ネットが普及して20年近くが経つ昨今、多くの方が「Amazon」を利用して商品を購入した経験があるかと思います。
今回はそんなAmazonで複数アカウントを取得することのメリットとデメリットについて解説していきます。
Amazonのアカウント作成方法
まずは、Amazonのアカウントの作成方法について説明します。
Amazonのアカウント作成

Amazonのページを開きます。

ログインのボタンにカーソルを乗せて出てきた表示に書いてある「新規登録はこちら」をクリックします。

もしくはログインページへ飛び、ログイン画面の下にある「Amazonアカウントを作成」をクリックします。

すると、このような画面が出てくるので、登録情報を入力して「Amazonアカウントを作成」ボタンをクリックすればAmazonのアカウントの作成が完了します。
Amazon出品サービスのアカウント作成
Amazonでは購入だけでなく、自分の商品を出品することもできます。思い立ったらすぐに始められる上、簡単なので、商品の出品に興味がある方は必見です。

「Amazon出品(出店)サービス」にアクセスし、「さっそく始める」を押します。

「Amazonアカウントを作成」をクリックします。

名前、Eメールアドレス、パスワードを入力し、「次へ」をクリックします。

登録したEメールアドレスに確認コードが届きます。そのコードを入力し、「アカウントの作成」をクリックします。

事業者の所在地(日本)、業種(個人)をプルダウンで選択します。氏名を入力し、「同意して続行する」をクリックします。

国籍を選択すると、身分の証明事項が表示されます。国民IDに記載されている名前は、選択した身分証明書に記載されている名前を入力します。(日本語のみ利用可能)
会社住所にご自分の住所を入力したら、ワンタイムパスワードの取得方法でSMSか電話を選択します。電話番号を入力し、「SMSを送信する」をクリックします。

続いてクレジットカード情報を入力し「次へ」をクリックします。

ご自分が決めたストアの名前と、必要事項を選択し、「次へ」をクリックします。
- 「すべての商品にUPC/EAN/JANコードは付いていますか?」
日本国内で商品を販売する場合は製品番号(JANコード)が設定されている商品を販売することが前提になりますので、こちらは基本的には「はい」を選択します。
ただしアカウントを開設するのが「商品を企画製造するメーカー企業やブランド権利者」の場合で、これから製品番号(JANコード)を取得予定の場合は「いいえ」を選択することになります。
- 「Amazonで出品を希望する商品のメーカーまたはブランド所有者(あるいはブランドの代理店や代表者)ですか?」
こちらはストア運営者が商品を企画製造するメーカー企業やブランド権利者の場合は「はい」もしくは「一部」、卸売その他で他社商品を売買する場合は「いいえ」になります。

最後に本人確認書類のアップロード画面に移動します。書類をアップロードし、「送信」をクリックすれば、手続き完了です。
本人確認書類の提出では、以下の書類が必要になります。
- 顔写真入りの身分証明書(運転免許証の裏表、もしくはパスポート)
どちらも有効期限内であり、カラーの撮影データかスキャンデータである必要があります。
マイナンバーカードは使えないので注意する必要があります。
- 各種取引明細書
「過去180日以内に発行されたクレジットカードの利用明細」、「インターネットバンキングの利用明細」、「過去180日以内の利用履歴が表示されている銀行通帳」、「銀行で発行依頼することができる残高証明書」のいずれかが必要です。
3営業日ほどで、審査の結果が登録したEメール宛に届きます。
参考:Amazon本人確認手順
銀行口座を登録
続いて出品アカウントに銀行口座を登録します。銀行口座はいつ登録しても問題ありませんが、未登録のまま売り上げ金が発生した場合、入金エラーとなり入金されないので、忘れずに登録しておきましょう。
Amazonセラーセントラルの画面へ行き、「銀行口座情報を確認」をクリックします。
「追加」をクリックし、登録したい銀行口座情報を入力して「送信」をクリックすれば完了です。
参考:Amazon出品では必須!銀行口座登録の手順を解説します!
Amazon複数アカウントを取得することのメリットとは

