ヤフオク出品トラブルの回避方法と、トラブルに遭ったときの対策

ヤフオク取引では相手の顔も商品の実物も見えないので、いろいろなトラブルが起こります。

そこで今回は、トラブルを回避するために出品者ができることと、実際にトラブルに遭った時の対処法などを詳しく解説します。

目次

出品時に気をつけるべきこと

まず最初に、トラブルを回避するために出品時に気をつけるべきポイントを紹介します。

商品写真

1つ目は、商品写真です。ヤフオクには10枚まで商品写真を投稿できますが、必ず商品の傷や汚れのアップ写真を入れましょう。
そうしないと、取引後にクレームが来る場合があります。
また、付属品がある場合は、各付属品の個別写真も必要です。
家電の場合は、動作確認として電源ランプが点灯している写真もあると印象が良くなります。

もし10枚以内に収まらない場合は、商品説明欄に写真を挿入しましょう。

発送方法の指定

2つ目は、発送方法を指定することです。

配送方法を選択可能にしてしまうと手間がかかるため、あらかじめ配送方法を指定しましょう。そして商品説明文に「これ以外の配送方法には対応しておりません」と明記してください。

同様に、梱包方法についても、あらかじめ「梱包方法・サイズについての要望には対応しておりません」と明記しておくと良いです。

しかし、指定しているにもかかわらず配送方法や梱包方法をあれこれ指示してくる落札者も中にはいます。そういう場合は、配送や梱包に関しての希望には添えない旨を明確に伝えましょう。それでもしつこく指示してくるときは、仕方がないので「落札者都合」でキャンセルしてください。場合によってはブラックリストに入れることを検討しても良いでしょう。

Yahoo!かんたん決済に限定

3つ目は、決済方法は「Yahoo!かんたん決済しか対応していない」旨を明記することです。

現在のヤフオクはYahoo!かんたん決済以外の決済方法は基本的に認められていません。しかし、このことを理解していない落札者もいます。余計なトラブルを回避するためにもはっきりと記載しておきましょう。

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各種手数料を考慮した価格設定

4つ目は、手数料込みの価格設定にすることです。ヤフオクに出品するには以下の手数料がかかります。

・出品取消システム利用料 基本1出品あたり550円(税込)。「中古車・新車」などの一部は、3,080円(税込)
・落札システム利用料 無料会員:落札額の10%(税込)、プレミアム会員:落札額の8.8%(税込)
・Yahoo!プレミアム会員費 月額508円(税込)
・オプション利用料
・配送サービス利用料

手数料を考慮した上で価格を設定しておかないと、最悪の場合、赤字になります。注意してください。

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値引き交渉に応じない旨を明記

5つ目は、値引き交渉には応じないことです。

フリマ感覚で値引き交渉してくる落札者も一定数います。しかし、値引き交渉に応じていると手間がかかりますし、交渉したからといって落札してもらえる保証もありません。あらかじめ「値引き交渉には応じられない」旨を説明欄に記載しておきましょう。

取引ナビ以外でのやり取りはしない旨を明記

6つ目は、取引ナビ以外で連絡しないことです。商品説明欄にも以下のようにはっきり書いておきましょう。

「取引ナビ以外での連絡は受け付けておりません。取引ナビ以外で私のIDを名乗った連絡があった場合は、詐欺の恐れがあります。ご注意ください」

落札後の連絡を指定

7つ目は、落札後の連絡について指定しておくことです。

ヤフオク取引では、商品が落札されると落札者のほうから連絡を入れるのが一般的です。逆に、落札後に連絡してこない落札者は、入金が遅かったり、自己都合でキャンセルしたりとマナーが悪い傾向にあります。

そのため、落札後1日以内に落札者から連絡がない場合は、落札者都合でキャンセルする旨を商品説明欄に明記しておきましょう。

評価についても明記

8つ目は、相手が自分の評価をしてから、相手の評価をすることです。

ヤフオクでは商品到着後に落札者と出品者がお互いを評価できます。しかし、こちらが先に評価しても、評価を返してこない落札者は結構います。

そのため、「当方に対する評価を失念される落札者がいらっしゃいます。商品受取後は忘れずに評価していただきますようお願い致します。評価が確認でき次第、こちらも評価させて頂きます。」と明記しておきましょう。

