せどりで本格的に稼ぐことができるようになってきたら、仕入れの規模を広げていく必要があります。どんな商品を仕入れたらいいのか探す場としてオススメなのが展示会です。
展示会に行けば、メーカーや卸問屋と直接話をすることができるのですが、展示会に行く前には覚えておかなければならないこともあります。
この記事では、展示会での仕入れの注意点などについてお伝えします。
仕入れのために実際に展示会へ足を運んでみよう!
せどりの仕入れ先には卸問屋があります。卸問屋の中には、展示会を開いているところもあります。ネットやカタログを使っているだけでは、卸問屋とは本格的な交渉ができません。
直接コミュニケーションが取れる展示会へぜひ足を運んでみましょう。
そもそも展示会とは?
そもそも展示会というのはどのようなものなのでしょうか。
展示会というのは、メーカーが卸問屋や小売店にぜひ売ってほしいと思っている商品を展示して、実際にバイヤーに見て触ってもらって、売り込みをしようというイベントです。
特にメーカーにとってはその年の主力商品や目玉の新商品を展示します。サンプルやパンフレットを配布して、バイヤーにとにかく知ってもらう、ということを盛んに行ってアピールします。
バイヤーに気に入ってもらえれば、担当者を経由して仕入れることになります。
展示会に行けばサンプルを大量にゲットできる!
展示会に足を運ぶことのメリットの1つは、サンプルが大量にもらえるということです。
どのくらいもらえるかというと、こちらの画像のようにもらえます。ちなみにこの写真は1人分です。
なかには、このまま売れそうな感じのものもあります。計算して利益を出せそうなら、このまま出品してもいいですね。
展示会の後でやるべきこと
展示会の後にすぐに取り掛かることが、リサーチです。
展示会では、サンプルのほかにカタログも大量にもらえるので、カタログをもとにAmazonなどとの価格差を見て、利益を出しそうな商品を探していきます。
商品にアタリをつけて、メーカーや卸問屋と交渉をして折り合いがつけば仕入れて販売します。
展示会での交渉に必要な専門用語を覚えよう!
展示会に行くと、メーカーや卸問屋と直接話をできる機会もあります。仕入れ交渉をするためには、専門用語を覚えておかなければ話になりません。ここからは、展示会に行く前に覚えておくべき専門用語を見ていきましょう。
【展示会で使える専門用語】上代・下代
まずは上代と下代という言葉を覚えましょう。これは卸の基本の「き」の字の言葉です!
上代はお客様に販売する場合の小売価格、下代は仕入れ価格です。下代で仕入れて上代で売り、その差額が利益となります。
【展示会で使える専門用語】掛け率
掛け率についても正確に理解しておくことが大切です。
掛け率というのは、小売価格に対する卸価格の割合です。
「7掛け」といわれたら定価の7割の値段で卸してもらえるということです。
定価1000円の商品を7掛けなら700円で卸せるということです。
掛け率は、同じ商品であってもすべての小売業者が一律、というわけではありません。
仕入れ実績や仕入れの量によって変わってきます。
取引期間が長く信用があり、なおかつ大量仕入れの場合には掛け率を下げる交渉も可能になります。
また、最初から大量仕入れの場合には、さらに1割引きで、7掛けが6掛けになることもあります。
【展示会で使える専門用語】掛売り・掛払い
掛売り、掛払いという言葉の意味は、後払いができるということです。
月末締め、翌日10日払い、などと支払いの期日を設けて支払いを行います。
その場で現金を用意せずに済むという利点がありますが、信用がないと掛払いには応じてもらえません。支払いは絶対に遅れないようにしましょう。
なお、後払い決済Paidを利用すれば、開業前の個人事業主でも掛払いをすることができます。
参考:知らないと恥ずかしい?仕入れや仕切りなどの専門用語をご紹介!
実際に展示会に行ったらどのようにしたらいいのか?