さて、本題の複数アカウントを取得することについてなのですが、Amazonのアカウントは原則1人につき1つしか取得できないことになっています。
複数のアカウントを持つことは相応のリスクが伴いますが、今回複数アカウントを取得することを紹介するのはメリットもあるからです。
それでは、複数アカウントを取得することでどのようなメリットがあるのか解説していきます。
販売規模を拡大することができる
副業としても人気のある物販ビジネスですが、販売規模が大きくなってくると、ひとりでは手が回らなくなってきます。
こういった場合、人を雇うなどして役割分担をすることもありますが、ひとつのアカウントを複数人で運営していると、エラーやミスの原因となります。
しかしアカウントを複数持つことで、カテゴリー毎にアカウントを分けるなどして、役割分担をスムーズにすることができます。
アカウント削除や閉鎖に対するリスクヘッジ
アカウントを一度削除してしまうと、一度登録に使用したメールアドレスを再度登録に使うことはできない他、そのメールアドレスに紐付けされていた出品サービスアカウント、機能、サービスなども再利用できなくなってしまいます。
また、規約に反した場合のアカウントの停止・閉鎖も同様で、特にアカウントが閉鎖されてしまうと同じ名義でのアカウントの利用はほぼ不可能です。
規約違反に当たる行動をしないように心がけるのが一番ですが、もし万が一、何かの手違いでアカウントが停止・閉鎖されてしまった場合に複数アカウントを取得してあると安心かもしれません。
ただ新規で作成したアカウントは、関連付けられて停止になるリスクもあるため、まずは過去に停止・閉鎖されたアカウントの再開に向けて改善計画書を提出することが重要です。
もしお困りの方は「Amazonアカウント停止 復活代行サポート」にて個別にご相談ください。
参考:Amazonアカウント停止 復活代行サポートに相談する!
専門店化が可能
出品サービスアカウントを利用すると購入希望者に住所や電話番号などが開示されるため、自宅ではない別の住所を登録したいとき、商品購入用のアカウントとは別に出品サービスアカウントを運用したいときなどに、普段使用しているアカウントとは別のアカウントを取得しておくと都合がいいです。
また、一つのアカウントで全く別のジャンルの商品を出品するのは、購入者の不信感を煽ります。家電ならこのアカウント、玩具ならまた別のアカウントなどそれぞれのアカウントで出品する商品を一つのジャンルに絞って出品するのが好ましいでしょう。
商品販売の回転率がぐんとアップ
複数アカウントを取得することのメリットで一番大きいといえるのが、相乗り出品の際にカート獲得率が上がることです。
詳しく説明しますと、例えば商品ページに相乗り出品したい出品者が4人いるとします。そのときに自分がアカウントを二つ持っていて10個の商品を5つずつ、二つのアカウントで同じページに出品した場合、出品者の合計は6人になりますが、自分が持っているアカウントが二つのため、カート獲得率が三分の一にアップします。
しかも、そのページを見た他の出品者がこのページにはライバルが多いと認識するので、他の出品者の参入も防ぐことができるのです。
Amazonアカウントを複数取得する際のポイント