領収書対応しない旨を明記

9つ目は、領収書対応しないことです。

たまに「領収書をつけろ」などと要求してくる落札者もいます。ヤフオク取引では領収書をつける義務などありませんので、断ってしまって構いません。しかし、取引後に断ると悪い評価をつけられる危険があるため、あらかじめ領収書は発行しない旨を記載しておきましょう。

誠実で迅速な対応を心がける

最後は誠実で迅速な対応を心がけることです。

雑な対応をしたり、返信・対応が遅れたりするとクレームが来ることがあるので要注意です。

決済に関するヤフオクトラブル事例

ここからは実際にあったヤフオクトラブル事例を紹介します。

まずは決済方法に関するトラブルです。前述の通り、現在のヤフオクは基本的には「Yahoo!かんたん決済」のみとなっています。

Yahoo!かんたん決済とは、Yahoo!が出品者と落札者の仲介をするシステムです。具体的な決済の流れを以下に示します。

・落札者がYahoo!に代金を仮払い
・出品者が商品発送
・商品到着後、出品者は代金を受け取れるようになる

支払方法がYahoo!かんたん決済のみになったのは最近であるため、このことを知らない落札者との決済に関するトラブルが多発しています。

直接銀行振込にして欲しいと言われる

まず1つ目は、「銀行振込にしてほしい」と落札者から言われるケースです。

前述の通り、Yahoo!かんたん決済以外の決済方法は原則として認められていません。認められるのはかんたん決済の支払期限が過ぎた後だけです。

したがって、丁重にお断りしましょう。

商品発送後に決済キャンセルされた

2つ目は、「商品発送後の決済キャンセル」です。

相手の入金を確認して商品を発送したのに、その後決済をキャンセルされてしまうケースです。

基本的に発送後の決済キャンセルはできない仕組みになっていますが、クレジットカードで決済した場合にこういう事例が報告されています。念のため、取引前に相手の評価を確認するなど、対策を徹底しましょう。

商品到着したのに落札者が受取連絡を押さない

3つ目は、「商品到着したのに落札者が受取連絡しない」ケースです。これはよくあります。

Yahoo!かんたん決済では、商品到着後に出品者が商品代金を受け取れるようになりますが、落札者が「受け取り連絡をする」ボタンを押してくれないと商品到着となりません。したがって、商品到着後はすぐに受取連絡をするようにあらかじめ伝えておきましょう。

ただ、受取連絡を押されなくても、支払い完了日から15日後に代金を受け取れるようにはなります。

Yahoo!かんたん決済を使わない場合の落札システム利用料

4つ目は、「Yahoo!かんたん決済以外で決済してしまった場合」です。前述の通り、支払期限が過ぎた後の決済では、かんたん決済以外の方法が利用できます。

その場合、出品者は代金を全額受け取れます。しかし、後日Yahoo!ウォレットから落札システム利用料がきちんと徴収されます。注意してください。

配送事故が起きた

5つ目は、「配送途中でトラブルが起きた」ケースです。

長く取引をしていると、たまに配送途中でトラブルが起きて、商品が壊れたり正しく配送されないことがあります。これは出品者側の責任となります。したがって、追跡番号付きの配送方法にするなど、しっかり対策を講じましょう。

ちなみに入金から8日経つと、落札者は「未着報告」ができるようになります。未着報告されると、最悪の場合は返金処理されてしまうので注意してください。

落札者がPayPayポイントで支払った

6つ目は、落札者の支払い方法についてです。

Yahoo!かんたん決済では、銀行振込・クレジットカード・電子マネー・コンビニ払いなど、様々な支払い方法が選択可能です。

しかし、落札者の支払い方法と出品者への支払い方法は連携していません。仮に落札者がPayPayポイントで支払ったからといって、出品者への支払いがPayPayポイントになるわけではないのです。現金振込を指定しているなら、支払い方法に関わらず現金振込になります。ご安心ください。

かんたん決済以外を選択した場合の「取引ステータス」

7つ目は、「かんたん決済を利用せずに取引したら、取引ステータスを進められない」というケースです。かんたん決済を利用しないと、取引ステータスは以下のまま変わらなくなります。

しかし、取引ステータスは放置してもペナルティはありません。ご安心ください。

商品到着後に取引キャンセルされた

8つ目は、「商品到着後に受取連絡を押さずに決済キャンセルされる」ケースです。

商品状態が事前の説明より悪いと、到着後にキャンセルされる場合があります。この場合、商品代金は受け取れませんが、落札システム利用料はしっかり徴収されますので注意してください。