必要な情報を覚えたら、実際に展示会ではどのように行動したらいいのか見ていきましょう。
これから開業を目指して、店舗物件を探し始めたショップのオーナーさん、という設定だと考えます。
まずはきっかけの一言を!
展示会で気になる業者さんがいたら、まずは話しかけてみましょう。
「すみません。●月ごろにこんなお店をオープン予定の(名前)です。よろしければ是非お取引させていただきたいと思いますので、お名刺を交換させてください」
「ぜひカタログをいただけないでしょうか…、お名刺交換もしていただけると嬉しいです。」
名刺交換のお願いとカタログがほしい旨で話しかけるといいでしょう。最初の一歩が肝心です!
最初の関門が突破できたら?
最初の関門が突破でき、いい感じで商品説明などを受けることができたら次のステップです。
取引の条件などを聞いてみましょう。
「ぜひ御社の●●を取り扱わせていただきたいので、掛け率などの条件のご相談をさせていただけないでしょうか」
「初回のお取引でしたら一律で6掛けです」
「初回のお取引の条件は何かありますか」
「初回の下代は●●円からです。リピートも××円からでお願いします。それ以下の場合には送料が発生します。」
このほかにも、発注ロットや支払条件等をしっかりと質問しておきましょう。
商品のバッティングを嫌がるメーカーだと、すでにその地域に卸しているお店がある場合には、新規の卸には応じてもらえないこともあります。
展示会に持っていくものとは?
展示会に行くときに持っていかなくてはいけないものは、どんなものなのでしょうか?
展示会に行くときの必需品には名刺があります。多くのメーカーさんや問屋さんと名刺交換をするので、かなりの枚数を持っていきましょう。
どんなお店なのか相手に伝えやすいように、お店のパンフレットやチラシ、開店準備中ならイメージ図なども持参しましょう。お店の魅力や本気度を伝えるのに必須です。
展示会で仕入れる具体的な方法
それでは展示会に行ったら、具体的にどうやって仕入れまでこぎつけたらいいのでしょうか?
展示会で仕入れまで一気に行くための方法についてみていきましょう。
個人事業者でもできるメーカー仕入
個人事業者にとってはメーカー仕入や卸問屋からの仕入は難しいと思っている人も少なくありません。
しかし、実はそれほど難しいことをするわけではありません。むしろ、小売りの世界ではせどりの方が特別なことです。
メーカー仕入や問屋仕入のルートも開拓しましょう!
メーカー仕入には可能性が!
せどりからメーカー仕入に移行しようかどうしようか、悩む人は多いものですね。
しかし、メーカー仕入に移行した場合、個人の力だけでも2か月目に月商1千万超え、1年後には月商3千万をコンスタントに超えられるようになった、という人もいます。
利益率は15%から20%。たった1人の力でもこれだけのことができるメーカー仕入は、ビジネスとしての可能性が大きいといえるでしょう。
せどりと比べた時のメーカー仕入れの利点とは!?
メーカー仕入ができるようになった場合の利点というのは、積み上げ感を残していける、という点にあります。
せどりは仕入れて売ったらそれで終わりです。
その後は利益しか残りません。
しかし、メーカー仕入は小売りとして売れば売るほど、メーカーや問屋に対する信用が積みあがっていきます。
そしてその商品は売れなくなるまでいつまでも仕入れ続けることができるのです。
もちろん商品の売れ行きにはピークがあるので、新商品なども徐々に売れなくなっていきます。しかし、売れないからといって新商品の仕入を一切やめてしまうと、せどりではその分の売り上げが全くなくなってしまいます。
しかし、メーカーや卸からの仕入ではリピート仕入れが基本となります。新商品を開拓しなくても、リピート仕入れの商品は売れ続けていきます。最初の売上がピークでも、下降ラインは緩やかなので、いきなり売上がなくなる、ということはありません。
展示会に行けば取引できるとは思わない方がいい理由
実は展示会を回って、問屋やメーカーの人と直接話ができたとしても、それで仕入ができるようになるわけではありません。
なかなか一見さんには卸してくれない場合もあります。
展示会にいってもなかなかメーカー仕入にこぎつけられないその本当の理由を見ていきましょう。
メーカー仕入の本質とは?