アカウントを複数取得するメリットについては分かっていただけたかと思います。続いては、アカウントを複数取得する際の気を付けるべきポイントを説明します。
既存のアカウントと同じ個人情報を使わない
既に登録してあるアカウントと同じ情報を入力してしまうと、Amazonに同一人物であるとみなされてしまいます。そのため、これまでAmazonに登録したことのない情報でアカウントを作成しましょう。
メールアドレス、名義、電話番号、住所、クレジットカード情報、銀行口座情報を別のものにすると同一人物だと認識される可能性が下がります。また、名義については同姓同名が存在することがありますので、別のものにしなくても大丈夫な場合が多いです。
同一の環境からAmazonにアクセスしない
上記の個人情報以外にも、どの環境からAmazonにアクセスしているかということも同一人物とみなす判断材料と言われています。
アクセス元は主にIPアドレス(Wi-fi)で判別しているとされています。
パソコンやスマホごとの固有アドレス(MACアドレス)だけで同一人物かどうかを判断されることはありませんのでご安心ください。
複数アカウントにまたがる出品情報
出品した商品のSKUや出品コンディション説明の文面が同じ場合も、同一人物と判断される可能性があります。
しかし、出品している商品のジャンルや出品数で判断されることは少ないと言われているので、その点は安心してください。
Amazon複数のアカウントを作成する上で気になる疑問や注意点

この項目では、そういえばこの場合はどうなんだろう?これをしたら危険なの?といった疑問や注意点に答えていきます。
購入用アカウントと販売用アカウントを両方作成しても大丈夫?
購入用アカウントと販売用アカウントは、必ず両方作成する必要があります。
販売用アカウントは、購入用アカウントをベースに作成します。そのため販売用アカウントを作成する際は、必ず同じ登録メールアドレスの購入用アカウントが存在することになります。
そして購入用アカウントであれば複数アカウントを作成できます。
出品用アカウントは二つ以上作ると規約違反に当たるので気を付けましょう。
家族名義や会社名義で作成するのは危険?
Amazon運営に同一人物であることがバレてしまった場合は危険です。このことについては後の項で解説しているのでご覧ください。
家族名義や会社名義でアカウントを作成したい場合は、カスタマーサポートに連絡して許可をもらいましょう。
部署ごとにアカウントを作成するのは?
Amazonでは会社で運用しているアカウントについては部署ごとに切り替えができるようになっています。
勝手にアカウントを作成するとアカウントを停止させられてしまうので、作成したいときは事前に許可をもらいましょう。
Amazonアカウントを複数所持することのデメリット

これまではアカウントを複数取得することのメリットやアカウントを作成する際の注意点を紹介してきました。
それでは、次にアカウントを複数所持した際のデメリットについて解説していきます。
運営にバレるとアカウント停止の危険性がある
本来Amazonでは複数出品用アカウントを所持することは認められていないため、規約違反としてアカウントが停止させられる危険があります。
月額費用が2倍になる
販売手数料や登録料などをそれぞれのアカウントの数だけ支払わなければならないのは痛手ですね。
FBAへの納品が面倒
アカウントの数だけ納品を行わなくてはならないので、その点はかなり面倒と言えます。納品代行業者を利用する際や出品時の作業も時間がかかります。
作成したAmazon複数アカウントが既存のアカウントと関連付けられた場合