その他のヤフオクトラブル事例

続いて、決済方法以外のヤフオク取引トラブル事例を紹介します。

落札後のキャンセル依頼

まず1つ目は、落札後に落札者から一方的なキャンセル依頼が来るケースです。

原則として、ヤフオクは落札後のキャンセルを認めていません。キャンセルする場合は双方の合意が必要です。

落札者からキャンセル依頼が来た場合でも、それに応じる義務はありません。ただし、キャンセルを断った腹いせに悪い評価をつけられる危険はあります。既に長くヤフオクで取引していて良い評価が多い方なら問題ありませんが、始めたばかりの方にとっては悪い評価をつけられてしまうと今後取引がしづらくなります。

したがって、明らかに落札者に取引の意思がない場合は、落札者都合で取消しましょう。

商品説明・梱包のミス

2つ目は、商品説明・梱包のミスです。これは出品者側のミスです。

商品説明に不備があったり、配送や梱包にミスがあることが発覚した場合は、すぐに落札者へ謝罪した上で今後の対応を伝えましょう。

出品者側の不備を放置してしまうと、返金要求されるだけでなく、最悪の評価をつけられてしまいます。こちらに不備があった場合はノークレーム・ノーリターンなど通用しません。

迅速かつ丁寧に対応すれば、悪い評価をつけずに済ましてくれる利用者も一定数います。誠実な対応を心がけてください。

落札後に配送方法の変更依頼

3つ目は、落札後に、落札者から配送方法の変更依頼をされるケースです。

前述の通り、こちらが配送方法を指定しているにもかかわらず、変更依頼してくる人は少なからずいます。特に送料を落札者負担としている場合に、「もっと安い配送業者にしてください」などと要求されることがあります。

もちろん、このような要求に応じる義務はありません。しつこく変更依頼してくる場合は、「配送方法を変更した場合、未着・配送途中のトラブルに対して一切補償できかねますがよろしいですか?」と伝えた上で事後の対応を検討しましょう。

値引き交渉

4つ目は、値引き交渉です。

「値引き交渉不可」と明記していても、メルカリ感覚で値引き交渉してくる人は多くいます。
既に入札者がいたりすると値段を下げることができません。その上、再出品しても値引き交渉してきた人が入札してくれる保証もありません。

したがって、値引き交渉には応じられない旨をはっきりと伝えましょう。ただし、落札後の送料に関する値引きはYahoo!かんたん決済での支払い前であれば簡単にできるため、応じても問題ないでしょう。

発送を急かされる

5つ目は、発送を急かされるケースです。

「発送まで3~4日かかります。」と書いたにもかかわらず、「急いでいるので即日発送してくれませんか?」などと一方的な要求をされることがあります。

ルール上、このような要求に応じる義務はありません。しかし、応じないと悪い評価をつけられかねません。そのため、ヤフオクでは入金から1~2日以内に発送できるように事前に準備しておきましょう。

取引後の管轄外の要求

6つ目は、商品到着後の理不尽なクレームです。

「こんな商品だと思わなかった(商品説明欄をよく読んでいなかった)」
「商品の使い方が分からないから説明しろ!」

など、商品説明に記載した商品の性能・サービス以上を求められるケースがたまにあります。大抵は希望の金額で落札できなかったことへの腹いせです。

これらは無視してしまって構いません。悪い評価をつけられるかもしれませんが、仕方のないこともあります。こういった質の悪い落札者を回避するためにも、事前に入札者の評価は必ずチェックしましょう。

付属機能の不備

7つ目は、付属機能の不備です。商品説明欄に記載がない不備があった場合は、返品対応する必要があります。

返品要求

8つ目は、一方的な返品要求です。返品要求された場合、まずは具体的な理由を聞いてください。商品に不備がある場合は、その証拠写真を送ってもらいましょう。本当に不備があった場合は、丁寧に返品対応してください。

入金詐欺

9つ目は、入金詐欺です。

これは入金していないのに「入金完了しました」と連絡されるケースです。Yahoo!かんたん決済の場合、入金完了報告はヤフオクから来ます。落札者の報告は当てにせず、ヤフオクからの入金完了報告を受けてから発送するようにしましょう。

ほとんどのトラブルは事前の対策で回避できる

今回はヤフオク取引におけるトラブルを紹介してきましたが、中にはどうしようもないケースもあります。

トラブルは、そもそも発生させないことが大事です。ほとんどのトラブルは事前の対策で予防できるので、細心の注意を払って取引に臨むようにしましょう。

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この記事を監修した人

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