わります。
頻繁に商品を出品する人は、Yahoo!プレミアム会員になってヤフオクを利用したほうがお得です。
Yahoo!プレミアム会員ではない場合、手数料はメルカリと同じで販売価格の10%です。しかし、Yahoo!プレミアム会員になると508円の月額利用料はかかりますが、出品する際にかかる手数料が10%から8.8%に減少します。
例えば、メルカリで43,000円の商品を販売した場合、かかる手数料は販売価格の10%なので4,300円です。
次に、同じ43,000円の商品をヤフオクで販売した場合、かかる手数料は販売価格の8.8%である3,784円と月額利用料508円で合計4,292円です。メルカリよりも少し安くなります。
つまり、毎月およそ43,000円以上売っている場合は、ヤフオクで出品したほうがお得といえます。
ヤフオクの販売では各種利用料(手数料)を考慮に入れて価格設定する
ヤフオクでは出品して落札されるだけでも各種利用料(手数料)がかかります。ヤフオクで価格を決める際は、利益の計算に大きく影響する利用料についても考慮しください。そうしないと、最悪の場合、赤字になる危険がありますので、利益の計算を正しく行うように注意しましょう。