用心深くアカウントを作成したつもりでも、ちょっとしたところから既存のアカウントと関連付けられてしまう場合があります。
もしそうなった場合、アカウントにはどのような影響が出るのか解説していきます。
削除・閉鎖アカウントと関連付けられた場合
過去に規約違反などで削除されたアカウントと関連付けられてしまうと、新しく取得したアカウントも削除されてしまう恐れがあります。
削除アカウントの復旧のためにはかなり労力やコツが必要になりますので、同一人物であると関連付けられないに越したことはありません。
一応、Amazonから過去の事例と関連付けられて削除されたという通告は来るのですが、どの情報で同一人物とみなしたかという具体的な内容はないため、自己分析するしかありません。
運用中のアカウントの場合は
現在運用しているアカウントについては、登録した個人情報に関連性が見られなければそのまま複数のアカウントを運用することが可能なようです。
ちなみに、複数のアカウントを運用している際に、Amazonから複数のアカウントがあるのでどちらかにまとめていただきたいという旨の通知が来ることがあるので、この場合はAmazonに従い、どちらかのアカウントを利用するか決めた方が良いでしょう。
クローラやアカウントスペシャリストのチェック
クローラはインターネット上の情報を周回してデータベース化するプログラムのことで、過去に削除されたアカウントの情報も収集している場合があります。
クローラに情報を取得されていた場合、新規でアカウントを作成する際に過去に削除されたアカウントの情報を入力すると、アカウントの作成ができなかったり、作成できてもすぐに削除されてしまうようです。
アカウントスペシャリストはAmazon出品者が適切な販売をしているかチェックしているチームのことで、悪質な販売者を取り締まるのが仕事です。
アカウントスペシャリストからの通告を無視し、行動を改めなかった場合は出品の停止もあり得ますので、目につく行動はしないよう心がけましょう。
このように、クローラとアカウントスペシャリストによる厳しいチェックが行われているため、入力情報に細心の注意を払って作成したアカウントでも、アカウントの削除や停止に追い込まれる場合があるようです。
このように新規でAmazonアカウントを作成した場合、今後は複数アカウントの作成による停止リスクを負うことになってしまいます。
そのため最善の方法としては、まずは過去に停止されたアカウントの再開に向けて改善計画書を提出することです。
もしお困りの方は「Amazonアカウント停止 復活代行サポート」にて個別にご相談ください。
参考:Amazonアカウント停止 復活代行サポートに相談する!
Amazon複数アカウントが重複アカウントと判断される要因の分析

入力情報に細心の注意を払って作成したアカウントでも何らかの要因で同一人物とみなされてしまう場合があります。
どのような情報が重複アカウントと判断されてしまうのでしょうか?考えられる要因をまとめてみました。
使用しているパソコンの情報
同じパソコンを使用して複数のアカウントにログインすると、同一人物が複数のアカウントを使用していると判断されてしまいます。
パソコン固有のMACアドレスでは関連づけられることはありませんが、アカウントごとにパソコンと、後述のIPアドレス(接続Wi-fi)をそれぞれ固定した方がリスクは減るためです。
またブラウザのログイン情報などを記録する「cookie」が同一人物が複数のアカウントを使用しているという判断材料になる場合があるようです。
そのため、一つのパソコンにつき一つのアカウントで利用するのが賢明でしょう。
IPアドレス
IPアドレスの種類には大きく分けて「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」の2種類があります。
そのうち、グローバルIPアドレスは一つの契約につき一つのアドレスしかないため、同じグローバルIPアドレスで複数のアカウントにログインすると、同一人物だと判断されてしまいます。
また、固定IP契約だった場合、ルーターを再起動してもIPアドレスは変動しない上に、人が集まる場所でルーターを使用した際に意図しないAmazonへのログインが行われ、複数のアカウントを使用していると判断されてしまう場合があります。
対策としてはパソコンのとき同様、一つの契約につき一つのアカウントで利用するようにしましょう。
登録している個人情報
先述したように、過去に削除されたアカウントの情報を登録すると、同一人物だとみなされアカウントを削除・停止させられてしまう恐れがあります。
また登録情報が重複している場合は、過去に削除されたアカウントだけでなく、現在活動しているアカウントとも関連してしまうので要注意です。
前提としてアカウントを削除されないように気をつけて行動しましょう。
Amazonでアカウントを複数作成することについてのまとめ

Amazonでは基本的に出品用アカウントを複数作成することは認められていませんが、理由があってアカウントを複数作成する場合にはチェックをした上で許可を出してくれるそうなので、家族が別々に出品したい場合など、正当な理由がある場合はしっかり申請をしましょう。
規約に違反する行為は行わず、ルールをしっかり守って賢くAmazonを利用しましょう。
複数のアカウント作成の方法をお伝えさせていただきましたが、メリットと同時に関連付けによる停止リスクなどのデメリットもあります。
保留された売上金を取り戻して停止リスクがない状態でAmazon物販を続けていくためには、停止されてしまったアカウントを再開させることが最善の方法です。