そもそもメーカー仕入の本質とはどんなものなのでしょうか?
製品を実際に製造しているのがメーカーです。
もしくは海外製品の場合には正規代理店から仕入れることになります。
正規代理店はメーカーと同じPL保険に入らなくてはいけないので、メーカーと同じくらいの責任があります。
メーカー仕入は本格的なビジネスといえます。ちゃんとしたビジネスとしての対応が必要になるのです。
メーカー仕入ができない理由はこれだ!
メーカー仕入になかなか応じてもらえない場合があるのは、次のような理由からです。
1つ目の理由は、ネット販売されるのを嫌がるメーカーが多いことです。7割から8割のメーカーはネット販売の個人事業者との契約を嫌がります。
特にAmazonでの販売は敬遠されることが多いのが実情です。
楽天とYahoo!は参入障壁が高いのでOKだけど、Amazonには無節操な転売ヤーも多いというイメージが強いみたいですね。
個人の副業レベルではAmazonしか参入できない場合も多いので、Amazonでの販売もOKしてくれる業者を探すのが先決です。
2つ目の理由は、メーカー自身がAmazonで販売していることが多いのです。Amazonで商品がバッティングしたり、自分のところよりも安い価格でFBA販売されてはたまらないと考えるのは当然ですよね。
この2つの条件に当てはまる業者というのは、実は100社のうち1社あるかどうかです。根気よく探すしかありません。
展示会で仕入れられる商品をどうやって探せばいいのか
それでは展示会で仕入れ商品を探すにはどうしたらいいのでしょうか?
それは、Amazonで仕入れてもOKな商品をあらかじめリサーチしてから、その商品のメーカーと交渉するといいでしょう。
Amazonにメーカーが参入していないが、そのメーカーの商品がAmazonで販売されているということは、メーカーがすでにAmazonでの販売を許可しているということになります。
Amazonで売っても怒らないメーカーにあたりを付けて探していけばいいのです。
展示会にはどんなものがあるのか?
実際に展示会にはどんなものがあるのでしょうか?
展示会というのは一般人は入れないので、招待状が必要になります。
お店を開いていると招待状が送られてくる場合もありますが、ホームページで申し込める場合もあります。
東京ビッグサイトで開かれるような大規模な展示会もあれば、地方にはジャンルを絞った小規模の展示会もあるので、自分のお店のジャンルと合う展示会を探していってみましょう。
展示会にはシーズンがあります。ほとんどの場合が年2回開いていて、2月から3月と、9月から10月が多いです。
東京インターナショナル・ギフト・ショー
おすすめの展示会には、東京インターナショナル・ギフト・ショーがあります。
東京ビッグサイトで行われる展示会で、3000店を超える出店があります。また様々なセミナーも開催されるので、新規出店を目指している人の勉強の場にもなります。
次回は2021年2月3日(水)4日(木)5日(金)に開催予定です。
FOR STOCKISTS
おすすめの展示会にはFOR STOCKISTSもあります。
こちらはおしゃれな雑貨メインの展示会です。130社ほどが合同で開催する展示会ですが、招待状はホームページからプリントアウトできるので、興味がある人は言ってみてはいかがでしょうか。
rooms
おすすめの展示会にはroomsもあります。
アッシュ・ペー・フランスが主催している展示会で、以前は業者しか入場できなかったのですが、一般開放されるようになりました。
入場資格などは必要ないので、気軽に行ってみてはいかがでしょうか。
個性あふれるデザインの商品が多くあります。
展示会にとにかく足を運んで経験してみよう!
この記事では展示会での仕入れについてみていきましたがいかがでしたか?なかなか展示会に足を運んでも、仕入れが難しい現実もあるのは確かですが、行動してみないとその先にはたどり着けません。
ぜひ展示会での仕入れに興味があるのなら、とにかく一度足を運んで、実際の雰囲気を体感してみることが大切です。